Kファイル・スポーツドクトリンNO.328:Gファイル「長嶋茂雄と黒衣の参謀」は何故出版されたか

Kファイル・スポーツドクトリンNO.328:Gファイル「長嶋茂雄と黒衣の参謀」は何故出版されたか

無断転載禁止               10月15日木曜日公開

河田 弘道

スポーツ・アドミニストレイタ-

スポーツ・アドミニストレイションの基軸は“Justice正義&Fairness公正

日本にスポーツ・アドミニストレイション論の必要性を紹介 日米で実践してきたスポーツ・アドミニストレイターの先駆者 (プロフィールは別途ご検索下さい)

 

目次

Gファイルは何故出版されたか

  先ず初めに

Ⅰ.契約は人の尊厳を守る担保

  契約書の意義とその目的

   Gファイルの露払いとしてのプレジデント誌

   Gファイル出版とその因果関係

   契約更新とその矛盾

Ⅱ.Gファイル出版の決断

  Gファイル出版の目的

  Gファイルは5800ページであった

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Gファイルは何故出版されたか

先ず初めに

 Gファイル「長嶋茂雄と黒衣の参謀」は、2006年10月13日に文藝春秋社より出版されました。本書籍は、1993年からそれまでの藤田元司監督の後を受け長嶋茂雄氏が二度目の監督を受諾した事を受けてスタートした次第です。本著は、「長嶋ジャイアンツ」にベースボール・アドミニストレイター(略BBA)として任された日々の業務と、そこに起きる数々の現実を実名で文章に残した記録の書です。

私は、あえて1年間準備期間を頂き1994に契約し業務をスタートしました。

今日では言わば「GM役」を、渡邊恒雄最高経営者(読売新聞社社長)と長嶋監督から常務取締役兼監督補佐として正式に招かれ、お引き受けさせて頂いたという事です。本著は、河田弘道(略:BBA、Baseball Administrator)のドキュメント物語です。この役目を「黒衣の参謀と名付けられた」のは、著者の武田頼政氏でした。

Gファイル(File)は、当時私が過去8年間に渡り米国の大学勤務と日本の西武・国土計画の堤義明氏の野球担当秘書として二足の草鞋を履いていた時の経験と体験からの教訓をもとにした、実践における職責・責務のエビデンスであったとあえて申し上げた方が分かりやすいかと思います。

Ⅰ.契約は人の尊厳を守る担保

契約書の意義とその目的

 東京読売巨人軍の仕事を受託するに当たり、契約書に基づく業務を遂行する為には、全ての「業務内容は書面で残す」事が契約を全うする上で責任の所在が明快であると確信したからです。此のことは、常務取締役兼監督及び球団組織を守り、強いては自身の身を守る唯一無二の方法である事を自身の過去の経験、体験から得た知恵であったと思います。

この根拠は、嘗てお世話になった西武・国土計画の業務において契約書があってもそれを遵守しないという日本独特な身勝手文化とそれに伴う脅しの文化が組織の底流を支えている、言わば契約書は形式的なもので契約なる文言に尊敬の念を持たない事を初めて知り、自ら担当していた相手に多大なご迷惑をおかけしてしまった事を体験して来ていたからです。

Gファイルと命名した理由は、丁度このころ米国のテレビ映画で「Xファイル(File)」に大変興味を得ていた時代背景もあったのだと思います。私の東京読売巨人軍での日々の業務の書面をGファイルとして、連日連夜小職に起きる出来事とその事実を1日の業務の最後に書面に纏め、必ず長嶋茂雄監督(兼常務取締役)宛に記録として送付、また、その一カ月の要旨は、長嶋名で最高経営者の渡邊恒雄氏に監督自らがお届けする手段を用いた次第でした。その最大の根拠は、渡邊、長嶋、河田の三者間の「齟齬(そご)」を最小限度に留めることに在りました。

小職の業務は、「長嶋茂雄氏を監督として勝利する」事が契約の趣旨・目的で在りましたので、本趣旨・目的に該当する「業務権限」を私(BBA)に与えられる事を条件とする為に契約書以外に覚書を交わさせて頂いたのです。

これは、一例ですが広報に関する一切の関りと責務を外して頂き、即ちマスメディア関係者達との接触をお断りし、球団広報役としては、渡邊氏、長嶋氏、そして球団広報部長氏を表に出て頂いた次第です。これは、渡邊氏にとっても長嶋監督にとっても、小職がマスメディアに出ない事が安心であり、都合がよかったのも承知していたからです。

その為に本社社会部のベテラン記者で在られた中村清昭氏(21年間警視庁キャップのキャリア)に本社から球団広報部長に移動して頂き、小職をサポートして頂く為に常に帯同を共にして頂いたことでした。このようなお約束は、関係者の皆様に徹底して頂いたことでマスメディアの関係者諸氏との接触は全てお断りさせて頂いたのでした。

お世話になった中村氏のお子息が、近年球団の広報に所属している事をお聞きしてこれもご縁だったのかも知れません。時の流れと共に当時のお父様の業務に興味を持たれたのかも知れません。当初私は、中村部長から「息子が読売新聞社に入社しました」とお聞きしたのが、つい先日のように思えてなりません。中村氏には、特に警察関係問題に大変人力して下さった数々の思い出が記憶に蘇ります。球団内部においては、本社内部の動きと球団内部の派閥、人脈の整理とその処理に大変力を貸して頂きました。

Gファイルの露払いとしてのプレジデント誌

 Gファイルは、出版に先立ち2004年12月13日にプレジデント社(財界誌)発行のプレジデントに5回短期集中連載で「巨人軍衰亡」の内幕と題して第1回「第二次長嶋政権を救った秘密のGファイル」が始まりました。まさにこれが後のGファイル「長嶋茂雄と黒衣の参謀」の露払いとなった事は事実でした。

当時プレジデント社の編集部から小生に問い合わせが参った時には、既に同社は武田頼政氏をライターとして推薦して参られたと記憶しています。プレジデントは、月2回の発行雑誌である事からあっという間に財界からマスメディアに拡散され、当時は野球界のみならず一般社会の巨人ファンのみならずアンチ巨人ファンの間ではあらゆる憶測、推測が飛び交ったかに聞き及んでいました。その中でも一番興味を持たれたのは、財界の経営者、管理者の間での話題は中小企業の経営管理者に迄広がったとの情報が日本経済新聞社の担当記者氏から頂いていました。

財界の経営者、管理者の間では、本プレジデントが連載後に「この連載に関する書籍」の出版があるのでは、との噂が瞬く間に拡散された事を記憶しています。

Gファイル出版とその因果関係

 私は、プレジデント社からの連載オファーを受けるころには既に「Gファイル」出版の意思を固め、準備をしていた時期でありました。

このプレジデント誌への連載が確か4回目が終了した頃でしたか、自薦他薦により本ドキュメンタリーを書かせて欲しいとの打診が持ち込んで参られました。その中でも大手広告代理店の当時の専務取締役からは、沢木耕太郎氏(ノンフィクション作家)に、そして知人でもありました佐野真一氏(ノンフィクション作家)、谷口源太郎氏(ライター)、その他と著名人からお声を掛けられた事には恐縮致した次第です。しかし、本書籍を出版する趣旨・目的は、小生の特殊な事情が深く関係していることから、著者の主観を移入される事を望みませんでした。よって、本件の著者は、Gファイル出版の趣旨・目的に沿った誠実で正直に表現される人物であって欲しかったのです。某大手出版社からは、著者は「河田本人」が表に出て頂き中身は出版の趣旨・目的に沿った内容、表現で書かせて頂きます。とのゴーストライターの準備まで申し出られた出版社も出てきた次第でした。

Gファイルを語るに当たり、どうしても語らなければならないのは、私が日本企業に最初にお世話になった西武・国土計画でした。そしてそこでは、当時西武王国の天皇と迄言われた堤義明社長の下で野球事業に特化した特命事項を遂行する中で読売巨人軍の経営、運営管理に携わる政治家を含めた日本プロ野球界の構造、主従関係から各球団間の貸し借りに至るまで、あらゆる人間関係の実態を学ばせて頂き、身に着ける機会を与えて頂いたからです。この実践経験は、その後自身の身を守る所作さえも自然に身につけて行ったのだと自負する次第です。

読者の皆様は、東京読売巨人、江川卓投手と来ると「空白の一日」と思いが浮かぶのではないでしょうか。この時の西武・国土側の江川の担当者が私こと河田であったのでした。西武・国土計画の代表として江川氏に会ったのは、後にも先にも小職のみだと思います。この当時の西武・国土は、対読売新聞社に対する対立構造は、半端ではありませんでした。本件は、日本プロ野球機構の金子コミッショナー氏の如何わしい裁定により、現代まで禍根を残しているのです。その後金子氏が所属していた住友銀行の大量の西武・国土担当役員が処分されることに相成ったのも先日のように思えてなりません。この日本社会を巻き込んだ江川騒動の中心に余儀なくされた若輩の小職の心境を読者の皆様は、どのように推測されますか。

この様な事態の一部始終を最初から存じ上げている小生が、東京読売巨人軍の常務取締役兼監督補佐に迎えられたのですから、一番驚いているのは本人の私です。通常であれば、このような事は、先ずありえない日本社会であります。これは、神様の悪戯なのかはたまた小生のDestinyなのか。我が人生は、波乱万丈で明日何が起きるか神のみぞ知る事を認識したのはこの時からでした。

東京読売巨人軍では、1996年に当時西武ライオンズの看板選手でした清原和博選手の巨人移籍に関わる件では球団の幹部会で全会一致で小職が清原選手の窓口にされ実行致した次第です。此処では、最高幹部会であったため編成担当常務取締役兼監督の長嶋氏が他の幹部達が、本件に関わる事を怖がっている様子を見て、本件のセッティング並びに面談を河田に頭を下げてお願いされた様子が印象的でした。これを受けて小職は、全会一致が条件である事を伝え、長嶋氏にその旨を白紙用紙(A4サイズ)に手書きで書いて頂きました後、出席者全員に同意の証の署名をして頂きました。此処迄徹底致さなければ、この業界では信じられない事が起きることを自覚していたからだと思います。

この時は、当時の西武・国土時代の江川卓選手の件とは真逆な対応を強いられたのでした。これも運命の悪戯なのか。

このような事が起きるたびに小職は、過去の実践経験と人を大切にして来た自身の所業に感謝を忘れませんでした。

契約更新とその矛盾

 日本プロ野球界は、慣例で球団の雇用体制は基本的に1年契約の更新が定着しています。フロントは、契約スタッフ、契約職員、契約社員、親会社からの執行社員、役員、等々と多種多様な雇用形態をなしています。監督は、何年契約とよく言われていますが、米国MLBのような契約ではなく形式的な物が一般的であります。先だっての阿部監督の様な件は、特殊なケースです。形式的には、辞表を提出が型どおりですが、その前に上司から肩を叩かれるか、言い含められるか、後の始末を含ませるか、日本独特な社会慣習がプロ野球界には今日もなお行き渡っているのも事実です。

小職の契約は、これらの慣習とは異なり契約内容、同意書内容、及び渡邊氏、長嶋氏との個々の信義を反故にされるような事が起きた場合でも当方からお断りするお約束になっていた事でした。

此のことから、長嶋監督と小職の間での信義が一つ反故にされた事、もう一つは全く別件で渡邊恒雄氏の側近が起こした信義が一つ反故にされた事でした。

これにより長嶋氏は、小職が退任後2年間話し合いを継続されましたが、小生は彼からの話は一切受ける筋の物でない事を申し上げお断りをさせて頂いた次第です。

一方、渡邊氏の側近の問題及びそのやり取りは、渡邊氏と直接コミュニケイションラインを持ち、率直な意見を約2年間行いましたが、同氏の側近が事実を認めず嘘を通したために、その事実の証を渡邊氏に届けました後、音信不通となった次第です。その後、再度長嶋氏が伝令役で条件提示までなされましたが、お断りさせて頂いた次第です。

Ⅱ.Gファイル出版を決断

Gファイル出版の目的

 小職は、信義の価値観とその重みを渡邊、長嶋両氏が理解しようとされず、長嶋氏は渡邊氏の顔色を窺っていると判断致した次第です。その為に退任後2年数カ月を要し対話を申し出られて来た時の内容と対処法で嘗ての西武・国土の経験から、これは本件の真意を明確にお知らせした方がよいのでないかと熟慮したのであります。

しかし、最終的には、小生を引き留めるための手段として、日本テレビの取締役のポジションを準備され、最後には、長嶋氏に白紙小切手迄準備させての土下座外交と品の良い話では無くなったのでした。

これは、物事への価値観の相違があまりにも異なってきたので小生自らコミュニケイションに興味を持たなくなったと申した方が読者の皆様には、分りやすいかと思われます。このような件は、西武・国土計画においても自身が経験、体験をしていましたので、驚くこともありませんでした。

結果として、渡邊恒雄氏は、自身の信頼されている側近の保身の為の嘘を問い質せなかったと理解しました。BBAは、このGファイルにその事実をお伝えし、東京読売巨人軍に関わる本社内部の関係者の浄化並びに責任者達の信義の重要性とその重みをお伝えする事がその主たる目的であったという事です。

このようにGファイルは、日本プロ野球界の伝統的な球団の経営、運営、管理に親会社の私物化により、公私混同したベースボール・アドミニストレイションが行われている関係の実態を小職を招聘して下さった渡辺恒雄氏にご報告する事を目的としたある意味報告書でありました。

 

Gファイルは5800ページであった

800ページは如何に

 公開されていますGファイルは、5000ページに及ぶ秘密のファイルとなっていますが、実はGファイルは5800ページのファイルであります。その中の800ページは、ご紹介できない代物なのです。当時友人の法律家の方々からは、「河田さん、大事な資料を抜かれていませんか」とご指摘を受けましたが、実はその通りでありました。

発売1週間前には、出版社より初版が届きました。その初版に親書を添えて、1冊は、堤義明氏のご自宅宛で、2冊目は、渡邊恒雄氏のご自宅宛にそれぞれ送付させて頂きました。長嶋茂雄氏へは、当時病に伏せられリハビリをなされていましたのでご遠慮させて頂きました。しかし、あの渡邊氏は、発売日に本社局長クラスが大騒ぎされている中、何一つ語らず部下達にも何の指示も出さなかった事が、内部幹部から風の便りで耳にした次第でした。

この渡邊氏の対応は、後に社外のマスメディアにおいても、「あのナベツネ氏が何故反論しないのか」と七不思議の一つに数えられているようです。その後、読売新聞本社から一人の渡邊氏の側近中の側近であった方が、地方の読売新聞社、そして次に日本テレビ系列の局を転々とされてサラリーマン人生を閉じられたかに聞き及んでいます。

Gファイルは、日本プロ野球史、東京読売巨人軍、長嶋ジャイアンツ、メイクミラクル、メイクドラマが語られる時に誰かがまた国会図書館に足を運ばれて、長嶋ジャイアンツに起きた史実に興味がある読者の目に触れる事があるかも知れません。

またこの未開封の800ページのGファイルは、誰の目にも触れることなくお蔵入りとなる事を願う次第です。小職にこの800ページを開示させなかった渡邊恒雄氏は、真の政治ジャーナリストであったのでしょうか。

本書を出版するに当たりましては、小生の欲得が絡んでいたのではありません。その証として本書籍の印税は、著者の武田頼政氏に寄贈することを文藝春秋社の発行者に文書でお伝えした次第です。小職の意向でGファイルの印刷部数は、制限させて頂きましたので、全国の皆様に行き渡りませんでした事をここにお詫び申し上げます。

 

文責 河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the SPORTS)

 紹介:Gファイル「長嶋茂雄と黒衣の参謀」文芸春秋社 著 武田頼政 本著は、2006年10月13日発売、翌年完売の為現在はAmazonで中古オークションで入手可能。河田弘道の西武・国土計画、東京読売巨人軍での激闘の日々のドキュメントです。登場人物は、全て実名です。

お知らせ:

KファイルでこのようなGファイルのキーワードが紹介されることを読者の皆様は、驚かれたのではないでしょうか。東京読売巨人軍は、長年に渡り日本プロ野球界を牽引して参りました。しかし、長嶋ジャイアンツのメイク・ミラクル、メイク・ドラマ以降燦燦と輝いていた太陽は消えてしまいました。時代と共に読売新聞社、東京読売巨人軍の最高経営者も交代され、野球事業も新時代に突入する中で巨人軍が取り残されることなく、新時代に相応しいベースボール・アドミニストレイションが執り行われますことを心より祈念致しております。小生は、幼少期から熱狂的な巨人ファンであり、長嶋茂雄選手を超えるのだと日々野球に没頭していたころが懐かしく思います。その長嶋茂雄氏と一心同体で戦って参り、憧れの同氏の懐に入れて頂き同氏の本質に触れさせていただいた事は、小生の貴重な新たな財産となりました。深謝

Kファイル・スポーツドクトリンNO.327:日本の教育機関におけるスポーツの問題点はまさにここに集約されている

Kファイル・スポーツドクトリンNO.327:日本の教育機関におけるスポーツの問題点はまさにここに集約されている 無断転載禁止               9月17日 木曜日


河田弘道

スポーツ・アドミニストレイタ-

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日本にスポーツ・アドミニストレイション論の必要性を紹介 日米で実践してきたスポーツ・アドミニストレイターの先駆者 (プロフィールは別途ご検索下さい)

著者からのご挨拶  

読者の皆様は、如何お過ごしでしょうか。本年は、猛暑、酷暑に加え豪雨が日本全土に猛威を振るい多くの災害をもたらしています。被害に遭われました皆様には、心よりお見舞い申し上げます。競技スポーツに参加された選手の皆さん及び関係者の皆様のご苦労に対して敬意を表させて頂きます。

 Kファイルは、夏休みを頂き英気を養わさせて頂きました。読者の皆様からは、休み中に沢山の励ましとご希望、ご期待の便りを頂き感謝申し上げます。 本KファイルNO.327では、日本のスポーツ、競技スポーツの根幹をなすはずの大学競技スポーツの衰退がスポーツマスメディアの報道内容からも軽視されて参っている事は読者の皆様もご承知の通りであります。

以前Kファイルでは、本件に付いて掲載させて頂きました。この度は、過去の掲載に加味した内容で掲載させて頂きます。 競技スポーツは、暗い政治社会の動向を明るい希望を齎してくれます。本年度も後期を迎えるスポーツ、競技スポーツに期待をしながら国民、社会に夢と希望と活力を与えられますことを祈念いたしております。その為にも個々の健康は、なによりも大切である事を再認識して参りましょう。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――

 目次

 私大教育機関に於ける大学競技スポーツと学生選手の実態

 1.大学と学生選手(Student Athlete)の関係 先ず初めに  

 ■大学生である事のステータスとシンボルとは

 ■筆者が確認した国の教育機関の見解とは   

 ■個々の大学のアカデミック格差   

 ■外国人選手は学生ではなく金で買ってきた助っ人

 2.学生選手へのリクルートとその手法

 ■大学から学生選手への条件提示   

 ■裏口入学させた学生選手の卒業前の合否トラブル  

まとめ  

筆者の私見

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私大教育機関に於ける大学競技スポーツと学生選手の実態

1.大学と学生選手(Student Athlete)の関係

 はじめに

 此処では、「学生とは」が明文化されていない学校教育基本法、また統一されない日本の大学競技スポーツの競技以外での規則、ルール、罰則に付いての実情を取り上げます。 このような状況と現実の下で、大学競技スポーツは、規則、罰則の下で勝敗が決せられます。しかし、競技以外には、規則、罰則が無いに等しい状態の為、学生選手の扱いが公平(フェアー)でない事が最大の問題の一つであります。

