KファイルNO.155:2020東京五輪招致は今日の泥沼に入る序章

KファイルNO.155:2020東京五輪招致は今日の泥沼に入る序章

注:無断転載禁止          毎月第二、第四週木曜日 公開 予定

読者からの提案~

TwitterFacebook池江璃花子さんへのコメント拝読いたしました。彼女が地獄の淵から這い上がって目標にたどり着いた軌跡の結晶に何とも言い様のない感動を覚えました。さらに、それに対する河田さんのコメントに感激しました。この河田コメントには、河田ブログの読者が同じような気持ちで感動を共有しているのではないかと思いますので、是非とも次回ブログでは、改めて冒頭で「河田コメント」を、例えば「池江璃花子選手(さん)お帰りなさい!」の見出しで?、是非とも掲載されては如何でしょうか。読者のささやかな提案です。宜しくお願い致します。読者より、

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時事の話題から~ 4月5日 Comment by Hiromichi Kawada

「池江瑠花子選手お帰りなさい!」

私は、あなたに贈る言葉が見つかりません。あなたの素直な喜びは、あなたと身内の方々にしか理解できない大変重く掛け替えのないことです。あなたの今日までの出来事と苦しみは、計り知れなかった事と思います。

昨日あなたが見せた涙は、誠実で正直な心の結晶です。その感謝の心は、今我々日本人が一番見失っているものでした。それをあなたは、地獄から持ち帰って下さり伝えて下さいました。あなたは、この乱れたスポーツ界、教育界、政界、世の中に道標を与えられました。私は、心より感謝と敬意をあなた様にお届けいたします。天は、あなた様に新しい生命を与えられました。あなたは、水泳界のみならず全スポーツ界の「輝く満月」として健康の大切さを最優先されて輝き続けて下さい。自身の心と身体を大事にされて下さい。深謝

 

読者からの便り~

河田様

 今朝(3月28日)のTBSのサンデーモーニングで「リレー聖火消すべき」のNBCの報道に言及していました。日本の体質は80年前と全く変わっていないようです。太平洋戦争の開戦1年前に陸海軍、外務省、商工省などのエリートが集められ、対米戦に勝てる見込みがあるのか、をテーマに研究・分析したそうです。その答えは「完全に負け、勝てる見込みなし」だったそうです。にもかかわらず、「すでに中国で命を落とした数十万の英霊に申し訳ない。今更後戻りはできない。」と戦争に突入、あれほどの惨禍をもたらしてしまいました。今回もすでに投じた1兆数千億円の金が無駄になる、やるしかないでしょう。この論理です。更に電通利権に群がる菅総理など亡者たち。情けない話です。 読者より (元文部省高官)

)投じた総額は、約3兆数千億円が正しいかと思います。(筆者)

 

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目次

KファイルNO.155:2020東京五輪招致は今日の泥沼に入る序章

1.2016リオ五輪招致活動と2020東京五輪招致の疑惑が酷似と揶揄される所以

リオ五輪招致勝利の秘策とは

■企業電通が巨大スポーツ電通に変身したその礎

■企業電通IOCをクライアント(顧客)として

2.企業電通国際陸上競技連盟との親密な関係

電通のさらなる野望

リオ五輪招致に関する勝利の方程式

2016リオ五輪招致関連報道

2020東京五輪招致関連報道

3.筆者の素朴な疑問と私見

■フランク・フレデリクス氏の出現と現金運搬ルート

■F.フレデリクス氏の苦渋の決断

筆者のF・フレデリクス氏への期待と願い

 

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2021年4月8日木曜日          公開

KファイルNO.155:2020東京五輪招致は今日の泥沼に入る序章

1.2016リオ五輪招致活動と2020東京五輪

  招致の疑惑が酷似と揶揄される所以

 

リオ五輪招致勝利の秘策とは

リオ五輪招致委員会の勝利には、幾つかの要因があったと思われます。大きな要因の一つは、ブラジル・オリンピック委員会(略:BOC)のカルロス・ヌズマン会長と国内企業の強い関係が挙げられます。もう一つは、BOCとIOC国際オリンピック委員会との関係に於ける日本企業電通との関係にあると推測されます。前者の要因は、至極当然の関係であります。読者の皆様には、解りづらいかも知れませんので少し解説させて頂きます。

