K'sファイルNO.89:2020東京五輪招致の暗黒の霧はいつ晴れる

K'sファイルNO.892020東京五輪招致の暗黒の霧はいつ晴れる

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読者の視点~

K’sファイル88を読ませていただきました。東京2020大会においては、竹田会長の疑惑も含め様々な利権等が複雑に絡んでいるものと多くの国民が思っているものの、それが何なのかよく解らないのが現状ではないでしょうか。今回のファイルを読んだ読者は、「なるほど、そうだったのか」「そうだよな」と感想をもたれたと思います。」読者からの貴重なお便りを頂きましたのでご紹介させて頂きます。

第二弾:五輪招致神輿に担がれた旧宮家三男

竹田恒和氏とは

ご紹介:

竹田恒和(タケダツネカズ)生年月日:1947111 (71)出身地:東京都、学歴:慶應義塾大学  同氏は、旧皇族竹田宮恒徳王の三男。今上天皇のはとこにあたる。 日本オリンピック委員会会長。国際オリンピック委員会委員。2020東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会副会長。国際馬術連盟名誉副会長、日本馬術連盟副会長。 Wikipediaより~

竹田氏は、馬術競技で五輪出場経験を持ち、2001年にJOC会長に53歳で就任。以降17年もの長きに渡り会長職を務め、招致決定時は日本人唯一のIOC委員で、日本に於いては今日に至るまでオリンピックの顔として玉座に鎮座されている方です。

この度の招致疑惑に関する事案は、2020東京五輪招致委員会の事務局、理事、評議員達が知らなかったとするならば、その人達は、何の為に選考され、何の為に招致委員会の要職に就き、何をしていたのか、ただブラジル、リオジャネイロ市にプレゼンテイションにそろいのブレザー姿で公費を使ってのドンチャン騒ぎをする為の要員として集められたわけでない筈なのです。そうでないなら無責任極まりない人たちの集団であったと断罪されても仕方がないと思われます。

筆者は「ことの詳細を存じ上げています」と言う誠実で正直な関係者がいつ現れるかと静観致しておりましたが、今日に至っても未だに誰ひとりとして現れて来ないのが実情です。竹田恒和氏(当時20招致委員会理事長、JOC会長)は、本件に関わる統括責任者である事に間違いありません。しかし、本件は、竹田氏自身が本コンサルタント会社へのアレンジメント、調査、そして契約に至る過程まで、交渉、契約署名、送金に関する全ての行程をただ一人で遂行できたとはとても思えません。

全てを存じている人物は、竹田氏を除いて、この規模の事業から想像するに、恐らく10名以上で、その方々の中には主犯格であるボス(指示を出す人物)が居ると推測されます。その人達は、竹田氏を1人矢面に立たせて、何食わぬ顔でだんまりを決め込んでいるのです。スケープゴート役は、竹田氏の本来のお役目なのか、そうであるならばK'SファイルNO.87で述べました通り、同氏は真に神輿に担がれた操り人形でしかないのです。神輿の担ぎ手は、どのような人達なのか。このような発言をする同氏は、何故この玉座に長年座り続けていられるのでしょうか。此の国では、この様な人物だからこそ座れるのかも知れません。同氏への対価は、何だと読者の皆さんは推測されますか。興味深いですね。

本件に関わった人達は、必ず存在し今尚重要人物としてその後の組織に関わっている事はまぎれもない事実と考える事の方が正しいかと思われます。競技スポーツは、ルールの下で勝敗が決せられますが、このようなスポーツをCOREとしたポリテイカル・ビジネスゲームには暗黒の闇が奥深く底の方に重く垂れ込めているように思われます。

②竹田理事長が知っていた事と知らなかった事

知っていた事:

1.シンガポールのブラック・タイデイングス社(略:BT社)と2020五輪招致委員会 は、コンサルタント契約を結んだ事。

本契約書は、二つのコンサルタント契約が含まれていた事。

1度目の契約(2013年7月):その趣旨、目的は、ロビー活動、関連情報を収集する業

務委託契約書であると説明した事。

2度目の契約(2013年10月):これは、一つ目に対する成功報酬に基く契約であると説明した事。

筆者の疑問:

BT社が契約の趣旨、目的であるロビー活動、関連情報を収集するに相応しい会社である根拠が全く情報公開されていない。この契約内容なら何故契約書を公開して、自身の身の潔白並びに日本国への疑惑を晴らそうとしないのか、或は証明できないのか?

②竹田氏は、1度目の契約は、契約の全容を知らずに署名したと説明した。同氏の常識は、どのような尺度なのか。

2.コンサルタント契約書に同招致委員会理事長として署名、捺印した事。本契約内容は、衆参両院の予算委員会で説明、国会で本件への追及は無かったとの事。

筆者の疑問:

①衆参予算委員会は、何故理事長に本契約書の開示を強制的に求め精査しなかったのか。本件の追及をしなかった理由が不明。

②本件以外にも、異なるルートで同じような契約、作業は、あるのかないのかの確認が委員会ではなされていない不思議。

3.本契約料は、合計2億3000万円であった事(内訳:20137月に第一回目が、10月に第二回目がBT社の銀行口座に入金済、その後BT社は解散)。

筆者の疑問:

①第二回目の入金は、ロビー活動に対する成功報酬(インセンテイブ)となっているようですが、成功報酬は何を持って成功とするかの説明が欠落している。

②竹田氏は、何故この場に及んで契約書を公開できないのか。契約書を公開する事により何を依頼したのか、その成果と結果が明らかになり、何のための成功報酬を契約に明記してあったのかが、明らかになる事を恐れているのか。

知らなかった事:

1.BT社の代表のタン・トンハン氏(36)は、当時名前は知っているが会った事はない。

筆者の疑問:

①竹田氏は、守秘義務を理由に契約書の開示を否定した。しかし、契約相手の代表者は、既に有罪人で収監される人間である。誰を庇っているのか。

②本契約書は、現在何処の誰が預かり保管しているのか。98長野冬季五輪と同様に既に焼却処分して存在していないのでないか。

2.BT社の関係者に当時国際陸上競技連盟(略:IAAF)会長のラミン・デイアク氏(Lamine Diack193367 生まれ、セネガル陸上競技選手、ダカール出身。国際陸上競技連盟5代会長。IOC委員)の息子で当時の国際陸連コンサルタントのパパマッサタ・デイアク氏((Papa Massata Diack)が関係しているとされる事を知らなかった事。

筆者の疑問:

①招致委員会の最高責任者がBT社の代表者がどんな人物でどんな会社、及びその背後関係者も知らないで法人契約をし、莫大な公金を送金したなど信じ難い話です。

②海外の報道では、本契約が本ルートによるアフリカ系のIOC委員10名の票の買収に対する対価であるとも言われている。本契約を開示する事によりその疑いを堂々と否定できる証しとなるはずですが、何故拒むか。

以上が当時から今日までの間、竹田氏が本件に関して自ら認めている発言内容であり、既にマスメデイアによって報道された項目です。

これらの発言内容は、我が国の国会議員及び役人達の都合悪しき時の発言に酷似であるように思えてならないのです。海外のマスメデイアが確かいみじくも、竹田氏は、政治家発言をすると評していましたが、まさに同氏は政治家に向いているのかも知れません。

③筆者の素朴な疑問

此処で見逃してはならない重要なポイントは、通常この規模に於けるビジネス取引、ネゴシエーション(交渉)、契約の詰めに於いて竹田氏の対応発言が非常に幼稚な一面を露呈している事です。

竹田氏は、「BT社との契約に関し、如何なる意思決定プロセスにも関与していない。本件に関与した人達及びその承認手続きに疑う余地など無かった」と断言している事です。それでは、その人達が誰であるかを明らかにする義務があります。

同氏の言葉を借りますと、「本契約に当たり、決断したのは私ではない。署名、捺印してくれと持ってきた人達を信用していました」という事になるのでないでしょうか。関与していない最高責任者が、何故署名、捺印したのか。これは、本業界に於いての自殺行為と言われます。

また、同氏は、「BT社と国際陸上競技連盟前会長とその息子がどう関係していたか、私は知らなかった」とこれも断言しています。

この二つの断言は、今後同氏に最重量級のストレスが圧し掛かってくるような気がします。何故なら、竹田氏の発言は、「同氏が信頼に足りる理事、評議員の複数の関係者、及び委員会外の本件に関わる重要な企業関係者が、BT社及び代表者について、本契約を履行できる人物・法人であると担保したので、私は署名、捺印した」と言いたいのかどうか。

此れが竹田氏の本音であるなら、筆者は、招致委員会の理事会、評議員会がスポーツ・アドミニストレイターとして相応しくない人物を理事長に選任した事の責任が重大であると確信する次第です。当招致委員会の理事、評議委員の役員名簿は、次回ご紹介させて頂きます。