 特にこの度のテーマの大学競技スポーツでは、これが顕著になり教育と競技スポーツの根幹を崩壊させてしまっていると申し上げても過言でありません。 東京五輪組織委員会の会長であった森喜朗氏は、嘗て長年日本の教育、体育、スポーツの最高機関である文部省(現文科省)の大臣、首相を務められた方です。

丁度、この時期から既に文教族と言われる集団が政界、官界に増殖し今日も文科省、スポーツ庁、JOC、日本スポーツ協会、等々の公益財団法人の人事権を牛耳って今日迄参っている次第です。その頂点に鎮座されているのが、森喜朗氏で在る事は、ご承知の通りであります。 米国には、文部省(現文科省)の様な省庁は見当たりません。

それらしき組織は、あるにはあっても二期目のドナルド・トランプ大統領が就任されてまもなく、国の教育に成果と結果が出ていない事を根拠に解体された記憶があります。これに伴い現在は、各州とその自治体に負担を求めたために教育に対する予算の粛清が既に行われているのが現状です。

■大学生である事のステータスとシンボルとは

問題は、「学生とは」何を持って学生と定義(Definitions)するのか、できるのかを明記したものが我が国の教育法に見当たらない事です。 大学競技スポーツ及び学生選手を語る前に、学生とは何を持って学生と認められるかを何故誰もが問題視せず、大学競技スポーツを語ろうとするのでしょうか。此の事は、教育の一環として根幹としてのCOREを取り除いているので背骨の無い教育機関をなすものであると筆者は確信する次第です。

筆者の講義授業を受講する学生選手達の多くが、「箱根駅伝に出場する為に本学に来ました」「野球をするために本学を選びました」「サッカーをしたいので大学に来ました」と別に学生の資格が無くともその競技スポーツにさえ出場できる機会が与えられればそれでよい、その為に自分は特待生で迎えられている。と公言する学生達が増殖している事も事実です。他の競技スポーツ選手も同様です。 特に学業成績を問わない大学では、このような学生選手が各部活に多数存在すると言うことを実体験しました。何故このような貧困な教育機関と学生選手達が我が国の最高学府には存在するのでしょうか。

大学経営者、教員、職員には、いかなるプライドを持って大学教育機関で学生達に日々接しているのか非常に疑念を感じた次第です。これらの大学教育機関の経営者、管理者達は、学生の教育が目的でなく、学生を集めるための言わば広告塔として、受験料、授業料を集めることが主たる目的であるのです。 この事から、日本人学生選手に対しても、外国人選手に対しても、大学法人の経営者の見識如何により、いかようにも本来あるべき「大学生」の姿を捻じ曲げられているのが我が国の現状と現実です。

これらは、まさに大学のスポーツ・アドミニストレーションが問われ、学生としての本分であるアカデミックが皆無に等しい実態と言わざるを得ません。 この事は、日本の大学競技スポーツを運営、管理するに当たり最重要な問題の一つで、キーワードである事を是非理解して頂きたく、声を大にさせて頂く次第です。

 例えば、箱根駅伝の主催者規約の出場資格(第4章:本連盟競技者資格、第10条、第11条)には、本連盟の競技者は、次の要件を満たさなければならない、となっています。

 ① 本連盟加盟校の学生でなければならない。

 ②学生の範囲は、学校教育法第90条に定めた学生、及び第91条の・・・本連盟が認めた大学等の学生とする。

 ③前項の加盟校競技者は、その在籍期間中本連盟に登録する事が出来る。 以上が関東学連の競技者資格です。

このような大雑把な規則では、活用者側に抜け道もありますよと告知しているようなものです。学生とは、何を持って学生となすのか第90条、91条には何も明記されていません。

■筆者が確認した国の教育機関の見解とは

 重要なポイントは、この学校教育基本法第90条には、「学生とは」何を持って学生と判断するかの物差し、即ち定義が明記されていない事です。

この事に付いて、筆者は、複数の大学の最高管理責任者にお伺いしましたが、何方からも回答を頂けませんでした。そこで、文科省の関係者に直接お尋ねいたしたところ、これまたその担当者曰く「文科省は、各大学法人に大学設置の許認可を出しているので、その大学の大学法人が、この人物を当大学に入学する事を認める、と承認したらその人間は、その時点でその大学の学生として認められる」とこれが回答でした。

 私は、この回答を受けて「文科省の役人がこのような回答しかできないのでは、この国の教育界は近く崩壊して行く、即ち機関に大義、趣旨、目的が無いところで人は育たない」と呆れ果てた次第でした。

 それでは、各大学法人の最高経営者(各大学の理事長は、現理事会の過半数、及び三分の二の理事を味方に付けている証)が、大学の授業を受ける興味も無い、単位取得の能力の無い、或は、能力が在っても講義授業を受ける意志、意思の無い人達を学生、学生選手にさせたいがために入学を認める事が、多くの大学で常態化しているのが現実です。

 昨今、文科省は、何と回答するかを問いただしたところ、「文科省は、そこまで手が回りません」との回答でした。これでは、文科省など日本の教育機関の指導、運営、管理する省庁でなく、唯の公金を使って利権商売するエイゼントに過ぎないのかも知れません。 私は、これ以上問い質す気にもなれず呆れ果てた次第です。この現実から、我が国の大学教育及び個々の大学には、大きな格差と偏見を醸成してしまっている因果関係が此処に起因していると思われますが、読者の皆さんはどう認識されていますでしょうか。

■個々の大学のアカデミック格差

此れでは、学生、学生選手のレベルのみならず、わが国の大学の資質の格差が各大学の経営者の資質と見識次第で、一層深刻化して行くのは目に見えています。特に今日の大学競技スポーツにおいて、スポーツ・アドミニストレーションの資質が向上、発展しないのは、「此処に根源」があるからではなかろうかと確信に近付けた思いが致します。文科省(スポーツ庁)は、指導的な役目をなしていない事が明確になりました。これでは、歯止めが利かないわけです。 この重大な「学生とは何を持って学生と認めるか」を明確に規定しない限り、将来の日本の教育、スポーツに光は見えてこない様に思われます。先ず問題の起点は、此処から始まっていると思いますが、如何でしょうか。

 ■外国人選手は学生ではなく金で買ってきた助っ人

先ず留学生選手問題とこれを真似た日本人学生選手が急増し、本来の誠実で真面目な学生選手達は、アンフェアーな大学競技スポーツ活動を強いられている事をご存知でしょうか。 留学生と称されている外国人選手に付きましては、決して大学の門を閉ざす事を意味するのでなく、門は大きく開いている事が大前提です。どこが問題なのかを申し上げます。

わが国の外務省(移民局)、文科省、大学当局には、「外国人留学生に対する留学及び、学生の定義(Definitions)」が明文化されていないのです。よって、各大学法人が必要と認めた外国人に対して学生査証(STUDENT VISA)を発行してしまっている事が問題なのです。 此れでは、例えばテロリスト或はその予備軍がスポーツ選手として入って来ようとすればいとも簡単に入国し入学できるのです。事実として、大学箱根駅伝を走らせるために大学法人は、身体能力の高いアフリカの選手を安易に買ってきていると申し上げて過言でありません。留学生に関わる関係大学及び関係者は、アフリカと日本の文化交流だとか、大学スポーツの国際交流だとか申していますが、これらは、全て大学に連れて来る為の建前論(屁理屈)、偽善でしかないのです。嘗て、NHKBSは、本件を美談化し、ドラマ化していましたが呆れた話でした。

 その証として、大多数の外国人選手達は、日本の大学教育を受ける能力のない人達が大半です。当然、大学の講義授業に顔を出しても午後からの練習の為の休息、朝寝、昼寝タイムとしか理解していません。日本人学生選手のマネをしているのか、そのように指導されているのか、授業に出ても講義が子守歌に聴こえるのかは、別問題です。

今日では、伝統校までもが手っ取り早いので助っ人の導入に手を染めている状態はご承知の通りです。 外国人選手達は、勿論所属大学の特待生で授業料、生活費、小遣い付きで、母国への航空券代も加味されています。これら諸経費を加味しますと外国人学生一人に対して年間800万円から1500万円が相場となっています。また、大学側は、これらの選手を確保する為には、プロの仲介人を介してアフリカから連れてくるのですから、当然ながら仲介手数料として選手一人に対して300万円から500万円が相場である事も業界では知られています。 既にこの事は、一昨年、昨年と数回マスメデイで紹介されていたのも事実です。

このような外国人選手は、企業スポーツにプロ契約して競技に参加するのであれば何の問題もないのです。留学生と位置付ける事にそもそも無理があるという事です。これでは、大学教育機関に「フェイク学生」が外国人のみならず日本人学生選手も蔓延しているのです。 このような事は、40年前から既に始まっていました。それがやがて男子のみならず、女子選手も仲介人経由で日本各地の私立高校に紹介され、そして大学へ、最後は、実業団テイームの会社、企業に売られて行くネットワークが作られるようになりました。1年で日本での生活に耐えられず帰国する選手もいます。しかし、即その大学は、仲介者の手を借りて新たな助っ人を10月の箱根駅伝予選会に間に合わせます。中には、高校卒の証明書も無く出場させている次第です。現在の箱根駅伝規則では、外国人を2名登録できるが公式にレースに出場できるのは1名で、もう1名をスペア―と考えているのです。

何故このような外国人の枠組み規則だけ作り、留学生としての資格を明文化しないでフェイク学生を認めるのでしょうか。 現在では、箱根駅伝出場に程遠い大学が、アフリカからの選手を同じ手法で購入して走らせるのです。その大きなメリットは、大学の広告塔として、毎年10月の箱根駅伝予選会までもがテレビ実況中継され、先頭集団を走る事で広告価値は、特待生の費用、仲介料の経費を上回るとの試算が成り立つようです。 大学指導者の中には、レベルの高い選手と一緒に練習する事で日本人学生選手の強化になる。と解説する指導者もいます。しかし、これは、体裁の良い唯の言い訳であり、自身の指導力の無さを露呈、元々の身体能力の問題と指導者の勉強不足とコーチングの無さを言い訳にしているにすぎないのです。このような指導者は、学生選手の本分を全く考えて居ないという事です。

外国人選手抜きで勝利している大学テイームに対してどのような言い訳を持っているのでしょうか。 筆者の私見 筆者は、留学生を決して拒んでいるのでありません。全加盟大学に共通したルールブックを作成して、各大学は、皆さんで作った規則、ルール、罰則を遵守するための誓約書或は協定書に同意され、違反行為に対しては毅然としたペナルテイーを与え、受託する事が前提であれば、留学生問題、日本の学生選手問題も問題なく解決して、皆にフェアーな大学競技スポーツを構築できると確信しております。但し、日本の大学に留学を希望するなら、大学で講義授業を受けられる最低限度の日本語能力がある事が大前提で、その能力があるかどうかの物差しとなる留学生への日本語検定試験は、必要不可欠である事を先ずルールブックに明記する事が必要であると申し上げます。

日本人学生選手には、純粋に陸上競技、野球、バスケットボール、バレーボール、等を目指して勉学に練習に取り組んでいる沢山の学生選手達が居ます。このような学生選手達に対して、心無い教育者、指導者、経営者により出場資格枠が奪われ、不公平、不利益を与えている事を何と考えているのでしょうか。

2.学生選手へのリクルート活動とその手法

 ■大学から学生選手への条件提示

近年は、大学と学生選手の間の需要と供給のバランスが崩れてしまっている状態が続いています。競技力の高い大学側では、リクルートするに当たって学生選手を四段階にランクを決めているようです。

1) 特Aランク選手: 何処の大学もが欲しくてたまらない商品価値の高い選手を意味しています。このランクの選手達及び父母達は、プレステイージの高いとされる大学から引く手あまたであり、そうでない大学には目もくれない選手の事です。 オファーの中身は、各大学それぞれです。最後の決め手は、他大学に比べて特別な内容が加味されているかどうかなのです。(此処に置いてもリクルートに関するルールも罰則も協定書も無いワイルドな状態です) 例えば、近年スキージャンプ競技種目で女子学生選手が「推薦入学、特待生、強化費別途、父親の大学専門職への斡旋と特別待遇で迎え、大学授業は出席しなくても良い、卒業証書も確約、等々」と此のことが事実であるならば呆れ果てる惨状です。 此れが日本の大学競技スポーツの現実と実態なのです。

 2)Aランク選手: 多くの大学では、このランクの学生選手をターゲットとしているのが現実です。伝統校と一般に称される大学でも1)の学生選手が手に入る保証は、有りません。よって、次のランクの選手を狙うのは自然な成り行きです。

 3)Bランク選手:

 4)Cランク選手:                                                                                                                                                                                                                                                                                          B,Cランク選手に対してCランク選手に対しても多くの大学は、特待生扱いをしているのが現実です。まさに売り手市場だからです。 此処で読者の皆様は、お気付きになられたかも知れません。3)、4)のランクの学生選手を抱える多くの大学は、「箱根駅伝予選会出場」の常連校なのです。 そこで大学経営者は、本戦出場と大学の売名行為を狙い、手っ取り早い方法と手段に手を出すのです。それが、身体能力の高い外国人を安易に買ってくる手法であり、日本人選手に対しては、特殊な条件提示でプロ野球界顔負けの所業がなされるのです。

近年特に他の大学競技スポーツにも蔓延している実態であります。 筆者の経験からも、近年の学生選手及び父母は、このような状況、環境から大学を選択するに当たってアカデミックや競技スポーツだけでなく、社会的にもプレシテイージが高く、就活に役立つ大学を選ぼうとするのは当たり前です。何故ならば、日本の大学には、推薦による入学制度があり、大部分の強化部所属の学生選手は受験経験せずに入学してきているのです。

■裏口入学した学生選手の卒業前の合否トラブル

 私は、中央大学で教授職を務めていました時に、その大学では伝統的に有名な学部の教授から相談を持ち込まれたことがありました。丁度3月の卒業認定教授会の時期です。「毎年3月の卒業認定教授会は、荒れています。その理由は、本学で選ぶ学生選手が法学部を希望する事からです。しかし、この時期が来ても卒業単位を満たしていない酷い状態で、また、このような学生選手が、学部に多く押しかける事で学部の資質のレベル低下も招いています。しかし、大学が入学時に既に卒業を約束している事が判明し、それで教授会が紛糾しているのです。 このような問題を「スポーツ・アドミニストレーションとアドミニストレーターの専門家としては、どう処理されますか」とのご質問でした。伝統と威厳を保つ大学が、教授会でこのような件で大問題となっている事は、多くの他大学と比較しまして、まだ真面目で常識ある大学教授会である証拠でもあります。 このように、今日の学生選手、父母は、大学選択時にすでに大学側に条件を付けている事をご存知ですか。 嘗て、大学側のオファーは推薦入学や特待生が条件でしたが、今や学生選手、父母側は、学部指定、そして卒業証書まで担保させるに至っている事を見逃してはなりません。これは、もう日本の大学は、アウトロー(Out of Law)の学生選手と大学管理者、経営者が多数いると言われても仕方のない危機的な状況の証しです。

 このような大学に対して、いったい何処の誰が襟を正させるのでしょうか。しかし、教育機関にも運営組織、団体にもこれらに対する規則、罰則が無いのですから、モラルの問題でしかないのです。此れを称して、やり得、やられ損と申し上げるのでしょうか。 このような状況から、箱根駅伝で有名選手だった、野球選手、バレー・バスケットボール選手、水泳、ラグビー選手、等々という事だけで卒業単位を取得していないにも関わらず卒業証書を持ち帰る学生選手が社会に出て、現役選手後やがて教育機関で指導者になった場合、どのような指導者になるのでしょうか。

これらは、ほんの一例に過ぎません。しかし他の多くの大学では、このような事は全く問題とならず経営者、教学責任者が簡単にハンコを押し処理されているのが、実態です。 例えば、オリンピックで金メダルを取った水泳選手は、特待生として推薦入学した大学プールで4年間一度も泳ぐこともなく、卒業前には、未修得単位科目が山積、担当教員がこの学生選手に単位を出さないと突き付けたのだそうです。しかし、そこで大学上層部から担当教授に圧を掛けて、この学生選手は、高笑いして卒業して行ったと知る人ぞ知る事実です。もうこの様な教育機関は、日本の最高学府の大学と言える価値もないと思いますが。大学のプライドは、元来ないに等しいのです。もともと、このような大学には、プライドなど無用の長物の様でした。

 私の経験則で申し上げるなら、学業、競技スポーツ共に優秀な学生選手は、全体から致しますとほんのごく僅かですが、個々の大学にいる事も確かです。この学生達は、真の文武両道の学生でありました。しかし、競技スポーツ学生選手のその多くは、その名も体連生(体育連盟学生の略)と称して、キャンパスをジャージ姿で肩で風切って歩き、誰からも注意をされないフェイク学生の人達です。

まとめ

学生の名を借りた組織、団体では、自らをバランテイアと称する人達は責任の所在が明らかにできず、今日のような大人達のBLACK BOXとなると思われます。大学競技スポーツを、学生の自治と位置付けるには、余りにも無理があると思いませんか。 各大学の競技スポーツ(部活)は、教育の一環、延長線上に位置し、「正義JUSTICEと公正、公平FAIRNESS」を基軸とした、強い教育の理念に沿ったアドミニストレーションが必要であると思います。 今日のような、状況においてこそ一日も早く全加盟大学には、「共通した規則と罰則を明文化したルールブック作り」が先決である事を提案致します。 但し、本ルールブックを遵守するに当たりましては、独立した大学スポーツ査察委員会(Infraction Committee)を設立して、全加盟大学が委託する事が前提です。 営利を第一とする会社、企業論理では、大学教育機関の本分である学生選手及び学生を健全で在るべき教育環境に於いて、守る事が難しくなっている事に読者の皆様もお気付きになられた事と思われます。 今こそ、大学競技スポーツを健全な姿に戻す為には、皆様方のご理解、ご支援と勇気あるスポーツ・マスメデイアの行動力も欠かせません。大学競技スポーツは、大学生とその地域社会が共有する公共的な財産です。この理解と認識があって初めて、関係者は、教育機関に於ける学生達に明るい未来の光を供与できるのでないでしょうか。

筆者の私見

筆者は、このように日本のスポーツ界、大学スポーツ界に於いて競技スポーツを行う学生選手達の本分は教育を基本とした文武両道な原理原則を基とした指導、育成を致さなければ、何時まで経っても日本のスポーツ界は政治家達の駒となり餌食になり、スポーツ界から決して国家、社会に貢献できる指導者、リーダーが育たない事を理解して頂かなければなりません。 この度の東京五輪組織委員会の森喜朗会長のスポーツ・アドミニストレイションでは、如何ともし難い結末を読者の皆様は十二分に理解と認識を新たにして頂けたのでないでしょうか。この国には、スポーツ・アドミニストレイターの指導と養成が先ず急務なのです。