IOCは、全世界のオリンピック活動に関する全ての権利を有する唯一の大会を経営、運営、管理をする組織・団体です。よって、IOCは、世界各国のオリンピック競技大会に参加する国々(現在206カ国が加盟)に対して、国内オリンピック委員会(略:NOC National Olympic Committeeの設置を義務付け、IOCは各NOCにオリンピック活動に関する個々の国内の運営、管理、代行を委託し、その構造とシステムが確立されているのです。

例えば日本オリンピック委員会(略:JOC)は、それぞれIOCから委託を受けた国内のオリンピックに関する唯一の運営、管理を行う組織・団体でIOC翼下の直轄団体なのです。よって、国内外のオリンピックに直接関係をしない諸問題、行事には、関わるべき団体で本来はありません。

企業電通が巨大スポーツ電通に変身したその礎

 それでは、企業電通が何故IOCNOCに関係しているかという疑問が読者の皆様は持たれるのではないでしょうか。

企業電通は、1984年ロスサンゼルス・オリンピック大会組織委員会(略:LAOOC)の公式広告代理店として、世界で初めて組織委員会が開催に必要な予算額をギャランテイー(金銭的保証)してスポンサー広告に関する全権利を組織委員会から買い取ったのです。これは、当時画期的な出来事でした。

当時LAOOCの会長のピーター・ユベロス氏はIOC総会での招致に関するプレゼンテイションで「84ロス五輪は、国、州、市の公金を一切使用しないオリンピック大会にする」と公言したのは、今日も語り継がれている名言です

LAOOCは、開催予算額を企業電通が保証し、民間資本(当時90%以上のスポンサーは、日本企業)の投入により大成功を収めたのです。その上にLAOOCは、約440億円のオリンピック歴史始まって以来の黒字決算となりました。ユベロス氏は、公約通りに440億円をカリフォルニア州、市の社会施設に全てを還元し、成功裏にLAOOCの任務・責務を果したのでした。このユベロス氏こそが、真のスポーツ・アドミニストレイターの姿として当時も今日もリスペクトされている所以なのです。このような人物は、2020東京五輪組織委員会には見当たりません。

企業電通は、このビジネス・サクセスストーリーがスポーツ電通を世界に轟かせている礎となっているのです。LA五輪実績を基盤にスポーツ電通として巨大化していく様子が描写できるかと思われます。本スポーツ電通の実践現場の様相は、本シリーズ後に「リマインド」としてご紹介できればと思います。是非ご一読下されば幸いです。

企業電通IOCをクライアント(顧客)として

もちろん、LAOOCでの民間資本導入の成功を横目で眺めていた当時のIOCのアントニオ・サマランチ会長は、そのような甘い蜜を見逃すような人物ではありませんでした。

1984年以降のオリンピック大会をロス大会よりもっと金の儲かる巨大なビジネスにしようと、サマランチ会長は、IOCの独占広告代理店(Excusive Advertising Agency)として株式会社電通(略:電通)を指名し、長期契約を成立させ今日に至っている次第です。よって、企業電通は、IOCのビジネスパートナーでありIOCが委託している各国NOCも莫大な恩恵をIOC経由で受けている関係である事を此処にご紹介し、読者の皆様の心の片隅に置いて頂ければこれからのKファイルの展開がより解りやすいかと思います。

このようなIOCNOC、広告代理店電通の関係から、企業電通にとっては、オリンピック大会が何処の国に招致されようと電通本体のビジネスに何の支障も起きないシステムが構築されているのです即ち、オリンピック関連のスポンサービジネスに関しては、全て何処で大会が開催されようとも電通を通さない限りオリンピックスポンサーになり得ない構図が完成されているのです。 

 

2.企業電通国際陸上競技連盟との親密

  な関係

 電通のさらなる野望

此処でIOCだけが美味しいパイにあやかっているのではありません。企業電通は、IOCは世界最大のオリンピック・イベントを保有している一つのクライアントでしかすぎないのです。