報道によると、このような竹田氏の発言を受けて、招致委員会にいた関係者からは「発言は、自分の保身のために部下切り捨てに聞こえる」との批判がでていることからも、招致委員会の関係者の中には事実を知っている人が多く居ると想定できます。

竹田氏本人は、事の次第を仕掛けた人達から充分に説明を受け、自らも理解と認識の上での署名、捺印したのかも知れません。

何れにしましても、招致委員会の関係者及び関連企業関係者の中に、竹田氏が契約書に署名、捺印するに足る、必要な情報及び資料を提供した人達が居た事に違いないと思われます。よって竹田氏は、情報、資料を担保できたので署名・捺印した。と筆者の経験からも仮説が成り立つ次第です

此処で現実的な問題が明確になった事です。招致委員会が契約をしたBT社・代表者のタン・トンハン氏は、関連事件で本年1月16日にシンガポール裁判所に於いて実刑判決を受け、2月20日に収監が予定されている人物でした。

これにより、竹田氏及び20東京五輪招致委員会が契約した相手は、信頼するに足る人物でなかった。との証明がなされたのではないでしょうか

この様な状態を客観的に見ても竹田氏のみならず、理事会、評議会の関係各位の責任は明らかであり、現時点に於いても限りなく黒に近い状態であるように思えてなりません。問題は、フランス当局が招致委員会から送金した金が、最終的に誰の手(IOC委員)に渡ったかの確証を握っているのかどうかに今後焦点が絞られてくる次第です。

読者の皆様は、K'Sファイルを読み進めて行くに伴い、不可思議な抜け落ちたパズルのピースを埋め込んで行けるかも知れません。

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレーター

スポーツ特使(Emissary of the SPORTS

お知らせ:

この度のK’sファイルNO.89は、如何でしたでしょうか。読者の皆様には、少し本疑惑の本質がフォーカスされて来ましたでしょうか。本疑惑に関する本質的な部分の幾つかをフォーカスしてみたいと思います。ご期待ください。

K’sファイルNO.88:2020東京五輪招致の暗黒の霧はいつ晴れる 無断転載禁止

KsファイルNO.882020東京五輪招致の暗黒の霧はいつ晴れる

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第一弾:JOC竹田恒和会長への疑惑とは何!

先ず初めに

筆者は、本件に関し招致活動に関係を持ち合わせていない事をご承知おきください。そこで本件に関しましては、スポーツ・アドミニストレイターとしてこれまでの類似した経験、体験、等を加味して論じさせて頂きます。

このことから一般の読者の方々とは少し異なる視点になるかも知れませんがご了承下さい。読者の皆様には、複雑怪奇になった問題点、人間模様、事の真相、等をできる限り判りやすく、シンプルに述べさせていただき話題と理解を共有できましたら幸いです。また、K’sファイルの過去の原稿をリマインドして頂くために添付させて頂きますので熟読して頂ければ、よりスムーズに理解頂けるかと思います。

 

①疑惑とは

この度、竹田恒和JOC日本オリンピック委員会Japan Olympic Committee)会長の問題は、2020東京オリンピックパラリンピック(略:2020東京五輪)招致活動に於いて、国際オリンピック委員会(略:IOC)委員を買収したのでないかとの嫌疑が色濃くなってきたという報道に端を発したものです。

本件は、2016年五輪招致活動に失敗後、本格的な敗因の究明もなされないまま、2020年五輪招致活動へと突入し、20139月に東京での開催が決まるまでの間に起きた問題でありますことを先ず明記させて頂きます。また、本件は、招致活動当時から、開催都市決定後に於いても我が国及びJOC関係者、招致委員会関係者、政治家達、企業関係者に内外からの疑惑の目が向けられていたのも事実でした。しかし、疑惑の中心人物達は、誰もが自らへの嫌疑は否定しても、その裏付けとなる説明及びエビデンスの情報公開は一切行わず、疑惑は深めても解消には至っていなかった事をご承知おきください。

昨年1210日、フランス裁判所の予備判事は、JOC竹田会長を本件に関わる容疑者として本格調査に乗り出し、本人を事情聴取の為に当局に呼びだしたのです。竹田氏は、「潔白」を主張して帰国したとの事です。しかし、このような事情聴取がフランス当局に呼び出され、在った事すら同氏は国民や社会に報告、開示していませんでした。フランス当局及び海外マスメデイアから事実を明かされて初めて、JOC2020東京五輪組織委員会の担当マスメデイアが色めき出し、全て後追いの報道でありました。

竹田氏は、海外マスメデイアの情報が日本国内に入り、初めて担当記者達に対応せざるを得なくなった。これも口を開かざるを得なくなったというのが本音でしょうか。そして、竹田会長は、苦し紛れに本年115日、東京都渋谷区の岸記念体育会館(日本スポーツ協会本部)に約140人もの内外メデイアを集めて、約30台のTVカメラを前に記者会見を始めたのです。

しかし、この会見も日本のオリンピック委員会、スポーツ界を代表するスポーツ・アドミニストレイターの頂点に位置する人物の記者会見とは、ほど遠い内容であった事を読者の皆さんも既にご存知の通りです。

JOC竹田会長の記者会見内容とは

記者会見は、竹田氏が準備していた一方的なメモ読みのみで、質疑を阻み、たった7分間でお開きとなった次第です。集まったマスメデイアが憤慨したのも当たりまえの出来事でした。

内容は、「この騒動で2020東京五輪パラリンピックの準備に携わる人達への影響を与えかねない状況になり、本当に申し訳ない気持ちです」とのお詫びに始まり、「フランス当局の調査に全面的に協力し、潔白を証明したい」と述べた次第です。

本題は、シンガポールコンサルタント会社への支出(23000万円)の正当性を述べたに過ぎないものでした。また、JOCは、同氏の正当性を裏付ける資料として、JOC調査テイーム(身内で編成した第三者委員会)が、3年前に結論付けた「IOCの倫理規定に違反しない」とした調査報告書を配布したのです

筆者は、JOC調査テイームの最終報告書は身内の調査であり、正当な調査ではなかった事は素人でも判る事であったと思います。これを持って「潔白」だと言われても誰が信じるでしょうか。此れが、日本を代表する人物の本件に関する記者会見であったとは、誠に寂しく、貧しい資質この上ない限りでした。竹田氏は、何処の誰が推薦、任命し、この席に長期に渡り鎮座していらっしゃるのか、重大な問題である事をスポーツ・アドミニストレイターの視点でこれから述べさせて頂きます。

フランス検察当局から竹田恒和氏(JOC会長、71)への嫌疑とは、2020東京オリンピックパラリンピック招致の為に必要なIOC投票権を持った委員への買収疑惑なのです。

③筆者の見解

筆者は、同氏のこの度の会見での対応、資質からしてこの国のスポーツ・アドミニストレイションの縮図を見ているような気がしました。竹田氏は、2001年にJOC会長職に就任17年余りに渡りこのような重要な日本スポーツ界の看板を背負わされ、重責の玉座に鎮座し、実質は神輿を担いでいる人達に操れている構図が透けて見えるような気がするのです。これは、20東京五輪組織委員会に置いても同じ構図にお見受けする次第です。

此の事が事実であるなら、115日の本疑惑に対する「記者会見」での発言は、無理からぬことと理解出来ます。しかし、このような組織構造に於けるスポーツ・アドミニストレーションは、限りない闇取引の温床と化し、疑惑が犯罪へと移行している、極めてリスキーで危険な環境と状態であるように思えてならないのです。

 

④リマインドとしてK’sファイルを再開示  

K'sファイルNO.382020東京五輪の不可解なおもてなし 無断転載禁止

PARTⅠ.~政治家による政治家の為の東京オリンピック大会~

注:河田弘道は、オリンピックが日本で開催される事に大賛成です。しかし・・・

第一弾:スポーツ・アドミニストレイター不在のツケ

①招致活動での建前と招致後の本音

どうして最初から本プロゼクトには、政治家達(現職国会議員、元国会議員、現職都議会議員)がやけに目立つのか。これほど露骨に政治家達が表舞台に顔を出す五輪は日本だけではなかろうか。K'sファイル読者の皆さんは、不思議に思われませんか。

2016東京五輪の招致活動失敗から2020年東京大会開催決定、そしてその後今日迄、これほど開催に関する問題が内外共に起きる、起きた事例が嘗てあっただろうか。

16年招致活動の大義は、1964年東京五輪から半世紀を迎え、「レガシー・プラン」として前回五輪の施設も活用しながら、コンパクトな五輪を掲げました。そして20年招致は、東日本大震災からの復興の加速と世界への感謝をアピールするプレゼンテイションがなされたわけです。費用の掛からない無駄のない、コンパクトなオリンピック・パラリンピック東京大会は、招致の為の旗頭と謳い文句に掲げてきました。しかし、いつの間にか大義の震災復興は、何処かに消え、予算は、とんでもない莫大な公金が実態として流し込まれ続けているのが実状です。