文責:河田弘道

 スポーツ・アドミニストレーター

スポーツ特使(Emissary of the SPORTS)

 紹介:Gファイル「長嶋茂雄と黒衣の参謀」文芸春秋社 著 武田頼政 本著は、2006年10月13日発売、翌年完売の為現在はAmazonで中古オークションで入手可能。河田弘道の西武・国土計画、東京読売巨人軍での激闘の日々のドキュメントです。登場人物は、全て実名です。

お知らせ: 誠実に大学生としての志を持ち、卒業単位を取得する事を目し、また、大学院を目して勉学に駅伝トレーニングに日々励んでいる学生選手も沢山居ることも忘れてはなりません。 しかし、このような誠実で努力している学生選手に対する対応が余りにもアンフェアーである事は、純粋に応援されている皆さんは見逃してはなりません。見て見ぬふりをする事は、学生、学生選手達の教育に何の改善も改革にも成りません事を今一度再考下されば幸いです。 読者の皆さんのお子さんがこのような環境で苦汁を舐めていたらどうされますか。放って置きますか。 Kファイル・スポーツドクトリンNO.327:日本の教育機関におけるスポーツの問題点はまさにここに集約されている

Kファイル・スポーツドクトリンNO.326:保健体育はスポーツ医科学への名称変更が適切か

Kファイル・スポーツドクトリンNO.326:保健体育はスポーツ医科学への名称変更が適切か

無断転載禁止        2026年7月23日木曜日 公開

 

河田弘道

スポーツ・アドミニストレイタ-

スポーツ・アドミニストレイションの基軸は“Justice正義&Fairness公正

日本にスポーツ・アドミニストレイション論の必要性を紹介

日米で実践してきたスポーツ・アドミニストレイターの先駆者

(プロフィールは別途ご検索下さい)

 

目次

1.色あせて行く体育の名称

   初めに

   体育から保健体育へ

   構造的問題を放置する理由

   日本と米国に於ける本質的な違い

Ⅱ.激変して行く米国の教育界に於ける変革

   大統領権限の発動に伴う教育現場の実態

   教育の現場に於ける混乱と実態

   大統領令に伴う各州の末端に於ける悲劇

   日本の雇用制度は米国人にとっては楽園

   競争力を失った日本の教員雇用制度

Ⅲ.スポーツ医科学に吸収されていく保健体育

   保健体育と競技スポーツは何故混同して理解されているのか

   スポーツ・アドミニストレイションの必要性

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

I.色あせて行く体育の名称

初めに

 著者は、日本に於ける体育に関する概念が戦後から今日迄基本的に同じ歩みを続けて来ていると思います。

その根拠は、文科省庁に於いては身体運動能力測定のみが体育の主たる年中行事のごとく発表されているだけのように思えてならないからです。仕事をしているならもっと堂々と文科省、スポーツ庁は、広報活動を行うべきでしょう。その測定結果を今後いかに教育機関に於いて教育の場で活用し生かすかの具体策が提供されていないのでないでしょうか。即ち体育の教育の現場では、体力の低下の状態を如何にマニュアル化して、成果と結果がでるよう専門家による研究の成果と結果の提供を待ち望んでいるのではないのでしょうか。このような現実的な発展が見受けられない様に思えてならないのですが、読者の皆様は一般的にどのように感じられていますでしょうか。近年体育(Physical Education)の用語すら表現から消えて行く現実を目の当たりにしているからです。

 

ご承知の通り本来体育は、教育学分野に於ける一学問であり学科目であります。しかし、わが国に於いては、戦後急速な時代の流れに伴い体育の本質が置き去りにされてしまったのです。その大きな要因の一つは、オリンピック大会がビジネス化、プロ化(1975年を起点に)に舵が切られたことでした。

この前後から体育は、告知力のある競技スポーツの津波に巻き込まれ、体育本来の本質が競技スポーツと混同され今日に至っております。

体育の概念は、時間と共にその重要性も薄れ、非常に教育界では昔ながらに軽視された学問、学科から脱皮できていないのは昔も今も同じではないでしょうか。

 

今日では、教育界に於ける教育の荒廃と共に体育への期待も重要性も聞こえて参らないのが現実です。聴こえてくるのは、教員、指導者の体罰、セクハラ、パワハラ、等の暴力行為の実態がマスメディアを通してネガティブなイメージばかりが教育界のみならず社会の一般的な理解と認識になっているのも事実です。その典型的な問題の一つが保健体育の教員が今日も肩書を替えて(顧問、部長と称して)競技スポーツの指導、運営、管理に携わらせている事への矛盾です。部長、顧問は、どのような業務と職責なのか全く明文化されていない為に責任の所在すら不明なのです。

体育から保健体育へ

 体育は、本来読んで字のごとく「人の身体を育てる」ことであります。この言葉は、英語では「Physical Education」と翻訳されている事から「人の心身の健康を教育の中で育てる」事を趣旨、目的にした学科と理解された方がより一般的であるかと思われます。

この体育の概念は、戦後近年になって新たに「保健」という用語が加わり、体育の本質に健康の維持、増進を目的とする事が明確に表記されるようになったのです。そこで我が国に於いては、名実共に「保健体育」と名称も新たにされたのでした。

保健体育と名称も新たになってから、わが国に於ける専門の教育機関に於いては、保健体育に関わる専門分野、部門と称して沢山の学問に分化され、それに伴う肩書を持った専門家と称される教員、指導者、研究員が出現し今日に至っている次第です。残念ながらこれらの専門家と称される大多数の関係者は、体育とスポーツ、等に関する学会に所属しそれぞれ活動しているようですが、この学会員達が果たして保健体育に何を還元し、何を実質もたらし貢献しているか否かは、非常に疑わしいのが現実なのです。

著者に言わせると大学教員の大多数が・・・学会と称される集団に加盟して会費を払い複数の学会の肩書を使用しているのも、肩書を得るための会費であり、肩書社会で生きて行くための手段であり、職安のような団体、組織であると思われても仕方あるまい。

そこで役員をしている大学教員達は、その肩書は平会員より遥かに商品価値を実感しているので役員改選時に立候補するのです。このような教育界の教育者と自称する人達に置いてもこのような利権獲得に明け暮れている会員達も少なからずいることも否定できまい。但し、真面目に学問として地道な研究をして論文を学内外、学会内で発表されている教員も多数いることも事実です。しかし、その論文、発表が何に役立っているか否かは、全く不透明であるのもこれまた事実であります。このような研究論文をマスメディアが一切取り扱わないのもこれまた、保健体育の分野を軽視しているのと商品価値が低いというマスメディア独特の評価がそこにあるのかも知れません。このような広報活動に於いても各学会には、それを専門とする広報担当役員がいますが、これもまた肩書のみで機能していないのが現状のようです。

構造的問題を放置する理由

 本来、体育の趣旨目的と競技スポーツの趣旨目的は、相反するものなのです。何故我が国の教育を統括管理する文科省、スポーツ庁、地方自治体の教育委員会は、未だ理解も認識も出来ないのでしょうか。これは、スポーツ・アドミニストレイションの学問すらない我が国の実態の大きな欠点なのかも知れません。或いは、このような無責任で理解不能な構造的な問題にしておくことでどこかの団体、組織、運営、管理者の職務を有利にさせ利得、権益を守るための利権構造なのかも知れません。

この度のKファイルでは、本件の現実を垣間見ながらどうしたら国民、社会で体育が競技スポーツと混同されない為の抜本的な変革の必要性と米国の現状と現実を織り交ぜて比較することによりもっと広い視野での知見が国の政策を司る方々に必要不可欠であることをお伝えしたいと思う次第です。

日本と米国に於ける本質的な違い

 異なる制度が教育の発展を阻んでいるのかも知れない。過去に本Kファイルで何度かとりあげた記憶があります。両国の決定的な違いの根本は、教員の雇用制度なのです。

①教職の有資格者は、採用試験を雇用の基準にした半永久雇用制度を採用しているのに対して、②他方では、教職有資格者、及び教員経験者は、契約雇用制度の下、契約内容に同意して採用され契約条項に従っている事です。この雇用制度には、一長一短あることも事実でしょう。それは、わが国では起きない事が米国に於いては起きている。また、その逆もあるのも事実であります。

  • 日本の雇用制度の特徴は、採用が確定すると職場規定、刑事罰を犯さない限り決められた雇用年数(定年)迄、本人が退職を申し出ない限り雇用が継続される事です。給与面に於きましては、定年退職するまで年12回の給与と年2回のボーナスが支給され、また昇給に付きましては、年功序列と役職手当が保証されている事が本制度の基本的な特徴なのです。
  • 米国の契約雇用制度の特徴は、採用は、公募、推薦、リクルートによる採用方法により、各教育機関の校長、大学学部長が採用権限を有する事から校長、学部長の面談を基本として、採用が決定されます。契約年数の基本原則は、初年度は短期契約が通常で、契約期間中の評価により次年度の契約年数、給与及びその他インセンティブが決定するのが通常です。

契約雇用の原則は、雇用者、被雇用者共にフェアネスを原則として、契約に対する交渉は双方で自由に発言できます。よって、契約満了の一カ月前には、双方契約更新の拒否権を有するのが特徴であります。

  • 此処で日本と大きく異なるのは、毎学期行われる教員の授業に対する学生のアンケイト調査は、次回の教員契約時に大きな評価の対象となる事です。

日本の学生による教員、授業に対するアンケイト調査は、全く何の意味もなさず唯形式的な米国の大学の真似事をしているにすぎないと著者自ら中央大学で経験済み、日本の大学のアンケイト調査は、調査機関も独立しておらず、大多数の大学に於いては担当教員がアンケート用紙を自ら回収する為その後担当教員による不正が横行しているのもよく存じています。これこそが契約雇用制度で無い為、学生達は、自己の成績評価はされても担当教員に対する評価が出来ない為に不適切な教員に対して何の処分も処置も大学側が行わない欠点があるのです。教員側は、何か問題が生じると教職員組合に逃げ込み、匿ってもらうという手段を持っているのです。 

このような基本原則から、①②③の雇用形態並びに不公平な実態を比較しても根本的に異なる採用方法により異なる問題が起きるのも事実であります。

日本型:半永久的雇用形態で採用をされた場合、教員が諸般の規定を犯したり、本来の教員としての能力に問題があっても雇用者側は、その教員の雇用を解除することが非常に難しい現実があり、この様な多くの問題の教員を一度抱えると次の問題を引き起こす要因となるのもこの採用方式の問題なのです。

米国型:契約雇用制度に於いては、①のような問題は起きないのです。その根拠は、教員として採用後に起きるであろう問題点を想定して契約書に条項、条件が明記されており、即契約解除の項目が序列されています。これを破った教員に対して、校長、学部長権限が発動されることが明記されているからです。それに対して教員側は、同意する署名を採用時にされているという事です。

この様な雇用制度は、その国の宗教、文化、歴史、等の慣習から合理的且つ単純明快なルールと規則により理解しやすい利点があります。

一方の日本的な浪花節文化に慣れ親しんだ談合社会では、契約雇用制度は非常に窮屈です。此のことから、わが国は、法治国家でありながら約束事を守らない、契約書をリスペクトしないのはこのような歴史的、文化的違いが大きく影響しているのかも知れません。

「守らない人間に対しては厳罰に処す、等々」の法治国家では、理解しがたいのが日本の伝統的な制度そのものかも知れません。

しかし、近年の国際社会の変動と状況から、日本のようななれ合い、談合文化は、既に世界の先進国の文化から取り残されてしまったようにも思えてならないのが、今日の政治家の個々のご都合主義の政治活動からも顕著に表れてきているのではないでしょうか。

II.激変して行く米国の教育界に於ける変革

大統領権限の発動に伴う教育現場の実態

 トランプ大統領就任と共に発せられた大きな出来事の一つは、「人類は男女のみを認めるがその中間は認めない」とする明快な発言と発動は今日大きな波紋を広げています。その中でも、2028年に開催を予定しているロサンゼルス五輪に於いては、女子選手で男性化した選手の競技への参加は認めない、とする大統領令を発動した事は有名です。

即ち、この問題を転機にWA(世界陸上競技連盟)のセバスチャン・コー会長は、トランプ大統領の発言、発動後、即WAとしての見解を発表した事は読者の皆様もご承知の通りであります。その内容は、WAに於いては五輪、世界選手権、等に於ける女子選手の資格に関して、その予選会から各国の陸上競技団体に対して、代表選考競技会に参加する選手達にWAが定めた「遺伝子検査」を義務付け、定められた基準値の閾値を超えた選手は、参加を認めない事を告知したことです。

トランプ大統領は、28年のLA五輪に参加する競技者は、女性か、男性かを明確にした証明書を携帯しない女性選手は、入国を拒否する事を通達した次第です。その後、米国内の全ての五輪参加する競技団体は、この通達を受け従う事に同意されています。

 

教育の現場に於ける混乱と不安

 昨年2025年1月下旬にドナルド・トランプ大統領は、教育に関する二つの大統領令に署名しました。

それらは、学校選択制度の拡充と、人種やジェンダーについての「反米的」思想を含む強化への政府予算の差し止めが主たる内容でありました。

学校選択制度の拡充とは何か:

 大統領は、「両親が(学校を)選び、子どものしつけや教育の方向付けをするのを手助けするのが政権の政策だ。幼稚園から高校までの12年間、指定された公立学校でうまくやれていない子どもが多過ぎる」ことを先ず挙げた。これは、各州が学校を「選択できる取り組み」を支援するために連邦予算をどう使うかを巡り、教育省に指針を出すよう指示していると思われます。

人種やジェンダーについての「反米的」思想とは何か:

 大統領は、「ジェンダーと不公平性のイデオロギー」に関する教科や教員認定なのに政府予算を使う事を止めることがこの主たる狙いであった。

その後、2025年3月にドナルド・トランプ大統領は、政府機関の教育省の廃止を指示する大統領令に署名したのでした。

そして、これまでの教育省が持っていた教育に関する権限を各州に移管する事を明言したのです。

この根拠は、「教育省が多額の政府予算を支出しているにもかかわらず、学力向上に貢献していない」事を理由としてあげました。

さらに大統領は、“教育に関する権限を各州に移し、奨学金制度や障害のある子どもの教育プログラムなどは、ほかの政府機関に移管する”としています。

本来この様な大統領令は、議会の承認が必要です。

しかし、大統領は、政府の教育予算の削減の具体的数値を発表し、本年2026年6月の公立の小、中、高、大の教育現場に於いてはこの通達が既に実行されているのです。

 

大統領令に伴う各州の末端に於ける悲劇

明日は我が身に

 昨年の大統領令に伴う教育費の削減は、本年度の公立教育機関の期末を前に4月、5月には既に各州の教育担当局は州内のカウンティー(郡)、シティー(市)の教育担当部門に伝達がなされていました。そして、その結果として各市の教育担当部門は、小、中、高、大学に対する来年度分の教育予算の減額が伝えられ、それに伴った人件費の削減に着手していたことが伺えます。

米国の公立教育機関では、人事権が各校長、学長(総長)に委任しているので、州、郡、市の教育担当局、教育担当部門から正式な予算の内示を受けると共に人件費、その他の予算編成に取り掛からなくてはなりません。そこで校長は、教職員に対する非情なスクール・アドミニストレイターとして使命を遂行を余儀なくさせられるのです。この首切りは、常勤、非常勤を問わず、また、必要、不要を問わず校長から指名を受けた教員は校長室に呼び込まれて、具体的な人事の非情な結論が通達されるのです。

この通達を受けた教職員は、雇用契約期限の一カ月前に言い渡されることが契約書に書かれている次第です。校長は、その契約書に沿った手順で個々の教員、職員に対して「Layoff一時解雇」が言い渡されるのです。著者は、校長職、学部長職、大学長職経験がありませんので、どのような基準で教員、職員のLayoffが決められるのかは存じ上げません。

本年度5月中旬に校長、学部長から言い渡された教員、職員の方々は、現在の夏休み中に次の職探しに奮闘されている事に違いありません。

日本には、米国の様な「Layoff制度」はありませんので緊張感も想像できないと思われます。日本の教職員の立場にある方々には、このように米国の契約雇用制度の厳しい競争しながら働いている姿をご想像して頂く事で、何か学ぶところがあるのではないでしょうか。

米国の教職員の雇用契約書には、夏休み期間(3カ月)の給与は支給されておりません。よって、この3カ月間は、無休であるということです。そして、この3か月間は、自由な期間なので異なる仕事を持たれ収入を得ていると理解されて下さい。そして、契約書には、皆様のような年二回の賞与も支給されません。その意味では、皆様方の半永久雇用形態は、米国の教職員からしますと天国の職場と羨ましがられると思います。

日本の教職員の中には、夏季休暇中の出勤、業務に対して不平不満をいつも耳にします。あなた方は、何か大きな勘違いをされているのではないのでしょうか。皆様方は、夏季休暇中も有給であること、夏の賞与も受けている事を忘れていませんか。

III.スポーツ医科学に吸収されていく保健体育

保健体育と競技スポーツは何故混同して理解されているのか

 保健体育は、元来Ⅰ.で述べました通りしっかりとした理念とコンセプトのもとに位置している筈でした。しかし、近年殊の外TV.マスメディアの発展、発達によりオリンピック競技スポーツをはじめとするその他競技スポーツの発展が、映像を通じて一般視聴者を通して一般社会に1964年後急速に拡散されたことから、教育機関に於いては、一般体育の指導者達が競技スポーツの華やかさの誘惑の虜になり、本来の地道な体育の指導に収まりきらなくなったのでした。

そこで手短な校内の課外活動から部活動に至る部門の指導に携わるようになったのです。このことから体育の分野、部門を司る教員、指導者達は、競技スポーツの指導者としての二束わらじを履く、履かせられるようになったなのです。このことが今日の保健体育の本質が蔑ろにされ、兼任教員、指導者達は、校内、父兄、近隣社会から体育の指導者として以外の特別な視線を浴びる優越感に溺れ初め、競技スポーツは、体育の教員が指導、管理を行っていることが体育の本質を間違えた礎を形成したと申して過言でないと著者は、思えてならないのです。

体育実技は、スポーツと切り離せない関係性を持っている事も混同された大きな要因の一つであります。そして、殊の外体育の教員を輩出する専門大学から各種競技スポーツの五輪代表選手、メダリストが排出され、そのメダリストである事だけで大学の体育教員として教授職まで与えられる時代となったことで、より競技スポーツと体育がその指導者のみならず、教育界の関係者が混同してしまった根拠がここに大きく横たわっているのです。

近年体育は、競技スポーツの重要な聖地であるかの誤った政治家、大学経営者、大学管理者を出してしまった事は文科省庁に真のアドミニストレイターが不在している事の証ではないかと著者は長年その歩みを観させて頂いております。

