K'sファイルNO.71:G高橋由伸監督辞任に思う 無断転載禁止

 

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K'sファイルNO.71G高橋由伸監督辞任に思う 無断転載禁止

 

        恒例の読売劇場開演の季節

若き指揮官のプロ野球人生の始まり、そして辞任

先ず初めに

筆者は、19971231日に東京読売巨人軍(略:TYG)を退任致しました。実質的には、確か1997918日の読売新聞社水上勉会長、渡辺恒雄オーナー、長嶋茂雄監督兼編成統括常務取締役の紀尾井町(日本料理店)での三者会談翌日と記憶しております(本件に付きましては、Gファイル、長嶋茂雄と黒衣の参謀、文芸春秋社武田頼政著に掲載)。小職が退任前の97114日に逆指名権を使って入団した選手は、高橋由伸選手(慶応大学)でした。そして、翌19984月に彼はプロデビューとなった次第です。

ビジョンなき球団の犠牲者

高橋由伸選手のプロ野球人生の始まりは、余りにも悲劇的と表現するよりは、むしろ異常な記者会見であったというのが適切かも知れません。本来プロ野球選手の入団会見は、おめでたい祝いの席の筈です。しかしそれが、物静かで品のよい高橋選手は、顔色は優れず、頬を少し腫らし、身体は震え、目を潤ませながら怒りとも思える感情で会見を始めたのです。それもそのはず、会見に臨む前日、前夜、そして当日の朝まで某ホテルの一室で父親と激しい葛藤を繰り広げたのが原因だったようです。野球ファンの皆様は、当然入団したかったヤクルトスワローズ球団にお世話になる選手だと想像されていたと思います。

当時、筆者は同年1231日でTYGとの契約期限が終了するため、同年のドラフト、逆指名、等に関わらず静観していた時期でした。よって、私のTYG在任の最後の年に、入れ替わりで彼は入団したのです。高橋選手が入団するまでの経緯、人間関係、出来事は、ある程度理解していましたので、今後、起きるかもしれない出来事に対しこの球団の誰が彼を守ってあげられるのだろうか、と今後を予測しながら後ろ髪を引かれる思いで退任致した事を記憶しています。プロ野球選手としての最後は、これまた自分の意思では何ともならない球団、親会社の論理で強制的な引退に追い込まれたのも御承知の通りです。

 監督就任要請は経営者誤算による副産物か

高橋由伸選手が、強制的に監督職を押し付けられたのが3年前でした。

此処で強制的にと表現致したのは、同選手には入団会見以来球団、読売本社からの要望であるなら「NO」が言えない事情が担保されていたのだと思われます。当時は、原辰徳監督の社会的な不祥事、事件が発覚後、グレーな球団イメージをさらに色濃くして行った不祥事、事件が選手達にも起きていた時期でもありました。その為、経営者は、一日も早く腐食したイメージを取り除こうとする焦りがあったのだと推測します。

球団経営者は、原監督の後釜にはずっと早い時期から松井秀喜氏を監督にとあらゆる手段を講じて準備されて来ていたのは皆さんもご推察の通りです。しかし、当の松井氏が首を縦に振らない状態が今日も続いている事から監督問題に付いては、行き詰まっていたのが正直なところだと思われます。

松井監督擁立プロゼクトの大きな誤算は、二つあったと考えられます。

一つは、天下の読売本社渡辺恒雄氏は、「俺が声かければ松井は受ける。そして欲しい物があれば何でもくれてやる」的な発想がその根底にあったと思われます。その例が、国民栄誉賞であったように思われます。また、此処は出番との如く、長嶋茂雄終身名誉監督と松井氏の間柄をやけにマスメデイアを通して誇張表現を用いていたことなども挙げられます。もう一つ大事な事は、渡邉氏及び、長嶋氏は、松井氏が2002年12月に東京読売巨人軍退団を決意した真意をよく理解されていないのでないかと筆者は推測致す次第です。

マスメデイアを利用しての不可思議

本件に関してマスメデイアは、長嶋茂雄氏と松井秀喜氏の関係性を事あるごとに「強い師弟関係」と強調し、TV、マスメデイアは商品化までしてしまっているようです。

そうであれば、何故長嶋氏は松井氏に「巨人に戻って監督をやれ」と言わないのか、その一言で松井氏は監督になっていたと思うのが自然ではないでしょうか。

私は、当時監督補佐を兼務させていただいていましたが、特に長嶋監督が松井選手を特別扱いした事も無く、全ての一軍選手達は、監督の支配下選手として平等に公私共に接していたことを確認致しております。時折、思い出したかのように遠征先のホテルの自室に呼び、バットを振らされている光景は確認していましたが、松井選手だけでも無かったと記憶しております。

松井選手は、自らの強い意志でTYG在籍中9年間(初年度を除く)、週3回、身体のメンテナンスとバッテイング練習、スローイング指導は、休むことなく市川繁之氏(PTPNF)に指導、ケアーをして頂いていました。これは、打撃コーチも野手コーチも勿論監督も公認でのことです。マスメデイアが長嶋、松井両氏の関係を取り立てて「強い師弟関係」と何故誇張するのか大分無理があるように思います。誰かがこの表現を捏造しているように思えてならならないのです。

この程高橋由伸監督は、監督就任して3シーズン終了前に辞任を申し出る運びとなりました。彼のプロ野球人生は、親会社であるマスメデイア企業の論理に翻弄され続けているように思えてなりません。一体高橋監督は、いつが来たら自由な身として解放されるのでしょうか。本球団は、今尚日本の古い伝統的な制度を活用しているのかも知れません。これは、何か一昔前にNHKでドラマ化された「おしん物語」を思い出さされます。

高橋監督は、前監督のような、巨人軍選手として前代未聞の女性問題、金銭問題、等の不祥事件を起こし、何のけじめも付けずに球団顧問として残り、高橋監督辞任発表の数日後に監督復帰を受託するような人物ではないと思います。

高橋監督こそ、TYGの模範となる信頼できるプロ野球人であると心から称賛致します。しかし、今後また前任者同様に球団の肩書を受けて、自由を拘束される立場に置かれるのであれば、高橋由伸氏の不自由は永久に不滅なのかも分かりません。それは、彼の運命(Destiny)なのかも知れません。

彼の優しさ故の悲劇

事の発端は、東京読売ジャイアンツ(略:TYG)入団時にボタンの掛け違いをしてしまったからではないでしょうか。当時の会見時の悲壮な様相が今尚、彼のプロ野球人生を狂わせた始まりであったように思えてならないのは、筆者だけでしょうか。

プロ野球人生の門出に高橋選手は、家族の負の遺産を継承したがために彼は負のデステイニー(運命)を背負い込むことになったようです。これは、最終的に彼自身の優しさが招いた身内内での出来事だったのかも知れません。既にヤクルトスワローズ球団への入団の意思を決めていたにも関わらず、その思いを反故にして、何を得たのでしょうか。以来現役時代から今日迄に彼の清々しい笑顔を見たことが無く、何か心の深層にいつも蟠りを持った表情が大変印象的な選手でした。人として、選手としては、素晴らしい人物に違いないと思います。しかし、いつもどことなく物静かで寂しさが付きまとっているような姿が印象に残っています。彼は、自分の意思では何ともならならい柵(しがらみ)に縛り付けられてプロ野球選手としての時間を過ごしていたような気が致します。彼の柵は、今後解き放たれるのか、自らの意志で解き放てるのか。是非、一日も早く自分の意思を自由に表現できる世界で羽ばたいて欲しいと願う次第です。これからの彼の動向が物語ってくれると思います。

天才打者としての才能 

高橋由伸選手は、幼いころから他の野球少年の多くがそうであるように、父親の強い影響を受けて野球に打ち込んできたと聞き及んでいます。

同選手は、日本のプロ野球界よりむしろMLB向きの選手であったと思われます。同選手は、巨人軍の伝統的なカラーに向いていなかったと表現した方が理解し易いかも知れない選手でした。何故なら彼は、幼いころから人から強制されたり、慣習に縛られて自身の意思を抑圧されたりするような環境、人間関係を嫌う性格だったのではないかと推測します。高橋選手は、自主性を主体とする球団色の強い球団、組織の方が彼の個性をよりポジテイブに伸ばせたと思われます。

巨人軍は、伝統的にコーチングというよりもテイーチングを主体とした球団です。プロと呼ばれる指導者は本当に限られ、多くの指導者達は教え魔と言われるような自身の経験、体験だけを選手に押し付けるタイプ、常に何か教えていないと気が済まないタイプ、怒鳴り声を出すのが良いコーチと思っているタイプで、休むこともトレーニングの一環であるという医科学的な知識の無い人達が多すぎる事です。これらの指導者のことを、筆者はよく壊し屋さんと呼んでいます。

高橋選手には、このようなタイプの指導者は必要でなく、何方かと言うと選手が聴きに来れば指導する、聴きに来るまで静観する。そして、その選手の個性を発展させるための得意な事をより一層得意にさせてくれるコーチング手法が向いていると思われます。

彼の天才打者としての才能は、スポーツバイオメカ(運動力学)とモーターラーニング(筋力学)からの理論と実践を既に中学時代に会得していたのかも知れません。

そのメカニズムは、「体幹のひねりを利用し、遠心力を活用し、自身のパワーを最大限にバットに集約し、バットのヘッドスピードをMAXに上昇させて、無駄な力を失わずにボールを強く、遠くに運ばす原理」を彼自身がこれを会得したのか、素晴らしいコーチングにより導き出されたか、或は相互作用からかも知れません。

この科学的な動作解析のキーポイントは、バットのトップの位置からスイングを開始する際に、下半身(特に骨盤)の始動を早める事で上体と下半身に感覚的なズレが生じることにあります。このズレが自然にコーデイネートできることで、無駄な力(Strength)を上体に入れずに合理的なハイパワーを安定供給できる論理なのです。即ち一般的に言われる「ため」と称せられるものです。

高橋選手は、この力学に合致したスイングを兼ね備えていた選手で、この「ため」を会得している事で、身体にもスイングにも無理、無駄無くボールを遠くに飛ばせ、ミート率も高かった訳です。残念であった事は、同選手の天才的なバットコントロールを支える身体のメンテナンス、コンデイションニングを行う専門家がいなかったのか、或は天才に良くある強い意識を持って学ぶ姿勢がなかったのか、向上心がそれほどなったか、故障が多発していた報道を聴くに付けて残念でした。ひょっとしたら、このスイングを維持する為の腹筋力と背筋力のバランスの維持を間違えられたのかも知れません。

松井秀喜選手と異なる点は、技術、身体のコンデイショニングの専門家の市川繁之氏(PTPNF)が居てくれたのと大きな違いがあったと筆者は、確信を持っております。

監督辞任の決断 

日本のプロ野球ファンは、敗けると監督に罵声を浴びせます。これは正しいマナーでありません。阪神も巨人も球団は、伝統的な体質です。

テイームが勝てない理由は、監督のみあるのではなく、大部分は監督を推薦した人、任命した人の責任なのです。即ち、球団フロントのツケと結果がシーズンの終了と共に訪れるのです。監督としての資質を見極められなかったのも、その監督を勝つ為にサポートできたなかったのもこれまた球団フロントと経営者達なのです。勝ち負けは、これらの産物として理解された方が賢明かと思われます。