これに対して誰も歯止めを掛けようとしない。確か小池百合子都知事は、選挙で予算費用縮小を訴えて歯止め役を買って出て当選した筈ですが、筋金入りの政治家では無かった事を現在露呈しています。金は、全て組織委員会の御用達の印刷会社がプリントしているかの感覚で湯水のように使っているイメージがしてなりません。

プレゼン当初の予算告知額は、いったい何を根拠に試算された数字であったのかと、ふと頭に疑念が巡ります。いったい当初の予算の何倍の公金を投入すれば気が済むのでしょうか。此れだけの資金があるのなら、何故もっと有効にオリンピックのみならず困っている現実の社会、国民の為に活用するべきであるとは思いませんか。此れでは、限りなく国の借金が膨らむばかりです。関係者達の後は野となれ山となれ的では、此の国のスポーツどころか国が滅んで行く姿が判らないのでしょうか。

このような展開になる事は、当初より予想していた事なのですから、何故五輪招致を思考し始めた時点で「ロス方式」を検討しなかったのか。話題にも出なかった事、出さなかった事が今後大きな禍根を残す事は必至で、既にその階段を一歩また一歩と上がっていっているのです。ロス方式は、公金を1セントも使わず、440億円の黒字を出した素晴らしいプロゼクトモデルなのです。

このような優柔不断なオリンピックプロゼクトから、国外からは、招致活動に関わる裏金問題を指摘され火消しに躍起となり、国内に於いては、オリンピックロゴ・タイプの盗作問題、国立競技場の設計入札疑惑問題、設計者及び関係会社への契約変更、違約金問題、予算の不透明疑惑、そして、その間に開催都市の都知事が本件がらみを含めて3名も不名誉な交代劇を演じ、その都度掲げる公約に一貫性が無く、失言を海外に告知し、現知事は、威勢よく乗り込んできたが政治家同士の利権のつぶし合い、奪い合いを見苦しい程内外に曝し知らしめ、スポーツの祭典がこれでは「品の悪い政治家の祭典」と相成った感じが否めないと感じるのは、私だけでしょうか。

②問題の発端とプロゼクトマニュアルの欠陥

静観して見ていますと一つの方向に問題が偏っている事が透けて見えて来るのです。それは、2020東京オリンピックパラリンピック開催招致活動のプレゼンテイションで公言、公約した予算が全くの招致する為の「飾り予算」で在った事です。これがそもそもの本プロゼクトの「トリックの起点」となって、国民、都民の税金を湯水のように投入するストーリーが仕組まれていたような気がしてならないのです。今は、この描かれていたシナリオに略近い流れで進んでいるので本プロゼクト立案、遂行している執行部達の意味深な笑みが目に浮かびます。

この招致活動初期から、関係省庁及び関係機関、東京都は、種々の思惑の人達が絡み合い複雑怪奇な様相でスタート致していました。これをスポーツ・アドミニストレイターの視点で指摘させて頂きますと、そもそもの最大の問題は、主催者に当たる都知事が本巨大プロゼクトに強い興味を持ち、都民の税金で招致活動に邁進、自身が幕開けから幕閉じまで首を突っ込んで、利権の構図を描きその利権に手を突っ込んだことから今日の限りなく高騰する資金(税)投入に点火したのが発端と思われます。

当時より利権をせしめようとする東京都議与党軍団、都知事とそうさせまいとする文科省OBを中心とした超党派で構成する国会議員連盟団の利権グループが当初より抗争していたように見受けられたのです

嘗て1974年にIOCの「オリンピック憲章」からアマチュアの定義を削除せざるを得なくなったり、1976年カナダ・モントリオール大会が、オリンピック大会史上例を見ない巨額の赤字負債を抱える大会となった事などを契機に、IOCはオリンピックにスポーツビジネスを解禁し、プロ選手の参加に扉を開いたのでした。

しかし、その後この改革の弊害が毎回の開催都市招致に関わる闇の世界を構築、獲得票を集めるための莫大な裏金で買収する暗黒のネットワークを生み、大会の巨大化に伴う主催国、都市に莫大な資金を投入させて大会を肥大化させ、負のレガシー(遺産)を山積みさせて来たのでした。そして2020年東京大会は、最後の巨大化されたオリンピック大会の負のレガシーの終焉であろうと言われるに至っています

本東京大会以降は、大会招致の国が激減し、ついに2024年パリ、2028年米国ロサンゼルス市とプレゼンする競争相手も無く、24,28大会が自動的に同時に決まったのも偶然ではないのです。いったい東京大会招致活動は、何だったのでしょうか

此れは、まさに1976年のモントリオール大会後にオリンピック大会招致に興味を持たなくなった国々が出た時期に戻り、歴史が形を変えて繰り返される事になったのです。この事は、東京大会招致委員会にとっては、因果と言う表現しか見当たらないように思えてなりません。IOC理事達の罠にまんまと日本の政治家達がはめられた事に等しいのです。

東京大会開催組織委員会は、このことを如何に理解しているのか、いや、気にもかけている様子もなく、ただ国税、都税をいくら引き出すか、引き出せるかに奔走している状態が、今尚続いている様子が伺えます。勿論、スポーツ振興機関からの補助金、コマーシャルスポンサーからのスポンサーシップとサポートを受けているのも事実です。本来は、国民、都民の公金を当てにしないで2020年東京大会を招致活動で勝ち得た方法があったのも事実です。

当時、招致関係者達が、公金を使わない大会擁立に誰も興味すら示さなかった理由は何故だったのか。K'sファイルの読者の皆様はその結論に至るかと思われます

 

以上K’sファイルNO. 382020東京五輪の不可解なおもてなし、PARTⅠ.~政治家による政治家の為の東京オリンピック大会~ をリマインドさせて頂きました。

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the SPORTS

 お知らせ:次回Ksファイルは、本当にJOC竹田会長に全ての責任があるのか否かについて述べさせていただきます。

 

K’sファイルNO.87:インタビュー記事のお知らせ

K’sファイルNO.87:インタビュー記事のお知らせ

 K’sファイル読者の皆様へ

2月2日、土曜日、朝日新聞朝刊に「河田弘道へのインタビュー記事」が掲載されるようです。ご興味がございましたらご笑読頂ければ幸いです。

朝日デジタル版もあわせて掲載予定です。2月3日よりデジタル版無料掲載をご利用下さい。URL: https://digital.asahi.com/articles/ASM1P3SY6M1PUTQP008.html

取り急ぎお知らせまで。

 河田弘道  2019年2月2日

K'sファイルNO.86:新春東京読売ジャイアンツの開幕 無断転載禁止

K'sファイルNO.86:新春東京読売ジャイアンツの開幕 無断転載禁止

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読者からの便り:K’sファイル8485、を自分の事として、読ませて頂いております。本当に河田先生がおっしゃっています生きた実践指導を受けている気持ちで背筋を正して勉強させて頂いております。これから春のキャンプに向かいます。キャンプの宿舎で仲間たちと夜の勉強会を始める予定です。此れで今年のキャンプでは、自分の為になるありがたい講義が受けられます。いつも貴重な専門知識を頂き頂きありがとうございます。お礼まで。

第三弾:TYG独り勝ちの時代の終演と新時代の幕開け

ドラフト・FA制度を歪める人のエゴ

ジャイアンツ(東京読売巨人軍TYG)独り勝ちの時代は終わりを告げ、新しいプロ野球界の足音が響く昨今となりました。この最大の要因の一つは、嘗てのような社会的にスーパースターと誰もが憧れ、認める選手がいなくなった事です。また近年のスーパースターと呼ばれる選手達が皆アメリカの地に憧れ、MLBを目指して海を渡っているからだと思います。

TYGに関して言えば、この現実に至った主たる原因は、球団、テイームの根幹をなす選手を育てる事を疎かにし、さらに選手を育てる指導者の育成も疎かにしてきたツケであることは明白です。完成した選手を買い集めると言う安易な経営者の手段、方針が、この現実を醸成して来たと言ってもいいと思います。

しかし、これも経営者がこれを最善であると決断したのですからそれは誰にも批判できるものでありません。その間に両リーグの多くの球団が、試行錯誤しながらジャイアンツに追いつけ、追い越せと地道な努力により、今日見違える様な球団に変身して行っているのは読者の皆様が実感する通りだと思います。何か古き良き時代の伝統的な球団だけが取り残されて行っている感がしてなりません

