K’sファイルNO.83:全米大学競技スポーツ協会(略:NCAA)

K’sファイルNO.83:全米大学競技スポーツ協会(略:NCAA

2019K’Sファイル開幕NCAAシーズンNEWS

大学フットボールシーズン終了

2018年度フットボールシーズンは、201918日(JST日本時間)にNCAAチャンピオンシップ(優勝決定戦)を持ちまして終了致しました。

今年度NCAA加盟1275校の頂点に立ったのは、クレムソン大学(英語: Clemson Universityサウスカロライナ州)で栄えあるNCAAチャンピオントロフィー、盾をサウスカロライナ州に持ち帰りました。

準優勝校は、名門アラバマ大学(英語: University of Alabamaアラバマ州)でした。

 

クレムソン大学は、今シーズン中NCAA 1部校のランキング2位を維持し、片やアラバマ大学は、ランキング1位を守り抜いた両校の優勝決定戦でした。

本決勝戦を持ちまして本年度のNCAAフットボールシーズンは、終了しました。此れを持って、2019年度シーズン開幕8月下旬迄は、選手、テイームによる公式練習は禁止されており、自主トレーニング、或は、他の競技スポーツ種目への参加は認められているので、バスケットボール、野球、陸上競技、等に出場する選手達が沢山います。

米国の競技スポーツは、シーズン制を伝統としているので、シーズンの異なる複数の競技スポーツに参加する選手が多く見受けられます。また、この制度によりアスリートとしてのさらなる身体能力を強化、向上でき自分に適合した競技スポーツ種目を最終的に選ぶ事が出来る大きなメリットがあります。日本のスポーツ界には、必要な制度の一つであります。

また、シーズンが異なる競技スポーツでは、大学競技スポーツとプロ競技スポーツを兼務する事も出来るNCAAPro側の同意によりルール成立しています。

余談話

余談になりますが、筆者が米国大学の指導者、管理者であった時、ダニエル ・エインジ選手(Daniel Ray Ainge)は、オレゴン州ユージン市のノース・ユージン高校に於いてフットボール(ワイドレシーバー)、野球(遊撃手)、バスケットボール(ポイントガード)と三つのシーズン競技スポーツで活躍、高校卒業学年では、MLBにドラフトされトロント・ブルージェイズに入団(三塁、二塁手)し活躍、同時にブリガム・ヤング大学BYU)にバスケットボール選手としてリクルートされ入学、4年間BYUを全米トップに引き上げ、自身も4年生の時にNCAAで一番権威のあるバスケットボールのシーズン最優秀選手に贈られるジョン・ウッドウン賞の栄誉に輝きました。

そして、同時にNBAのドラフトで当時最強のボストン・セルテイックスに指名された。しかし、MLBトロント・ブルージェイズでプレイする同選手の契約とコンフリクト(Conflict、利害の対立)を起こしている事からニューヨークのコートハウス(裁判所)に於いてMLBトロント・ブルージェイズNBAのボストン・セルテイックスの間で和解勧告がなされ、最終的に本人の意志も加味されてボストン・セルテイックスがトロント・ブルージェイズの契約を買い取る事で決着、当時は全米を話題に巻き込んだ一件でした。

彼の活躍は、その後ボストン・セルテイックスでも最優秀選手賞を獲得、後にフェニックス・サンズに移籍後もサンズを最高位に導き引退への道を選びました。

現在は、彼の古巣NBAのボストン・セルテイックスの再建の為監督を務めた後、球団社長兼GMとして今尚階段を駆け上がっている次第です。

筆者は、彼のBYUへのリクルート時から卒業時迄学生として学生選手として長く存じていますので、アスリートの鏡としてリスペクトする次第です。

2018年度NCAAフットボール勝戦の結果:

クレムソン大学 44 対 16 アラバマ大学

 (シーズン成績:150敗)       (シーズン成績:141敗)

主催:全米大学競技スポーツ協会(NCAA

スポンサー:AT&T(米国最大のコミュニケイション会社)

開催地:両校の中立地域及び中立スタジアム使用がルールとなっている為この度は、カリフォルニア州サンタクララにあるLevi’s Stadiumで行われた。

観衆Attendance74,814

TVCoverage ESPN

特徴

クレムソン大学:アカデミックに於いても大変優秀で有名校の一つです。

アラバマ大学 :マンモス大学で大学に於けるスポーツビジネス(主にフット

ボール、バスケットボールに於いての年間プロフィット(Profit,利益)は、

約160億円の興業収入(TV放映権も含む)を得ていると言われています。

 

全米大学競技スポーツ協会(NCAA)の加盟校の財務的格差問題:

NCAA加盟1部校の財務は、各大学フットボール、バスケットボールの興業収入から成り立っている。しかし、収益には大きな格差を生じておりシーズン中の興業収入が1億円~170億円とも言われている格差が現実的にあるのも事実です。強いテイームは、益々収益が上がり、弱いテイームは、益々収益が落ちる現実に各大学は頭を痛めている事を付け加えておきます。ご参考までに。

大学バスケットボールシーズン開幕

K’sファイルNO.82で既にご紹介しましたが、現在NCAAバスケットボール

シーズン開幕し、いよいよ1月から各大学が所属するカンファレンス(日本

ではリーグ戦の意味、NCAAでは少し異なる仕組み)の公式戦が開催されています。バスケットボールの公式戦は、フットボール同様にホーム&アウエイ方

式ですので、バスケのホームゲームはNCAAルールに於いて22試合、アウエイ22試合が1シーズン中に組まれています(特例校あり)。

頑張れ日本の大学競技スポーツ:

日本に於いては、文科省スポーツ庁が音頭を取り、大学競技スポーツは、国が介入しなければ無理だとの事で「日本版NCAA」を構築し、大学競技スポーツでお金を儲けようとの話題が2年程前からマスメデイアを通して話題を提供されていました。しかし、それもすっかりトーンダウンして、路線変更をされたようにも聞き及んでいます。夢と現実のバランスを見失う事なく、身の丈に合った夢を持たれて、現実に即した本質的な問題を先ず改善、解決して行って欲しいと願うのは筆者だけなのでしょうか。

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the Sports)

お知らせ:

K’sファイルNO.84は、「新春東京読売ジャイアンツの幕開け」から掲載させ

て頂く予定です。本年もプロ野球の発展を心より祈念致しています。ポジテイブに参りましょう。