体育の理念趣旨目的と競技スポーツの理念趣旨目的は、相反す事を明確にお伝えいたします。

スポーツ・アドミニストレイションの必要性

 このような社会に於ける保健体育の現状と環境の中で、今後どのようにして保健体育と競技スポーツの理解と認識を国民とその社会に新たにして頂くかは、重要な論点であります。体育の教員は、本来の教育部門の体育学科に戻って頂く事です。競技スポーツに携わる指導者、運営、管理者は、競技に必要な専門科目を習得して頂き、体育の専門学位ではない競技スポーツの指導者に必要な専門学位を取得して頂く為の学部、学科に籍を置く事です。そこでは、競技スポーツの指導ライセンスを取得して頂きます。そして将来スポーツ・アドミニストレイターとして活動されることを希望する方には、経営、運営・管理ライセンスを取得する事を義務付け、スポーツ・アドミニストレイションの修士課程を収めて頂く必要があります。特に大学競技スポーツに携わる責任者、管理者(例:監督業務に携わる)は、少なくともその専門課程を修了した修士学位取得者であるべきだと著者は、強く確信する次第です。

これにより保健体育を主体とした体育専門大学の看板は、自ずとして無くなり新たに「スポーツ医科学」を主体とした看板が必要不可欠となって参るのです。保健体育は、このスポーツ医科学の1学科としての扱いでよいのでないでしょうか。

これに伴い保健体育の分野、部門として、健康スポーツ、リクレイションスポーツ、他、保健体育から分化するのもよし、保健体育から分離独立するのもよいのでないでしょうか。米国の大学では、後者の方向に進んでいます。

以上簡単ですが述べさせて頂きました。何かお役に立っていれば幸いです。

 

文責 河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the Sports)

紹介:G-File「長嶋茂雄と黒衣の参謀」発行 文藝春秋社 著 武田頼政

本著は、2006年10月13日発売、翌年完売の為現在はAmazonで中古オークションで入手可能。河田弘道の西武・国土計画、東京読売巨人軍での激闘の日々のドキュメントです。登場人物は、全て実名です。

 

お知らせ:

 本NO.326は、保健体育はスポーツ医科学への名称変更が適切かについての根拠を述べさせて頂きました。また、保健体育と競技スポーツの混同が保健体育の教育としての必要性を根底から崩してしまった本質的な問題であることも述べさせて頂きました。

未来の体育の分野、部門の重要性を再構築する為にも体育の関係者が、目先の派手なパフォーマンスに惑わされたり、利害、利権の為に競技スポーツに脚を踏み入れ、口出しする事はご容赦願いたい。また、その逆で競技スポーツ、その世界で商品価値が落ちたので体育分野、部門に舞い戻りタレント気取りで口出し、手出しする事は、トラブルの根源となっている事はおやめになって頂きたく願う次第です。

 

著者の夏季休暇のお知らせ:

 著者は8月のKファイルの掲載を休ませて頂きます。暑い夏の季節の訪れで体調管理が大変な時期と思います。どうか読者の皆様は、ご無理をされず有意義な夏場を乗り切られてください。いつもKファイルへの叱咤激励の読後感を頂いております愛読者の方々には、心よりお礼と感謝を申し上げます。

Kファイル・スポーツドクトリンNO.325:長嶋茂雄氏一周忌を迎えて

Kファイル・スポーツドクトリンNO.325:長嶋茂雄氏一周忌を迎えて

無断転載禁止        2026年6月11日木曜日 公開

 

河田弘道

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目次 

 著者からのご挨拶

  ■長嶋茂雄氏から小職への贈り物

  ■祈念すべき長嶋茂雄氏の思い出

  ■時計の重みと数個の価値

  ■この貴重品は、「SEIKO CREDOR」

2025年6月3日

  著者の回顧録より

2025年6月16日 公開

  Kファイル/スポーツドクトリンNO.313:特別編 さらば長嶋ジャイアンツ

    お別れのご挨拶

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著者からのご挨拶

 時の経つのは早く長嶋茂雄氏とお別れしてもう一周忌を迎えました。日本社会では、既に長嶋氏の話題、報道も時と共に薄れて参りました。

この寂しさは、過ぎ去られた方への宿命なのかも知れません。そして、また新たなヒーローの出現を迎えるのが業界の摂理です。

長嶋茂雄氏がお亡くなりになられた昨年6月3日以降、マスメディアに於きましては、ご本人への誹謗中傷のみならず亜希子夫人へ、お子様方への誹謗中傷が絶えない様子です。これらは、有名税とは言え、悪質極まりない投稿並びに報道は許しがたいものがあります。その内容たるは、匿名による根拠も無いことから卑劣極まりない中傷は許しがたいです。それが今日も尚行われている事に対して、お身内の皆々様のご心痛は、如何程の物かと心よりご同情申し上げます。投稿される方々は、何故方々が存命中に実名で投稿されなかったのでしょうか。

現世を旅立たれた長嶋氏ご自身、奥様は、どのようなご心境であられるかと思うにつけ胸が痛みます。

これも一重に長嶋茂雄氏は、ご存命時に於いてご自身の哲学を守るためアンダーアーマー(鎧の下着)を着装されていた反動なのかも知れません。

著者は、長嶋氏が特別に親交が深かった渡辺恒雄氏、中曽根康弘氏、氏家斉一郎氏らと、また長嶋ジャイアンツを殊の外応援下さった財界人達による燦燦会の有志の皆様方と別の世界で連日連夜宴を開いて古き良き時代を回想されているような気がしてなりません。

 

■長嶋茂雄氏から小職への贈り物

 著者は、この度の長嶋茂雄氏の一周忌を迎えるに当たりまして、この機会に同氏からの贈り物(自身預かり物として理解)をご紹介させて頂きます。

本品は、約30数年間長嶋茂雄監督からお礼の気持ちで頂き、預かりました品でした。小職の気持ちは、同監督からお預かりしていたとの心境でこの貴重品を保管致していました。その本心は、自身が受けたプロとしての仕事を品物で評価されるのに少々抵抗があったのかも知れません。

しかし、不思議な事が本年5月初旬のある朝、ふと夢に長嶋さんが本当に久しぶりに現れたのでした。そして「河田さん、例の物されていますか?」、

そして、その後に「河田さんがいつもおっしゃって下さった何事もポジティブに、一日をベストを尽くせ!ゲーム終了迄諦めず、粘れ!」、と 「あの言葉は、今も明快に覚えていますよ」と、ご自身の左のリストに巻いている物を右手で締め直しながら笑っている姿でした。

その姿は、とても自然で当時一心同体で始めた東京読売巨人軍再建のころの屈託のない、輝いていたころの笑顔でした。

この日の朝は、久しぶりに素直な気持ちで「あの時計を河田さんも身に着けて下さいよ」と問われているような気がしてなりませんでした不思議な朝でした。当時のシーズン中は、毎朝早朝の散歩後に掛かってくる電話「河田さん、おはようございます。今日は何かございますか。大事な事は、、、」とのモーニングコールがその日の始まりであったことを思い出さされました。

その後は、略必ずと言ってよいほど亜希子夫人から前日の諸般の監督の周りの関係者からの出来事、問題の報告を頂いていたのが昨日の朝の様な思い出が蘇ります。

監督は、ゲームを終了した後30分間二人でのミーティングを終えた後、ご自宅か宿舎に帰りお休みして、翌朝早朝に起きて散歩に出かけるのが日課の一つでした。そのころ小職は、自宅、宿舎に戻りその日の整理、監督への報告書、翌日のプラニングを終えて午前3時が就寝する日々でした。

 

本日は、朝の温かいコーヒーを二階の書斎のデスクから庭を眺めながら思い浮かべた次第でした。このような不思議な感覚は、もう久しく味わった記憶がありませんでした。

当時は、朝の起床と共に戦場に向かう身支度と心構えを整えるのが、毎朝のルーティーンであったことを思い出します。小生のデスクの上には、ジャイアンツの硬式ボール(試合前のチェックを受けたホームゲイムの硬式球)が置いてありました。

このボールには、自ら自筆で、「知力、体力、創造力、気力、最後に実行力、と明記した」硬式球を家を出る時、必ず両手で丹念にこねて自らに言って聞かせました。アウエイの時には、この魂の硬式球をそっと旅行バッグに忍ばせて、ホテルに着くなり鏡の前のデスクに置いていました。これは、毎年シーズン開幕日に新しいボールに自らを戒めるために、新しい言葉を明記して、デスクに置く事にしていました。よって、この一個一個のボールには、小職の血と汗が刷り込まれている「勝つ、勝つ、勝つという執念」が込められたジャイアンツ・ボールでありました。このボールは、今も尚黒い光沢を帯び机の上で輝いています。

このことからも1994年10月8日のリーグ最終日決戦に臨む前の全軍への監督のスピーチの締めに「勝つ、勝つ、勝つ」を三度連呼して、最終決戦に臨む決起にして頂きました。その後、名古屋キャッスルホテルからバスに乗り込み、中日球場に乗り込むまで選手達の恐怖を払拭する為にも連呼させたのでした。外国人選手達(ダン・グラデン選手、ヘンリー・コトー選手)には、日の丸が付いた必勝の鉢巻き(その理由を説明の上で)をさせて高揚させたのが、昨日のように思い出させてくれます。

 

■記念すべき長嶋茂雄氏からの思い出

 これは、1994年の激戦の証としての「メイクミラクル」を完成した翌年の1995年の開幕日に長嶋監督から小職に試合前の30分間の恒例の監督室で二人だけの本日のゲイムプラニングのミーティングを終えた後でした。

監督から「河田さん、これは昨年私が初めて日本シリーズを制した記念と私のの気持ちで、数個特注したものです。今シーズンの開幕日に間に合いましたので、持って来たので受け取って下さい」と言われて頂いた品でした。

中身は、添付写真の通り高級時計でありました。しかし、小職は、日々明け暮れる戦場での戦いを最優先する為にこの頂きました貴重品はずっと自身のタンスの奥に保管してあった次第です。監督からの貴重な贈り物を蔑ろにしたのではありませんでした。

小職に取りましてこのような貴重な品を頂きましたのは、これで二度目であります。それは、丁度小生が西武・国土計画に在籍し1983年に同社を退任、退職させて頂く時に、堤義明社長から国土計画の社長室で手渡された記念品と社長からの言葉「僕は、西武ライオンズが無くなるまで君の事は忘れない。感謝している」と頂いた言葉は今も尚心の底に焼き付いています。この強い記憶と印象は、私が米国の大学から日本にスカウト・リクルートされた初めての日本企業でありましたことと堤義明社長が大好きだったからなのかも知れません。

それが、その10年後にそれまで江川問題(著者は西武ライオンズが獲得権を持っていた江川卓氏の当時の唯一の担当窓口)の担当者をさせられていたのでした。よって当時は、事あるごとに東京読売巨人軍、読売新聞社と敵対していた、その敵軍の台所をお預かりする運命にあった事な当時10年前の小職には考えもしませんでした。

私に取りましては、最初で最後であった対西武ライオンズを迎えての「日本シリーズ戦」に勝利した事は非常に重要でした。西武・国土計画の堤義明社長・会長の側で、日本での生き方を学ばせて頂いた総決算でもあった次第です。

この結果は、その後自身の西武・国土計画でお世話になった方々への「ケジメ」となった次第でした。この後、西武ライオンズの清原和博選手の巨人移籍の窓口に球団の総意でさせられるとは、なんと不思議な西武絡みの縁と出来事だったのかと思わざるを得ませんでした。

 

■時計の重みと数個の価値

 この貴重な贈り物を頂く時の監督からの説明では、「数個」特注した中の一つですとお伺い致しました。私の記憶では、監督を含めた6名の方々のお名前とその関係に付きましては存じ上げています。

私は、その6名の方々を存じ上げているだけに私でよいのですか、と頂く時に念押しをした記憶が蘇ります。監督からは、「河田さんが在って、この偉業が成し遂げられました」と述べられた時は、これで私の使命は果たせたと監督と手を握り合いました。

しかし、今この贈り物を身に着けようとしますと、私の脳裏には、これを付けている6名の方々は、皆さんお亡くなりになられています。このことを思うにつけて、私は、今少しやり残した事があるのでまだ同じものを身に着けるわけには参らないとも思案する所であります。

 

■この貴重品は、「SEIKO CREDOR」

   数十年ぶりに取り出しました。時計の計時は、当時の時間で止まっていました。翌日、時計専門店に参り先ずは動くようにして頂いた次第です。時計店では技術者が対応に当たられて、左目に拡大鏡を付け丁寧にそして慎重に内部を開き覗きながら、その担当者は、何度も拡大鏡と共に私の目、顔を上目使いで確認している様子がとても印象的でした。

私は、この時計を動くようにして下さいとだけ、お願いしたのですが担当者のその様子から何か態度が急変したのを感じた次第でした。

その技術者が発した第一声は、「お客様、これは大変貴重なお品ですね。内部には、刻印がなされています。そして、表には、YGロゴと下に33が記されています。これは、精工舎が巨人軍のメイクミラクルを祈念して何個か特注された一つと思い受けします」と疑いの眼差しで私の目を再三再四目線を合わせた様子が印象的でした。それもそのはず、この技術者は、この時計の真意など知る由もないはずでした。丁度、私は、マスクして眼鏡をかけてベイスボールキャップをして居たので、生の顔は、確認出来なかったと思います。

著者は、ここで改めて本贈り物の物理的価値のみならず成し遂げた重みを他人から教えてもらう事になったのでした。この時計は、非常に重量があり地味で品のあるまさに高級時計と称されるものであると素人ながらに感じた次第です。

此処に一周忌を迎えるに当たりまして、長嶋茂雄氏から頂きました送りものを読者の皆様にご紹介させて頂きました。読者の皆様は、長嶋茂雄氏があの世でこの時計を身に付けられて右手で何となくいじりながら照れ笑いをされている様子を是非イメージして頂ければ幸いです。 

 

 

著者 河田弘道

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Kファイル、KファイルNews Comment by Hiromichi Kawada

著者の回顧録より  

  この度KファイルNO.313に於いては、長嶋茂雄氏へのお別れのご挨拶をさせて頂きました。つきましては、沢山の読者の皆様(古いジャイアンツファンを含む)から誠実で真摯な読後感を拝受いたしました事をご報告申し上げます。当時の懐かしい内外の関係者様方からのお便りには、「思いは同じであった」と感激致しました。

強烈な印象を残された渡辺恒雄氏、燦燦と輝き続けた長嶋茂雄氏が去られたことで、何か大切な遺産を置き忘れたかのような感じを覚えてなりません。

阿部慎之助監督率いる東京読売巨人軍は、今夜も伝統の一戦を甲子園で粘り強く戦っています。今ある戦力で十分勝利する力を有していますので、この秋を楽しみにしています。この猛暑の中であの甲子園のダッグアウトの隣の狭いGブースで査定係と戦況を見守っていた当時の小職を思い出します。

日米に於いては、MLBとNPB(日本プロ野球機構)の間には主従関係のような現状からか、今後の日米の野球、プロ野球の関係が対等であることを願うのは著者だけでしょうか。ここには、大きな難問題が横たわっています。

この難問題を改善、改革する為にもNPBのコミッショナーの手腕が問われます。

NPBコミッショナーは、正義と公正(Justice&Fairness)を兼ね備えたプロフェショナルなベイスボール・アドミニストレイターである事を切に願う次第です。そして、12球団のオーナーと選手会により推薦されたコミッショナーが自由に選挙で選ばれる構造とシステムに改善、改革して欲しいと願う次第です。

日本プロ野球界は、決してMLBの草刈り場にしてはなりません。NPBコミッショナーには、日本プロ野球界と野球界の発展の為に身を挺して、日本流な野球と米国流なベイスボールの良き伝統を融合した新しいプロ野球界にして頂きたくお願いします。つい60数年前までは、全国の子供達が、読売巨人軍と長嶋茂雄選手を夢見て過ごした日々が懐かしくもあります。これからは、新しい夢と希望を抱かせる日本野球界の再建を期待しています。  深謝

 

著者:河田弘道

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2025-06-19

Kファイル/スポーツドクトリンNO.313:特別編 さらば長嶋ジャイアンツ

無断転載禁止               2025年6月19日 木曜日

ご紹介:1994年11月撮影。

 

写真説明:

1994年10月8日の対中日ドラゴンズとの最終決戦を終えセリーグ優勝、そして日本シリーズでは西武ライオンズ(森祇晶監督)を撃破、長嶋ジャイアンツは、初の日本シリーズに勝利しました。

これを称してメイクミラクルと今日も語り継がれています。本写真は、日本シリーズ終了後、全ての公私の行事も終わりホッとした一時でした。この写真は、確か長女の長嶋有希さんが撮って下さったと思います。

長嶋監督はもとより陰で支えて参られた亜希子夫人が本当に心より喜ばれていた様子が昨日のように思い出しましたので読者の皆様にご紹介させて頂きます。 

 ご縁あって、長嶋ジャイアンツのお手伝いをさせて頂きありがとうございました。ご冥福を心よりお祈りいたします。

河田弘道

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2025年6月19日 木曜日   公開

Kファイル/スポーツドクトリンNO.313:特別編 さらば長嶋ジャイアンツ

お別れのご挨拶

   長嶋劇場は、長嶋茂雄氏自らの手で開演され天の神様に導かれてこの度2025年6月3日、午前6時39分に終演なされました。

長嶋茂雄は、いつまでも光り輝いています。

日本野球界に燦燦と輝いた長嶋茂雄選手、監督に心よりお疲れ様でしたと申し上げます。これからは、亜希子夫人の生前のご苦労をねぎらわれてください。そしてご家族の皆様の御多幸と平和を祈念致します。

北海道から沖縄までの長嶋ファンの為に僕は、生涯東京読売巨人軍に居たいのです。「河田さん分かって下さい」との正直な本音を小職に懇願されたあの日の言葉は、強く私の脳裏に刻み込まれています。そしてその願いを最後まで監督は貫徹されました。

監督の苦しかった第一次監督時代の理不尽な解任事件、第二次長嶋全権監督時代の殺伐とした人間関係、人の心の醜さを実体験され学ばれその全てを胸に収めて参られました。

小職は、その事実を共に味わい、自身の職責と責務を肝に銘じ誠心誠意、降りかかる火の粉を振り払いながら、その奥に潜む権力に正面から立ち向った次第でした。メイクミラクル、ドラマは、このような内政に先ず勝利しなければ勝ち取れませんでしたことを監督は十二分にご理解されていましたが、ご自分では何ともしがたい部分であったようです。

あの長嶋スマイルは、陰湿極まりない組織・グループに内在するアンチ長嶋派の人達の利得と利権争いに耐え抜かれた結晶であります。その心の痛みと傷は、小生もいつまでも共有させて頂いております。

1997年9月18日の水上健也読売新聞社会長、渡辺恒雄社長・オーナーとの紀尾井町での昼食会に於いて、監督は、当日の朝小職との信義、奥様との信義をも反故にされました。他界で奥様にお会いされた際には、本件の心変わりを是非誠実にご説明されお詫びをなされてください。あれは、人として決してやってはならない事でした。

最期までご自身の為に長嶋茂雄は、永遠に不滅との信念を貫かれました。そこには、長嶋劇場を演じるための主役の覚悟と演技力が必要でした。長嶋さん、もう誰からの視線もありませんので演技は必要でありません。どうか奥様のもとにお戻りください。そこが一番監督の帰る居場所なのです。

小職は、監督の懐に入れて頂き憧れの長嶋茂雄選手の史実の一旦を見届けさせていただきました。退任後2年間監督から復帰の要請を何度も青山のウラクで頂きましたが、私の心は動きませんでした。その根拠は、監督に申し上げました通り男の信義はそんな軽薄軽率なものであってはならないということを申し上げたかった次第です。長嶋茂雄監督と一心同体でメイクミラクル、そしてドラマを完成させて頂けたことに心より感謝いたしております。  深謝

河田弘道

元東京読売巨人軍

常務取締役編成統括兼監督 補佐

1992年11月要請あり、1993年準備期間とする、1994年2月契約、1997年

12月契約満了を持って退任、退団。

 

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the Sports)

紹介:G-File「長嶋茂雄と黒衣の参謀」発行 文藝春秋社 著 武田頼政

本著は、2006年10月13日発売、翌年完売の為現在はAmazonで中古オークションで入手可能。河田弘道の西武・国土計画、東京読売巨人軍での激闘の日々のドキュメントです。登場人物は、全て実名です。

 

お知らせ:

 kファイルNO.325は、如何でしたでしょうか。懐かしい「メイクミラクル、ドラマ」の裏舞台の一旦を覗かれたお気持ちは?