コミュニケーションは、サポートをする為の初歩的な一つのスキルなのです。また、コミュニケーションは、この積み重ねが信頼関係を構築するCOREでもあります。

高橋監督の就任後で、最も監督をサポートしなくてはいけなかった球団フロント体制、特に同監督擁立から一体となって邁進して来た堤辰佳GMをいとも簡単に切ってしまう親会社は、何ともし難い本球団の本質的な問題とお察し致します。

高橋監督就任以来、先日の辞任発表まで、同監督がダッグアウトで都度ポケットからメモ帳を取りだしメモしていた姿は、非常に同氏の置かれた立場と真面目な心情、性格を物語っていると思われます。監督は孤立していながらベンチでのメモ取は、何の為であったのか。

監督就任要請を本社から持ち込まれ、発表までに大変時間を要しました。舞台裏で会話が非常に長かったのは、何か選手時代のことで球団との事務処理に手間取ったのかも知れません。経営者達は、同氏を「裸の王様」で就任させ、このような結末に追い込んだ責任は計り知れないと思います。

プロの世界は、勝ちか負けしか結果として残らない。彼は自身に監督としてのトータルマネージメントを、自分が出来るか否かの判断する機会されも与えてもらえなかったのかも知れません。また、彼を監督にさせた球団経営者は、彼にトータルマネージメント力が備わっていると思われたのでしょうか。私は、そのような眼力がある経営者が居たのであれば、このような事態に陥る事は無かったと確信します。

同監督には、ベースボール・アドミニストレイターを付けてあげなかったのか、或はそのような配慮、気配りができる経営者が1人もいなかったのかも知れません。その為に堤GMより鹿取義隆GMの方が仕事が出来ると判断されたのか、その判断された方自身がベースボール・アドミニストレイターとしての観察力、洞察力が欠落している人物であったという事でしょう。いずれに致しましても、高橋選手は、監督就任をお断りしたかったが、経営者の論理がその何倍も強かったので断れなかった、というのが就任、辞任の真相なのかも知れません。

まとめ

この度の高橋由伸監督辞任に際して、山口寿一オーナーは「やはり監督経験者で無ければ無理だと言うこと」と述べられました。これは、高橋監督自身は辞任と言っていますが、事実上の解任と理解した方が正解である事を裏付けていると思われます。そして、このオーナーの発言は、今後禍根を残す一言にならない事を願う次第です。

今や、日本プロ野球界では多くの球団が、未経験の監督を擁立しています。この度の山口オーナー発言は、今後TYGでは監督未経験の人材にはオファーは行わないと宣言されたように思いました。

本来、1軍監督は、現役選手引退後2軍、1軍の指導者経験を重ね、社会経験の機会も与え、人心掌握が出来るスキルを要した人物が適任者です。しかし、日本のプロ野球界は、そのような育成システムも無く、経営者は、現役時に人気のある選手を営業優先で監督にさせる慣習を伝統的に継承していると思います。

高橋監督は、監督就任から辞任までの間、本当にお気の毒なぐらいに彼の手足を球団フロント、経営者が引っ張ったのでした。監督就任後、球団フロントは、堤辰佳GM体制で新監督を迎えました。そしてスタートと同時に選手達の賭博事件、傷害事件、窃盗等での逮捕、等々とそれに対する球団内での老川祥一オーナー、堤GM辞任で読売劇場は留まるところを知りませんでした。そして、昨年6月鹿取義隆GMの就任に続き、本年度は山口オーナーの誕生と落ち着く暇も無く、この度の高橋監督辞任劇、それに伴う鹿取GMの解雇、岡崎スカウト部長の解任とこれではプロ野球球団組織としての体を成していない見本市の状態です。

このような組織の最大のウイークポイントは、プロフェショナルのベースボール・アドミニストレイターが居ないということであり、まさにその事が白日の下に証明されるわけです。球団の経営、運営に対するビジョンが無いために、毎年ジャイアンツ丸は、東京竹芝桟橋埠頭を出奔するのですが、いつまで経っても羅針盤が無いので有視界での東京湾めぐりは出来ても太平洋の航海には出られない状態と説明させて頂いた方がよく理解できると思われますが、如何でしょうか。

筆者は、山口新オーナー誕生に伴い、旧態依然の淀んだ政事、人間関係、人材の整理と整頓、プロフェッショナルな人材の育成と配置を期待致しておりました。しかし、現実のアドミニストレーションは、期待を致しましたベースボール・アドミニストレーションではなく、会社内の人事異動を恙なく取り行っているように思えます。山口新オーナーは、今尚主筆渡邉恒雄氏のご意向を伺いながら政事を司り、外向きには長嶋茂雄終身名誉監督のご威光を活用しながら「調整役」を演じ、あちらに伺いを立て、こちらの了解を得るという実際は秘書的な役割のオーナー職なのかも知れない事が、彼の言動、行動から透けて見える次第です。

筆者は、山口新オーナーの時代には読売新聞社東京読売巨人軍との間での伝統的な天下り人事を行わないことを強く要望します。そしてまた、真の独立したプロフェッショナルな競技スポーツの組織・団体としてのグローバルスタンスで、勇気を持ってビジネス・アドミニストレイションを断行して行く絶好の機会とタイミングであると思います。山口新オーナーは、筆者の真意が本K’sファイルを通して伝わる事を切に願う次第です。ご健闘を祈っています。

高橋由伸氏とご家族に平和と自由が訪れますことを切に祈念致しております。

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the SPORTS

お知らせ:本K’sファイルでは、東京読売ジャイアンツをテーマにしたベースボール・アドミニストレイターとしての視点で掲載させて頂いておりますのでご笑読頂きますとより深層が理解され易いかと思われます。ご参考までに、NO.59,60,61,62,63をご参照下さい。

K'sファイルNO.70:財団法人日本バレーボール協会の体質 無断転載禁止

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K'sファイルNO.70:財団法人日本バレーボール協会の体質 無断転載禁止

 

 第二弾 競技大会の主体は協会OR広告代理店?

何故毎年日本で国際大会を開催

松平康隆会長時代の功罪として今尚継承されているのが、この毎年開催される国際大会です。当時、国際バレーボール連盟(略:FIVB)の会長であったアコスタ氏(メキシコ)がバレーボール界に於いて強い権力を有していた時代です。

松平氏は、丁度公益財団法人日本ボレーボール協会(略:JVA)の会長職に在りFIVBの副会長として、次期会長職に興味を持たれていると囁かれていた時代でありました。そこで、松平氏は、懸命にアコスタ会長に貢物を試みていたわけですが、日本の広告代理店とTV局に協力をさせ、日本国内で国際試合の興業を行い、その収益をFIVBに貢いで、アコスタ会長のクレデイット(実績、功績)にする。それが今日まで継続している日本での主要国際イベント開催の舞台裏なのです。

①政事とマネージメント力

丁度この時期は、小職がNEC SPORTSでスポーツ・アドミニストレイターとして運営、管理を致しておりました時でした。松平会長がFIVBのアコスタ会長を連れて、NECの社長に面会を求められ、来社の際には何故か小職に社長からバレー界の状況と意見を求められた記憶があります。この来社の趣旨、目的は、FIVBが新しい世界リーグ構想を仕掛けており、そのワールドワイドスポンサーとしてNECに冠スポンサーになって欲しいとの事でした。いわばスポンサー獲得の為のプレゼンテイションのような来日、表敬訪問、来社でした。

当時、NEC男女バレーボールは、日本リーグVリーグで常勝軍団として存在しており、この件は松平氏のアイデイアで在ったとその時直感しました。

社長から意見を求められましたので、「NECが世界リーグのスポンサーになられても、NEC SPORTSには何のメリットもございません。何か美味しいお話はございますか」と笑顔で逆に松平会長にお聞きした事を覚えています。何故ならば、小職は、本件とは別に当時NEC SPORTSを短期間で特定の強化スポーツを日本一にして欲しいという事が業務委託内容であったからです。

後日、NECは、数年間の約束で本リーグの冠スポンサーになる事を発表した次第です。

②操り人形化して行く「ニッポン・チャチャチャ」

金の力で主要国際大会を日本に引き寄せ、その興業収入の60%をアコスタ氏率いるFIVBに貢ぐ。近年は、この構図とシステムが今日尚JVAFIVBとの間で前例となり、継承されているか、或は、この前例を広告代理店が巧みに利用しているのかも知れません。本イベントを継続している事は、ビジネスとして成立している証なのです。この様なFIVBとの取引に於いて、JVAは、どのようなメリットがあり、またデメリットを背負っているのかに付いて考察して見ました。

アコスタ氏は、大の親日派として知られた人物でしたが、それは、日本にお金があり松平氏が貢物をしてくれるからでした。

今日に於いてもワールドカップや世界選手権、グランドチャンピオンシップバレー、五輪最終予選、等主要な大会の多くが日本で開催されています。これらは、最大の収入源となるジャパンマネーがFIVBに入るからです。ジャパンマネーは、FIVBの経営母体をも支えているのです。他国では、開催招致すら難しいのがバレーボール競技大会のマーケットテイングの歴史と現実です。

日本のテレビ局と国内での国際大会との関係:

①世界選手権大会予選 フジテレビ

アジア選手権 日本テレビ

③ワールドカップ予選 フジテレビ

④ワールドリーグ フジTVTBSが交互に放映。CS放送もあり

⑤ワールドグランドチャンピオン(グラチャン) NTV 4年に1

ネーションズリーグ 男子TBS、女子NHK 毎年開催 

アジアカップ TBS

⑧世界選手権大会 TBS

⑨ワールドカップ フジTV 4年に1

⑩オリンピック予選 フジTV

(テレビ局バレーボール国際大会広報より)

 

③日本テイームへのメリットはあるのか

この国際大会をホストする見返りとして、日本テイームに、有利な裏工作が年々露骨になりだします。

読者の皆様にも疑念を抱いている方がいらっしゃると思いますが、日本テイームの試合開始時間を常時ゴールデンタイムに固定し(TV局、広告代理店の都合)、対戦相手を決める抽選会、どの予選ブロックに入るかの枠決め、ルールを変更する事、等もあるようです。これらは、表向きにはホスト国の特権だそうです。

主催国権利として出場権を与えられる事だけではなかったという事ですまた、リベロ制、ラリーポイント制の導入も、日本のテレビ局のためのルール改編であったとも言われています。また明らかにそこまでやるかという運営がなされているのは、日本テイームが決勝戦に出場できないので、日本の出場する順位決定戦の前座として、何と大会の決勝戦が行われるなど競技スポーツのフェアネスは、このようにして捻じ曲げられているのです。

国内のスポーツマンシップ云々を唱えている関係者の方々は、これらの行為をどうして黙認しているのでしょうか。或は、権益に自らが関わるので全く知らぬ、存ぜぬ、なのかも知れません。現在の日本の競技スポーツに於いてのスポーツマンシップとは、死語に等しいと思います。

誰がこのようにしてしまったのでしょう。よくスポーツマンシップ云々を公言している方は、その方自身がそうでない人物の可能性が高いかも知れません。読者の皆様は、今後この発言をされる方を観察されるとなるほどと理解されるかも知れません。真の情報が国民、社会に届かない社会こそ悲しい現実です。

