NO.27 河田弘道のトーク・ライブ:Q & A PartⅡ.無断転載禁止

NO.27 河田弘道トーク・ライブ: Q & A PartⅡ.無断転載禁止

     注:106日開催しましたトーク・ライブに於きまして、時間の都合で皆さま  からのご質問にお答えする事ができませんでした。当日主催者からのアナウンスがありました通り、本BLOGでご回答させて頂きます。尚、皆さまから頂きました、沢山のご質問は、書面の都合で幾つかのカテゴリーにまとめさせて頂きご質問に対するご回答とさせて頂きました事をご理解とご了承下さい。

 

Q 1:来年、巨人が日本一になるためにはどうしたらよいでしょうか?

 A 1:本ご質問は、現在の戦力(フロント体制、選手戦力、指導スタッフ体制)で、来季日本一になるには、と申されていると理解して、私の私見回答をさせて頂きます。

来季は、現監督が三シーズン目を迎えます。これは、可能性として現監督が過2年間にどれ程のテイームを勝たせるためのフィールドマネージメントの知識と知恵を実践を通して蓄積できたか否かにかかっていると申し上げても過言でありません。

 例えば、即戦力の村田三塁手自由契約選手にしました。その理由は、マギー選手を確保しているので、岡本選手を三塁手として育てようと考えての決断であったかと思われます。そう致しますと、現戦力の中で計算できた村田選手を安易に出して、未知数の岡本選手を若返りという理由で選択したのですから、何があっても来季は、一軍で同選手を使い続けて育てなければなりません。通常プロの世界に於いては、勝つ事が最終目的である限り、若手、中堅、ベテラン問わず、その選手に与えられたプロとしての期待と任務が果たせるのであれば安易に手放す事は危険な事でもあります。高橋監督にぶれない意志とその度量が、あるか否かも問われる事になります。  

 補強に於いては、現戦力でも十分に戦えます。あえて申し上げれば、先発投手陣に不確定要素の高い投手がいますので、先発投手の補強がよいかもしれません。しかし、欲しいがためにFA選手のスカウテイングを疎かにしては、大金をまた持ち逃げされてしまいかねません。この球団の経営者が、よくうちは、金があると公言されているようですが、災いにならなければ良いのですが。むやみな補強のし過ぎは、決してよい結果に繋がらない過去の教訓を生かして欲しいです。

    ご参考までに、現監督を維持、継続し来季結果を出さなければならないのなら、私ならば、このオフに落合氏のようなフィールドマネージメント(勝負)に特化した人材を現監督の補佐役に据えるでしょう。それにより、監督も生きた教材で直接的なマネージメントを実践で学び、監督業の何たるかを学びながらテイームも結果を出せる確率が遥かに高まるわけです。このような人材に投資する事の方が如何にスマートなベースボール・アドミニストレーションを早く確実に達成できるか、経営者が気付かなかったことが残念です。

    この手法を取る事により、若い監督を育てながらテイームも勝利するという、方程式が完成します。失うものは何もなかったはずです。来季の結果如何では、高橋監督の監督としての能力が問われ、継続する事が難しくなるとも思われますのでぜひ頑張って頂きたいです。

詳しくは、河田弘道BLOG、「NO.16のⅣ.ジャイアンツに於ける監督の位置付け:3.例外的な人物の紹介:」をご参照ください。河田弘道BLOGURL検索hktokyo2017041.hatenablog.com

 Q 2読売ジャイアンツFAで加入した選手の結果が出ない事について

 A 2:本ご質問は、ジャイアンツにFAで入団した選手が結果を残せない理由が何なのか を知りたいとの事だと思います。

     ベースボール・アドミニストレーターの視点に於いて、FA選手が結果を出せない理由は、いろんなケースが考えられます。補強選手をFAジャイアンツが獲得する場合は、獲得する側と選手側の双方に問題があります。その問題は、大きく幾つかに分かれます。

      一つは、選手にも選手会側にも襟を正して欲しい事があります。それは、FA資格選手がシーズン中に行きたい球団に何らかの方法でコンタクトして獲得してもらえるかどうかを打診、確認し、FA宣言する前に担保を取りたがることです。これは、マスメデイアにも取り上げられていませんが、是非ルールを遵守して頂きたいことです。コンタクトは、禁止されていますが、ペナルテイーは、明文化されていない、これではルールがあって無いのと同じです。