競技スポーツは、八百長が無い限り筋書きのないドラマです。スポーツ・アドミニストレイターは、勝利する為に最大限ルールを活用するのもプロとしての業務なのです。孤独との戦いは、何事も運営、管理者の使命なのです。

この度は、東京読売巨人軍の阿部慎之助監督が家庭内に置いて暴力事件を起こされ逮捕されたことを報道機関からの連絡で知ることになりました。この事件の前には、前監督の原辰徳氏が選手時代に神戸の女性問題で事件を起こし、その後球団からは何のお咎めもペナルティーも無い、けじめもつけず監督を長年続けて参っていました。歴代の監督の中でこのような倫理に反する行為をした監督は、後にも先にもこのお二人の報道以外には記憶がありません。

この度の阿部監督は、確か3年契約の最終年で昨年3年で監督業を辞めるとの発言を耳にしていました。最期までお務めを遂行できず無念であられると思われます。球団側は、もしきちんとした契約書があるなら契約書に基づいた事件後の処理をされたのだろうと推測致す次第です。

阿部氏は、野球の技術に特化した才能を持たれていたようでした。同氏が中央大学硬式野球部に入部した時から特定のプロ球団と関係があったかの噂が学内ではありました。このような事件が明るみになるたびに、中大野球学校のみに通うのではなく、入学された商学部に置いて教育を通して教養を身に着けて欲しかったと願うのは、小職だけではありませんでした。当時の大学長は、阿部問題に対して毅然とした態度で中大商学部のプライドを堅持された事は立派であったと思います。

一部阿部氏の監督復帰を願って嘆願書が読売側に手渡されたと耳にしていますが、この様な方々は、何を視点に評価されているのか、何か他に体があっての事なのか素朴な疑問を持ちます。

これを機会に阿部慎之助氏は、バランスの取れた社会人として再出発して頂きたく心より祈念致している次第です。

ご家族には、それぞれ家庭内の問題を抱えている事でしょう。結果には、因果関係があるのも事実でしょう。本件に付きましては、阿部監督、長女、次女氏が報道されていますが、阿部夫人、お子様方の母親としての本件への振る舞い、言動が一切封印されているのが非常に気がかりです。東京読売巨人軍には、また新たな歴史が刻み込まれました。

球団は、監督を推薦する場合は是非先ず身体検査を怠らない事が鉄則です。

オリンピックのメダリストだった事だけで、人として、リーダーとして、指導者として適切か否かは全く別問題であるのと同様です。今後の為にも、、、。

Kファイル・スポーツドクトリンNO.324:日体大の象徴器械体操部の凋落は 予言されていた

Kファイル・スポーツドクトリンNO.324:日体大の象徴器械体操部の凋落は

予言されていた

無断転載禁止           公開 2026年5月14日 木曜日

河田弘道

スポーツ・アドミニストレイタ-

スポーツ・アドミニストレイションの基軸は“Justice正義&Fairness

日本にスポーツ・アドミニストレイション論の必要性を紹介

日米で実践してきたスポーツ・アドミニストレイターの先駆者

(プロフィールは別途ご検索下さい)

 

目次

Ⅰ.日体大器械体操競技部は過去の迷信から脱皮せよ

        初めに

        器械体操部の本質的な問題

        内村航平選手と高梨沙羅選手は日体大に何しに行った

Ⅱ.日体大器械体操競技部の歪んだ精神は如何に培われたか

        個人競技スポーツの実態は教育にあらず

        器械体操競技部の黄金期を支えて来たシステム

       メダリスト達は何故大学に残りたがらなくなったのか

Ⅲ.今日の事態に至る時系列

        最後に、

        参考資料

        監物氏と具志堅氏の遺恨の本質とは、、、

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Ⅰ.日体大器械体操競技部は過去の迷信から脱皮せよ

初めに

 この度のKファイルNO.324は、近年日本体育大学の器械体操競技部が、

急激な衰退を見せている実態を同大体操競技部OB、OGのみならず、大学同

窓生達迄が落胆している様子が著者の耳にも入ってきている次第です。

これは、同競技部が同大学のメジャー競技スポーツ部として長年頂点を極めて

来た商品価値の高い伝統的な競技スポーツ部であったからです。

Kファイルの読者の皆様には、以前より器械体操界に於いて事あるごとにその

問題に付きましては日体大の器械体操部の関係者及びOB、OGがその問題の

根源にある事への警鐘を鳴して参って来ておりました。しかし、漸くこのとこ

ろ同大競技部のOB、OG達も衰退が現実化なるので嘯くことが出来なくなっ

たのかTVマスメディアのオチャラケ番組に呼ばれなく、出て来なくなりまし

た。しかし、ここまで時間をかけて、同窓達の足の引っ張り合いで輝かしい伝

統ある部活を破壊し、改善を怠りこの環境に至った今日に於いて、再建プラ

ニングは、至難を極めると思われます。

その理由は、問題の根源に同じ釜の飯を食った卒業生達の下品で愚かな欲に

絡んだ利権争いと学生時代からの遺恨と妬みがこの根底に横たわっている事で

す。これは、まさに日本体育大学本体の問題と酷似と申し上げます。著者の元

には、嘆きの声と愚痴ばかりが届くのも日体大卒業生の特徴の一つです。

それでは、どうすればよくなるかは聴こえてこないのも同窓生の特徴です。

競技スポーツは、勝利することがその最終目的であり全ては結果を持って評

価、判断されることは競技スポーツの宿命でもあります。しかし、結果は、

競技の種目を問わずそこには因果関係がある事は確かなようです。

ここ日体大の器械体操部に於きましては、その因果関係が長年の部の指導、運

営、管理と日本体育大学とその大学法人の問題に非常にリンクしている事で

す。この度は、できうる限り部の長年の動向を主体にした内容で述べさせて頂

きますので、その行間と奥に潜む深層を読み解いて頂けましたら幸いです。

尚、長年に渡る歴史から時系列、実名、等に付きましては敬称を省かせて頂くことが在るかも知れません。また著者の記憶違いがあるかも知れませんので、その際はお許しいただけますことを事前に申し添えさせていただきます。

読者の皆様の中には、気分を害される方もいらっしゃるかとも思われますが、それは過去と現実を直視したくない方と思われますので、あえて読まれることをお勧めいたしませんことも申し添えます。

 

■器械体操部の本質的な問題

 著者は、スポーツ・アドミニストレイターとして「JusticeとFairness」を起点とした視点で述べさせて頂きます。

歴代器械体操競技部の指導者として在籍できるのは、基本的にオリンピック(五輪)出場選手か、そのメダリストの方々である事が基本でした。そうでない方を大学、競技部に残す場合は、メダリストが理論武装が出来ないので、また書き物が得意でない事から、それらをサポート出来る人材を卒業生の中から、また、メダリストが心を許せる人材を推薦して大学法人が任命するという伝統的な仕組みがここに横たわって来たのです。

これにより五輪代表経験の無い指導者達は、いうなればマイノリティーで雇用された時点で主従関係が形成されているようにお見掛け致しました。

しかし、五輪メダリストだからと言っても、教育者・適格者か否かはこれまた別問題です。新しいメダリストは、大学に採用してもらう為に推薦する先輩メダリストに媚びる学生選手は、可愛がられ、そうでない学生は、外に出されるというまさに日本体育大学の研究室は「私的なヒラエルキー」が確立された利権構造の陰湿な個人集団とあえて申し上げます。

これが近年では、真逆となり卒業後残って欲しいメダリスト達は部長、大学長、理事長からいくらオファーをされても、僕は、私は、ここには居たくないとの理由で学生選手自ら就活して、個人スポンサーを見つけてとっとと出ていく時代が訪れたのです。これ以外で、本人の意思を無視して強制的に残される学生選手は、何か経営者に弱みを握られていて脅されるケースがあるようです。読者の皆様は、既にお気づきの通りです。

大学研究室の名称は、立派なのですが個々に何かを研究して論文を書いて、それを大学教育での学生達に還元したり、社会に還元するような実態は見かけたことはありませんでした。研究室には、当時日本では最高級なSONYのビデオレコーダーがほこりもぶれて置かれていましたが、誰もが科学的な映像分析もリプレイ活用もせず、もったいない宝の持ち腐れでした。

学生の身分では、ありましたが小生が初めてこの高価なSONYビデオレコーダーを使用して、学生選手達のバイオメカニックを活用した分析映像を1軍選手達の強化合宿で取り入れて、好評を博した記憶が蘇ります。その中には、インカレ最強ティームの塚原光男、監物永三、岡村喜一 等の顔が思い浮かびます。

部活練習の実態としては、誰かが指導している様子も見かけず、ただ先輩達、代表選手達、五輪出場選手達の練習を見ながらその技を盗むと表現した方が正しいかと思われます。

即ち日本の伝統的な町工場で徒弟制度同様に親方が直接教えるのでなく、観て学びとるという職人の集まりであったと理解出来るかと思われます。時たま、指導者として残られ肩書のある教授、準教授、助教がジムに降りてきて自身の健康維持のためか、学生達との会話が目的か、学生達の練習の合間に器具を使用したり、雑談をする事は、見かけます。また親睦と称して、研究室、合宿所での麻雀を学生選手と教員が行っていたのをよく見かけました。

■内村航平選手と高梨沙羅選手は日体大に何しに行った

    内村航平選手に付いては、器械体操部所属選手、OB、OG達は元より、日体大の同窓生達も皆心で思っていても表現できなかったことであったのも大学の他の問題同様に、自分に関係ないので見て見ぬふりを決め込むといった損得勘定が優先するようです。しかし何方も疑念を抱いている事は確かのようです。しかし、彼は、自身の性格もあり学生選手時代からはっきりと自身の言葉で拒否反応を示しています。日体大には、指導者がいなかった、、、と。

彼は、入学、入部後、日体大の練習、指導コンセプトをいち早く見抜いたのでしょう。内村選手は、長崎県諫早市立諫早中学校卒業後、両親(体操教室を経営)の反対を押し切り上京し、塚原直也選手に憧れて朝日生命体操クラブに入門し、塚原光男、千恵子夫妻の下で朝日生命の支援を受けながら3年間クラブで塚原直也選手(明治大学OB)と共に日夜練習に励みました。高校は、東洋高等学校でお世話になり、日本体育大学、器械体操部に入学、入部となったのでした。しかし、ここで大きな事件が既にあったようで、内村選手は、既に進学先を順天堂大学の器械体操部に入学、入部の確か内定を受けていたようですが、日本体育大学の部長、学長、理事長が強引な手法で日体大に朝日生命体操クラブから引き抜いて行ったという噂は当時より流布していました。

これに伴い、塚原光男氏、千恵子氏(日体大器械体操部OB、OG)と日体大の間で三度目の大きな確執を起こす結果となったのでした。これも日体大器械体操部のOB、OG達の殴り合いの喧嘩となるのも必然的でした。

このように出来上がった(完成度の高い)学生選手を獲得する事は、日体大の指導者の指導力を補う為と広告塔にすべく手段でした。

この事件以前には、朝日生命体操クラブの女子選手が当時全日本、NHK杯チャンピオン、五輪代表として君臨していました、小菅真理選手、次に鶴見虹子選手といずれも当時日体大器械体操部の責任者で、大学管理職として在籍していた教授が宗教団体の会員であったようで、個々の選手達の勧誘活動に特殊なルートを駆使して、これまた内村獲得同様な荒い手口で日本体育大学に引き抜いて行ったのでした。これでは、OB、OGの遺恨もただ事で無くなるのも無理からぬことか。

一昔前までは、日体大器械体操部はOB、OGの選手達が所属して一般競技大会に出場する為と社会貢献活動をするための財団法人日体スワロークラブがあったので、この指導者の中の助教クラスは、スワロークラブに所属して全日本、五輪、世界選手権出場権枠を確保すべく、学生達とは別に自主トレーニングを日々行っていました。しかし、この貴重な財団法人日体スワロークラブもやがてこの元男女メダリスト達により食い潰され、破綻してしまった事は、中枢のOB、OGの知るところであります。

 

Ⅱ.日体大器械体操部の歪んだ精神は如何に培われたか

■個人競技スポーツの実態は教育にあらず

   これは、器械体操競技の本質が個人競技スポーツの最たるもので、特に日体大器械体操競技部のトップ選手達は、彼らの生活から競技迄一貫した競争の環境の中に置かれている事も特殊な世界であります。

例えば、大学を代表する競技会への出場枠、五輪代表出場枠、等々と全て競争の環境下に学生選手達は、置かれている事から今日の仲間は明日の敵、合宿所で生活しているルームメイトが明日の選考会、世界選手権、五輪での敵なのです。

これは、24時間競争の環境に同居させられ日々競わされている事から、元来は誠実で正直な人間であっても素直に育つこともない。即ち、正常な学生が持つ誠実な心などいとも簡単に「捻じ曲げられる」事は、当たり前の世界であることを読者の皆様には理解できないでしょう。

それ程彼ら、彼女らは、過酷な世界で精神構造も心もルームメイトに勝つために凌ぎを削らされているのです。この環境の中で、特殊な精神構造とこの世界でしか通用しない倫理観が形成されて行くのです。

このことを分かりやすく解説しますと、「如何にして合宿所の同居人を蹴落として、代表になり、メダルをとるか」と最後の願いとして「藁人形を作り」相手のドア、木に釘を打ち込む事迄厭わない競技者根性が醸成される環境なのです。

これは女子合宿所でも陰で行われる儀式の一つのようです。このような心がねじ曲がった学生選手が出てくるのもこのような一つ屋根に閉じ込め、厳しいヒラエルキーの社会だからこそ起きる不健全、不健康な人間達が増殖するのです。即ち、半端な精神構造の人間では、金メダルは取れない。

このような環境で徹底的に鍛え上げられた選手がメダリストに選ばれている事をご想像できますでしょうか。このようなメダリスト達が日本の最高学府の教育者、指導者として教授職を得て、大学管理者として経営者となった場合の状態を想像できますでしょうか。このような伝統を継承して参っている日本体育大学は、彼らがキャリーしている常識は彼らの環境でしか通用しないので、今日も尚一般社会とは大きな乖離があって当然なのです。

残念ながらこのメダリスト達の殆どが大学には、器械体操をするために来ただけで、アカデミックを習得しに来たのではないので、大学教育、授業もろくに受けずとも許される人達なのです。メダリストが社会に於いて、体育、スポーツ、教育者としてのオーソリティーであるなどとの日本人、日本社会の固定観念は、唯の「迷信」なのです。読者の皆様も目を覚ませてください。

いつまでたっても、わが国の文科省庁、自治体の教育員会は、この迷信を有効利用しているだけで、名だけの教育機関に進歩発展が無い最大の根拠がここにあるのです。

このような方々が、教授職を得て何を指導出来るのでしょうか。この方々が競技部長、大学副学長職、学長職になり法人1号理事に任命されて、何を運営、経営、管理が出来るのでしょうか。

この様な大学は、おかしくなって当然であります。このような部活であっても器械体操部出身者が権力を持つと、何と「日体大の部活生は、所属していれば実技単位を特別に設けて卒業単位に加味すべき」と勝手な解釈をして教授会で承認させて現在に至っている実態もあります。このような部活が大学教育の一環だと申せるのは、どのような常識の持ち主なのか。やはり異常と健常な人間の区別が出来る教育者、指導者、経営管理者であって欲しいと願うのは、著者だけなのでしょうか。

 

■日体大器械体操部の黄金期を支えて来たシステム

    これで読者の皆様は、どのようなイメージを持たれて日体大器械体操部を想像されていましたでしょうか。学生選手達は、日本全国の高校で体育の教員、指導者として、その中の器械体操部出身者は、部活指導を担当して日体大器械体操部OB、OGとして地方で顏を利かせて来たのです。選手達は、このOB、OGの教え子が日体大の体操競技部を目指して、自動的に送り込まれてくるシステムが出来上がっていたのです。しかし、今日では、このシステムが崩壊して体育、部活の教員、指導者達が母校にそっぽを向き、もう生徒選手達を母校に推薦をしなくなったのが現実です。

読者の皆様は、「何故」だと思われますか。これには、明快な根拠がそこにはあるのです。このことは、器械体操部だけではなく「ラグビー部」「駅伝ティーム」も同じ問題を抱えているという事です。この重大問題を短期間で改善、改革出来る手腕のある大学管理者、法人経営者が居ない事が全てなのです。読者の皆様は、お判りになられますか。

大学に入学、入部した学生選手達は、大きく幾つかのグループに分けられるのです。男子は、入部時に既に高校時代の器械体操競技大会で実績の高い順に合宿所への入所が認められるのです。合宿所も1軍、2軍と差別化をはかり合宿所が設けられ、既に生活に於いても競い合いが始まっているのです。

その他の学生選手達は、学生寮生活が始まり他の競技部の学生達と生活面に於いても厳しいシゴキが日々行われるのです。

あと残りの学生選手達は、合宿所、学生寮以外の下宿先、実家から通う選手のグループとなります。

女子の学生選手達も同様に入学と同時に合宿所生活が許されるのは、高校時代に既に輝かしい成果と結果を引っ提げて日体大器械体操部に入部して来た強者達です。合宿所、寮は、1年生から4年生迄階級により、幾ら体操競技が先輩達より強くても1年生は1年生の雑事と決まり事があり、奴隷同然な扱いを受けるのは他の部活同様であります。4年生は、天皇、皇后と敬われて風呂も1番風呂で背中は流させ、裸で先輩方が入浴するのをお待ちする。食事は、1番、合宿所、寮に戻ると厳しい掟が待っているのです。唯一の自由な時間は、就寝時のみという事です。これでは、自衛隊体育学校以上な過酷な掟に縛られた日常生活を余儀なくさせられているのです。寮に於いても、合宿所に於いても「誰が本当のボスで親分か」の決闘と称する果たし状がその介添え役を従えて行わているのもまた日体大の文化の一つと言えるのかも知れません。よって、卒業後もその指導のコンセプトが継承されているので暴力事件が職場で絶えないのも理解できるところです。

この様な階級構造から、入学時に1軍の合宿所入りが出来なかった場合は、レギュラー選手(ベスト5)に入るチャンスは、先ず無いと申し上げます。時たま奥手で才能が開花して2軍所属の選手が、学内の選考会で1軍選手に勝って1軍に昇格した選手も居ましたが、これはまれな出来事です。

21世紀になっても、日本体育大学では、年間700件に及ぶ暴力事件が後を絶たない実態は、この様な長年の教育という名の下で許されて来た悪しき伝統が此処にあるのです。

■メダリスト達は何故大学に残りたがらないのか

    これは、簡単に申し上げると一昔前のヒエラルキーを利用した指導、運営、管理体制の問題であります。しかし、日本体育大学は、今尚指導、運営、管理をする人達が、昭和の頭の構造から脱皮していない現実から現在の学生選手世代に着いて行けない実態が此処に露呈しているのです。これは、法人理事長、大学学長、副学長、理事、評議員達も同じなので、この大学の体質は、変わりようがないと申した方が分かりやすいでしょうか。

このような状態は、体操競技選手に限ったことではなく、女子器械体操選手の村上 茉愛(むらかみ まい)選手、ジャンプの高梨沙羅選手、スケーターの高木美保選手、等々とトップアスリート達は、日体大の教員職、日体大のステイタス、等に何の魅力も興味も無いという事を大学管理者、経営者は、目覚める事です。

これらの関係者達は、何か自分達だけが特権階級との勘違いをしてしまっている様子です。大学校舎が新しくなっても中身は、何も変わらない野蛮な指導と暴力運営管理では思考能力ある若者達は逃げて行きます。ましてや、教員、指導者、大学管理者、経営者が暴力容認している事は、学外の関係者達は心で笑って口を閉じているのです。

近年の新入学生達は、他大学を受験しても入学出来なかった学生達がほとんどの様です。そして、日体大に入学してくる学生達は、本人も父母も殆ど下調べもせず、基礎知識も持ち合わせていない父母達であるのだと推測致します。彼ら、彼女らは、大学に残してもらっても安月給で大学の広告塔、実務は入学式、卒業式での卒業証書他の受け渡しのお手伝い、日常は、お茶をすする研究室でお茶くみ、連絡係が業務なのです。

嘗ては、体操界では強い日体大系列高校であった、例えば大阪清風高校(監物永三選手、具志堅幸二選手、岡村輝一選手、藤本俊選手、等)であった高校及び選手達が、一斉に日体器械体操部を避けて、順天堂を筆頭に名も無い大学に入学して、社会人競技部に所属して世界に出ていく夢を追っている時代です。指導者も選手達も日体大に見向きもしなくなりました。何故???