嘗て、1993年にTYGが主導的な役割を果し「逆指名」なる制度を打ち出し、本来のドラフト制度の趣旨、目的を歪める事態を形成して来たのはまだ記憶に新しい事です

この制度は、各球団2名迄欲しい選手を、選手側に逆指名させて獲得できる方式で、1位、2位指名確定後にドラフトを行う変則的な新人選手選択会議で在りました。その後、逆指名できることによる金銭的な競争が表面化し、名称を「自由獲得枠」と変えて各球団2名まで新人選手を確保できる方式に変更されました。しかし、これは名称が変更されただけで実質は変わらず、逆指名同様の問題が依然として解消されず、指名選手への契約金、年俸の上限の約束事が形骸化される事になったのでした。

莫大な裏金は、高校、大学、社会人選手に飛び交い、裏金の実態が発覚して社会問題にまで発展しました。複数の球団の経営者、管理者、選手達がその責任を取る形で終息した次第でした

丁度このような時期と前後して、プロ野球の複数の球団は、ドラフト対象になる高校球児を球団と関係の深い大学、社会人テイームに送り込み、意に沿わないドラフトを避けるための避難所としていた事もまぎれもない事実でした。その悪しき伝統と関係は、現在も尚継続しているようです。この特殊な指名制度及び名称は、裏金発覚事件の後消滅したのです。

結論から申し上げると、このような特殊な指名獲得方法は、特定の球団に対する偏ったメリットで始まり、ドラフトの趣旨、目的である「共存共栄」の原理原則を蔑にした新人選手獲得でしかなかったのですプロ野球界には、正義も公平も無かった事を社会に証明した事件の一つでした

しかし、1970年代後半の江川事件の手法と所業は、逆指名、自由獲得枠制度が消滅した後21世紀の今日も依然として改まる事無く、ドラフト拒否選手並びにその関係者が後を絶たないのは、何故なのでしょうか。

筆者は、最終的には直接関係する人達の心にどれ程の「正義Justiceと公正・公平Fairness」の理念、共存共栄の精神を尊重する経営者がいるか否かであると思います。読者の皆様は、日頃どの様に感じていますでしょうか。

ドラフト・FA制度の真の目的

フリーエイゼント制度(略:FA)は、前回も述べましたが現行のドラフト制度に対する選手への対価として認められている制度です

ドラフト指名制度は、各球団の戦力が拮抗する事により対戦カードが白熱し、ファンは一層熱量が増し、ひいてはプロ球団個々の事業(ビジネス)の拡大を図るツールとしても最善で最高の制度として導入されたのです。

もしこの制度を止め、TYGだけが毎年スター選手を獲得し、戦力拡大を図った場合、他球団との格差は一層広がっていつもTYGが勝ち、ゲームはつまらなくなって集客が期待できなくなります。そこで生まれた制度がこのドラフト制度なのです。

ドラフトにより選手が各球団に決められた期間拘束される事は、その対価として選手に拘束期間(MLBの場合は5年間、NPBでは8年高校卒、7年大学卒、社会人)明けに自由に行きたい球団と束縛なく交渉できる権利を与えたのです。

過去にTYGの経営者は、ドラフト制度の撤廃を声高に叫ばれていました。その理由は、選手個々は、人として職業選択の自由がある、との指摘であったと理解しています。選手が希望する職業の野球業に就職する自由は、誰にも奪われていません

ここで大切なのは、プロ野球という特殊な枠の中で行われる競技は、他にテイーム(球団)が無ければビジネス、興業が成り立たないという事です。テイーム競技スポーツには、どうしても対戦相手が不可欠で、そのテイームが集合体を結成して初めてリーグ戦が成立する仕組みと構造なのです。

それでは、TYGが主張した「ドラフト制度が選手の職業選択の自由を奪う」と理解するならば、欲しい選手ばかりを集めるTYGと、何処の誰が野球というビジネス、興業をするというのでしょうか。そこには、競技のルールと罰則以外にも、ビジネスを行う上での協約、規約が必要となり、各テイーム、所属選手、関係者、球団、組織が共存共栄できる環境を整えなければ事業として興業が成り立たない事を理解しようとされていないわけです。

ドラフト制度は、プロ野球という集団、組織の戦力が拮抗する為に人の自由を拘束する制度であり、その対価として選手にはFA制度の権利が与えられました。即ち皆が共存共栄する為に作られた大事なルールなのです

TYGの経営者には、共存共栄の原理原則をご理解して頂き、協調性の精神を是非養って頂きたい次第であります。

経営者の極端なエゴを最優先させる事は、最終的には社会、業界、ファンに取り残されて行くのが自然の論理なのかも知れません。そのような経営者には、一日も早く気付いて頂きプロ野球、球団は日本社会に於いて大事な公共の財産として社会に還元して頂きたいと筆者は、スポーツ・アドミニストレイターとして切に願う次第です。

球団経営者と選手間の力関係が不均衡

読者の皆様は、毎年シーズン中、シーズン後にFA資格取得選手がNPBよりマスメデイアを通して公表されて知る事となります。日本的なFAルールには、MLBと違って、完全な自由をFA取得選手に与えるのでなく、細かな縛り付けがなされているのはいかにも日本人的な発想からか、利害、利権の観点からか、最後の最後までFA選手から利権を剥ぎ取ろうとする魂胆が見え隠れしているのです。

FA資格を取得した選手達は、シーズン中どのような思いでプレーをしているのでしょうか。FA選手は、毎年取得条件を満たした選手が資格を得て告知されるのです。しかし、FA資格を取得したからと言って全ての資格者がその利益を獲得できるわけではありません。殆どの資格者は、所属球団と再契約して残留するケースが一般的なのは御承知の通りです。読者の皆様が注目するような選手達は、入団からFAを取得するまでの間、名実共にプロ野球界で活躍し実績を残して来ている選手達なのです。その中において、ある選手は、ピークを迎え、またある選手は既にピークを過ぎ、と様々な現実を抱えているのです。

ところで、FA権を取得した選手は自身の権利を行使するかどうか、なかなか態度を表明しない理由と原因は何処にあるのでしょうか

読者の皆さんは、大多数の選手が態度を保留する状況を不思議に思われているのでないでしょうか。そこには、理由があるのです。此れもMLBのFA権取得選手と日本のFA選手とでは違いがあるのです。

此処で先ずMLBと日本的FA制度の違いを説明したいと思います。前回のK’sファイルで触れさせて頂きましたが、覚えて頂いていますでしょうか。その一つは、MLBのFA選手は、完全に自由契約選手として何処の球団とも交渉可能、勿論旧所属球団との交渉も自由なのです。しかし、日本のFA選手は、先ずFA権を行使するか否かの選択を迫られます。FAを行使する場合は、宣言をNPBにしなければならず、また、FA権を行使せず保留にして、その後も行使する権利を有しているという複雑な状況にあるのが特徴なのです

他に大きな違いは、MLBの選手は、個々に交渉代理人(エイゼント)を持っている事です。日本の選手は、選手会・労組が代理人制度を勝ち取ってはいるのですが、大多数の選手が代理人を使用しないのが現実です

此れには、幾つかの理由を球団、選手側共に抱えています。よって、制度の権利を活用できるが、球団経営者側は快く思っていないため、選手側にネガテイブな条件を付けている事も、選手側が代理人制度をポジテイブに活用しない理由の一つなのです。

個々の選手は、交渉に於いての専門的な知識、法的な知識を持ち合わせていませんそこで球団側は、選手本人と直接交渉する事で球団側のペースでスムーズに契約を完了させる事が最大のメリットとなります。しかし、選手が代理人を連れて交渉に入ると球団側の担当者よりも遥かに交渉人の方が法的知識も豊富で交渉は球団ペースでは進みません。そこで、経営者側は、代理人規約に代理人は弁護士資格取得者に限定し、一人の弁護士は一人の選手しか代理業務を認めないと制限を設けているのです。この制限により、代理人に興味のある弁護士は、複数の選手を抱えられないのでビジネスにならないのが現実です。また、選手側には、弁護士と聞くと、高額なお金を巻き上げられるのではないかとか、球団側が快く思っていない為、条件提示で嫌がらせをされるのでないかとの不信感があるのです。このような事を球団経営者達は、百も承知で制限を付けている次第です。

残念ながら、日本人選手の殆どは、代理人活用によるメリットを十分に理解できていませんその大部分の要素は、専門的な知識不足に起因しています。これは、高額な年俸を得ている選手程、代理人が弁護士しか認められていないので弁護士料を払う金が勿体ない、そんな金を出すのなら自分で直接交渉して済ませた方が得だくらいにしか考えが及ばないようです。自身は、個人事業主で在るので代理人を立てて専門的な交渉事(ネゴシエーション)を任せることにより、契約条件が改善され収入も向上し、弁護士料ぐらい交渉次第でいくらでも穴埋めができ、弁護士料は個人事業主の経費なはず、という発想、ビジネス知識もない選手が大多数です。このような選手達の思考力は、球団経営者には笑いが止まらないのが現実です。選手には、自分を守ってくれるのは誰なのか、仕事に対する評価価値を球団と交渉して、如何にして数値引き上げてくれるのかをもう少し教育機関にいる間に学んでおく必要があります。