このように見た目には、日本テイームにメリット(有利)として作用しているかに見える事が実は、このような事が成される程、日本テイームがFIVB及び日本のTV、マスメデイアによりスポイル(甘やかされている)されデメリット化している事に協会関係者は長年誰一人気付こうとせず、今日までこのような罪が毎年エスカレートしている要因の一つでもあるようです。このような一件メリットのように見える行為が最終的には、日本の指導者、選手達の耳にも情報が入り、プライドを無くす可能性があり、競技スポーツの本質が失われて行って居る事に早く気付いて欲しいと願わずにいられない次第です。

日本テイームを有利にするための指示、指導は、誰によって成されるのかは、毎年各大会が異なるTVマスメデイアがスポンサーとなり、放映している為か、TVマスメデイアは知っていても表に出す事が無いのが実態です。しかし、TV局は、毎年異なってもJVAと広告代理店は変りません。国際大会の運営、管理は、FIVBJVA、広告代理店、TV局の同意がなければ成立しないと思われます。

このような事からも、日本の男女代表テイームの現場では、スポイルされている事に気付かず、一層関係者達の仕掛けの深みに入って行きテイーム力も低下し、弱体化に歯止めがかからない状態に陥っていると思われます。読者の皆様は、日本に於けるTV、広告代理店ビジネスとスポーツ競技イベントの関係に付いて少し理解して頂けましたでしょうか。本K'sファイルの読者の皆様は、段々と競技スポーツ、スポーツ競技イベントの映像が今迄と異なる観点、視点で観戦できるのではないでしょうか。

④対戦国からの不満は

この様な恥ずかしい舞台裏の国際バレーボール大会に対して、対戦国は、どう感じどう対応しているのかを筆者の知り得ている範囲内でご紹介します。

対戦国からの不満は、大きく分けて二分されます。

1.読者の皆様も耳にされた事があるかと思われますが、世界のバレーボール界でランキングが低いテイームからは、露骨なクレームが大会関係者に寄せられているのは事実です。その例として、日本テイームだけ何故予選から午前開始の試合、午後開始の試合が組まれないのか、どうして夜の試合のみに設定されているのか、これはアンフェアーな大会である。との指摘が昨年もありました。これは、正常な競技スポーツ関係者ならば誰しもがそう感じると思います。

2.バレーボールの古豪、強豪国のテイームからは全く対照的な逆な反応を直接伺っていました。

口頭での回答:

毎年日本で開催される国際大会は、どれも最高レベルの大会です。世界中で日本は、一番のバレーボール事業(ビジネス)に成功している国です。我々は、年に一度日本で開催される国際大会に招かれ、全ての費用は大会側によって負担してくれます。此れが他の国での開催では、各国テイーム側の負担となります。此れも大変ありがたい事です。そして、何処の国に行くより日本に行くとその待遇は桁外れです。我々は、このような豪華なホテル、食事、送迎、観光、等と全くクレームなどあるわけがありません。

我々の目的、目標は、オリンピック大会で金メダルを取る事にあります

その為に年に一度日本で強豪国と手合わせが出来、ライバル国のスカウテイング、自分達のテイームのコンデイショニングが確認出来る事は非常に大事な事なのです。そして、選手、スタッフ達に英気を養ってもらう事です。

これ以上な年に一度の贅沢な合宿(キャンプ)をさせてもらって文句など言うのは筋違いです。依って、日本テイームにどの様なホスト国としてのアドバンテージを差し上げても誰も文句を言う国もテイーム関係者も無い筈です。

文句言うテイーム監督が居たらそれは、低いレベルの勝てないテイームなので気にしない。我々が予選、本戦が午前中、早い午後であっても全く問題ない。日本テイームがTVに合わせたプライムタイムであっても、そんな事は問題でない。日本テイームには、好きな様にやってもらって下さい。だが、これをオリンピックでやったら我々は黙っているわけにはいきません(笑)。

まとめ

筆者は、この話を真面目に聞き、やはりそうであったか、彼らは全てのからくりを知っていて紳士的な対応をしていたのかと、事の次第を確認した次第です。小生も笑い飛ばしましたが、此の回答は、現場を預かるバレーボール・アドミニストレイターの非常に正直で貴重な回答と意見であったと思いますJVAFIVB側がやっている全てを各国はお見通しで、ジャパンマネーを逆に彼らのテイームの強化に活用している事を教えてもらったわけです。しかし、これは世界を冠する国際大会としては、正常な運営、管理でないと申し上げます。日本での国際大会の趣旨、目的は、誰の為にあり、こんなアンフェアーな大会である事を視聴者、観客たちは果して理解されているのでしょうか。

逆にスポイルされて行く日本テイームは自らの首を自らの手で締めて行く、その姿を日本のJVAの有給役員、指導者達が何も理解できていない事の方が愚かなのかも知れないと思い知らされた次第です。井の中の蛙大海を知らず、にしてしまった大罪人は、何処の何方なのでしょう。

筆者の素朴な疑問

K'sファイル「NO.69の筆者の視点」で述べましたが、日本女子バレーボールテイームの初代女性監督の中田久美監督と外国人コーチ(アクバシュ氏、32歳、トルコ)との関係と役割がバレーボール・アドミニストレーションの視点で申しあげますと、非常に不自然且つ合理性に欠ける状態に思えてならないのです。

問題は、中田監督が試合中コートに立ち指揮、指示を出していない事です。イヤホーンを付けてタブレットを持って、選手を鼓舞しているだけのように見受けられる事です。前回も申し上げましたが、筆者は、外国人コーチが全軍に対しても、個々の選手に対しても全ての指示、指揮(通訳を介して)を行っているように思えてならないのです。監督は、何故前面に出て強いリーダーシップを取ろうとしないのか不思議です。読者の皆さんはお気付きですか。

もう一つの疑念は、外国人コーチの役割が何故か紹介されない、どうしてなのでしょうか。TVアナウンサーは、懸命に中田ジャパン、中田ジャパンと連呼しています。そしてアナは、中田監督が何を言った、中田監督のこれがバレーボール、中田監督が云々と、何か勝手にアナウンサーが大声を上げているのが実に幼稚に感じるのですが、如何でしょうか。試合会場での中田監督は、テイームの蚊帳の外という感じです。何かお気の毒で心中をお察しいたします。

ゲームは、コーチのアクバシュ氏(32歳、トルコ)が全軍を指揮、戦術を個々に与えて監督として役割を担っている様です。アクバシュ・ジャパン?

映像は、アナが何を語ろうが正直です。何故、映像の事実を元に同コーチの紹介、テイームへの指揮、指示の事実を伝えられないのでしょうか。全く蚊帳の外の中田監督の姿の映像は、何度もアップされても感情が押し殺されて説得力も無く、かえって虚しく感じるのは筆者の錯覚でしょうか。

此れでは、前回の男子監督に日系米国人のゲーリー佐藤氏を推薦、任命して短期間で解雇した協会の前例が思い出されます。この度は、日本人監督の中田監督がこの犠牲者にならないとは限らない様相です。

外国人監督、コーチには、莫大な年俸が約束されているようですが、何故今回も指導者を招聘する場合の基準、役割、等の情報公開をしなかったのか。また、現在女子テイームのゲームでの指揮権、指示権が、同コーチに移行しているなら、協会執行部は、記者発表をすべき重大な問題です。同コーチは、スコアラーでもありません。

残念ながら同コーチの過去の実績、キャリアはどうであったのか、どのような役割と必要性から協会は、日本人コーチでなく同コーチをトルコから招聘したのか情報公開をする必要があったのでないかと思われます。同コーチに女子テイームの試合での指揮権、指示権を与えるに相応しい指導者、管理者なのか、非常に不明瞭な状態で現在大事な大会が進行していることに素朴な疑問を感じます。

バレーボール・アドミニストレイターの視点

女子テイームのスタッフのロール(役割)は、明確に明文化して中田監督がそのロールに同意しているのかどうか非常に重大な問題です。同意しているのであれば、中田監督は、職務を履行していない事になり、よって監督としてのコートに立つ必要性も無いのです。このような優柔不断なテイーム指導、管理体制にした日本協会の強化本部及び責任者は、結果がどうであれ事前のミスを犯している事になります。

筆者は、TVの映像を拝見させて頂いて中田監督だけがテイームの蚊帳の外にいるように思えてならないのです。

このような状態で、大事な世界選手権を運営、管理する事は、バレーボール・アドミニストレーションに重大な問題があると思います。このような事は、本大会が終わってその成果と結果を見て述べるのは誰でも述べる事ができるのです。本テイームの編成の担当者、管理者に大きな問題があると思います。

選手達は、ゲーム中外国人コーチの指揮、指示通りに行動している事から、協会強化本部から、また中田監督からも指導、指示に従うように指示が出ていると思わざるを得ません。真剣勝負の筈の国際試合に於いて、監督とコーチの業務上のフェイクは、不必要且つ危険なアイデイアのように思われます。

アクバシュ氏(32歳、トルコ)は、4年前にトルコ女子代表監督に就任、ルーマニアCSMブカレストの監督も兼ねているという情報が入っています。トルコ代表監督を何故辞任したのでしょうか。まさか日本協会が表向きは、コーチとして莫大な年俸をオファーしていない事を願う次第です。女子強化本部の中には、私が見つけて来たと自慢しているとの情報も入っています。

日本バレーボール協会は、本件に付いてのロールを明確にした方が賢明ではないのでしょうか。何故ならば、公益財団法人日本バレーボール協会には、莫大な公金を強化の目的で活用している事を忘れてはなりません。中田監督は、今後もコートに立っているだけが業務と使命なのかを協会は明らかにする必要があると思います。監督は、自身の業務を明確にされた方が賢明ではないのでしょうか。本件は、重大且つ今後に大きな禍根を残すことになるのでないかと危惧しています。

筆者は、純粋にバレーボールに全エネルギーを傾注して代表になっている選手達、テイームに成果と結果を残して欲しいとの願いと、日本で初めての女子代表監督としての中田ジャパンを決してギナペット(お飾り監督の俗称)にしてはならないと苦言を述べさせて頂いております事をご理解頂けましたら幸甚です。

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the SPORTS

 お知らせ:

NO.70は、如何でしたでしょうか。主に現在大会が進行中の為女子の話題を述べさせていただきましたが、読者の皆様の温かい声援を期待しています。男子に付きましは、機会が在りましたらお伝えできたらと思います。

 

K'sファイルNO.69:公益財団法人日本バレーボール協会の体質 無断転載禁止

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K'sファイルNO.69:公益財団法人日本バレーボール協会の体質 無断転載禁止

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 第一弾 スケルトン(背骨)無き競技団体の宿命

先ず初めに

1964東京五輪での結果が歴史に語り継がれている日本バレーボール界の栄光は、今日、遥か過去の夢物語と化してしまった感があります。読者の皆様は、バレーボールと聴いて何が頭に浮かびますか。日本バレーボール界の再建はおろか、ファンの思いと期待は裏切り続けられており、何時まで経っても応えられない原因は一体何処にあるのでしょうか。読者の皆様とともに現実を客観的に考察してみたいと思います。

TVエンターテイメントと化した男女バレーボール

筆者の瞼と脳裏に先ず浮かぶのは、このシーズンです。「ニッポン・チャチャチャ」と叫ぶジャニーズ事務所の芸能タレントさん達。その掛け声に合わせ、テレビ中継がこの季節が来ると定時午後7時に開演されるシーンです。このイメージは、既に何十年も続いているように思えてなりません。そして、観客席では、バレーボール競技にあまり興味も理解もなさそうな若者達を集めて、お祭り騒ぎが繰り広げられている情景が印象的です。