内村航平選手の思考と早期の決断は、日体大からの早期脱出したかったのだと思われます。大学、法人の上層部は、早期から引き留め工作とそのオファーを躍起に試みたようですが、本人は既に早期に決断していたようです。それは、何の魅力も感じなかったので、プロ宣言をして先ずKONAMI スポーツに就活し個人契約を結んだことでした。

同選手に憧れて日体大に入学し、プロ宣言をして内村選手の後を追おうとした、床、跳馬のスペシャリストの白井健三選手は、自分の意思で大学に残ったのではないと言われています。大学に残された若者が気の毒でなりません。この学生選手は、強制的に卒業後残る事を約束させられた事実は、この件を長く取材をされて来たマスメディアの友人から詳しい報告を受けて知った次第です。本人及び父親も大変悔しがっていたようです。

この実態を知るにつけ、日体大の理事長は、学生選手が言う事を聞かなければ、親共々呼びつけて「脅し挙げて」学生の将来の芽を摘む、これらの手法は、大学教育機関の人間がやる事ではありません。白井選手には、何か弱みがあってそうせざるを得なかったのかも知れません。それが事実なら、まるで町金融の取り立て手法の様で、お気の毒でした。村上選手には、弱みが無かったのかも知れません。

丁度この事件を確認した時には、例の箱根駅伝の暴力監督を高校から連れてきて大学の駅伝ティームの監督を始めた翌月に学生選手達に暴力を与え、若いアシスタントコーチ2名が石井隆陸上部長に文書で報告、それを部長が当時の谷釜学長に提出、学長は陸上部長に書き直すよう命じ、突き返したが、意思の強い若手コーチは、事実である事を理由に書き換えを拒否、その後大学関係理事、高校校長以下20数名が理事長室に呼び出されて、優秀な若手指導者を脅迫して「黒を白」と言えと迫り、一人のコーチは、理事長に事実を曲げることをせず、翌日辞表を出して大学を去った。このような弱い立場の者への卑劣な態度で脅すなど言語道断であると思われます。読者の中の日体大関係者は、顔を背けられ関りを持たないように聞かないふりをするでしょう。しかし、その行為がこれら教育者を名乗る教員、管理者、経営者の悪徳管理手法が改まらないのです。これが母校の現実なのです。 

この若手コーチが理事長に無理難題を吹っ掛けられている時に、同席している20数名の中には、学長、法人事務局長、大学事務局長、理事達、及び本件の関係者の誰一人もが若いコーチを助ける勇気も発言もしなかった腰抜けどもばかりであった事が情けなく、残念でならない。見殺しにした。

これら日体大中枢の指導者、管理者達は、日体大「魂」を継承して居ないので、だらしない事件ばかりを世に晒せているのかも知れません。

 

Ⅲ.今日の事態に至る時系列 

 日体大器械体操部及び研究室の歯車が狂い始めた時期とタイミングは、当時阿部和雄先生(教授職、綿井永寿学長室スタッフ、1984年LAオリンピック大会日本代表監督、etc.)が、運営管理をなされていたころは非常に堅実でメダリスト達は、何方も阿部先生に背く人間もなく従順であったような強い印象を持っています。

しかし、阿部先生は、当時の綿井 永寿(わたい えいじゅ)学長(中大ラグビーOB、日体大教授、ラグビー部監督、協会専務、、、etc.)が度重なるスキャンダルまみれとなったころでしたか、学長室で大変なご苦労をされたようで、突然日本体育大学の教授職を大学にお返しされて、大学を去ったのでした。阿部先生は、このようなに筋を通される方でありました。 

著者は、学生時代から阿部和雄先生、そして補佐されていた日高義晴先生を唯一信頼し尊敬いたしていた方々でした。日高先生は、とても優しく情熱を持って小生を励まし続けて下さり、米国の大学に参った後もいつも励ましの便りを頂きました。残念ながら確か1992年4月1日に心筋梗塞でお亡くなりになりました。まだ53歳であったと思います。残念でした。当時小生は、91年の世界陸上東京大会を終え、NEC Sportのアドミニストレイターとして、そして長嶋茂雄氏との出会いにより次なる東京読売巨人軍再建プロゼクトを思考していた時期でした。

阿部和雄先生が日本体育大学から去られて以降、器械体操部、研究室は、先生の育てられた滝沢康二氏、監物永三氏、具志堅幸二らが台頭されて参りましたが、滝沢氏は、早々に大学の利権者達と手を繋ぎそちらの方に重心を置きだしました。しかし、器械体操部の運営管理は、監物、具志堅の学生時代からの互いの怨念からか恨みの晴らし合いが勃発したのでした。これでは、伝統ある日本体育大学の体操競技部は、「空中分解」を起こすのも必然的であったと言う事のようです。読者の皆様には、少し器械体操部の問題が透けて見えてきましたでしょうか。

最後に、

 日体大の器械体操部の実態がTV、マスメディアに露呈したのは、2018年の日本体操協会での塚原夫妻へのパワハラ問題を告発した「宮川 紗江選手(みやかわ さえ)当時19歳」の告発でした。これが連日連夜とTV、メディアの報道により、この裏で宮川を担ぎ出した関係者達が日体大器械体操部OB、OGであった事が時間と共に露呈して来た次第です。これを商品としてTVは、連日お昼の番組で日体大元体操部のメダリスト達を塚原夫妻バッシングの小道具に使用したのは読者の皆様の記憶に残るところであります。この件は、結果として塚原千恵子氏の命を縮め、日体大器械体操部の破綻への道を加速させたと思われても仕方あるまい。

参考資料

監物氏と具志堅氏の遺恨の本質とは、、、

著者(河田)と具志堅幸二氏との私的会合に於いて、

「具志堅さん、覚えていますか」貴殿は、仲間達と会合を持ち小生を招いて下さり、私の前で正座して涙ながらに訴えた渋谷の夜の事を、先生教えて下さい 『僕と監物先生は、どちらが偉いですか』と切り出しましたね。

僕は「ロス・オリンピック総合金です。監物先生は、世界選手権総合金です」と当時監物永三氏が日体大副学長の時にあなたは、私に評価を求めました。あの時既に貴殿と監物氏が学生時代から不仲であった事は、伝え聞いておりました。その理由は、「学生時代から陰湿ないじめ(現在のパワハラ行為)を受けていたとの事を貴殿は涙ながらに私に訴え」、上記質問に対する答えを真面目に私に求めた夜の事を。

私は、貴殿の教育者、人となりに触れる事になりました。貴殿に対して私は、「具志堅さん、人の評価、価値観は、大会、メダルの色で判断するもので在りません。それは、別問題ですよ」、と諭しましたですね。忘れてしまったのですか。当時のあなたの仲間達は、皆貴大学の教授で在籍しています。彼らにもう一度確認してみたら如何ですか。人の評価、価値観に付いて、あなたは、まだ理解できていないのが残念です。貴殿の肩書は、優越感を味わう為のもので何の役にも立っていない様子が寂しい限りです。これでよく日体大の学長が務まりますね。任命したのは、松浪健四郎さんでしょう。この度のあなたの大先輩の塚原光男氏、千恵子氏への暴言は、万死に値する言動と態度ですぞ。このようなあなたの言動行動を阿部和雄先生がお聞きになったら嘆き悲しみますぞ。近い将来あなたは、同じ痛みを自ら味わう事になるでしょう。「Kファイル:塚原光男・千恵子氏のパワハラ事件簿より」

 

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the Sports)

紹介:G-File「長嶋茂雄と黒衣の参謀」発行 文藝春秋社 著 武田頼政

本著は、2006年10月13日発売、翌年完売の為現在はAmazonで中古オークションで入手可能。河田弘道の西武・国土計画、東京読売巨人軍での激闘の日々のドキュメントです。登場人物は、全て実名です。

Kファイル、KファイルNews Comment by Hiromichi Kawada

お知らせ:日体大卒業生、同窓の皆様は、どのように感じられましたか。多分週刊誌の記事の様な感覚でご笑読された方々もいらっしゃることでしょうか。それは、その方々の価値観なので宜しいかと思います。しかし、誠実で見識の高い読者の皆様は、多分異なったショックを感じられたのではないでしょうか。日体大が如何に特殊な人達の集まりなのか、それにより日々起きる事件、事故、話題の起因も一層理解を深められるのではないでしょうか。ご笑読ありがとうございました。「母校の後輩達に幸あれ」

■

ファイル・スポーツドクトリンNO.323:ドジャース球団の頭痛の種佐々木朗希投手の処遇

無断転載禁止          2026年4月23日 木曜日 公開

河田弘道

スポーツ・アドミニストレイタ-

スポーツ・アドミニストレイションの基軸は“Justice正義&Fairness

日本にスポーツ・アドミニストレイション論の必要性を紹介

日米で実践してきたスポーツ・アドミニストレイターの先駆者

(プロフィールは別途ご検索下さい)

 

読者からのお便り

河田先生

KファイルNO.322拝見いたしました。Kファイルが日本国内のみならず世界で沢山の人達が読まれている事を友人からお聞きしました。これは信頼できる配信物であると教えて頂きました。日本の常識を備えた方々は、読んでいても人には伝えないという独特な社会と文化を教えられました。

WBC天覧試合における村上宗隆選手の態度に対する批判は当然の事と存じます。天覧試合は実に60年ぶりであり、ゲームセットまでご覧あそばされた天皇御一家様が勝利を収めた侍ジャパンに拍手を送られた際に大谷翔平選手らが敬意を表している最中に村上選手だけが腕組みをしたままで更にガムをクチャクチャ噛んでいた姿は異様だと言う声が各所から上がったのも頷けます。

村上選手は2023年の前回大会で奇跡のサヨナラ打を放ったと言う事ですが野球の技量だけがあっても精神年齢を疑われる様では礼節も社会常識も無いと思われても仕方がない事でしょう。日の丸を背負っていると言う自覚も無いのは残念な話です。今回逆に大谷翔平選手や吉田正尚選手はその礼節から評価が上がった様ですが。競技スポーツ選手は、社会性、等が欠落していても日本代表の日の丸が背負えるという事が判りました。選考基準と選考委員会の見識を疑います。

スポーツ・アドミニストレイターとして各種競技を通じて国際社会の動向を長年ご覧になって来た先生が自国の国旗や天皇・皇后両陛下に対する真摯なお気持ちを持たれ、今回そのスタンスからブログを構成されている姿がとても心に

沁みました。  Kファイル愛読者

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目次

Ⅰ.MLB入団前の横柄な態度が謙虚さを消失させたか

  初めに

  先ずはリマインドより

  25年佐々木郎希投手の8球団との交渉を再確認

  ■MLB球団との面談で聴こえて来る腹話術の正体

  ■米国式ミーティングのフォーマット

  ■代理人は進行係か

  最後に

Ⅱ.現在の佐々木朗希投手の立ち位置は如何に

  1.アジャストメント能力に問題か

  2.佐々木朗希投手の現実とタイムリミット

  3.問題と課題

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Kファイル・スポーツドクトリンNO.323:ドジャース球団の頭痛の種佐々木朗希投手の処遇

無断転載禁止

佐々木朗希投手(現LA・ドジャース球団所属)

Ⅰ.MLB入団前の横柄な態度が謙虚さを消失させたか

初めに

 kファイルでは、既に2025年3月付けで「佐々木朗希投手25歳ルールの抜け道とロッテ球団とNPBの沈黙」4月には、「MLBもIOC同様に電通の餌食となるか」と題して、同投手の特徴及び問題点を指摘、紹介させて頂きました。その後、佐々木朗希投手は、昨シーズン長期に渡るMLBのLAドジャーズ球団の戦列を怪我の為に離脱、シーズン後半に復帰しましたが数イニングを投げてティームに少しだけ貢献しました。これが昨シーズンの同投手の実績でありました。Kファイル読者の皆様は、まだ記憶に新しいのではないでしょうか。

 

先ずはリマインドより

25年佐々木郎希投手の8球団との交渉を再確認

⚾覚えていますかエイジェントとマネージャーの分業作業

 ジョエル・ウルフ氏は、ワッサーマン・エイジェンシー社の副社長の肩書を持つ代理人で、ダルビッシュ・有選手、山本由伸選手のエイゼント(代理人)でもあります。代理人業務は、既にご説明した通りであります。しかし、この度の佐々木郎希投手と山本由伸投手への代理人としての業務は、他のMLB選手のそれとは異質である事です。その根拠は、代理人としての業務が限定的である事がこの度明らかになったことです。その理由は、佐々木郎希投手のMLB活動に関しては、二つの異なった人物とが所属する組織の存在がある事です。

その一人がジョエル・ウルフ氏(ワッサーマン・エイジェンシー社)でありもう一人が酒井智基氏であるという事の様です。此のことは、既に本年1月の佐々木投手がMLBのマイナー契約をするに当たり、MLBの8球団から面談の申し入れがあり、面談開始前に既にウルフ氏と酒井氏の間で業務分担が成されていた事が明らかになったのです。此処で酒井氏とは、如何なる人物かを理解致さなければ、此れからの交渉は前進しないと、此れは、7球団の殆どの交渉に臨んだ経営・管理者達がそれぞれ頭を悩ませた人物であったのだろうと推測致します。

酒井智基氏は、日本に於いて佐々木郎希投手が高校時代から徘徊されていたとの噂のある人物で、ロッテ球団入団時から同投手のマネージャー役としてマスメディアを通して噂が流布されていた人物の様です。彼は、元来電通のスポーツ局に所属する電通の人間と米国のマスメディア、球団関係者の間でも認識されている人物の様です。著者は、お目にかかった事はありません。

無論電通も酒井氏も「佐々木郎希のマネージャーである事、電通スポーツ局の人間である事」を公開された事は無いと理解しています。

このような事実が時間と共に明らかになった理由は、面談当初より双方の面談に関する資料並びに情報は守秘義務があり漏洩できなかったと理解します。しかし、佐々木投手がドジャース球団と契約をする事を発表、その理由も公表した事ことから、他の面談をした球団から佐々木側に対して不信感を募らせ球団がオファーした詳細の内部資料が佐々木側の代理人のウルフ氏及び彼の所属する組織、酒井氏側の電通(スポーツ局)に残す事は、今後禍根を残す問題であるとの事に気付き面接、招待した球団側から佐々木側に提供した全ての機密資料を返還するよう求めたのかも知れません。これに対して佐々木側に関わる代表者達は、申し出を受け入れて事なきを得たと推測する次第です。

 

■MLB球団との面談で聴こえて来る腹話術の正体

 通常この手の交渉に際しては、佐々木郎希投手を獲得することに興味がある球団側が球団所在地に招いて交渉を行うのが慣例となっています。この度のビジネス面談も同様で、獲得したい球団側が最高級のおもてなしをして迎えたとも言われています。流布している情報に寄りますとある球団は、このためのセッテイングに要した費用は、2億円に上ったとも言われています。

このような球団にしてみれば、最終結論が「ストライク・アウト」であった事で相当な怒りと不満が鬱積しても不思議ではないという事の様です。

しかし、立場を逆にすると、これは著者の私見を交えて申し上げるとこのような球団は、事前の情報の収集と真の情報を得るための努力を怠った事がその最大の要因なのです。この大枚な経費を出費したMLB球団は、日本人選手のスカウティングとリクルーティング活動を非常に甘く見ている球団であると著者は、常々危惧している球団の一つでした。即ち、金の使い方を知らないという事になります。これは、スカウティングにスポーツ医科学の先端技術を使用し、AIによるあらゆるDataをインプットし集約されたうえでの分析を怠ったのではと著者は疑念をいだいた次第です。この事は、ドジャース球団にも言える事です。

さて此れからは、ドジャーズ球団以外の7球団のビジネスミーティングを著者の関係者からのソース(Source、此処では情報源)を元に再現致しますと以下のイメージが湧いてきます。

 通常この種のビジネスミーティングは、ホスト球団の役員会議室で行うか、球団が信頼している近隣のホテルの会議室で行われます。その部屋では、主賓を招く側と招かれる側が相対する事からテイブルを囲んで行われます。無論本面談には、通訳を介して行われますが双方の通訳がテイブルの何処に位置していたのかは知る由もありません。

■米国式ミーティングのフォーマット

 この手の米国式ミーテイングのフォーマットは、球団側からの目線では、左端に佐々木の代理人のジョセフ・ウルフ氏が座り、略中央には佐々木郎希投手が位置し、その右側に電通の代表として佐々木のマネージャーと称する酒井智基氏が座っていたというイメージが正解なのかも知れません。しかし、招待側の重鎮達の目には、佐々木側のその各自の椅子の距離感が佐々木側の距離感と見て取れたのは確かの様です。読者の皆様は、この意味をご理解できますでしょうか。