少なくとも自分の将来に必要な実践教育は、貪欲に受けて身につけておくべきなのです。そうでなければ勿体ないとしか言い様がありません。

筆者の体験で得た素朴な疑問

FA取得者は、毎年シーズン中に権利を取得するケースが多く見受けられます。この取得者の中には、ファン、マスメデイアが特に注目する選手達も勿論入っています。

筆者がベースボール・アドミニストレイターとして在職時には、毎年複数の他球団のFA権の有資格者からあらゆるルートを駆使してのコンタクトがありました。これらFA資格者は、在籍球団の主力選手で毎ゲーム出場している選手なので業界では誰一人知らない人はいないと思われます。しかし、このような選手の深層心理は、FA資格を保有しているのに自分の希望する球団からは何のコンタクトも来ない(これは現行ルールでは、違反行為に当たる)、シーズン中にも関わらず精神的な不安に駆られる例です。

そこで、このような選手達は、シーズン中にも関わらずリスクを冒してでも意中の球団の意思を確認したいのです。

選手達は、自身代理人を持っていないので自身と信頼関係のある友人、知人を代理人に仕立てて意中の球団の知人、友人、親友を頼ってコンタクトを試みるのです。

その選手達の伝言メモの内容は、「自身がFA宣言したら貴球団で取ってくれますか」が第一段階です。当該選手は、所属球団の中心選手であり、ライバルテイームの選手として戦っているわけで、毎度呆れて言葉も出ないのが現実でした。

因果にも当時の小生の職責から、毎年このような伝言メモが人を替え、品を替えて関係部署経由で上がってくるのです。私は、このような選手が所属している球団に対して尊敬の念とモラルから、伝言メモのルートを通じて相手に傷を付けない様丁重に「シーズン中であり時期が来るまでは、本件に付いての回答ができませんのでご理解下さい」との返事を口頭でお伝えし、最終的にはお断りした事を鮮明に記憶しております。この様な選手の内数名は、FA権利を行使して他球団に移籍して行かれました。他球団にも同じような手口を用いられているようです。

このような現実と事実から自信のあるFA有資格者が資格公示後、FA宣言ができない、しない理由を読者の皆様は理解されたのではないでしょうか。宣言する前に確約が欲しいという意味なのです。

この様な事例からも、FA選手達は選手会、労組の代表幹部、経験者でもある立場の選手でもある事が多いことから、ルールを遵守する事を労組・選手会に於いて徹底するようお勧めする次第です。この様な高額所得者の選手達が選手労組、選手会の幹部、執行部に居ては、弱い立場の大半の選手達を球団経営者から守もることなど不可能であり、先ず選手のモラリテイーの教育、改善が必要不可欠である事を警鐘させて頂きます

 

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the SPORTS

お知らせ:

この度は、普段読者の皆様がプロ野球界、ドラフト、FAに付いて多分素朴な疑問と理解しがたい諸般の疑問をお持ちであろうかとの思いで、説明できる範囲で述べさせていただきました。如何でしたでしょうか。

K’sファイルNO.85:新春東京読売ジャイアンツ開幕 無断転載禁止

K’sファイルNO.85:新春東京読売ジャイアンツ開幕 無断転載禁止

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 第二弾:GFA獲得選手と放出選手の運命や如何に

ご報告:K'sファイルNO.84を掲載後、球団関係者、選手等からも貴重なコメント、感想を頂いております。筆者は、本K’sファイルを関係者が専門知識を得る通信教育と位置付けてられるとの事に大変興味を覚えました。プロ野球界に於いて、選手、指導者、管理者に対する指導、コーチングの現状は業者任せの形式的な物が多く、選手を終えた若者にベースボール・アドミニストレーションの教育、指導は、今後彼らの競技経験を活かす為にも不可欠だと思えるからです。K’sファイルが少しでもお役に立っているのであればこの上ない喜びと思います。感謝

①大量の内外FA選手獲得とその対価

第一弾として、東京読売ジャイアンツ(略:TYG)が獲得した日本人FA選手は、中島宏之選手(オリックス球団)、岩隈久志投手(マリナーズ球団)でありました。2名のベテラン選手達は、オリックス球団への金銭譲渡制度を活用、岩隈投手は、MLBからのFAの為、自由契約選手として通常の契約金並びに年俸、インセンテイブボーナス(成功報酬)を加味した契約内容であると推測します。

中島選手は、戦力外の選手として低価格で、怪我人が出た場合のスペアー要因として、保険の意味で“購入”したと思われます。

片や岩隈投手は、既にピークは数年前に迎えており怪我の修理が何処まで出来ている状態かは未確認です。往年の力があるのであればシアトルは手放すはずもなく、他球団も手を出していたに違いありません。

筆者は、どのような根拠を基に担当スカウトが値組をしたのか興味があります。晩年のシアトルに居た佐々木主浩投手を当時の横浜ベイスターズのオーナーであったTBSオーナーが莫大な金額を提示し2年契約で横浜Bが購入しましたが、確か1イニングも持たなかった記憶が蘇ります。

余談になりますが、TBSは、佐々木投手購入に関して当時、事前に筆者に意見を求められました。私は、明確に「佐々木投手は、シアトルで故障もあり購入する価値はないので、お止めになった方がいいと思います」と詳細の問題を説明させて頂きましたが、その後どのような判断をされたのか佐々木投手と契約され、TBS本体の経営まで危うくされかけた事を鮮明に記憶しております。

岩隈投手は、先発できずとも中継ぎで1、2ニング使えればとの目算をBOTTOMラインで考えているのであれば理解出来ます。

第二弾は、昨年12月に西武の主力捕手の炭谷銀仁選手がFA資格を取得し、宣言をしたので複数の球団と競争の結果TYGが同選手を獲得、移籍が確定、完了したのでした。しかし、FA選手獲得に際しては、野球協約、規則から獲得球団は西武球団(旧所属球団)に対して、同選手の評価価値に相当する人的補償、金銭補償、或は人的補償プラス金銭の何れかで補わなければならない、即ち実質はトレードを意味するのです。

西武球団は、TYGに対して人的補償を要求し、TYG28名のプロテクト選手を確保し、それ以外の選手を放出可能要員として規定日時迄にリストを提出したのでした。しかし、このリストの中身に付いては、双方に秘守義務がある為告知されません。よって、西武球団は、自軍の最大の補強ポイントである即戦力の左腕投手の内海哲也投手を指名、獲得しました。

次に、第三弾としては、丸佳浩選手(広島球団)でした。TYGは、獲得の対価として長野選手を差し出した次第です。対価として、内海投手、長野選手を失ったTYGは、球団社長、球団副本部長が言葉を選びながら「断腸の思いとか、ショックだとか、お詫びしたとか」整合性の取れない言葉を並べているのは誠に聞き苦しい限りです。

それほどまで先方に持って行かれたくないならば、何故球団は、選手をプロテクトリストから外したのか、その理由を説明する方がもっとファンもマスメデイアも納得したと思います

一昔前までなら、TYGと広島球団との力関係からしますと事前に手を出さないように申し入れて置けばこのような事は起きなかったと推測します。しかし、近年は、新広島球場建設後、同球団は球団運営、管理は従来通りに行う一方、球団の事業(ビジネス)、球場経営は大手商事会社に業務を委託して、経営は皆様がご存知の通りTYGに頼らなくても財政的な不安を解消するに至った為、対等な立場に成長された次第です。従来の主従関係の呪縛が解け、今日、堂々と人的対価を要求された事はその証であると私は考えます。

本件に関して、筆者は、先方球団に対して提出した放出可能選手リストには内海、長野選手以外に阿部慎之助選手、陽岱鋼選手、亀井善行選手、等が入っていたのでないかとイメージしている次第です。勿論、投手では内海投手以外に澤村拓一投手あたりを入れていた可能性が高いと思われます。しかし、繰り返しになりますが、この様なリストアップをしていても、リストに関しては、関係球団には守秘義務が課せられており、第三者には知る由もありません。

一部マスメデイアが先走った質問、疑念をTYGの責任者達に向けているようですが、内海投手、長野選手共に何の恨み節も語らず素直に人的補償要員として出て行ったのは、入団時に球団、本人も語れない経緯を背負い今日に至っている事を推測しますと、双方が首を絞める事となりうるのです。TYGの慣例から選手達を気持ちよく送り出す為の「御もてなし」がされている事を筆者の経験から察する次第です。よって選手達には、失うものも少なかったのではないかと考えられます。彼らの今後の活躍を祈念する次第です。