これらは、TV、広告代理店の番組プロモーション活動を兼ねた一つのトリック手法なのです。これらの演出は、番組視聴率の向上がその主たる目的なのは言うまでもありません。それは、裏を返せば純粋にバレーボール競技だけでは商品価値が低いので演出効果に頼らざるを得ない、即ち勝てないテイームでは視聴者、スポンサーが満足しないという視点と判断によるものです。しかし、これは、スポーツ・アドミニストレーションの観点からすれば、真の競技スポーツを冒涜したフェイクなのです。

読者の皆様は、毎年日本で何故こうもタイトルに世界が付く国際大会が開催されるのかと疑念を抱いている方も多いのではないでしょうか。これにより日本テイームは、アウエイ(外地)で闘う機会を失っている事も弱体化の大きな要因の一つとなっています。

国際大会の競技スポーツとしてのバレーボールが、番組宣伝、広告宣伝の為であり、また芸能タレント達のプロモーション活動を兼ねた、ビジネスマーケットをその主とし、本来の競技スポーツの熱戦が従の関係にあるのが、近年の日本の男女バレーボール大会での代表テイーム、選手の置かれた実情ではないかと思われます。誠に本末転倒したバレーボール国際大会は、また今年も日本に於いて開催されているのです。入場券を購入して、入場している観客の実数は如何ほどなのか公益財団法人として情報公開の義務があると思います。何か色違いのウインドブレーカーを着せられた生徒、学生達がテレビカメラの向く席に、動員されているような様子が伺えるのは筆者の錯覚なのかも知れません。

この度のKsファイルは、読者の皆様からのご要望とも重なり時事のテーマとしてバレーボール競技を取り上げました。

②筆者がバレーボール競技に関係した背景

筆者とバレーボール競技との関係は、米国の大学で教鞭を取っていた1970年代当時にまで遡ります。スポーツ・アドミニストレイターとしてメジャーの大学競技スポーツのみならず、全米大学競技スポーツ協会(略:NCAA)主催事業の運営、管理に携わっており、当然男女バレーボールテイームにも関わっていました。

当時の日立USA社長より大学側に日本の日立テイームが米国遠征をしたいのでご協力とお知恵を拝借したいと連絡がありました。小職が日本人でもある事から大学の窓口となり、ホスト役を務めた事が日本バレーボール界とのご縁でした。当時、日立テイームの監督は、山田重雄氏、アシスタントコーチが米田一典氏、吉田敏明氏でした。

その後、小生が西武・国土計画で野球担当秘書と米国の大学職務とを兼務していたころには、既に日立監督の山田氏から堤義明社長に西友で女子バレーボールテイームを設立して欲しいとの話が進展して居たようです。しかし、当時はプリンスホテル野球部の設立や、西武ライオンズの設立が決定し始動していた関係で、山田氏は堤社長にお会いするのは難しい状況でした。そこで、ある日国土計画に私を訪ねて来られ事情説明を受けたのですが、その日のことがまるで先日のような気がいたします。

それから数年が経ち、日本に於いては、1985年から2005年まで、企業スポーツとしてNEC SPORTSが誕生。そこで小生は男女バレーボールテイームを含む8つの競技スポーツを預かり、全日本、Vリーグに於いては、スポーツ・アドミニストレイターとして運営、管理をさせて頂きましたことから、日本国内外のバレーボールに深く関わっていく事と相成った訳です。その当時、NECの経営者からは、先ず短期間で日立女子バレーボールテイームに勝って欲しいとの強い要望を受けました。そして過去に何度もお目にかかっている山田氏率いる伝統の日立を破り、確か3年目から「NECの時代」に移行させる事に成功しました。さらには男子バレーボールや、女子バスケットボール、ラグビーでもNEC時代を迎える事に成り、振り返ってみますとこれも何か運命の悪戯のような気さえします。

③野心はあるが実践力が無い協会長及び責任者達

1990年代前半まで、公益財団法人日本バレーボール協会(略:JVA)には、我が国のバレー界を支えて来た2人の巨頭が君臨していました。その1人が、松平康隆氏(男子ミュンヘン五輪監督、JVA会長、国際バレーボール連盟FIVB副会長)で、もう1人が山田重雄氏(元女子五輪監督、日立女子バレーボール監督)です。お二人に続く強烈なリーダーシップを発揮できる人材は日本バレーボール界には現れず今日に至るも成果と結果が思うように出ていないのが皆様ご承知の通りの実情です。

松平氏の後1995年から今日の嶋岡健治会長までの間に6名の協会リーダー(会長職)が誕生していますが、記憶に残る改善、改革を成された方は見当たりません。その都度起きる権力闘争の繰り返しは行われても、真に選手、指導者、バレーボールの競技力向上に対する改善、改革を能動的に示された人物は皆無に等しいと申し上げても過言ではありません。日本の競技スポーツ界の悪しき伝統の一つに、有能な若手の指導者、管理者を育てない事が挙げられます。これも権力闘争の為の犠牲と化している象徴と言えるのではないでしょうか。

④強烈な歴史を変革するようなリーダーは居ないのか

本協会の最高責任者たる会長は、短期間で交代する事に大きな問題の元凶があると考えられます。これは、裏を返せば、組織、団体としての内政が不安定である証しともいえるでしょう。

JVAを支えている団体の一つに一般社団法人日本バレーボール機構(略:JVL、通称:Vリーグ機構)があります。Vリーグ機構を支えているのは、長きに渡りバレーボールテイームを持って今日も尚運営、管理している会社、企業です。

Vリーグは、当時より将来のプロ化を前提にして一般社団法人とされたのですが、残念ながらJVAに強力なリーダーの不在と各企業間の役員達が将来の自分達の名誉職としての居場所を求めるが為に協力体制を強化できず崩壊し、プロ化の準備室も解散された次第です。

会社、企業テイームには、大部分の男女バレーボール選手が所属し、選手達の生活の糧はこの企業がサポートしているのです。即ち、JVAは、各企業で雇用している選手達を代表テイームとして招集して各国際大会でプレイをさせて興行し、そして収益はFIVBJVAが吸い上げて行くシステムが伝統的に構築されているのです。

日本体操協会と異なる点は、JVAの役員の多くは、有給である事です。また、その中のバレーボールテイームを持つ、会社、企業から執行で協会役員を務めている人達も居り、その所属企業がその執行人に生活の糧を与えているのも事実です。しかし、近年は、段々と会社、企業の環境、状況も変化し好きなバレーボールの世界でお遊びさせておくわけにもいかず、会社、企業に引き上げて戻る役員がいるのも現実です。

JVAのこのような会長以下の執行部体制は、内部の権力闘争にエネルギーを使い、彼らの本分の職責、責務に対するビジョンも実践力も伴わない中途半端なバレーボール・アドミニストレーションが日々なされている事が、本協会及び、全日本テイームが成果、結果を残せない大きな要因の一つであると申し上げてもいいのではないかと思います。

筆者の視点

日本では、初めて女子ナショナルテイームの指揮官に女性の中田久美氏が採用されました。女子テイームには、女子の監督が理想的です。しかし、そのテイームをサポートする部隊が僭越ですが、力不足のような気がします。優秀なサポーテイブな人材が居ても協会執行部の好き嫌い、派閥によって真に能力ある人間には役を渡さない。日本の競技スポーツに携わる組織、団体でよく見掛ける、指導者育成、養成の機会を与えず個人の権益を守ろうとする負の遺産の様です。

この度の大会でのコート内での指揮、戦略、戦術に於いて、中田監督の立ち位置は、どうなっているのか、また外国人のアシスタントコーチを要しているようですが、試合中の全軍へ、個々への指揮、指示系統は、アシスタントコーチにより出されている様子を見るにつけても、このテイームは、本当に中田監督のバレーボールが出来ているのかと疑念を持った次第です。また、外国人アシスタントコーチの為にコミュニケーションは、通訳を介して選手達、監督に行われています。此れでは、指揮官としてのゲームに於けるトータルマネージメントが行き届かないと思います。

幸い日本には、元米国女子ナショナルテイームを率いてオリンピック大会、世界選手権大会でメダルを獲得した優秀な日本人指導者が居ます。この指導者は、英語力もありバレーボール界の国際感覚も兼ね備えた優秀な指導者、管理者です。このような人材が居ながら、協会は、何故中田監督のアシスタントとして、或は女子強化本部長としての人選を怠ったのでしょうか。筆者は、本大会の初戦、第二戦をTV観戦しながら非常に強い疑念を抱かざるを得ませんでした。

此れでは、折角初の女性監督を擁立しても此のままでは潰してしまうような気がしてならないのは私だけでしょうか。

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the SPORTS

お知らせ:次回NO.70は、何故バレーボール主要国際大会は、毎年日本ばかりで開催するのか。日本テイームのメリット、デメリットに付いて、読者の皆さんとその素朴な実態と疑問を少し深く検証して参る予定です。

K'sファイルNO.68:緊急連載 体操ニッポンの危機  無断転載禁止

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K'sファイルNO.68:緊急連載 体操ニッポンの危機  無断転載禁止     

 =  緊急連載 体操ニッポンの危機= (最終回)

 

第四弾:国のスポーツ政策、施策の貧困

 注:NO.68は、宮川紗江選手が記者会見で発言した「体操クラブの引き抜き」問題を取り上げます。体操ニッポンを支えています男女代表選手達は、体操クラブ、体操教室の出身者達です。体操ニッポンの危機は、今回を持ちまして最終回とさせて頂きます。長くなりましたがご笑読下されば幸いです。

 1.体操ニッポンを支える民間体操クラブの現実

①この度の問題の整理

この度起きた選手からの管理者、指導者に対する不信感の根源は、塚原光男、千恵子夫妻が本件の管理責任者である事への不満と不信にあると筆者は、推測します。

何故ならば、選手および、選手の所属先、指導者コーチ、そして保護者は、選手強化・育成において利害関係の当事者であり、公益財団法人日本体操協会(略:JGA)は、これまでその利害関係者達への十分な配慮、気配りを成さずに伝統的な運営、指導、管理を遂行して来たのでないかと推察するからです。

優秀で手塩に掛けて育てて来た選手が他のクラブへ一方的に移籍する行為が今なお横行する状況下、所属先の指導者、経営、運営、管理者の怒りがこの度、宮川選手に本論の暴力、パワハラ事件に絡めて持ち出させたと筆者は、客観的に捉えています。此れに類似した問題は、体操クラブ間のみならず、体操クラブと大学教育機関との間に於いても長年大きな問題となっているのも事実です。

この程筆者が最初に感じた問題点は、代表選手を招集したナショナルトレーニングセンター(略:NTC)での合宿中に、コーチの暴力の有無を確認するため、18歳の宮川選手を部屋に呼び、同選手の個人コーチの暴力の有無の確認をする為に呼び出した事です。

本件の問題点は、選手が18歳の未成年者である事、同選手は保護者の管理管轄下である事、同選手には個人のコーチが帯同している事、また同選手には所属クラブ或はそれに類する所属組織、団体が在って体操協会への登録もなされていることです。そして、そこに役職は異なるとは言え、男女強化本部総括副会長の塚原光男氏が同席した事です。このシチュエーション(状況下)は、まさに宮川選手にとってはアンフェアー(不公正、不公平)だと感じられたのだと思います。