特に佐々木投手と代理人の距離は、自然な会話ができる距離でなく、佐々木投手のマネージャーの距離と比較して明らかに違和感を感じたのは、佐々木が英語が分からないからだけではなかったと理解する方が賢明の様です。此れが会議の部屋での情景と様子が読者の皆様には、イメージできるのではないでしょうか。

このような情景の中で繰り広げられた面談交渉は、事前に佐々木側から球団側に宿題を出されていたようなので、その宿題に沿った順路で球団は本人を前に置いて確認、そして新たな質問を双方でQ&Aの手法で進められたことは、容易に想像できます。これらの交渉は、ドジャーズ以外の7球団に対して同じ情景が演出されたと理解します。

■代理人は進行係か

 此処で、滑稽な出来事は、佐々木投手のエイゼントのJ・フルフ氏は、会議の初めと終わりに佐々木側として挨拶をしたのみで会議中には、口を開かずであった事の様です。これは、後日佐々木投手がドジャーズ入りを発表した後に某球団の重鎮の一人が不満を漏らした言葉の一つであったことから明らかにされたのでした。

まさに既にご説明致したように本件に関わる佐々木投手の代理人とマネージャー氏の間では、既に明快な業務分担が成されて本面談に臨んでいる証と思う次第です。即ち、これは佐々木本人がこの様なビジネス判断が出来るわけもない事は誰も承知しており、佐々木はマネージャーの背広を着た「腹話術人形」である事が明らかになった様です。

佐々木郎希投手を招待した7球団の殆どの出席した重鎮達は、佐々木本人とその代理人と話しても何の意味もなさない事を此処で初めて認識された次第です。要するに電通と直接話をする以外に本件の進展は、無いと漸く気付いたのだそうです。此れでMLB球団の佐々木郎希争奪戦は、佐々木側の最後の2度目のLA・ドジャース球団訪問で幕が閉じられたというシナリオであったという事の様です。著者は、これら7球団の重鎮方は高い授業料を払って日本の広告代理店の仕切り方を少しでも学ばれ次に生かせることを願う次第です。

最後に

 この度も長文となり読者の皆様は、お疲れではないでしょうか。読者の皆様は、大変ご見識が高く社会経験も豊富な方々が多くいらっしゃることを想定して少しキーを挙げて述べさせていただきました。

本kファイルNO.311に於きましては、主に裏で暗躍する広告代理店の電通とその執行と言う表現が適切か否かは別にして、佐々木郎希投手のマネージャーを語る人物が佐々木選手の周りを相当早い時期から徘徊していた事が明らかになって来たことをご紹介させて頂きました。このマネージャー氏の努力と忍耐には、敬意を評させて頂きます。

電通は、日本国内のみならず世界中の巨大なスポーツ競技イベントがある所に電通ありと業界ではよく知れたことです。しかし、この度は、選手個々のマネージメントにまで手を出し始めた事が本件から明らかになったのも事実であります。此れは、個々の選手に興味があるのではなく、選手は一つの駒でMLBの事業への足掛かりを得たと理解した方が賢明だと著者は思考しております。

電通には、目的があるから行動を起こすのであり、そこにあるのはスポーツで金儲けをする事なのです。金の生る木の周辺には、電通ありとは業界の知る所であります。此処で電通を甘く見てはいけません。彼らは、金儲けの為なら何でもやる、という風潮があります。其れは、彼らの企業理念からも理解できる事であります。読者の皆様は、もう東京五輪をお忘れになったようにお見受け致します。

この度は、電通が自らと佐々木郎希選手(山本由伸選手、ダルビッシュ・有選手)、また大谷翔平選手に利益をもたらす行動を起こした為、交渉相手のMLB個々の球団に交渉の余地を与えなかったと言って過言でありません。

電通は、まるで何事も無かったかのように振る舞いながら、これを遂行しました。つまり電通は、佐々木選手を支援する為にそこに居る振りをしているだけなのです。実際彼ら(電通)は、MLB球団に佐々木が望む場所に導いている振りをしていますが、本来の電通の目的は、佐々木ではなく他に得体のしれないプロゼクトがあり、潜行しうごめいていると洞察する方が賢明なのかも知れません。

電通は、東京五輪で大きな事件を起こしある意味信頼を失って来ているのは事実です。FIFA(国際サッカー連盟)は、現在電通に独占マーケティング権(放映権を含む)を与えているようですが、電通離れを起こしている現況を踏まえて、MLBビジネス展開を急速に推し進めている根拠がここにもあるのかも知れません。この佐々木の一件からMLB関係者(各球団経営者)並びにTV、ネットワーク関係者達には、電通を今後マークする事に間違いありません。

只、佐々木郎希氏は、まだ自分に何が起きているのか、起こったのかも知らないのだと思います。しかし、それも無理からぬことであると理解し同選手をポジティブに静観して挙げる事が大事なのかも知れません。如何でしょうか。この様な現実に自らの意思で立ち位置を置いた、佐々木郎希選手の未来に神のご加護があります事をお祈りしています。=KファイルNO.311より=

 

Ⅱ.現在の佐々木朗希投手の立ち位置は如何に

 2026年度シーズンは、開幕から今日迄現場のD.ロバーツ監督は我慢しながら先発ローティションに入れ同投手にチャンスを与えています。読者、ファンの皆様は、ご承知の通りである思われます。この事から現地マスメディアは、佐々木投手に対する論評は非常に手厳しい内容がほとんどです。これも期待が大きい証であり、その期待の大きさが結果に対する不満が増幅している負のスパイラルであると思います。

この米国のマスメディアから集中砲火を浴びている大きな要因は、他にも有ったのです。それが、既にリマインドでも再確認をして頂いた入団前の8球団を手玉にとっての交渉時の遺恨がここに来て交渉時の球団からあっても可笑しくないという事です。佐々木朗希投手及びその関係者に欠落しているのは、どうも「謙虚さ」という事に集約されるようです。

ドジャース球団は、昨年早々に同投手が肩の痛み(インピンジメント症候群)を訴え即DL(disabled list)に登録、戦列離脱、その後ファームでの長期調整をさせ、シーズン終了間際にメジャー復帰させ数イニングチャンスを与えた次第です。その後、佐々木投手のオフの契約更改及びその内容も現時点では全く明らかにしていないのが実状であります。

しかし、本年度シーズン早々には、先発ローティションを確約している実態からドジャース球団自身が同投手の契約に縛られているのかも知れません。

先だってのドジャース球団の本年度の年俸ランキング25位に佐々木投手の名前は、入っていませんでした。

注:DL (disabled list)の意味は、MLBの故障者リストを意味します。

  MLBに於いては、ベンチに入れる選手枠は25名と定められています。この中の選手が怪我によりベンチ枠を外れる場合、DL入りを告知する義務があります。このDLには、15日間ルールと60日間リールがあり、ティームが速く25人枠に戻したいので15日間規定に先ず登録する事が望ましいのです。しかし、15日間規定で回復しない場合は、60日間規定に変更を余儀なくされるのです。      

 

佐々木朗希投手は、2024年のロッテ球団退団以降、2025年1月末までの間のMLBの8球団による争奪戦を売り手市場でドジャーズ入団を果たした手前、現状況はその逆風に晒されていると申し上げて過言でありません。この現在の置かれた立場を何時まで現場のロバーツ監督が我慢できるか、フロントがいつ佐々木投手をファームに落とすか、或いは他球団にトレイドで放出するか、いずれにしてもあまり時間の猶予が無いと申し上げさせて頂きます。

球団フロントは、大谷翔平投手兼DH、山本由伸投手とスーパースターを手に入れたが、3匹目の巨大マグロは目利きを間違えたようでした。確かに佐々木投手は、球速が速い特徴を持っています。しかし、それを生かし切れない大きな問題は、安定したコントロールと持続力が無いことです。この事は、日本のロッテ球団に入団して以来の欠陥でありましたが、この欠陥が現在も尚修正、改善されていないのです。

 

1.アジャストメント能力に問題か

 佐々木投手は、ロッテ球団所属時代からいくつかの問題を抱えていた事は事実でした。同投手の最大の武器は、球速が速い、その為にシンカー(沈む球)が有効に活用でき効果的である事です。しかし、最大の問題は、この武器が持続できない欠点が同居している事です。この事実は、投球に対する安定感が無く当番日に投げさせてみなければ調子が分からないという、投手コーチ、監督泣かせの投手である事です。

現在、LAドジャーズ球団は、佐々木投手のモチベイションを維持する為に25人枠に入れて様子を見ながら先発させているというのが正直な実態であると思われます。

此処で述べました同投手がドジャーズ球団に入団以来、現在も尚改善出来ていないのは、ゲイム中の投球の中で各打者への戦略、戦術に乏しく、調子のよくないゲイムに於ける立て直し作業がこの佐々木投手には出来ないのでないかと思われるところです。即ち、佐々木朗希投手は、折角の球威を持ちながらスポットピッチ(制球能力)、組み立て方でのアジャストメント能力が劣っている事を指します。

この改善には、いろんなファクターが起因していますが、これも本人が意識して改善して行かなければ誰も助けてはくれません。結果が出ないのでつい原因を他人のせいにする態度、言動は、彼の改善を改めていない証でもあると思われます。確かに昨年入団時に比べますと筋力(Strength)の向上の跡が見受けられ、少し大胸筋も大きくなったようです。

同投手がこのままでは、また肩が痛いとの申し出をしてDLに入る事だけは避けて欲しいと願う次第です。多分、このDL入りがあれば球団は、真剣にトレイドを考えざるを得なくなると思われます。その根拠は、今シーズンは若手の生きのよい先発型の投手、高額で他球団からトレイドした実績のある投手が次々と出て来ている事が大変気がかりでもあるからです。

 

2.佐々木朗希投手の現実とタイムリミット

 つい先日4月19日(現地時間)、LA・ドジャースティームは、コロラド・ロッキーズとクワーズ・フィールドで戦い、6-9で敗れました。佐々木投手は、先発のローティションが巡って参り、予定通り登板の機会を得ました。

しかし、結果として4回と3分の2で降板させられた次第でした。

確かに今シーズンは、昨シーズンまでの不安定な立ち上がりに改善がみられているのは確かで、彼の努力が見受けられます。その根拠は、今シーズン4試合登板して1,2イニング(回)は無失点で抑えています。

しかし、先発投手の致命傷としては、相手ティームの打者が2巡目をした時に朗希投手は、相手ティームに潰されて降板する事が挙げられているのです。

そして、その降板へのプロセスは、出塁され次に四球を連発して打たれるという最悪の結果を残している事実です。

この最大の弱点は、相手打者が二巡目する頃から急に制球を乱し、修正できない(立ち直れない)即ちアジャストメントが出来ない現実を露呈している事です。

佐々木投手が所属するドジャーズは、ご存知の通り大変得点力の高いティームであります。先だってのロッキーズ戦でも3得点してもらっても次回に同点にされるというパターンが多すぎるという事です。これでは、同投手の先発ローティションを担う一角を頂きながら、ティームからの信頼を失う大きな要因になっているのは事実の様です。

チームは、5月にブレイク・スネル投手が先発ローテに復帰する予定です。

ロバーツ監督からは、「彼にはメジャーの舞台で自ら解決していくことを求めている」と断言される一方、先だってのロッキーズ戦では、「これまでと比べて良い投球だった」と評されています。

3.問題と課題

 今シーズンは、昨年に比べて1,2回に得点されていない。これは、評されてしかるべきであります。

打順が2回目に入る4回、5回イニングで捕まり、四球を与えて潰れていくパーターンに陥っているのが気がかりです。ピンチに立たされると制球力を乱すのは、昨年から改善がされていないと評価されても仕方あるまい。

今季4試合で0勝2敗、防御率6・11。

今後佐々木朗希投手に圧し掛かるストレスは、幾つかの選択が球団フロントと現場により決断がなされることです。

  • この状態が続くようなら先発ローテを外される。
  • 中継ぎに転向を余儀なくさせられる。
  • クローザーは、同投手の肩の問題から難しい。
  • トレイド要因となる。
  • 怪我をすれば長期DLで離脱。

何れにしても現在のティーム状況から、同投手には厳しい状態と事態が待ち受けている事に違いないと考えられる。このようなケースでは、追い込まれて焦って無理して肩、肘の故障を起こす事は避けて欲しいと願う次第です。

本人には、この様な状況から一層暗くなると考えられるが、もともと暗い性格なのでここは開き直って、夢のMLB球団のドジャースに入団できたのですから、粘り強く与えられた機会に十分に準備して、悔いの残らないドジャース生活を過ごして欲しいと祈念しています。

 

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the Sports)

紹介:G-File「長嶋茂雄と黒衣の参謀」発行 文藝春秋社 著 武田頼政

本著は、2006年10月13日発売、翌年完売の為現在はAmazonで中古オークションで入手可能。河田弘道の西武・国土計画、東京読売巨人軍での激闘の日々のドキュメントです。登場人物は、全て実名です。

Kファイル、KファイルNews Comment by Hiromichi Kawada

お知らせ:

 今月は、日米で過大なる期待を背負って憧れのドジャース球団に入団できた佐々木朗希投手が、今尚鳴かずば飛ばず状態で喘いでいます。マスメディアの報道も段々と静かになりだしたこともあり、激励の為にもKファイルに取り上げた次第です。大谷翔平投手・選手の影のサポートもあるかと思われるので、暗い表情をしないで明るく野球を楽しんでいる姿を見せて欲しいと願います。

Kファイル・スポーツドクトリンNO.322:TV地上波から消えたWBCの悲劇

Kファイル・スポーツドクトリンNO.322:TV地上波から消えたWBCの悲劇

無断転載禁止          2026年3月19日 木曜日 公開

河田弘道

スポーツ・アドミニストレイタ-

スポーツ・アドミニストレイションの基軸は“Justice正義&Fairness

日本にスポーツ・アドミニストレイション論の必要性を紹介

日米で実践してきたスポーツ・アドミニストレイターの先駆者

(プロフィールは別途ご検索下さい)

 

時事の話題から

KファイルNews Comment by Hiromichi Kawada

スポーツ・アドミニストレイター

村上宗隆選手(前ヤクルトスワローズ球団、現MRL、シカゴ・ホワイトソックス球団所属):WBC日本代表選手選考規定に沿った選考は出来ていますか。

 村上選手のWBC展覧試合(東京ドーム)で試合後、天皇・皇后、愛子様をお見送りする態度が話題になっています。その態度は、代表選手の中で一人「腕組みしてガムを噛んでいる」姿であったことを指しています。あなたはお幾つですか?あなたは、教育を受けた日本人ですか?と国民は我が目を疑った様子でした。

この意味は、日本国民の象徴である天皇・皇后両陛下に対するリスペクトの心が微塵もないと言われている事です。これは、まさに日本の国旗を軽視、国歌を愚弄する一部の政治家、教員、国民と同類に見られても仕方あるまい。残念ながら、本人には、全く礼節も社会常識もないプロ野球選手という事なのか。

これは、日本国民としての価値観の相違と評すべきか。人としての本質的な問題と理解するべきか。何れにしても違和感を抱いた視聴者が大半居たのは事実の様です。このような人物であっても、日本プロ野球の日本代表選手に選考され、なれるという事を証明した事にもなります。勿論、村上選手に限らずプロ野球界には、類似する選手達が大勢所属している事も承知しています。

日本代表ティームを編成する最高責任者が居て、現場には井端弘和監督も居ます。何故、本試合は、天覧試合であり、終了後のお見送りセレモニーに於いての選手、スタッフ達の対応に関する指導が行き届かなかったのか。

試合に勝利してもこのような不敬な選手が1人居ることで、日本代表ティームを選考した選考委員会の責任は、免れまい。片や代表選手の中には、吉田正尚選手、大谷翔平選手、その他の選手の様なTPOをわきまえたプロ野球選手もいるという事を学ばされたのも事実でした。

余談になるが、村上宗隆選手は、昨年まで東京ヤクルトスワローズ球団に所属していました。球団は、何を彼に指導して来ていたのか。村上選手は、ヤクルトティーム内に於いても礼節をわきまえない、お山の大将であったことを外部にいる著者の耳にも入って来ていた選手の一人でした。

これは、同選手を甘やかせてきた当時からの現場監督、フロント編成責任者にも大きな責任があるという事を申し上げているのです。プロ野球選手は、紳士たれとまでは申しているわけではありません。

村上選手は、厳しい練習を嫌う選手であったようです。誰も厳しい練習を好む選手はいまい。それは、ある厳しいコーチがいた当時に起きた事件の様でした。同選手は、球団に申し出て「そのコーチが今後も居るのであれば、俺はプレイしない」と迄言って、その厳しい優秀なコーチを球団に解雇させたかの情報も耳に致しております。

フロントの責任者は、同選手を保有したいがために優秀で熱心なコーチを解雇しこの選手を残したという噂が当時実しやかに内部で流布していたようです。それ以降スワローズは、低迷を余儀なくされて参っているのもこのような選手への指導と管理がその根拠の一因なのかも知れません。

 

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目次

時事の話題から

Ⅰ.WBCに軒先貸して母屋取られた日本プロ野球界

      先ず初めに

      ■MLB所属選手は自己責任

      ■日本のTVから消えたWBC映像

Ⅱ.WBCは如何なる組織・団体の持ち物か

     1.WBCの概要

     2.侍ジャパンの運営母体は

            ■㈱NPBエンターブラズとは

Ⅲ.WBCIとNPBエンタープライズ社間に業務委託契約書は存在すのか

            ■放映権問題は日本側の生命線

Ⅳ.核搭載潜水艦が東京ドームに浮上

       1.NETFLIXとWBCIの思惑と決断

  2.NETFLIXの狙いと特徴

  3. 日本国民に利を与える戦略

      4. NETFLIXの上陸に伴う古い体質のTV業界は崩壊か

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2026年3月19日 木曜日  公開

Kファイル・スポーツドクトリンNO.322:TV地上波から消えたWBCの悲劇

Ⅰ.WBCに軒先貸して母屋取られた日本プロ野球界

先ず初めに

 この度のWBC(ワールドベイスボール・クラシック大会)日本代表ティームは、本日3月15日(日本時間、午後14時前)米国フロリダ州ローンデポ・パークで対ベネゼイラ戦を持って、残念ながら終戦を迎えました。

本大会は、3月5日の開幕から各代表ティームそれぞれ4試合の予選を戦い、各プールのベスト2ティームが選ばれ、ベスト8ティームによる決勝トーナメントが、米国フロリダ州とテキサス州の2会場で始まった次第です。

本日は、日本ティームがベネゼイラと対戦して5対8で敗戦しました。この結果、日本ティームは、ベスト4(準決勝)に駒を進めることが出来ず、残念ながらこの度は帰国を余儀なくさせられた次第です。

これにより現場を統括する井端弘和監督には、結果として誠にお気の毒なお役目でありました。監督選考時には、引き受け手が無く井端氏に白羽の矢が向かったと伺っていました。彼には、監督としてのキャリアはありませんでした。