LAOOCでのビジネス実績、IOCのビジネスパートナーとしての信頼を担保に次に大きなマーケットを保有している国際競技連盟(略:IGB International Governing Body)でその加盟団体の一つである国際サッカー連盟(略:FIFA、Federation International of Football Association)ワールドカップ・サッカー(略:W杯サッカー)の権利を手に入れるためにLAOOCの利権を得ていた当時、同時に作業が進行し、結果1982年のW杯サッカー・スペイン大会の会場で「スペインの嵐=電通は他企業が保有していた権利を強奪」と呼ばれるドラマを演じたのです。これにより企業電通は、FIFAの独占広告代理店としてこれまた長期契約を結んで今日に至っているのです。

次に企業電通がターゲットとしたのが、皆さんも記憶にある「91世界陸上東京大会」でおなじみの国際陸上競技連盟(略:IAAF、International Association of Athletics Federations)で現在は本連盟の名称を改名し世界陸連(略:WA、World Athletics)と独占代理店契約を締結し、今日に至っているのです。電通が契約した当時は、IAAF第4代会長のプリオ・ネビオロ氏(イタリア)で、本五輪招致疑惑に関わったのは第5代会長のラミン・デイアク氏(セネガルでした。よって、電通は、デイアク氏とはビジネスパートナーの間柄であり、この親密な関係に於いて、内部情報は手に取るようにオンタイムで把握できる立ち位置にいたのです

読者の皆様は、パズルのピースが段々と正しい位置にセットされ、隠されていた疑惑の絵模様が浮き彫りになってきたのではないでしょうか。

リオ五輪招致に関する勝利の方程式

リオ五輪招致委員会は、最終的な票集めのキーとなる勝負の分かれ目はIOC委員の数十票と結論付けていたと推測されます。リオ五輪招致委員会の実力者は、ブラジル五輪委員会(BOC)会長のヌズマン氏と言われていました。

最終的にIOC総会の数日前に、ヌズマン会長は、ブラジル企業から得た資金を国際陸連(IAAF)のデイアク会長とその息子(パパマッサタ・デイアク氏)に買収資金を渡し、IOC委員の確かな票(主にアフリカ大陸の委員達)の買収を実行に移すため仲介役になったと言われています。その模様は、既に海外マスメデイアが当時から報道して来た通りで、カルロス・ヌズマン氏はブラジル当局により逮捕されました

フランス検察当局は、兼ねてよりロシア選手の薬物疑惑隠ぺいに関わっていたデイアク氏と息子のフランス国内での資金洗浄に端を発した捜査から、リオ五輪招致に関わる確証を得、一気にリオ五輪招致の不正を解明。その過程に於いて2020東京五輪招致不正の事実を押さえたので、本格的な捜査に踏み切ったと思われます

2016リオ五輪招致に関する報道

1)2017年3月3日(仏ルモンド(Le Monde)紙):

リオ五輪招致の不正疑惑で検察が捜査

2016年に行われたリオデジャネイロ五輪の開催地決定に絡み、賄賂が支払われた疑いがあるとして、フランス検察が捜査を行っていることが明らかになった。

国際オリンピック委員会IOC)は、仏検察当局とコンタクトを取る意向を示すとともに、2009年に開催地がブラジル・リオデジャネイロRio de Janeiro)に決定する以前に、IOCメンバーのフランク・フレデリクス(Frank Fredericks、ナミビア)氏に金銭が支払われていたとして、倫理委員会が調査を行っていると述べた。

ルモンド紙は、仏検察の捜査官が「2016年大会の開催地がリオデジャネイロに決定したプロセスを疑う証拠を固めている。リオは不正を行っていた疑いがある」と報道。 

2)2017/10/6(日本経済新聞配信【サンパウロ=外山尚之】

ブラジル連邦警察局は5日、2016年リオデジャネイロ五輪の招致に関する贈賄容疑で、ブラジル・オリンピック委員会のヌズマン会長を逮捕した国際オリンピック委員会IOC)委員ら関係者を買収するための賄賂は少なくとも200万ドル(約2億2500万円)にのぼるという。