もしも塚原千恵子女子強化本部長が日体大での教職経験以外に、一般社会、企業での社会経験をされていたならば、このようなシチュエーションの下での面談設定はしなかったかと思われます。何故ならば、各代表選手は日本体操協会の私物ではなく、各所属体操クラブ、教育機関、等からの代表者でもある事を理解できるからです。よって、日本体操協会を代表する指導者、管理者は、各代表選手に対する指導、管理をフェアーな立ち位置で対処しなければならない基本原則がそこにはあるからです。

つまり、NTCで宮川選手への面談(事情聴取)を行うなら専務理事や、事務局長、等の協会担当者が同席し、まだ18歳の宮川選手の保護者も同席する事により、フェアネスのバランスが維持されるのです。このような事実からも公益財団法人日本体操協会の運営、指導、管理は、未熟(immature)と言われても仕方のない競技スポーツ・組織、団体でないかと苦言を呈させて頂きます。読者の皆さんのご意見は、如何でしょうか。

本件の問題の起点は、体操協会の男女強化本部の総括が塚原光男副会長であり、塚原千恵子女子強化本部長とはご夫婦である事、そして、両氏が民間の体操クラブの代表者である事がスポーツ・アドミニストレーションの視点から申し上げますと非常に難しい誤解を招く元凶になっていると思われます。 此処で再度申し上げますと、女子強化本部長に対して日本体操協会は、常務理事職以外に女子強化本部長への業務委託内容の詳細が情報公開されていない事は、今後も大きな禍根を残す事になるかも知れません。

その重要なポントは、組織に於いて運営、指導、管理している関係者は如何にして、選手を含めた関係者の「フェアネス(公平、公正)」を維持するか、出来るかなのです。此れが保たれなければ、次には、二つ目の大きな問題となる「コミュニケーション」が維持、発展しなくなるのです。本件は、その最たる問題の証しであります。

②民間の体操クラブの出現と伝統的な指導法

此処で少し、日本体操界の歴史に付いて見てみたいと思います。1964年の東京五輪を終え、1970年代中盤から後半に入ると、米国の選手の力が世界に向けて駆け上がり出します。日本の体操関係者は、米国の躍進の原因と原動力を知りたがり、日本との違いを取り入れようとそれまでのヨーロッパ特にドイツ、そしてソ連に向けていた目を米国へと移し、興味を持ち始めた時期でもありました。

我が国の器械体操の指導は、伝統的に学校体育の授業がその起点となって来ていました。日本の体操選手の育成、指導方法は、元来ドイツ方式に偏っていたそれまでの思考が米国の合理的な経営、運営、指導、管理方式を取り入れる柔軟な思考に興味を持ちだしたのです。その方向に行かざるを得ない国内事情もそこには存在し、大きな要因となったと筆者は理解する次第です。

これからの体操選手の育成、指導は、今迄のような学校体育に頼る体操選手の育成、指導法でなく、米国式の体操クラブの普及がこれからは大事である事に気づき始めたのです。これは、丁度日本国内の体育の教員の就活が厳しくなり出した事情にも大きく関係しており、教職課程を取り体操競技部を卒業した後クラブへの就職に興味を持ち始めた時代でもあったと思われます。

器械体操の選手指導は、伝統的に小学校からの学校体育に於いて、体育の先生、指導者によりマット、跳び箱運動、倒立指導、振動系の鉄棒運動から始まります。中学校、高校に於いて初めて体育の先生、指導者の中の器械体操のスキルを持った経験者により、課外活動である器械体操部として初心者、中級者、上級者へと段階的な指導を積み重ね、最終的には競技大会に出場する為の演技の構成、指導をして行く大変な指導とエネルギーを必要とする競技スポーツなのです。

日本に於ける器械体操競技は、伝統的に男子6種目(床、鞍馬、跳馬、吊輪、平行棒、鉄棒)、女子4種目(床、跳馬平均台段違い平行棒)の総合得点で競うオールラウンド(全種目出場)選手のみを器械体操選手と認められて来たのです。

体操競技者と指導者の底辺

今日の男女代表選手は民間クラブ出身者

指導者による指導の特徴は、子供達とマンツーマンの指導が不可欠である事です。特殊な器具の使用と指導者の補助(怪我防止、スキル向上の為)が必要不可欠で、特に女子は、男性指導者、補助者無くしては技術の向上、強化が難しいのも特徴の一つです。男女差がこれほど大きな競技スポーツは、珍しいかも知れません。現実的には、学校体育の授業が中心であった時代から時代と共に指導者が激減し、競技スポーツの多様化もあり、子供達が体操に対する興味を低下させ、器械体操人口の低下も招いています。

今日では、子供達が家で壁に向かって倒立をして身内に見せる光景が無くなったのも、学校教育の中で体育の先生が体操の指導をしていない、出来ない教員が大多数である証でもあるのです。このような学校教育の現状と環境から、これに伴い私的クラブ(体操教室、体操クラブ)の普及は、器械体操競技の経験者が私的クラブの経営、指導を始めるようになったのが我が国の体操クラブの始まりであると思います。今後将来に於いて体操ニッポンの伝統を維持する為には、競技スポーツと同時に伝統芸能文化として、国の直接的な保護とサポートが必要不可欠な時期に来たように思われます。

④民間体操クラブの現状と問題

現在は、全国に約288の体操クラブが経営、運営され一般財団法人全日本ジュニアー体操クラブ連盟に加盟し、其のうち約122のクラブが競技に参加しているのが現状と思います。これは、丁度今日の水泳クラブの経営、指導、運営、管理を小型化した組織、団体と評した方が理解し易いかと思われます。読者の皆さんは、このような現状を初めて知ったのでないでしょうか。

本体操クラブの大半は、民間による体操教室、体操クラブ、体操スクール、体操センター等の名称で呼ばれています。中には、地方自治体の支援を受け場所の提供を受けたり、器具、施設の貸し出しを受けたりしているクラブもある事も事実です。大多数のクラブ、教室では、個人の投資、或はスポンサーの広告宣伝の一環として、また、企業の地域社会への還元の一環として補助金を受け乍ら経営をしているのがクラブの経営状況です。しかし、これらもごくわずかな投資と申し上げて於くのが適切かと思います。

依って大半のクラブ、教室は、子供達の授業料が主な財源であり、施設の管理費、諸経費、人件費、事務、医療、傷害保険、等々からしますと経営の余裕は無く、負債を抱えての苦しい経営を強いられているクラブ、教室が多く増えているのが現実の様です。

オリンピック大会に必要な時は、文科省スポーツ庁JOC、競技スポーツ諸団体は、このような零細クラブにより育てられた選手に公金を投入して選手のみを利用する大人達が、我が国のスポーツ・アドミニストレーションを貧困化している最大の要因であります。競技スポーツの国策、施策を根幹から改善、改革して行かなければ現在の場当的な付け焼刃では、スポーツが文化として根付かないのです。

この様な現状に於いて、経営者、指導者は、幼児からの体操を通しての指導に情熱を注がれているのです。この環境から、ごくわずかな子供達が体操選手への道が開かれて、初級、中級、上級、そしてS級へとの階段を昇って行くのです。S級の選手が誕生したその小さな体操教室、体操クラブでは、クラブの子供達、指導者達、経営者、父母会、講演会の宝であり、スーパースター、そのクラブのヒーローなのです。

この様にして町の体操教室、体操クラブからマスメデイアでとりあげられる体操選手が出現しますとクラブ、その地域、教育機関、クラブメンバー達は、大きな夢を抱き、関係者にとりましても目標ができポジテイブなモチベーションとなり、計り知れない恩恵に関係者一同が味わい、預かるのです。

⑤体操クラブ間の移籍問題

上記のような環境と状態にあるローカルなヒーローがある日突然に、他の体操クラブへの移籍を申し出たら、今迄所属し、手塩に掛けて育てた指導者、経営者、管理者の心境は、怒りとなり多分一般の社会人であっても、此の怒りが如何ほどのものか推測されるのではないでしょうか。そしてまだ幼い子供である事からも、保護者を含めた大人の強い意思とそれに対する防衛本能がそこに働いている事は間違いのないことであります。

多分、この度の「体操クラブ引き抜き問題」を記者会見の後半に宮川選手が発言した真意は、暴力指導、パワハラ管理のテーマを補強する為のツールとして、宮川選手の会見原稿に加味したのも大人の知恵のような気がしてなりません。しかし、これは被害を受けたとする各体操クラブ関係者のストレスを宮川選手が自分に置き換えてチラッと大人が触れさせたのでないかと感じる次第です。

筆者は、このクラブ間の子供達の移籍問題の処理、解決が複雑で難しいとは思いません。強いて申し上げますと、このような問題があるにも関わらず関係する大人達が何もされて来なかった事が最大の問題であると思います。この問題に付いては、優秀なそのクラブのスター選手を他のクラブに移籍される事は何にも代えがたい事であり、その痛みは如何ほどのものかその立場に遭遇して初めて感じるものです。

一般財団法人全日本ジュニアー体操連盟(略:JJGF)は、その体操クラブの選手登録、クラブ登録をしている組織、団体であるはずです。そして、その連盟の上部団体は、公益財団法人日本体操協会であります。先ず、JJGFに大きな問題があると思われますJJGFは、何故加盟クラブ間に於ける選手の移籍に関する協定書(引き抜き防止協定書)を作成し、全加盟クラブの代表から同意の署名を取り共有しないのか加盟クラブから違反行為とみなされる申し出があれば、連盟は速やかに連盟が常設した調査委員会を招集し裁定を測り、違反行為とみなされた場合は、速やかに選手側、受け入れクラブに対してペナルテイーを与える事が必要且つ、組織としての責務であると思います。関係者は、何故この協定書を作ろうとしないのでしょうか。

このような組織、団体に於いて、連盟に明文化された協定書も無い状況である事を棚に上げて、TV、マスメデイアを利用して騒ぎ立てるのは、余りにもスポーツ・アドミニストレーションのレベルの低い人たちにより連盟、協会が運営、管理されている事を公言しているに等しいと思われます。運営、管理の最低限の知識と思考力のある人材の確保が先ず先決だと思いますが、如何でしょうか。

⑥民間クラブ選手を大学が勧誘する問題

クラブ間移籍問題は、JJGFの協定書の作成と実施が重要である事を述べました。しかし、クラブ選手の大学体操競技部への勧誘(リクルート活動)は、現在の日本の大学競技スポーツにはルールブックたるものが存在しない、いわば運営、管理に於いて無法地帯(Out of Law)同然な状態である事から、公益財団法人日本体操協会は、同法人傘下のクラブ組織、団体、大学組織、団体を翼下に持つ団体として、体操クラブと大学間に於ける「協定書」の作成と履行が急務であると思います。此処に於いても、双方は、「判っているだろう」の非現実的な考え方でなく、判らないから不平不満が山積する原因を作っている事を肝に銘ずる事です。

まとめ

本件を正攻法で解決する唯一の方法は、JJGFJGAに於いて「協定書」を作成し、それをオーソライズする事をお勧めします。

日本人は、「そんな事言わなくても判っているだろう、書き物にしなくても判っているだろう」と綺麗ごとで済まそうとする。解らない人がいる、また解っていてやる人達がいるのでこのような「引き抜きがある、ない」の不愉快な話題を持ち出すのです。