②ウエットなマスメデイアの論調

この度の東京読売ジャイアンツ(略:TYG)のFA選手獲得の是非に付いて、連日スポーツマスメデイアは、「生え抜き功労者の放出は、Gフロント編成責任者に一貫性の無い矛盾の策」との指摘が大勢を占め、TYGから除籍された内海投手、長野選手達を擁護する論調が連日躍っているように感じています。

筆者は、このメデイア論調をベースボール・アドミニストレイターの視点で申しあげますとプロ野球界に置ける「生え抜き云々」の表現に違和感を覚えてならないのです。何故ならば、プロ球界には、FA、トレード、移籍ありと元来プロ選手は高校野球大学野球選手とは異なり、所属球団の商品(Product)に他ならないのです。一昔前までこのようなルールがまだ無かった時代は、一選手が入団して、同球団を引退するまで在籍する選手が沢山居ましたが、近年は本ルールが設定され、状況は一変してしまいました。それ故、このような表現とニューアンスは、日本的で日本人が共感する言葉である事からあえてマスメデイアが使用しているのかも知れません。片や今の世代の選手達は、マスメデイアがウエットな表現をする程、球団に愛着があるとは思えないのです。選手達の愛着を持つのは、契約金、年俸、インセンテイブと言う数値の物差でしかないのです。MLBでも1人の選手が入団して、その選手が引退するまで同じ球団に所属しているケースは珍しいと言えます。

伝統的な球団には、例えば昔から巨人軍OB会事務局が存在し、一つの利権と思しき組織を構成し、職安のような事もなされているようです。しかし、このOB会の定義は、本来生え抜きと称する引退選手の集まりであったようですが、今やTYGFA、トレード、移籍により一時的に在籍した選手であったとしても、皆OBと見なして登録、所属を容認される時代になりました。これは、まさに上記「生え抜き」のみでは維持できなくなり変形した利権集団に他ならないのです。

また、会員の登録者達は、在籍が1年で在っても外部からのお誘いの野球教室、講演、イベント、等が有れば嘗てのジャイアンツのユニフォームを身にまとい出演、指導しているのが現実で、決して長きに渡りお世話になった他球団のユニフォームを身に着けようとしない心理は何だと思われますか。

このようなジャイアンOB会の現状からも、生え抜きを美徳のように感じる方々には、時代の流れと現実を是非理解、共有して頂きたと思います。よって、生え抜き云々の表現は、もう時代にそぐわない表現で在り、何かそうあって欲しいと願いを込めた表現のように思えてならないは、筆者だけでしょうか。

 

人的補償選手達の共通した過去

FAに於ける人的補償として内海哲也(36)投手、長野久義外野手(34)は、両選手共に入団時に共通した境遇と問題を経験した選手達でした。それは、日本プロ野球機構(略:NPB)のドラフトを長野選手は、2度受けながらTYGでないので行かないと拒否、また内海投手は、高校ドラフト対象選手として1度、これもTYGでないので行かないと拒否しました。

これでは、NPBが全球団同意の基に設置したドラフト制度の意義と目的の根底を否定する行為に当たるのです。そして、またこのような行為は、ドラフトした球団への尊敬の念の欠落、各所属する高等学校、大学、社会人とそれぞれの教育者、指導者が同選手達に社会の一員となる前の指導を怠っていた証でもあるのです。

内海投手は、入団を拒否後、社会人野球テイームに所属、長野選手も社会人野球に所属し、他球団がドラフトするのをあきらめた頃を見計らってTYGの指名を受けて入団した問題選手達であった事を忘れてはなりません。しかし、このような手法で手に入れる球団側は、大きなリスクと入団までのケアーに努力が必要なのも事実です。筆者は、本球団に在籍前にこのような状況下の選手を引き継ぎましたので、状況が手に取るように理解出来る次第です

TYG球団には、このような選手が嘗て1970年代後半の江川卓投手以来何名の選手達が、悪しき所業に手を染めドラフト制度を無視してきたのでしょうか。(筆者は、当時西武国土計画で堤義明社長の野球担当秘書として、因果にも当時江川選手担当も仰せつかった次第です)

今日も尚、後を絶たないのが現実です。このようなルールをリスペクトできない選手が途絶えることが無い大きな原因は、TYGがそのような選手を獲得するからなのです。TYGは、何故自らもNPBのドラフト制度に同意しリスペクトされている筈なのに、このような非道な行為を行う選手、父母に手を貸すのか、これはファンの皆さんにもその責任の一端があると思われます

私は、TYGこそ襟を正して日本の野球界のみならず、スポーツ界のお手本となるリーダーとして正道を歩んで欲しいと心から祈念している次第です。筆者は、幼いころから長嶋茂雄選手と巨人の大ファンでした。

NPBに加盟する球団も観て見ぬふりをしているのが実態ですが、日本球界も他の競技スポーツ界同様にグローバルな時代に合ったベースボール・アドミニストレーションへの変革に目覚めて欲しいと願うのは筆者だけなのでしょうか。

つい近年では、現在のTYGのエース、菅野智之投手が同じような手口でドラフトルールをリスペクトすることなく、入団して現在に至っていますが、誰も非難する事も無く逆にリスペクトされる投手として、ファン達からも称賛されている次第です。ファン達もこのような若者の所業を観て見ぬふりをしているという事なのでしょうか。Gファンは、選手が後ろ指刺されるような所業には毅然とした態度で注意をして下さい。球界関係者は、勇気を持って“NO”REDカードを出して下さい。競技スポーツには、灰色は似合いません。

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the SPORTS

お知らせ

次回K’sファイルでは、FA選手の公示後の不可思議な動向と球団の頭痛に付いて予定しています。

 

K’sファイルNO.84:新春東京読売ジャイアンツのFA問題 無断転載禁止

K’sファイルNO.84:新春東京読売ジャイアンツFA問題 無断転載禁止

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第一弾:G今シーズン約36億円投資への期待と不安

1.ベースボール・アドミニストレイター(略:BBADT)の視点

東京読売ジャイアンツ(略:TYG)は、2019年度シーズンに向かうに当たり莫大な投資資金を投入したようです。その額は、約36億円とも言われています。

この投資金額は、言うまでもなく東京ドームに足を運ぶGファンの観戦テイケット料で得たお金です。大切に有効活用して欲しいですね。

プロ野球ファンは、メジャーリーグ(略:MLB)ファンと少し楽しみ方が異なるようです。筆者は、お金をドームに運んで下さるGファン層に付いて初めてSNSを通して知る事になりました。大多数の若者ファンは、仲間との出会いを求め種々のイベントに参加する感覚で、飲食を共にし、試合の結果、選手個々の動向を語り合う憩いの場としている様子が伺えます。一昔前のGファンとは、大分ファン気質も変革した様子が伺えます。

MLBファンの大多数は、家族単位で観戦、親子、恋人同士、夫婦で熱烈な応援をし、試合後も自宅に持ち帰り茶の間、職場で話題を共有する事を伝統としているようです。此処に、日米に於ける「観るスポーツに関する概念」の違いを垣間見るような気がします。応援するフランチャイズ球団に愛情を込めた応援、協力、支援を惜しまない姿勢の違いは、ベースボールを文化として、観るスポーツの概念を一般社会、国民が共有し、幼いころから培ってきているかどうかの差なのかも知れません。これは、また大学競技スポーツ観戦に於いても同様な視点と概念を持って小さいころから観るスポーツを指導、教育されて来たからです。

日本のこの度のようなFAで除籍される選手、また人的補償で入団する選手達をマスメデイアは大きく商品として扱い騒ぎますが、GファンはSNS、ファン同士の間で賛否を論じてもそれ以上な感情を行動に表して球団批判を直接に行うようなことは決してしないようです。

MLBFA選手扱い

MLBに於いては、FA権を取得した選手は全員どの球団とも交渉することが可能です。日本のようにFAを行使するかどうかなどと球団と駆け引きするような事はありません。球団側はワールドシリーズ終了から5日間、FA選手との間で独占交渉権が与えられています。球団は手放したくない選手に対しては、MLBの年俸上位125名の平均年俸で1年契約のオファーをすることができます。そしてそのオファーを受けた選手は、7日間以内に球団側に返事をしなければなりません。

此れは、2012年に制度が導入されたクオリファイング・オファー(QOQualifying Offers)と呼ばれる制度です。しかし、本制度は、有形無実でその理由は、FA選手が欲しい球団は、好条件で迎え入れますし、元の所属球団との交渉も何時でも可能であり、それほどまでして引き留める球団であれば、その後の交渉でさらなる好条件を代理人(エイゼント)が引き出してくることを選手達は知っているからです。そのため、現実的には誰もこのオファーを受け入れる選手は居ないようです。