ヌズマン会長はIOC委員らに対し、開催国を決める投票の見返りに、ブラジルの実業家などから集めた資金を渡すスキームに関与していたという。リオ五輪を巡っては競技場の建設費が水増しされており、その一部が政治家への賄賂の原資になるなど、政官財が一体となって裏金を捻出していたことが明らかになっている賄賂を受け取ったとされるIOC委員のひとりは2020年の東京五輪を巡る招致活動でも金銭の授受があったとされ、名前が取り沙汰されている

2020東京五輪招致の関連報道

1)2017.9.13(英紙ガーディアン(電子版)):

五輪招致の不正疑惑…東京、リオで買収と結論 

2016年リオデジャネイロ五輪と20年東京五輪招致の不正疑惑を巡り、ブラジル司法当局が両五輪の招致委員会から、当時国際オリンピック委員会(IOC)委員で国際陸連会長だったラミン・ディアク氏(セネガル)を父に持つパパマッサタ・ディアク氏に対し、多額の金銭が渡った可能性があると結論づけたことが分かったガーディアンは昨年、同氏と関連のある業者の口座に東京招致委から多額の送金があった事実を報じた。東京側は不正を否定している

以上本件に関わる内外の報道を一部ご紹介させて頂きました。

 

3.筆者の素朴な疑問と私見

フランク・フレデリクス氏の出現と現金運搬ルート

読者の皆様は、上記Kファイル及びマスメデイア報道内容から2016リオ招致の決定的シナリオのキーが何処にあったかを想像できるのではないでしょうか。筆者が一番驚いたソースは、フランク・フレデリクス(Frank Fredericks、ナンビア)氏の名前です。何故驚いたか、筆者は、F.フレデリクス氏が米国の大学に留学していた頃から学生選手として大変よく存じていたからです。彼が、このような事件に関与しているなど驚くよりショックであった事の方が正直な気持ちです。確か、2017年3月でしたか、フランスのルモンド紙、英国のガーデイアン紙がフレデリクス氏の名前をリークした報道を米国の友人達から送られて来た時でした。時を同じく、米国の陸上関係者、及び大学関係者より連絡を受けその時最初に彼の本件への関わりを詳しく知った次第です。彼を知る多くの米国の関係者達は、私同様に信じませんでした。それ以降私は、海外の報道並びにフレデリクス氏と親しい、本件をよく熟知している筈の米国、英国の陸上競技関係者達からの情報で事の成り行きを把握できました。

フレデリクス氏は、学生選手時代からアカデミックに於いても学業優秀で何度もオールアメリカンに選ばれた優秀な留学生選手でした。アスレテイックに於いては1991年のNCAA(全米大学競技スポーツ協会)主催の全米大学陸上選手権に於いて、室内200メートル、屋外100、200メートルのNCAAチャンピオンに輝き、オリンピック大会、世界陸上大会に於いても多くのメダルを獲得したカール・ルイス選手と共に、名実ともに世界のトップスプリンターの1人であったのです。世界のスプリンター関係者、スプリンターファンなら知らない人はいません。

米国の大学競技選手に贈られる「オールアメリカンの称号」は、文武両道に於いてその栄誉と敬意を後世まで伝えられる名誉ある勲章

人物に於いては、誰もが認める大変温厚で物静かな人柄、冷静沈着、世界中の選手達からもリスペクトされていました。その証として、フレデリクス氏は、嘗て室伏広治選手がIOCのアスリート代表委員に立候補し違反行為をして立候補を取り消されたアスリート委員にも満場一致で選ばれた人物であったとも聞いています。彼ほど実直で軽はずみな行いを慎み、曲った事を好まなかった彼が、何故このような事件を起こしたかにわかに信じがたい話でした。

F.フレデリクス氏の苦渋の決断

 フランク・フレデリクス氏は、米国の大学を卒業後母校の指導者として仕事のオファーを受けたにも関わらず、彼は母国ナミビア(アフリカ)に帰国したのです。此処からは、筆者が彼と親しかった方々からの情報を基に私見及び推測に成ります事を先ず理解して頂ければ幸いです