今日まで多くの体操クラブで「引き抜き」と思われる事件、不祥事があったのでしたら、それは大変遺憾でその痛みは何にも勝る損失と痛みであった事と思います。しかし、筆者が述べましたように協会、連盟主導で「協定書」を作成して加盟クラブ代表が同意していたなら全く心配なされる事も、弁護士に弁護士費用を払う事も無いと思います。一日も早く、関係者一同がポジテイブな協力と行動を起こして一歩前に前進する勇気と行動力に期待しております。

2.筆者の米国に於ける指導者としての経験

1970年代の米国大学体操競技界の動向

このころ、米国に於いては、個人の自由な興味と個性の表現を優先する指導理念から日本が固守するオールラウンド選手(男子:全6種目、女子:全4種目)以外にスペシャリスト(特定の種目のみ出場可)選手も器械体操選手と認められていたのです。

丁度、筆者は、1970年代米国の大学に於いて、スポーツ・アドミニストレイター(Athletic Departmentに於いて、フットボール、バスケットボール、野球、等)と器械体操テイームのコーチ、監督を兼務していました。このスペシャリストの存在には、唖然として驚いた事を強く記憶しております。

夏季休暇で日本に一時帰国する度に、野球、バスケ、バレーボール、アメリカンフットボール、等、及び文部省体育局長、関係者達との交流、特に男女体操指導者達に米国に於ける器械体操の事情、本スペシャリストの重要性、等を伝え諭して参りましたが、誰一人として聞く耳を持ちませんでした。そのリアクションは、日本は、オールラウンド選手だけが器械体操選手と認めている。米国のスペシャリストは、器械体操に於いて邪道であると反論し続けていました事を今も鮮明に私の記憶に残っております。

この当時までの日本の器械体操界は、何でもかんでもドイツの体操理念が全てと偏重していた時代でした。その方々の中には、遠藤幸雄氏、塚原光男氏、監物永三氏、塚原千恵子氏も居たことを鮮明に記憶しております。

しかし、読者の皆様もご存知の通り、今日の国内外の大会では、このスペシャリストの出場が国際体操競技連盟(略:FIG)の公認によりスペシャリスト無くして競技大会に出場出来なくなったのです。此の事からも日本の体操選手及び指導者達は、閉ざされた世界に閉じこもり大海に目を向けようとされなかった事をご紹介させて頂きます。このような問題を含め、協会内の権力闘争が一層激化して行った結果、長期に渡る日本男女体操界の衰退と低迷が続いたのも大きな原因の一つです。

余談話として

筆者が米国大学に在職していたころでした、日本大学が大学選手権で優勝されその記念に米国遠征をしたいとの申し出があり、小職は、快く大学の了解を得て、他大学と連携しながらホストする事と成りました。当時招待試合の後小職のアパートで遠藤幸雄氏、早田卓二氏、日大代表者の濱田大先輩氏と夜を徹して日本の体操界の学閥、体操協会の無意味な権力闘争に付きまして話題が尽きなかったのが昨日の様に思い出されます。その遠藤氏のご子息が、今は体操協会の常務理事をされている事をお聞きして、歳月の経過の速さに驚かされました。

筆者とNCAAチャンピオン、USAチャンピオンとの喜び

筆者は、日本の指導者に負けまいと当時米国の大学の体操選手(オールラウンド選手)を4年間略マンツーマンで生活指導から技術指導、スポーツ心理学、スポーツ医科学を導入しながら精神指導、等まで徹底した指導、管理を行いました。此の事から、選手と指導者の密な信頼関係の重要性と必要性は、痛い程理解し体験しております。

ラッキーにも同選手が4年生の卒業前の春、1976全米大学競技スポーツ協会主催(略:NCAA)の全米大学体操選手権大会に於いて、初出場ながら総合優勝を勝ち取り、筆者が最優秀コーチに選ばれました事が、それからの自らの人生の扉を開ける事になろうとは思いもよりませんでした(これは余談としてお聞きください)。

この時の勝因は、米国で初めて塚原光男氏の十八番であった、「月面宙返り=英:Half in Half Out Salt」を吊輪、鉄棒の降り(dismount)に取り入れ、着地を決めた事でした。全米にABC TV.ワイドワールドスポーツ・ネットワークのライブで同選手の演技と、努力は称えられました。

同選手は、その後の全米体操選手権に於いてもUSAチャンピオンに輝き、その秋の1976年カナダ、モントリオールオリンピック大会ではUSAの代表兼キャプテンとして無事責任と使命を果たしてくれました。選手と指導者の関係は、双方のリスペクトと信頼なくして成り立たない事を学び成長しました。そして同選手は、卒業後医学校に進学し、立派な医師として社会で活躍、貢献しています

この選手に憧れてその後世界的な選手が米国に続出、84年ロス五輪で輝かしい成果と結果を残し、米国はその後男女ともに世界に躍り出ました。残念ながら、現在の米国大学の男子体操競技は、NCAAの公認種目になっていますが、近年各大学の男子体操競技テイームが激減(約8大学)、消滅の危機に曝らされている事もご紹介致します。

小職は、当時暴力指導の必要性など一度も考えた事もありませんでしたし、暴力指導者に御目にかかった事もありませんでした。指導者、管理者は、常に個々の選手の能力に応じたテイーチングとコーチングを如何にしてポジテイブにバランスよく、個々の選手の得意な部分を如何にして導き出し発展させて挙げる事が出来るかが重要なキー指導ファクターであると確信しています。

米国に於いて、若しこの度のような暴力指導、パワハラ管理があったとするならば、被害者は、即司法に訴え、裁判で全ての真実が明かになると思います。しかし、この度のような暴力指導者に対して暴力を受けている被害者(未成年)及び保護者(両親)がその暴力を容認(肯定)したり、被害者選手でありながら暴力指導者を容認しているにも関わらず、パワハラ管理者に対しては、容認しないと訴えたりした場合は、正常な関係と常態とはみなされないと思われます。この場合は司法の判断に委ねる方向に導かれると思われます。そして、司法側は、専門家の個々に対するあらゆる専門鑑定がなされ、その結果を参考にして裁定が下るのでないかと推測致します。

筆者の素朴な疑問

この度の告発者の宮川選手(未成年)は、コーチから想像を絶する身体的な暴力を繰り返し受けながらも、恐怖心を覚えるどころか、両親共々その暴力を容認し、引き続き指導して欲しいと考える性格の持ち主でした。しかし、コーチ以外の塚原夫妻から受けた言葉に対しては「怖いと感じた」と容認できず、パワハラを主張しました。一般的に考えると、肉体的な暴力の方が恐怖心を覚えると思われますが、読者の皆さんは如何でしょうか。また、肉体的な暴力にさえ恐怖心を抱かない人物が、言葉で強く言われたから「怖いと思った」というのも何か釈然としません。この矛盾とギャップに対して、筆者は何処かこの宮川選手の告発発言は特異な他意があっての会見であったのでないかと推測したくなりますが、不自然でしょうか。

また今日は、何かとスポーツ組織、団体、大学教育機関に於いて不祥事、事件があると第三者委員会を設置する風潮が流行しているようですが、第三者員会は、裁判官でもなく、弁護士と言う資格を有する競技スポーツにご縁の無い方々です。弁護士と言う肩書でなければ第三者委員が務まらないという決まりは何処にもありません。また弁護士が全て信頼できるフェアーな人格者であるとは限りません。ただ、第三者の意見を求めて参考にするという事なのでしょうか。我々国民、社会、読者は、この第三者委員会のメンバーが最終的にどのような権限のある、誰が、何を基準にして選考しているか、したかの情報公開がいつもなされないところに危険性と疑念があり、鵜呑みに出来ないのです。皆さんは、どう感じられていますか。

このような習慣がまた新たな利権を生むような気がしてなりません。本件は、第三者委員会云々でなく、関係者は司法の手を借りて明らかにされた方が今後禍根を残さずにフェアーな判断がなされるのでないかと思われる次第です。老婆心ながら苦言を述べさせていただきます。

以上、筆者の器械体操との関わりについてこの場をお借りして初めて紹介させて頂きました。ご参考に成りましたら幸いです。

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the SPORTS

お知らせ:体操ニッポンの危機は、四回に渡り掲載させていただきました。10月中旬に予定されています、第三者委員会の裁定が双方にとってフェアーで、将来性のある内容である事を切に願います。次回のK’sファイルは、読者の皆様のご要望のテーマを筆者が選択させて頂き掲載する予定です

K'sファイルNO.67:緊急連載 体操ニッポンの危機 無断転載禁止

K'sファイルNO.67:緊急連載 体操ニッポンの危機 無断転載禁止

            無断転載禁止

      =緊急連載 体操ニッポンの危機=

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第三弾:管理者はトータルマネージメント力が必要

1.傲慢な指導法はコーチングに在らず

先ず初めに

この度の宮川紗江選手記者会見に於いて、日本体操協会副会長の塚原光男氏と女子強化本部長の塚原千恵子氏からパワハラを受けたとの申し出が、記者会見の後半に於いてなされました。

本件に付きましては、既に公益財団法人日本体操協会(略:JGA)は、第三者委員会(5名により構成)を設置し現在調査が開始されたと理解致しております。

三者委員会メンバー

委員長 岩井重一 元日本弁護士連合会副会長 東大卒

委 員 上田廣一 元東京高等検察庁検事長 明大卒

委 員 山崎 恒 元札幌高等裁判所長官 東大卒

委 員 伊井和彦 元日本弁護士連合会常務理事

委 員 松田純一 元東京弁護士会副会長 慶大卒

sファイルでは、宮川選手の指摘の塚原光男塚原千恵子両氏による宮川選手へのパワハラ行為の是非に付いては第三者委員会にお任せいたしたいと思います。筆者は、本件に関して自身の経験、体験を加味しながらスポーツ・アドミニストレイターの視点で述べさせていただきますので、読者の皆様には知識として役立てて頂ければ幸いです。

先ず初めに、パワハラとは、『「パワーハラスメントPower Harassment」の略です。意味は、職場の上司など権限を持つ者が、立場の弱い部下などに対して、力にものを言わせて無理難題を強要したり、私生活へ介入したり、ときには人権の侵害にあたるような嫌がらせを繰り返し行うことを言います。』日本語辞書より。

ハラスメントHarassmentとは、「英語では、苦しめること、悩ませること、迷惑の意」と解釈されています。

 

パワハラの定義

日本では、厚生労働省が以下の定義を定めている事を読者の皆様ももう一度文章でご確認下さい。

パワハラは法律で具体的に明記されていないものの、厚生労働省で以下のように定義されています。 職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいいます」。

この度の件に付きましては、第三者委員会の委員の方々が弁護士の方々ですが、法律では具体的に明記されていない事のため、主観も入る難しい判断を迫られると思われます。委員会の最終結論は、何を持って、どのような尺度で判断するかが大変興味深いポイントであると思われます。

筆者は、スポーツ・アドミニストレイターの立場から、TV、マスメデイアを通して得た報道資料を基に、解りやすく問題のポイントをお伝えできたらと思う次第です。

暴力に関して

先ず、読者の皆様は、近年やたらと暴力、体罰、セクハラ、パワハラアカハラ、等々の言葉がマスメデイアを通して、また、社会に於いてこのような言葉が日常茶飯事のように使われていることにお気付きかと思います。そこでこれらの言葉、真意に付いて筆者は、シンプルな視点で整理したいと思います。