前回の栗山英樹監督は、代表ティームに球界のMLBのエースを代表する三枚(ダルビッシュ-有投手、大谷翔平投手、山本由伸投手)を持ち、それぞれ健康体でありました。この度は、選考当時よりダルビッシュ・有投手はアドバイザーとして招いたり、大谷投手は、所属球団の承諾を得られず打者としてのみとなり、山本由伸投手のみが所属球団より条件付きで了承を得ての代表となった次第でした。これらは、前回のWBCとは大きく異なる戦力低下が否めないティーム編成であったと申し上げます。この度の敗因の根拠の大半は、この投手力にあったと確信します。井端監督は、監督としては初采配であり各球団からの借り物選手達で、怪我をさせない気配りには相当なエネルギーを要したに違いありません。

監督以下選手達は、この結果が全てのプロ競技の世界では一切の愚痴を慎み、至らなかった己の実力を認めることが肝要だと思われます。井端監督には、心無い誹謗中傷に晒されていますが、これも甘んじて受け流す事です。

■MLB所属選手は自己責任

本WBCに参加することは、選手に取りましては大変リスクの高い大会である事は過去のKファイルで何度も指摘させて頂きました。この度の日本の代表選手は、3名が日本国内で怪我離脱、そして本日のベスト8での対ベネゼイラ戦では鈴木誠也選手(MLB、シカゴ・カブス球団所属)が、二塁ベイスへのスライディングの際に右膝を痛めての離脱と相成り、此の海外での試合を含めて4人の代表選手達が怪我の為離脱となった次第です。

これらの代表選手達は、それぞれ個々の所属球団と莫大な金額での契約をしている事から所属球団はWBCに参加して欲しくないというのが本音なのです。MLB所属の選手達は、個々の球団との契約書が最優先されることから出場許可を得て代表選手に選考されました。代表選手は、あくまで自己管理責任としてあらゆる問題に対処致さなければならないのです。

片や日本国内の球団所属選手達は、MLB所属の選手達のような対処でなく、個々の選手が所属する球団が日本代表ティームをサポートするコンセプトから、指名されれば“NO”が言えず、自動的に代表入りを認めざるを得ないのが実態です。

しかし、この度のように国内球団所属の3名の怪我をした選手達は、それぞれの球団の主力であり、何名かの選手の怪我は今シーズン働けない事が既に診断されている次第です。

この選手達の殆どは、将来MLBに挑戦したいとの下心がありこの機会にWBCに出場することによりMLBのマーケットでトライアウト受ける気持ちで、代表になりたがる気持ちも分からぬではないと思われます。このような3名の選手達は、選手生命にもかかわり、所属球団は高額な年俸を公傷扱いで契約通りに今シーズンの年俸を支払わなければならない、いわば球団がリスクを丸抱えしなければならないのです。

■日本のTVから消えたWBC映像

   この度の大きな社会問題は、お祭り騒ぎを決勝戦まで当てにしていた多くの野球事業関係者、TV/マスメディア、視聴者に肩透かしを与えたのは言うに及ばず一般野球ファン、国民、社会も不可解な本件に国内のWBC関係団体から説明の為の記者会見も無く、最後まで誰もが説明すらしなかったのは残念でならないと言えよう。

本来であれば、この問題に付いては、NPBか或いはNPBエンタープライズ社が表に出て来て国民と社会に対して、何故国内のTV放映が無くなったかの真意を説明、お詫びをするべきだったと思われます。

視聴者、野球ファン達は、通常無料でTV中継を見て来た習慣から、この度のWBCが突然、NHK、民放共に放映できないという現実に直面させられ、驚きとそのストレスに明け暮れた日々を過ごされた様子でした。このようWBCIは、米国の有料動画配信企業に独占放映権を譲渡していたのです。

日本に於いては、つい数か月前から個々に興味ある視聴者は同配信社の月額会員となればWBCが視聴でき他のジャンルの番組も視聴できます、とのキャッチコピーがいつしか広告宣伝されるようになりました。

我々、高齢者、後期高齢者には、肌に合わない有料視聴、加えてインターネットによる契約を強いられるという、これでは慣れ親しんできた日本スタイルのテレビ視聴システムを米国式の課金スタイルのテレビ視聴システムに乗っ取られた感は否めまい。

読者、視聴者の皆さんは驚き、戸惑われてしまったのではないでしょうか。

このような乱暴な権利ビジネスの抑圧に晒された我々日本人は、この度のWBCを運営管理しているWBCIと日本のWBCI翼下の団体(NPBエンタープライズ社)のファン、視聴者を蔑ろにした事業展開に非常にストレスを感じている事は偽りのない事実であると思われます。

本Kファイルでは、このことについて可能な限り分かりやすく何故このような事が唐突に起きたのかを述べてみたいと思います。

 

Ⅱ.WBCは如何なる組織・団体の持ち物か

1.WBCの概要

 WBCは、ワールド・ベースボール・クラシック株式会社(略称、WBCI)によって運営、管理がなされています。即ち、WBCIは、WBCを主催する経営母体なのです。本母体は、MLB選手会(MLBPA)とMLB機構の代表者により委員会が構成され、米国ニューヨークで運営、管理が行われています。

WBCIの目的は、世界各国の野球競技を行う代表チームが競い合う場を提供し、野球の世界的な普及と発展に貢献することを目的として設立されました。

国際野球連盟(IBAF)加盟国の代表チームは、MLBをはじめとする世界各国のプロ野球リーグ所属選手の参加を認めています。

WBCは、野球の国別(地域を含む)対抗戦です。この大会のみが、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が公認する唯一の世界一決定戦であります。

WBCIは、WBC大会の運営、管理を行っている事からその主たる業務はルール策定やロースターの承認、ドーピング規則の遵守などを管理しています。また、経営権に於いては、スポンサーシップの管理、放送権の管理も行っています。この度大きな話題になっています、2026年のWBCでは、Netflix(ネットフリックス)が日本国内での独占配信権を獲得しました。

現在WBCIが抱える大きな問題の一つに、収益の分配問題が不透明な状況は、この組織を構成するMLBとMLBPAとの間に大きな齟齬が未だ生じている様子が伺えます。

収益構造の透明化は、WBCが野球の世界一決定戦に相応しいイベントとなるにあたっての重要な課題であることに違いありません。この度の本放映権問題は、日本国内に於いて大きな禍根を残したことに違いありません。

2.侍ジャパンの運営母体は

■㈱NPBエンターブラズとは

    ㈱ NPBエンターブラズは、WBCIの傘下にあり一般社団法人日本野球機構(略称:NPB)と同機構に参加するプロ野球12球団(2014年現在12球団)が共同で出資して、2014年11月に設立された「野球日本代表・侍ジャパン」に関連するグッズ販売やテレビ放映権管理などを行う会社です。

概要

NPBエンタープライズでは、プロを中心に構成するトップチームを基軸に、日本のアマチュア野球の社会人・U-21・大学・U-18(高校生)・U-15(中学生)・U-12(小学生)・女子チームを一体化して運営することで、侍ジャパンを全面的に支援・強化していくことを目指している。

トップチームはチーム編成などが単発性であり、継続的な強化は課題材料となっていたが、今回の運営会社の設立は各カテゴリーの侍ジャパンの事業を一体化させて、主に強化試合などを中心とした試合の企画・運営、放映権やグッズの販売が中心軸となる。

2023年5月8日、同日付で取締役でNPBコミッショナーの榊原定征が最高顧問に就任し、6月1日付で読売新聞東京本社野球事業部長の吉岡則雄が5代目の代表取締役社長に就任することを発表した。

「以上(株)NPBエンタープライズ会社概要より」

    WBCに関わる日本側のNPB機構、(株)NPBエンタープライズ中核には、読売新聞社から派遣された陣容で固められている事を本概要でよく理解されたのではないでしょうか。これに広告代理店電通が加わっている事からIOC、国際野球ソフト連盟、日本野球連盟、等の目配りも出来て居る。しかし、問題は、讀賣にグローバルな世界での人脈が薄い事です。WBCは、MLB機構のパワーを後ろ盾に、今後日本国内では讀賣新聞事業局が主体となって新たな野球利権の再構築の礎を得たのでないかと筆者は勝手に想像を致す次第です。これは、東京読売巨人軍の再建より遥かに魅力的な様子が内部の激しい行き来から読み取れる次第です。

Ⅲ.WBCIとNPBエンタープライズ社間に業務委託契約書          は存在すのか

■放映権問題は日本側の生命線

 確か昨年秋から暮れの時期に、2026年WBCの放映権問題が読売新聞に掲載されていたような記憶が蘇ります。もし著者の記憶が正しければ、当時の読売新聞の論調は、「本放映権が読売の知らないところで独占放映権が米国のテレビ局に与えられている。このことについて我々は、看過できない」という内容であったように記憶しています。読者の皆様には、ご記憶あられますか。

著者は、丁度この時期米国滞在の後半の時期であったような気が致します。この時にふと脳裏に蘇った事案は、確か2014年11月にWBCIの設立後、日本に於いてはWBCIの翼下としてNPBエンタープライズ社を設立、同社は「野球日本代表・侍ジャパン」の運営と管理に関連するグッズ販売やテレビ放映権管理などを行う会社であることを社の概要に含んでいた事でした。

本NPBエンタープライズ社は、一般社団法人日本プロ野球機構(略、NPB)とその加盟全球団が出資して出来たWBCの「日本代表ティーム・侍ジャパン」の運営・管理母体なのです。本管理母体の中核陣容は、読売新聞社が握っている組織・団体であると理解されるのが一般的であると考えられます。その読売新聞社が激怒する記事を自社の新聞に公表したのですから、これはただ事でなく何か既に今までとは異なるパワーバランスが壊れたと著者は直感したのでした。

その後、本件に付きましては、表立った動きが出なくなり事の次第は地下に潜った事を察知して居ました。著者は、地下のネットワークの日米の要所に受信の感度を挙げてあった次第でした。時も過ぎ年が明けてWBCの話題が取りざたされる報道が多くなり、本件がある方向に落ち着きかけて行っているとの風の便りがありました。

この時期視聴者、ファン、読者の皆様は、何となくストレスを溜め始めたころだったかと思われます。皆様の御期待に沿えず、この度のWBCの日本への放映権は、日本のNHK、民放放送局にも一切与えられず、広告代理店電通の介在すら許さなかったのでした。

これにより、NPBエンタープライズ社を仕切ってきた読売新聞社は、メンツのみならず実利を失ったわけです。

■ここは、著者の私見としてお聞きして頂ければ幸いです。

本件の事の次第は、当初WBCのイベントを開催する歴史に起因していると思われるからです。この度の読売新聞社の激怒は、「WBCのイベントは、俺らが作ったのだ。俺らなしには成立しない」との古い陰湿で傲慢な人達とのビジネスに少し距離を持とうとする何かがWBCI内で既に起きていたのかも知れません。

しかし、WBCI側は、読売を怒らせておくのも得策でないと判断したのかも知れません。そこである落ちを見出したのが、「日本開催試合の全ての映像制作を日本テレビに委託した」としても大人のビジネスマンの収め方であると考えるのが賢明だったと思わざるを得ないからです。如何でしょうか。

 

Ⅳ.核搭載潜水艦が東京ドームに浮上

1.NETFLIXとWBCIの思惑と決断

 WBCIは、日本への2026年度のWBCに関する放映権をNETFLIX(ネトフリックス社)に売却した。この売却された日本への放映権料は、約150億円と言われています。これは、前回WBCIが日本に放映権料とした値段の約5倍に相当する金額であります。日本側は、前回の放映権料が30億円程度であったので油断をしていた以外に考えられない出来事なのでした。この30億円は、国内放映権を得たNHK、テレ朝、フジTVの間でそれぞれ比率を決めて権料を分担したのでした。この時、日本テレビは放映権を持てなかったので、この度はとの思いから読売新聞社が激怒のコメントを流したのかも知れません。

その証として、昨年暮れの読売新聞の担当責任者の怒り「本放映権が読売の知らないところで独占放映権が米国のテレビ局に与えられている。このことについて我々は、看過できない」とのコメントが証明しているのでなかろうか。

■しかし、著者は、この読売新聞社の担当責任者の怒りを鵜呑みにはしていませんでした。これは、一般の野球ファン、視聴者、国民、社会は何も事情は理解していないので誤魔化せるかもしれませんが、これは明らかに「負け犬の遠吠えにしか聴こえてこなかった」というのが小生の体験からの洞察であります。読者の皆様は、いかに推測されましたでしょうか。

この根拠は、読売新聞の担当責任者はNPB機構、NPBエンタープライズ社の幹部であり、NPBエンタープライズ社は、WBCIの翼下の団体であり、TV放映権も管理している日本の唯一の団体なのです。そして、本団体をサポートしている広告代理店「電通」は、スポンサーシップをマネージメントする胴元であり、TV放映に関わる重要なパトロンであることに違いないからです。

この電通が側に居て、「本放映権が読売の知らないところで独占放映権が米国の有料動画配信企業に与えられている(売却されていた)。このことについて我々は、看過できない」等とは、視聴者、ファンを馬鹿にするのもいい加減になさい、と言わざるを得ないのです。

このコメントがたとえ事実とするならば、この担当者は、ド素人でこのようなコメントなどできる立場ではなかったと思います。よって、この担当責任者が吠えた理由は、2026年WBCの日本の放映権が取れなかった理由を「放映権料が高すぎて払える目途が付かなかった」と口が腐っても言えないので「Excuse=言い訳」をしたと思われる次第です。

2.NETFLIXの狙いと特徴

 Netflix(ネトフリックス略:ネトフリ)は、米国の大手有料動画配信社でビジネスコンテンツとして、月額会員制料金体系を有する配信サービス会社です。この企業は、スポーツイベントにのみに特化せずあらゆる分野に於ける動画配信を持つところに特徴があります。

本企業が日本をビジネスマーケットとして上陸を試みたのは、同会社の企業コンテンツを開拓するマーケットに日本が最適であると分析したからであると洞察致します。その根拠は、日本の視聴者は、画像を視聴する為に金を出す習慣が無いので、このシステムの利便性にも不慣れである事です。この不慣れこそが彼らにとって、最大のチャンスでありメリットと判断したと思われるからです。不慣れで無料で視聴して来た人間は、有料の強いコンテンツに興味を抱くと我慢できない、人の深層心理を逆読みした結果であったのではと思われても仕方あるまい。

その無菌状態の日本人を有料番組コンテンツに引き寄せるためには、近年日本人が最大の興味を持ち夢と期待に心を膨らませている、エンタメコンテンツは「今や世界の日本人ヒーロー大谷翔平選手がいるWBC野球」が最適だったのでした。これに至るまでのリサーチには、膨大な資料をインプットして回答をさせたAIの結論であったのではないかと著者は洞察する次第です。

■このネトフリのビジネス戦略(Business strategy)に落ちたのがこの度の日本の野球ファンのみならず、日本のTV、マスメディア自身であったと思われます。

これにより同配信企業は、日本のTV・マスメディアには試合中継のNewsソースとしての30秒の映像すら許可を与えなかったという徹底ぶりであったのでした。その根拠は、日本のTVメディアが報道する為のソースをネトフリに取り上げられることにより、一層WBCの試合の映像ソース欲しがる為に各TV局が競争で話題を取り上げる事でNETFLIXの宣伝効果を最大限に引き上げることに繋がったのでした。

3.日本国民に利を与える戦略は

     今後我が国は、この手のビジネス戦略に対抗する為には、「ユニバーサルアクセス権」を発動させるしか手はあるまい。読者の皆様は、この権利名を耳にした事があるのではないでしょうか。EU諸国に於いては、盛んに活用されている権利なのです。この権利の特徴は、国民的人気の重要イベントは無料放送を義務付ける権利なのです。これを勝ち取る為には、スポーツ権利の法的整備を最優先して確立しなければなりません。しかし、わが国には、スポーツ利権立国である為に政治家、広告代理店、テレビ局、電波関連省庁が裏で癒着している為に、広告代理店にデメリットの法整備には手を染めないという利権構造が強壁となって立ちはだかることを忘れてはなりません。国民の為にやろうという政治家が日本政府には、居ますでしょうか。

4.NETFLIXの上陸に伴う古い体質のTV業界は崩壊か

 この度のWBCの放映権問題を皮切りに米国型の有料動画配信システムが我が国を襲って参りました。著者は、本システムは無菌状態であった日本のマスメディア・マーケット(市場)を根底から覆す起因となったと評する次第です。これに伴い、今日迄商品価値のあるスポーツイベントに必ず集って来た大手広告代理店、利権政治家、他の関わりを最小限度に粛清される利点があると確信致します。

その根拠は、本有料動画配信サービスシステムは「オンデマンドタイプの動画共有システム」をサービスとしている事からです。我々日本人には、この言葉は耳慣れないかもしれません。しかし、無駄を省き無くする非常に合理的なシステム構造を持っている事です。

オンデマンド(On Demand)という意味は、「視聴者が興味あるコンテンツを、好きな時間に好きな場所で視聴・利用できる」ことを意味するのです。即ち「視聴者の要望にあわせて提供され、できる」という事なのです。

近年マスメディアの大変革は、紙媒体(主に新聞)の急激な衰退を読者の皆さんは実体験しています。電波メディアの世界では、今はテレビ媒体が急激な衰退を余儀なくされています。そして、新しい電波媒体で現れたのがコンピュータによるインターネットシステムを取り入れた、スマホ、タブレット機器を通した動画配信システムによるサービスなのです。

このサービスは、視聴者が先取をしたがる為には「強い番組コンテンツ」か否かがビジネスの成功のイグニッションキーと化すことに違いありません。

この度のWBCの独占放映権が有料動画配信社の手に落ちたことで、日本国に於けるTVメディア界の流通システムに一大変革の夜明けが迫って来ているのは間違いありません。これにAIの機能を搭載した強力なエンジンが加味されるので、古いタイプの日本のマスメディア業界は、もうついて行けなくなっているのも自然の摂理と言えよう。これも今日迄本業界は、経済・企業バルに乗り成長を共にしてきたが、改善と改革を怠ったが為に時代の波に取り残されてしまったと言われても仕方あるまい。

NETFLIXのAIは、最後に大きなミスを犯しました。そのミスは、大谷翔平選手を要する侍・ジャパンがベスト8で敗退して準決勝、決勝に進めなかった事でした。これは、彼らの最大の誤算と言えよう。

最後に、2026年WBCは、本日3月18日JSTに決勝戦が行われました。

そこで3対2を持ってベネゼイラが米国を破り初優勝を成し遂げました。

初優勝を遂げたベネゼイラとティームに祝福を送ります。

 

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the Sports)

紹介:G-File「長嶋茂雄と黒衣の参謀」発行 文藝春秋社 著 武田頼政

本著は、2006年10月13日発売、翌年完売の為現在はAmazonで中古オークションで入手可能。河田弘道の西武・国土計画、東京読売巨人軍での激闘の日々のドキュメントです。登場人物は、全て実名です。

Kファイル、KファイルNews Comment by Hiromichi Kawada

お知らせ:

 KファイルNO.322は、如何でしたでしょうか。この度は、耳慣れない用語を多々使用しましたことをお詫び申し上げます。Kファイルを継続してお読みいただいています読者の皆様は、既に多くの業界用語、専門知識を蓄えられて参られていますので、すんなりとパズルの抜け落ちた穴が埋まったのではなかったでしょうか。このような機会を活用されて、また新たな専門用語と知識を蓄えご理解を深められて頂ければ幸いです。