しかし、QOを所属した球団からオファーを受けた選手が他球団に移籍した場合は、FA選手を獲得した球団は、次回のドラフトに於いてドラフト上位の権利を同選手の旧所属球団に譲渡しなければなりません。

Gは何故球団、テイームのビジョンを告知しないのか

ところで、何故Gは、このような巨額な資金を投入しなければ勝てないと判断したのでしょうかプロ野球界の経営者は、ご存知の通り親会社の経営者が主体で在り、プロ野球ビジネス、運営、管理の専門家ではないのです。よって、球団フロントのGM的な肩書とポジションにいる職責の担当者の頭脳とマネージメント能力に全てがかかっていると申しても過言ではありません。

この度のTYG経営者(山口新オーナー)は、もしかしてフロントにGM的な能力を備えた人材が居ない、また現場(フィールド)に於いては、求心力があり指導者としてコーチングの能力、選手の育成指導を期待できる人材が居ないと判断したのかも知れません。

しかし、これらの推測は、ある意味正解であるのも事実だと思います。近年は、堤GMが不祥事の責任を取らされて解任、その後シーズン途中からGM職に付いた鹿取氏は、またしても短期間でGM職を2018年秋に追われたのでした。要するに球団は、誰がGMとしての資質を持った人材かを見極める経営者が居ないという証でもあります。よって、今シーズンからは、GM職を置かずこれまた編成に関する責任の所在をグレーにした様です。

プロのベースボール・プレイヤーとして実績、名声、等を兼ね備え、既に完成した商品(Product)を多くかき集めることにより、TYGのフロント、現場の弱点をカバーしようと単純に考えたのだと推測されます。それは、今シーズンの1、2軍のコーチングスタッフを見渡しても、新採用の指導者達の指導実績は実質的なコーチングキャリアが皆無であり、TVタレントに転身したOBに声がけした、ただ単に頭数と話題性を優先したように思えてならないのは筆者だけではないと思われます。

この様な球団の指導者に対するコンセプトでは、プロ球団に於いてコーチングができる人材は育成されない可能性が高いと思われます。

この状況から、経営者は、ベテラン選手買いに走った事も頷ける次第です。しかし、BBADTとしての視点から申し上げますと中・長期ビジョンを持たない付け焼刃的で、決して正攻法なベースボール・アドミニストレーション手法でないのは確かなようです。

勿論、これもプロの球団経営者、管理者としての戦略の一つであり、間違いではないのです。FA選手狩りは、プロの戦略の一つで自軍の戦力補強のみならず相手テイームの主力選手達なので相手テイームの戦力ダウンになるメリットも考えられます。また、使い物にならないとシーズン早々に判断できたならば二軍に温存している外国人選手、ベテラン選手との入れ替えも頻繁に行えるのです。片や、ポジテイブに思考すると、このようなFA選手の大量買いは、若い選手達が力を付けるまでの期間限定の時間稼ぎの為の手法で、金で解決できる唯一の方法であるとの見方もできるのですが、G球団に周到な準備をしたロードマップがあるとは考えにくいのも事実です

投資金額に見合った費用対効果を経営者、運営、管理者は、如何に考えての決断だったのか、そのビジョンを告知する事により、ファン、マスメデイアはより理解されたのではなかったのでしょうか。この様な事からも、G球団には、ビジョンなるものが無いのかも知れません。

②主なFA移籍選手

TYGがこの度獲得したFA選手は、中島選手(オリックス球団)、岩隈投手(マリナーズ球団)、炭谷捕手(西武球団)、丸選手(広島球団)です。他外国人選手は、8名加盟登録します。これらのFA選手達は、全て即戦力を目的に獲得されたのです。理論的には、これらFA移籍選手のポジションに居た昨シーズまでの選手達が仕事場を交換か失う危機に晒される事になります。特にピークを迎えている選手は、丸選手で、あとの選手は、既にピークダウンに入っている、また故障持ちと評価するのが妥当です。今日日本プロ野球界に於けるペナントレースの鍵を握っているは、言うまでもなく外国籍選手達なのです。

この8名の外国籍選手中の何名が当たり選手であるかは、これまたフロントの国際担当者の観察、洞察力、及び調査力、即ち眼力にかかっているのです。この担当スカウトマンが誰で、どんな経歴、実績のある人物なのかは、重大なキーポイントでもあります。筆者は、本件に付いても当時担当スカウトマンと称される人物が、全くの素人さんが長年雇用されていて、その方の整理、処理にをやかされたことが昨日のように思い出されます。これらも内部関係者の権益を守る手法であったのです。このような雇用体質では、無駄な資金が泡と消えるわけで、ファン達には申し訳ないことです。

GでのFA選手の成否は

TYGFAして来た選手の成否の判断は、そんなに簡単ではないのもこの業界の常なのです。

筆者が嘗て在籍していた当時も同様な問題が毎年起きていました。1996年は、メイクドラマを何とか完成できたシーズンでしたが、オフシーズンに入り大きなFA問題が勃発した次第です。ファン、読者の皆様には、生々しい記憶が蘇るのではないでしょうか。

当時の1軍の1塁手には、広澤選手(ヤクルト球団よりFA移籍)、落合選手(中日球団よりFA移籍)、大森選手(2軍生活)と走れない、守れない大きな契約選手を3名も抱え、大森選手(慶応大OB)は、1軍で活躍できる機会を既に奪われていたのです。

そこにシーズン途中に降って沸いた如く、清原選手(西武球団)がTYGに来たいとの意思表示をした事から、経営者、監督の欲しいとの強い要望で、筆者は内部調整及び現場のコンセンサスを整えるのに大変苦慮した事が昨日のように思い出されます。

球団経営者、監督、FA希望選手、在籍選手とそれぞれにFAを行なった為に、本球団に於いてはその後数奇な運命が待ちかまえている事を読者の皆様も記憶に留めて於いて頂きたいと思います。

この度の大量FA選手獲得により、TYGは、ファームで選手を育成する事をギブアップした事を強く印象付けられました。伝統的に2軍の殆どの歴代監督は、ファームで優勝する事を最優先したがるのです。何故優先したがるかと申しますと、自身の身の安全を守る方法であると自他ともに理解、認識してきた歴史があります。勿論、本球団の2軍監督であっても高額所得者である事もその大きな要因の一つです。その為には、若手を優先的に使うより、実績のある1軍から調整の為に降格してきた1軍半の選手達を起用する方が勝利する確率が高いからです。日本のプロ野球球団に於けるファーム(2軍)は、選手育成の場でなく1軍、1軍半の選手達の唯の調整の場にしか考えていないのです。

何故このような実態を野放しにして来たか。それは、プロ野球球団としての運営、管理コンセプトに問題があるのです。球団は、監督、コーチングスタッフと業務委託契約雇用により成り立っています。しかし、実際は、契約書の中に職責、責務に関する具体的な業務内容及び、査定、ペナルテイーが明記されていないのが主たる問題の主因であると思います。

何故、このような契約雇用を長年に渡り同じことを繰り返しているのか。この契約に対する意義と目的を球団経営者自身が学習しない限り、理不尽な伝統が今尚まかり通るのではないかと筆者は自らの経験から思う次第です。

球団は、契約書を監督、個々のコーチングスタッフと取り交わし、肩書は与えるが、個々の肩書は体裁のよい呼び名で在って、肩書の職責、責務は問われないのが現実です。何故このような体制で運営、管理が行われているのでしょうか。

それは、誰もが責任を取りたくない、取らされたくない、よって指導者に対する査定も無く、他の肩書の指導者が他の職責の指導者の領域に対して口出し、叱責しても全く越権行為として認めない優柔不断なプロ野球指導者に対する雇用契約内容なのです

此れを誰もが指摘しない理由は、指摘したフロント、現場の人間に自ら責任という十字架を背負わされることを恐れているのかも知れません。また、フロント管理責任者は、現場の監督、個々のコーチ達から悪者にされたくないので、自ら体を張った運営、管理を避けるのです。これらは、非常に伝統的な仲間意識が常に蔓延している証であります

そして、コーチ達の契約期間は、1年契約なので優秀な指導者が居ても腰を据えて選手を指導、育成する担保が与えられないのが日本のプロ野球界の指導者達の待遇、処遇なのです。此れでは、プロの指導者ではなく、監督の指示待ち人間、即ち失敗を恐れるサラリーマン体質と表現した方が読者の皆様には理解されやすいのかも知れません。

これでは、プロのフロント、現場指導者への運営、管理に重大な欠陥、甘さが指摘されても仕方がないと思います。

TYGのファームは、1軍半の選手達の調整の場所であり、高額選手達の飼い殺しの場でもあると長く揶揄されているようです。この度のFA選手の大量獲得により若手選手達の1軍での仕事の機会は、これでまた難しく成り彼らの精神的な失望感は計り知れないと思われます。要するに、TYG2軍は、優秀な在庫を抱えた置屋と表現した方が正しいのかも知れません。