本来、これらの用語は、此処では人に対する「暴力(Violence)」を意味し、暴力は、①精神的暴力(心理的強制力)と②身体的暴力(物理的強制力)とに区別する事が出来ると思います。

よって、此処で体操協会が発表した速見コーチに対する処罰は、②に対するものであります。片や、宮川選手が行った副会長、女子強化本部長に対する被害発言は、①に対する自身の主観を込めた内容が含まれている事も考慮しなければならないと思われます。②は、客観的な証拠があれば成立、処理できる問題です。

但し本件に於ける宮川選手と速見コーチの場合は、宮川選手が速見コーチの暴力を完全に容認しており、速見コーチと宮川選手との間(保護者同意の下か)で暴力指導を容認する約束事があるのであったなら、これは暴力の中に含まれる体罰が成立すると筆者は認識致します。近年語られる多くの体罰は、やる側やられる側に何の約束事も無い、唯の一方的な暴力であり、体罰と言う用語の適用は、殆どの場合は当てはまりません。

①は、証拠をどう証明するかが判断の基準となり、この手の問題は、難しく競技スポーツ、教育機関、等に於いても非常に難儀な問題であるのは万国共通です。

 

宮川選手は被害者なのか

被害を受けたとする宮川選手からの言い分を整理致します。

宮川選手は、会見の中で7月11日からのナショナルトレーニングセンター(略:NTC)での強化合宿中(詳しくは、15日)に、塚原副会長と塚原千恵子女子強化本部長に部屋に呼び出され、宮川選手個人の指導者である速見コーチの暴力の有無に付いて問い質された事が事の始まりであった。と理解します。

宮川選手は、「なかった」と断言、回答しています。後日、速見コーチは、暴力を認めた会見を自ら行った。これにより宮川選手の会見での回答との矛盾が生じたのです。

此処で、塚原副会長、塚原千恵子女子強化本部長は、既に速見コーチの身体的暴力指導に付いて、複数の指導者からも証言、確証を得ていたのだと思われます。此処では、被害者の宮川選手の口から直接証言を得たかったのが本音でしょう。

筆者は、本件の両氏の関わり方の第一歩に問題があったのでないかと思いますので、その問題、疑問を述べさせていただきます。

読者の皆様は、既にTV、マスメデイアを通して本件に関する双方の主張、発言、説明に付いてご存知と思いますので、此処ではそれらの経過、内容に付いては省略させて頂きます。

 

2.日本体操協会のミスリードの可能性

不明確な担当役員業務と責務

筆者は、塚原光男副会長、塚原千恵子女子強化委員長を擁護するつもりはありません事を先ず申し上げておきます。

本件に関して、宮川選手が副会長、女子強化本部長に彼女自身に対するパワハラがあったとする部分に付いて、スポーツ・アドミニストレイターとして述べさせていただきます。

日本体操協会において、塚原副会長は、協会の屋台骨であります男女強化本部を総括する筆頭副会長と位置付けられています。そして他二名の副会長の具志堅幸司氏は第二副会長、石崎朔子氏が第三副会長の序列になっていますが、これらはいずれも協会規約には明記されているわけではありません。塚原光男副会長は、協会により筆頭副会長としてオーソライズ(公認)され、会長代行と位置付けられているようです。また女子強化本部長として、塚原千恵子氏がオーソライズされているのであれば、協会からの業務委託書があってしかるべきです。委託書があれば、女子強化本部長の権限は明快です。

問題1.

協会の専務理事、事務局長は、この委託権限内容の明文化したものを記者会見で何故公開しなかったのでしょうか。この委託内容を公開すれば、塚原副会長の権限細部、女子強化本部長の権限細部が一目瞭然となり、この度の両氏の業務は、権限内であったか、越権行為であったかが判断できたはずです。

少なくとも日本体操協会は、文科省スポーツ庁)、内閣府オーソライズした公益財団法人であり、日本を代表する選手を選考し、指導者、管理者を任命し、重責を委託する組織、団体なのです。

日本体操協会は、その重責を担う筆頭副会長や、指導、運営、管理を行う担当女子強化本部長を任命するに当たり、依頼書、業務委託書、権限詳細の覚書か同意書が双方に寄って交されているのかどうかは大変重大なガバナンス及びコンプライアンスに関わる問題であります。

このような事務管理に必要な諸手続きが無かったとするならば、公益財団法人の組織、団体として運営、管理が正常に行われていないと断言できます。よって、日本体操協会は、組織、団体としての本質的な欠陥が全ての問題の元凶になっていると指摘されても仕方がないレベルなのかも知れません。

しかし、このような状況が事実とするならば、公益財団法人を監督する各府省庁(内閣府文科省スポーツ庁)は、何故迅速な行動を取らないのか。何の為に監督官庁があり、公金で生活されているのではないのでしょうか。各競技団体で毎日のようにスキャンダルが発生する度に、団体の責任者達は、監督官庁に「報告」に参り、監督官庁は「遺憾」に思います、と返答する事が彼らの業務なのかと呆れて言葉も出ません。これでは、小生でも務まります。此処に日本のスポーツ界のグレーな元凶があるのでメスを入れなければ、状況は好転しないと筆者は確信を持っております。読者の皆様は、そう思われませんでしょうか。 

問題2.

次なる大きな問題は、代表選手選考に関する選考方法は公示されている通りです。しかし、代表選手選考後にこの度のような問題が起こり得る事を想定しての準備、手順、規約、規定、罰則が明文化されているのかどうかが非常に疑問に思われます。

スポーツ・アドミニストレーションの基本は、「フェアネス」に在ります。協会には、この本質の基軸が無いのか、元来無いに等しい状態で運営、管理がなされているのでないかと疑念を抱きます。専務理事、女子強化本部長、事務局長が、最初に、取り行わなければならない事は、選考された代表選手及び選手が所属する体操クラブ及び教育機関と体操協会との間の約束事(契約書か、同意書)を結ぶ事が重要な協会の業務なのです。

何故ならば、今日に於いては、プロ選手もいる、未成年者、学生選手、学生選手でありながらプロの行為を行っている選手もいる事を忘れてはなりません。また、選手達は、体操協会の私物では無いのです。よって、約束事には、代表選手としての報酬、諸経費、帯同コーチへの報酬、諸経費、トレーナー、医師、保険、等の有無、各選手個人の指導者、コーチの処遇、存在の取り扱い方、合同練習時、試合時の業務分担、指導者の責務と範疇、その選手の最終指導責任者、等の詳細の項目に付いて、同意か否かを選考された選手、選手個々のコーチ、未成年選手には特に保護者同席の下、十分な説明をした上で契約、同意を得る事が重要な業務であり責務なのです。

このような作業手順を踏んでいたならこの度の宮川選手からのような問題も事前に双方でクリアーできたのです。このような手順を踏んでも尚、選手側、指導者側が不満であるなら協会側は、提示した以上の条件改善できない事を説明し、選手側に代表選手としての任をお断りするくらいの毅然とした態度と事務管理をされる事が望ましいと思います。

しかしながら、日本体操協会は、このような運営、管理がなされているのかどうか、マスメデイア記者から記者会見で体操協会側に質問、確認が無かったのは、プロのマスメデイア記者としての資質に少し寂しさも感じた次第です。

問題3.

塚原千恵子女子強化本部長は、何故宮川選手を呼んで速見コーチの暴力の有無を事情聴取した際に、本人、保護者の了解を得ずに録音記録を残し、後に公開したのでしょうか。これは、競技スポーツの運営、指導、管理者として選手に対するモラルに反する行為であったと本報道を耳にして最初に感じた次第です。

記録を残すほどの重要な案件であったなら、組織、団体としてその任にある専務理事、事務局長、或は、総務、広報委員長を同席させるべきであり、自身の夫であり、協会要職にある副会長を立ちあわせた事は公私混同と他意がある、との批判をされても仕方のない行動、行為であった思います。

また、本代表選手の合同合宿は、女子強化本部長が運営、指導、管理する事から、各選手へのアドバス、指導、個別面談には各担当コーチを同席させる事が常識です。もしこのような事が成されていなかったとするならば、同強化本部長は、朝日生命体操クラブの合宿と同じ感覚で代表選手、スタッフを考えており、二つの異なる組織、団体の運営、管理者としての区別、仕切りが自身に出来ていなかったと理解されます。よって、個々の選手、及び指導者、所属先に対する配慮は、管理責任者として不可欠なのです。此のあたりの認識が、非常に甘かったのではないかと思います。女子強化本部長としては、もう少しトータルマネージメントに必要不可欠なヒューマンスキルとコミュニケーションスキルの部分が得意でなかったのが残念に思う次第です。

まとめ

NO.67に於きましては、主に公益財団法人日本体操協会のアドミニストレーションの貧困と塚原光男副会長、塚原千恵子女子強化本部長に相手の立場、相手を気遣う心があれば防げたのでないかとの思いを述べさせていただきました。読者の皆様に於かれましては、何か見逃されている大事な項目が見つかりましたでしょうか。

TV、マスメデイアは、散々本件を食い散らかした揚げ句に、先出した善人、悪人のイメージをサブリミラル効果により国民に残したまま、次のスポーツスキャンダルを追っかけて立ち去ろうとしています。これも日本社会に於けるTV、マスメデイアの貧困を象徴する現象なのかも知れません。読者の皆様は、スポーツ・アドミニストレーションに基軸を置かれて、確りとした観察力、洞察力を持って、事の次第をご判断されますことを切に願う次第です。

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the SPORTS

 お知らせ:次週は、本テーマの最終としまして、体操界のクラブ間の引き抜き問題、クラブと大学間の引き抜き問題をお伝えできたらと考えております。また、筆者が若かりし頃に経験しました米国での選手と指導の体験を紹介させて頂けたらと思います。

 

K'sファイルNO.66;緊急連載 体操ニッポンの危機 無断転載禁止 NO.2

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K'sファイルNO.66;緊急連載 体操ニッポンの危機  NO.2

             無断転載禁止

                             =緊急連載 体操ニッポンの危機=

 

NO.2

3.暴力指導者に関する筆者の素朴な疑問

本件に関しまして日本体操協会は、88日に懲罰委員会と称して特定の委員を招集し、その後同日に常務理事会を開いております。815日には、速見コーチに対して無期限の登録抹消処分を発表。8日の常務理事会は、公開されていませんが、漏れ聞こえてくる話では、両会議に於いて皆さん(常務理事)無関心を装っていたようで、塚原光男具志堅幸司両氏以外のもう一人の副会長、新体操代表の方は両会議欠席。此れもまた、無関心で無責任な1人なのかも知れません。

 副会長と速見コーチの関係

次なる疑問は、副会長の具志堅氏と速見コーチとの深い関係についてです。この関係についてマスメデイアを通して日体卒の体操関係者の誰もが述べていないのは、非常に不自然です。速見コーチは、日本体育大学体操競技部出身の卒業生です。彼らは、全てを知っていると思うのが自然でしょう。

具志堅氏は、日体大体操競技部に於いて速見学生選手を4年間特に手塩に掛けて指導した事は誰しもが認める事です。速見学生選手は、有望視された選手であったようです。その事からも具志堅氏は、日体大体操競技部と深い関係のある「徳洲会体操クラブ・元体操協会会長、徳田虎雄氏」に卒業後就活の世話までされた関係のようです。しかし、運悪く、手塩に掛けて育てた速見選手は、北京オリンピック代表選手に成れず現役を退いたようです。これは、指導力の問題であったのか、選手にそこまでの資質がなかったのか原因は不明です。