    特に高額の選手がシーズン中にFA資格を得て、シーズンオフに入ってもFA宣言の有無を明確にしないケースは、他球団から色よい担保が得られていないケースが多いと考えられます。逆に宣言する選手は、担保確保のサインでしょうか。

    当時私自身も複数のFA資格選手から間接的にコンタクトを受けました。これにより大方は、球団側が被害者になるケースが多いのです。もし球団側が同選手を欲しい場合は、シーズン中にも関わらずコミュニケーションをせざるを得ないのです。何故なら、このような選手は、第二、第三の球団に同じように接触しているからです。

    もう一つ、大きな問題は、球団側が獲得したいがためにスカウテイング、リクルーテイングに於いて事前調査や獲得条件のハードルが甘くなっている点です。怪我、故障個所のチェックに際して自軍の医療機関、関係者による身体検査を怠り、トラブルメイカー(社会性、人格、性格、等)となる事を承知で獲得している悲しい現実があります。即ち、略相手の言いなりの条件をのんでしまい、これが為に同選手は、この時点で緊張感を失って入団するケースが多々あるのです。このような選手は、入団後に結果が残せなかった選手が大半です。結論を申し上げますと、補強に頼る球団は、テイームコンセプト及び育成指導システムが問題である証でもあるのです。

詳しくは、河田弘道BLOG、「NO202.巨人の補強に伴う弊害~」をご参照ください。河田弘道BLOGURL検索hktokyo2017041.hatenablog.com

 

Q 3:低迷巨人軍の再生・再建への方策をどうお考えでしょうか?教えて下さい。

 A 3:このご質問に対する私見回答としましては、東京読売巨人軍の本質的な問題を理解する事が先決です。それにより、方策、方法論は、自ずとしてフォーカスできます。

それらは、河田弘道BLOG、「NO.8910  河田弘道の素朴な疑問:桑田真澄投手第一話、第二話、第三話(元東京読売巨人軍)、NO1320河田弘道のプロ野球の視点:どうした東京読売巨人軍Gファイル(長嶋茂雄と黒衣の参謀、発刊:文芸春秋社、著者:武田頼政氏)」をご参照ください。

 

Q 43軍を何故作っていいことになったのか。指導者がいないことをわかっていたのに

          何故なのか。

 A4:私は、3軍を作っても良い事になった経緯、明文化された規約、規則を手元に持ち合わせていません。私の個人的な見解と理解では、1990年代前半にNPB日本野球機構)により認められた逆指名制度、そして次に名称が変更なった自由獲得枠制度、その後、それまでの選手獲得制度に関して複数球団の莫大な裏金の実態が公になり、その後、再度名称及び内容が変更され育成枠(実態は此れも選手の囲い込み)なり、認められた経緯が此処にあるのでないかと思われます。

     しかし、育成枠で多くの選手を獲得した球団は、球団内で如何に運営、管理を行うか、獲得はしてみたが、その運営、管理方法まで議論出来ていないのが、現実でないかと思います。本件に付きましては、全球団の実行委員会に置いても、コンセンサスが明確になっていないのではないでしょうか。

  現場の実態は、球団が保有できる70名選手枠(1軍28名登録枠+422登録)以外の選手なので、選手登録ができない事も事実です。しかし、70名枠に空があれば、いつでも選手契約して枠に入れられる事ができます。よって、ドラフトの抜け道として、ドラフトでは挙げないで育成に置いて、準備ができ次第に契約して上に挙げる球団があるのも事実です。また、運営、管理に於いては、ウエスタンリーグ1球団、イースタンリーグ1球団しか3軍を持って居ないのでシーズン中のゲームが組めないのが実状です。この実態から、3軍を持って居る球団は、大学、社会人、独立リーグ、また各球団の2軍にお願いして練習試合をやらせてもらっています。

 殆どの球団は、3軍を持たず育成枠に複数の選手を抱えて毎年様子見をしているのが現状です。

 

河田弘道

スポーツ・アドミニストレーター

スポーツ特使(Emissary of the SPORTS