日本プロ野球機構(略:NPB)の協約、規約には、MLBのような課徴金制度が存在致しませんので、幾ら個々の球団が人件費を使おうともペナルテイーが無いので、共存共栄の原理原則に立てばアンフェアーであります。しかし、NPBの加盟球団からは何の異論も出されない、即ちTYGが幾ら人件費を使おうが罰則規約が明記されていないので何の問題にもならないという事です。

④日本的なFA制度に付いて

本来FA制度は、MLBMajor League Baseball)に於いて確立された制度です。本制度の意義と目的は、選手達はドラフト制度により指名された球団に、本来拒否権が無く決められた期間同球団に拘束される規則が設けられているのです。この拘束に対する対価として、野球協約では、拘束期間を満たした選手に対して自由契約選手(FA選手)として、選手個々の意思で自由に他球団と交渉して契約が締結できるのです。

しかし、日本プロ野球機構(NPB)のFA制度は、MLBの制度とは異なりあくまでもFA選手保有球団が有利に利権を利用できる内容に加筆された協約なのです。これは、言い換えると選手会・選手組合の力のなさを露呈した例なのです。FA選手とは、所属していた球団での年季奉公が解除され、晴れて自由の身となった選手のことなのです

FAフリーエージェント)制度は、「国内FA」と「海外FA」とに区別されます。国内FAは、NPB日本野球機構)所属の全ての球団と選手契約することができる権利を有する選手をいい、いずれの場合も一定のFA資格取得条件を満たす必要があります。

日本的FA制度に付きましては、既にK’sファイルNO.3637:この度のFA問題は両球団の談合か PARTⅠ.PARTⅡをご参照ください。

Gのこの度のFA選手獲得、外国籍選手の獲得は、全てが完成された選手達で総勢12名です。此れだけの個々の実績、実力を兼ね備えた選手を獲得し、プロテクトの選手28名を加味しますと、他球団の力を持ってしてもこの戦力を打破する事は選手のキャリアからすれば難しいと考えられるのが妥当でしょう。また、G側の戦力からこの戦力では、勝って当たり前と思われて致し方ないこの度のFA狩りであったのも事実です

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the SPORTS

お知らせ:

K’sファイルNO.85では、この度のFA選手達の出入りに付いて、マスメデイアの論調、Gファンの疑問と問題に付いて触れてみたいと考えております。賛否両論あるかと思われますが、ご参考にして頂けますれば幸いです。

K’sファイルNO.83:全米大学競技スポーツ協会(略:NCAA)

K’sファイルNO.83:全米大学競技スポーツ協会(略:NCAA

2019K’Sファイル開幕NCAAシーズンNEWS

大学フットボールシーズン終了

2018年度フットボールシーズンは、201918日(JST日本時間)にNCAAチャンピオンシップ(優勝決定戦)を持ちまして終了致しました。

今年度NCAA加盟1275校の頂点に立ったのは、クレムソン大学(英語: Clemson Universityサウスカロライナ州)で栄えあるNCAAチャンピオントロフィー、盾をサウスカロライナ州に持ち帰りました。

準優勝校は、名門アラバマ大学(英語: University of Alabamaアラバマ州)でした。

 

クレムソン大学は、今シーズン中NCAA 1部校のランキング2位を維持し、片やアラバマ大学は、ランキング1位を守り抜いた両校の優勝決定戦でした。

本決勝戦を持ちまして本年度のNCAAフットボールシーズンは、終了しました。此れを持って、2019年度シーズン開幕8月下旬迄は、選手、テイームによる公式練習は禁止されており、自主トレーニング、或は、他の競技スポーツ種目への参加は認められているので、バスケットボール、野球、陸上競技、等に出場する選手達が沢山います。

米国の競技スポーツは、シーズン制を伝統としているので、シーズンの異なる複数の競技スポーツに参加する選手が多く見受けられます。また、この制度によりアスリートとしてのさらなる身体能力を強化、向上でき自分に適合した競技スポーツ種目を最終的に選ぶ事が出来る大きなメリットがあります。日本のスポーツ界には、必要な制度の一つであります。

また、シーズンが異なる競技スポーツでは、大学競技スポーツとプロ競技スポーツを兼務する事も出来るNCAAPro側の同意によりルール成立しています。

余談話

余談になりますが、筆者が米国大学の指導者、管理者であった時、ダニエル ・エインジ選手(Daniel Ray Ainge)は、オレゴン州ユージン市のノース・ユージン高校に於いてフットボール(ワイドレシーバー)、野球(遊撃手)、バスケットボール(ポイントガード)と三つのシーズン競技スポーツで活躍、高校卒業学年では、MLBにドラフトされトロント・ブルージェイズに入団(三塁、二塁手)し活躍、同時にブリガム・ヤング大学BYU)にバスケットボール選手としてリクルートされ入学、4年間BYUを全米トップに引き上げ、自身も4年生の時にNCAAで一番権威のあるバスケットボールのシーズン最優秀選手に贈られるジョン・ウッドウン賞の栄誉に輝きました。

そして、同時にNBAのドラフトで当時最強のボストン・セルテイックスに指名された。しかし、MLBトロント・ブルージェイズでプレイする同選手の契約とコンフリクト(Conflict、利害の対立)を起こしている事からニューヨークのコートハウス(裁判所)に於いてMLBトロント・ブルージェイズNBAのボストン・セルテイックスの間で和解勧告がなされ、最終的に本人の意志も加味されてボストン・セルテイックスがトロント・ブルージェイズの契約を買い取る事で決着、当時は全米を話題に巻き込んだ一件でした。

彼の活躍は、その後ボストン・セルテイックスでも最優秀選手賞を獲得、後にフェニックス・サンズに移籍後もサンズを最高位に導き引退への道を選びました。

現在は、彼の古巣NBAのボストン・セルテイックスの再建の為監督を務めた後、球団社長兼GMとして今尚階段を駆け上がっている次第です。

筆者は、彼のBYUへのリクルート時から卒業時迄学生として学生選手として長く存じていますので、アスリートの鏡としてリスペクトする次第です。

2018年度NCAAフットボール勝戦の結果:

クレムソン大学 44 対 16 アラバマ大学

 (シーズン成績:150敗)       (シーズン成績:141敗)

主催:全米大学競技スポーツ協会(NCAA

スポンサー:AT&T(米国最大のコミュニケイション会社)

開催地:両校の中立地域及び中立スタジアム使用がルールとなっている為この度は、カリフォルニア州サンタクララにあるLevi’s Stadiumで行われた。

観衆Attendance74,814

TVCoverage ESPN

特徴

クレムソン大学:アカデミックに於いても大変優秀で有名校の一つです。

アラバマ大学 :マンモス大学で大学に於けるスポーツビジネス(主にフット

ボール、バスケットボールに於いての年間プロフィット(Profit,利益)は、

約160億円の興業収入(TV放映権も含む)を得ていると言われています。

 

全米大学競技スポーツ協会(NCAA)の加盟校の財務的格差問題:

NCAA加盟1部校の財務は、各大学フットボール、バスケットボールの興業収入から成り立っている。しかし、収益には大きな格差を生じておりシーズン中の興業収入が1億円~170億円とも言われている格差が現実的にあるのも事実です。強いテイームは、益々収益が上がり、弱いテイームは、益々収益が落ちる現実に各大学は頭を痛めている事を付け加えておきます。ご参考までに。

大学バスケットボールシーズン開幕

K’sファイルNO.82で既にご紹介しましたが、現在NCAAバスケットボール

シーズン開幕し、いよいよ1月から各大学が所属するカンファレンス(日本

ではリーグ戦の意味、NCAAでは少し異なる仕組み)の公式戦が開催されています。バスケットボールの公式戦は、フットボール同様にホーム&アウエイ方

式ですので、バスケのホームゲームはNCAAルールに於いて22試合、アウエイ22試合が1シーズン中に組まれています(特例校あり)。

頑張れ日本の大学競技スポーツ:

日本に於いては、文科省スポーツ庁が音頭を取り、大学競技スポーツは、国が介入しなければ無理だとの事で「日本版NCAA」を構築し、大学競技スポーツでお金を儲けようとの話題が2年程前からマスメデイアを通して話題を提供されていました。しかし、それもすっかりトーンダウンして、路線変更をされたようにも聞き及んでいます。夢と現実のバランスを見失う事なく、身の丈に合った夢を持たれて、現実に即した本質的な問題を先ず改善、解決して行って欲しいと願うのは筆者だけなのでしょうか。

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the Sports)

お知らせ:

K’sファイルNO.84は、「新春東京読売ジャイアンツの幕開け」から掲載させ

て頂く予定です。本年もプロ野球の発展を心より祈念致しています。ポジテイブに参りましょう。