このような関係であればなおの事、具志堅氏は、この度の暴力問題に立たされている同コーチが、気が気でなかったのではと胸の内を察します。協会の副会長でもある具志堅氏は、何故同コーチの暴力指導を止められなかったのか。何かアドバス、指導をしてあげられなかったのか。速見コーチの指導経歴の紹介は、何故されなかったのか。今日は、SNSを通じてどんどんと速見コーチを知る古い関係者達が宮川選手との出会いから当時の状況を紹介しているようです。

81529日、30日とJGAの同コーチに関する記者会見、そしてその後の宮川選手の弁護士を従えての単独会見の後半に於いて、塚原夫妻にパワハラが有った旨(協会側からとして)の訴えがありました。この後、確か30日の体操協会二木会長との記者会見には、具志堅副会長が満を持したかのように同席会見されました。

この席での発言では、速見コーチとの関係に付いて、一切コメントをされませんでした。その後、具志堅副会長はマスメデイアに対して、塚原千恵子強化本部長は指導者として失格、との烙印を押され、マスメデイアを通して断言、告知しました。

本発言は、重大な故意の発言のように思えてならないのは筆者だけでしょうか。

何故ならば、二木会長、具志堅副会長、山本専務理事、複数の常務理事、渡辺事務局長が中心になり、第三者委員会を設置、その裁定を仰ぐ事を承認しているのです。第三者委員会の選考の発表前に、何故具志堅副会長自ら、塚原千恵子女子強化本部長に対し、指導者として失格の烙印を押す必要性が何処にあったのか。これは、軽率で済ませる言動でありません、特に同氏の社会的地位を考えるとこのような思慮、分別で大学でも学生達を教育しているかと思うと絶句してしまいました。しかし、ご本人は、何も感じていないようです。

これは、塚原千恵子氏、宮川選手、双方に対してもフェアーでなく、副会長が述べる言葉では在りません。この発言は、既に第三者委員会のメンバーの耳にマスメデイアを通じて入り、具志堅副会長が断言した。との情報がインプットされたことの重大性を本人は、理解できない筈がありません。これは大変な確信犯となり、禍根を残すと考えられます。具志堅幸司氏は、体操協会副会長、日本体育大学学長として余りにもTPOを弁えない人物なのでしょうか。

また、会見では、「18歳の宮川選手が嘘はつかない」とも断言しています。

18歳の人間は、嘘つかないとは何処からそんな論理が彼には成り立つのでしょうか。此の事も最高学府の教育者として、学長として何とも思慮の浅い人物と見られても仕方ない発言でした。日本体育大学教授会は、このような人物を大学学長に推薦し、大学法人は、任命したのかと思うにつけ考えさせられます。

その後、先日具志堅氏は、速見コーチとの師弟関係に付いてマスメデイアを通して述べたと伺っています。重要なポイントは、具志堅氏は、それまで無関心を装いながら何故、女子強化本部長への宮川選手からのパワハラ問題(協会側として)の提起が有り、体操協会内、世論、マスコミの状況に変化が生まれた後に、速見コーチとの師弟関係を公表したのか。これらは、筆者の素朴な疑問であります。

具志堅幸司氏を次の日本体操協会の会長にと既に画策している人物がいる事を知り、本権力闘争は、此のままではエンドレスのようです。

 

4.余談話として

筆者は、具志堅副会長を擁護するわけではありません。

このような副会長は、重責を担う日本体操協会に於いて、この度のような問題を処理するのが不得手なタイプなのかも知れません。本業に火が付いている事から本来なら体操協会の暴力、ハラスメントどころの騒ぎではない筈です。

何故ならば、同氏が学長を務める日本体育大学は、本K'sファイルで既に何度かご紹介しましたが、年間に700件近い暴力(セクハラ、パワハラ、喧嘩、窃盗、脅迫、強姦、等々)事件が多発している大学であると嘗て新聞朝刊に紹介され、それを認めております。本件数から割り出しますと毎日、2件、キャンパスの何処かで発生している割合になります。これらは、学生達だけではありません。教員で逮捕者も出ていますし、職員にもいるようです。

もうすでに、今週は、次なる暴力事件として大学箱根駅伝の監督による不祥事、事件が週刊誌で取り沙汰され始めています。本駅伝指導者は、読者の皆様の御記憶にある県立豊川工業高校駅伝部に於いて、暴力指導の常習教員であり懲戒解雇されてまもなく、日本体育大学の経営者、大学管理者が、大学の教員、指導者として雇用した人物です。そして、この人物は、20153月に大学に就任と同時に練習後の選手に暴力を振るって大問題を起こしたようですが、大学経営者、管理者に守られ、弱い立場の若手コーチ達、優秀で実績のある学生選手達がスケープゴート化され、深い傷を負わされて大学を去ったようです。大学法人日本体育大学とは、いったいどんな経営者、管理者によって教育、指導、管理がなされている大学なのでしょうか。具志堅氏は、その教学の最高責任者であり、経営陣のトップの1人でもあるのです。

一案として、TVマスメデイアは、日本体育大学にワイドショースタジオを常設されたらソースに事欠かないし、製作費のコストカットにもなるのでないでしょうか。しかし、TVマスメデイアが日体大に何故か目を向けようとしないで、美化しようとする理由は、何なのか。これもまた、寂しい話です。

このような大学で日々忙殺されているはずであっても、具志堅氏は、この度の速見コーチの暴力指導の有無に付いても、同コーチの指導者としての資質も指導力も知り尽くしている事と思われます。それを承知で今迄無関心を装い、塚原夫妻が窮地に立たされ、風向きが変化したとたんに突然前面に出て来て、塚原千恵子強化本部長に指導者失格の烙印を自らの口から公共の場で行った。その重さをどれほど認識されているのでしょうか。具志堅氏は、常に自分は教育者であり、体操界では、オリンピック総合金メダリストと自慢している人物です。

筆者の私見

「具志堅さん、覚えていますか。貴殿は、仲間達と会合を持ち小生を招いて下さり、私の前で正座して涙ながらに、先生教えて下さい僕と監物先生は、何方が偉いですか。僕はオリンピック総合金です監物先生は、世界選手権総合金ですと当時監物永三氏が副学長の時にあなたは、私に裁定を求めました。あの時既に貴殿と監物氏が学生時代から不仲であった事は、伝え聞いておりました。その理由は、学生時代から陰湿ないじめ(現在のパワハラ行為)を受けていたとの事を涙ながらに私に訴え、答えを求めた夜の事を。私は、貴殿の教育者として、人としての本質に触れる事になりました。貴殿には、「具志堅さん、人の評価、価値観は、大会、メダルの色で判断するもので在りません。それは、別問題ですよ、と諭しましたですね。忘れてしまったのですか。当時のあなたの仲間達は、皆貴大学の教授で在籍しています。彼らにもう一度確認してみたら如何ですか。人の評価、価値観に付いて、あなたは、まだ理解できていないのが残念です。肩書は、人を作るとは行かなかったのでしょうか。

この度の体操協会の副会長として、日本体育大学長として、教育者として、見識のあるべき貴殿が、大先輩で日本体操界の為にバランテイアーとして多大な貢献をされている塚原千恵子女子強化本部長に対して公共の場で、「指導者として失格」の烙印を押した事は、即あなた自身、協会副会長として、日本体育大学の学長として、器械体操のオーソリテイーとしての見識と教育者、指導者としての「失格」の烙印を自らの額に焼き印を押したに等しいと私は思います。誠に残念な事です。

勿論、塚原千恵子女子強化本部長には、沢山の功と罪の罪もあります。その事は、次回のパワハラ問題で取り上げる予定にしています。先ずは、貴殿の大学の山積された暴力問題の処理、改善が先決ではないのでしょうか。

スポーツ、競技スポーツ、体育界での教員、指導者の暴力問題の多くは、日本体育大学の教育、指導の欠落から発し、国民、社会、教育界に多大な不信とご迷惑を与えている現実と事実に正対して勇気を持って取り組まれて下さい。

貴殿の大学内の暴力を起こしている学生、学生選手、教員、指導者に先ず「失格の烙印を押し、勇気ある学長としての決断とその処理」をしては如何でしょうか。貴殿は、大学学長として法人経営者でもあり、文科省から認められた1号理事であり、発言力、決断力を備えているのをご存知でないのですか。貴殿だけでも、誠実で、クリーンな日本体育大学の経営理事で在って欲しいと願っています。体操協会の副会長の重責を兼務する時間もエネルギーも貴殿には、無い筈です。

この事を肝に銘じて一人でも多く社会で貢献できる学生達を輩出して下さる事をお願いします。K'sファイルの日大問題で貴殿の大学に問題が飛び火する事は、時間の問題と記しましたファイルを読まれていますか。大学の広報室には、送ってありますのでご参考にされて下さい。老婆心ながら申し添えさせて頂きました。

まとめ

これらの疑問からも、速見コーチの暴力事件と宮川選手のパワハラの発言は、リンクしていないと言い切れないのは、個々の関係がスッキリしないからです。もしかして、一連のシナリオは、あるシナリオライターにより描かれているような気がするのは不合理解釈かも知れません。

まだ若く社会経験も乏しい18歳の宮川選手にプロ宣言までさせて、あのような原稿を作成して読み上げる事は、非常に不自然な様子が伺えます。また、会見では、未成年の宮川選手の保護責任者として保護者が同席されなかったのも非常に考えさせられました。宮川選手は、既にプロ選手のようですが、プロとしての意味と自覚が理解できていない様に思えてなりません。

宮川選手の立ち位置と記者会見は、大人達の神輿に担がれていない事を切に願う次第です。本当に不敏でなりません。

此れも時間と共に真相が明らかになるのでしょうか。何はさておき、宮川選手は、心と身体の健康を取り戻される事が今現在の最大の課題と問題なのだと思われます。オリンピック最終予選会場に笑顔の宮川選手の姿を待っています。

2弾を爽やかなエンデイングで結べませんでした事をお詫びいたします。

 

時事の動向:

1.速見コーチの謝罪会見がありました。暴力の存在を認めました。

2.第三者委員会の5名のメンバーが決定した。メンバーの選考は、公益財団法人日本

       体操協会によるものです。

3.具志堅副会長が、塚原千恵子女子強化本部長を「指導者失格」と断定した。

4.第三者委員会委員長の岩井氏に対して、朝日生命と関係あるのでは、とのクレーム

       が宮川選手の弁護士からありました。岩井氏は、それを否定。

5.速見コーチと宮川選手の間での暴力現場の映像が公開されました。視聴者は、衝撃

       を受けているようです。社会は、それほど競技スポーツ界の暴力の現場、迫力をご

       存知でなかった証です。此処で今迄のマスメデイアの流れに、少し変化の兆しを見

       せている。

6.塚原光男副会長、塚原千恵子女子強化本部長に対して、協会は、職務一時停止を告

        知した。

 

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the SPORTS

 お知らせ:NO.67は、塚原千恵子女子強化本部長へのパワハラ問題に付いて述べさせていただきます。スポーツ・アドミニストレーションからの視点では、どのように理解し、どのようにするべきか、マスメデイアからの情報を基に述べたいと予定しております。