彼は、母国に帰っても英雄だったと聞いています。それは、彼が将来のナミビアの大統領との噂も米国には流布して来ていた事から想像できるかと思われます。また、彼は、親日家でもあり彼の選手時代のスポンサーは日本のスポーツ・メーカーであった事からも日本大好きな方であった事が伺えます。

そして、彼は、アフリカ諸国のIAAF加盟国、IOC加盟国の重鎮達からも尊敬し慕われる人物で在った事は事実です。既に当時IAAF(国際陸連)の会長であったデイアク氏(セネガル)は、フレデリクス氏の人徳を十二分に知っていた事は言うまでもなかったと思われます。一方、デイアク氏親子は、アフリカ諸国に於いてあまりリスペクトされる人物でなかったようです。デイアク会長にとって、フレデリクス氏は政治的に利用できる貴重な存在であったに違いないと推測する次第です

その証として、デイアク会長は、年若くしてフレデリクス氏をIAAFの重要ポジションに迎え入れ、同時にIOCの委員に推薦し、重要なポジションを与えていたのです。また、フレデリクス氏も、デイアク会長を後ろ盾にIAAF、IOCの表舞台に立つようになりました。そこでまた、彼を将来のIAAF会長に、IOCの会長にとの噂が欧米にまで広まっていたのも事実です。このような事から、同氏とデイアク氏の関係は、抜け差しならない状態になっていたのだろうと推測せざるを得ないのです。

そこで、16年リオ五輪招致に関するアフリカ諸国のIAAF、IOC関係委員達の買収に手を染めてしまったのではなかったか。外電では、彼はデイアク会長の息子から約3000万円が手渡されていたと報道されています。フランスの検察当局も認めています。フランス検察当局は、フランク・フレデリクス氏を起訴し本格的な聴取、捜査を決断しました。確か2018春にフランス検察当局との間で司法取引(plea bargaining)に応じ、既に証言(testify)を行い、確か昨年(2018年)秋ごろには母国ナミビアに帰国したと思われます

彼の性格からしても、この司法取引は、大変苦渋の決断であったと推測致します。現在彼は、母国ナミビアで家族(二人のお子さんと妻)と平穏に生活しているとの事を風の便りで聞きます。今後さらなる証言に戻らなければならないようなので、許可なく外国への渡航が出来ない状態が続くのかも知れません。時系列から致しますと、竹田恒和氏(JOC会長)がフランス検察当局から呼び出されたのは、2018年12月10日であったので、丁度フレデリクス氏が母国に帰国した後だった事が伺われます

筆者の同氏への期待と願い

彼が、2020東京五輪招致にリオと同じルートと手順で関わったかどうかの証言を司法取引で行ったかどうか、筆者は知る由も在りません

彼と彼の家族が平和で健康的な生活に一日も早く戻れる事を遠い日本から願ってやみません。犯した罪は、自ら償わなければなりません。勿論、米国の大学関係者、指導者、友人、知人達は、如何なる手を差し伸べる事もいとわない思いで彼の反省と再起を心より願っているに違いありません。

筆者は、フレデリクス選手が2020東京五輪招致にどれ程関わったか、そうであるならデイアク氏親子以外に日本の誰に頼まれたのか、何故断れなかったのかの事実を直接確認したい気持ちもあります。何故なら、彼はそのような学生選手でなかったので今日も信じられないからです

 

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the SPORTS)

紹介:G file「長嶋茂雄と黒衣の参謀」文芸春秋社 著 武田頼政

お知らせ:フランク・フレデリクス氏の件は、積み重ねて来た若者の努力と栄光が、自身の心の隙間に忍び寄る悪魔の手により一瞬にして失ってしまった例ではないでしょうか。これは、他人事でなく誰にも起こりうる近年のスポーツ界に於けるアスリートの環境である事を教えてくれました。今日、本件は他人事でありません。日本にも恩義、忠義を忘れて人を裏切り、私欲を優先するアスリートは、沢山居ます。次回は、2020東京招致委員会から2020東京五輪組織委員会への移行に起きる、起きた様々な報道されない陰湿な出来事を素朴な疑問、現実としてお伝えできれば幸いです。