KファイルNO.202:MLB機構はWBCを梃に権力拡大を目論むか(Ⅲ)

KファイルNO.202:MLB機構はWBCを梃に権力拡大を目論むか(Ⅲ)

無断転載禁止               毎月第二、第四木曜日 掲載

スポーツ・アドミニストレイター

日本に初めてスポーツ・アドミニストレイション論を導入

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目次

MLB機構はWBSCを抱き込み世界の野球界の権力の頂点を目指すか

世界野球ソフトボール連盟(略称:WBSC、World Baseball Softball Confederation)

先ず初めに

I. WBC創設に関する不透明な骨格

  1.WBC創設期の背景と起因

  2.日本プロ野球機構(NPB)とMLB機構の関係

  3.MLB機構の真の目的

  ■MLBコミッショナーの現実的ターゲットは

       ■日本プロ野球選手会MLB選手会の違い

II. 侍ジャパンの運営母体

         ■㈱NPBエンターブラズ

第三弾のまとめ

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注:本掲載内容は、基本的に筆者の専門知識、経験、記憶を基に作成致しました。よって、時系列、事実と異なる箇所があるかもしれません事を最初に申し述べさせて頂きます。筆者の主観に関しては、「筆者の私見」とさせて頂きます。読者の皆様には、出来る限り分かりやすく解説、お伝え出来ますよう努力させて頂きます。

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2023年6月15日                         公開

KファイルNO.202:MLB機構はWBCで権力拡大を目論む(Ⅲ)

無断転載禁止 

MLB機構はWBSCを抱き込みIOCと如何に共存するか

リマインド:国際野球連盟(略称:IBAF)は国際野球ソフトボール連盟に改名

IBAFは、2013年に国際ソフトボール連盟(略称:ISF、International Softball Federation)と統合して世界野球ソフトボール連盟(略称:WBSC、World Baseball Softball Confederation)に改名されました事をKファイルNO.201でご紹介済。

 

先ず初めに

この度は、NO.200、NO.201に続き第III弾として、日本国内に於けるWBCに関わる組織・団体(株式会社NPBエンタープライズ)はどの様な人達によって、経営、運営、管理がなされているのか及び、WBCIの株主母体であるMLB機構、MLB選手会との関りを中心にお伝えできたらと思います。本件に関して、野球ファン、国民、社会には、情報公開が極端に少ないまま今日を迎えているように思われます。2023年は、WBC大会は5回目を開催されましたが、不透明で不思議な組織、団体と申し上げます。

それもそのはず、このような国際的な競技スポーツイベントには、オリンピック大会同様に、何処の国の誰がいつ創設したかの、「FOUNDER=創設者」が公表されるべきなのです。しかし、WBCの組織・団体は、開示も告知もされないまま今日に至っている次第です。よって、これは、いわばWBCたる組織は、衣を着せた野望に満ちた幽霊の様な人物と団体が何処かに潜んでいるので読者の皆様は是非思いを巡らせてみて下さい。

この問題は、非常に複雑怪奇でトリッキーな要素が多々含まれています。

本件は、週刊誌記事に掲載される一般大衆向けの内容とは異なるスポーツ・アドミニストレイションの中枢に位置する大事なファクターですので、是非認識を新たにして頂けますれば幸いです。

Ⅰ. WBC創設に関する不透明な骨格

1.WBC創設期の背景と起因

WBC大会は、誰の発案で誰が創設者なのかとお尋ねしても誰もが口をつぐむのです。確かにWBCに関する史実には、1990年後期あたりからMLB内で米国籍を持つ元外国籍選手達のメジャーリーガー達が著しい活躍をする時代に成った事を認めざるを得なくなったのでした。丁度日本選手では、1995年に野茂英雄選手(LAドジャーズ球団)が米国に渡り、MLBで一世を風靡する活躍をしていたころでした。

このころMLBバド・セリグコミッショナーは、米国内に於けるMLBから世界戦略へとの野望を抱き始めたころであったと筆者は強く記憶に残っています。彼らは、これを「MLBグローバル化戦略」と称して、ベースボール市場の拡大による事業収益の増大にみならずIOCの野球に対するコンセプトに疑念を持ち始めた様子が伺えた次第でした。

それは、丁度日本国内に於いてはMLBのシーズン中のLIVE放送がNHKを中心とした民放TVのBSチャンネルが増加したことで、各局スポーツ番組ソースの需要が急激に高まって時、丁度MLBでは野茂英雄選手の後、イチロー選手というスパースターが生まれ、その後を追うようにボストンには松坂大輔選手、ヤンキースには松井秀喜選手が活躍しだした時期に重なります。

日本のお茶の間では、連日早朝からMLBで活躍する日本人選手を生で観戦できる時代が来た次第でした。これと共にMLB機構は、本格的に事業を展開する拠点に「MLBオフィス」を東京に構えて事業展開を本格化させて行ったのです。

そして今日、大谷翔平選手の超人的な活躍は、まさに「日本国民の朝の太陽」です。大谷選手は、野球選手が成せる最高の「GIFT」を毎朝母国に届けてくれているのです

 

2.日本プロ野球機構(NPB)とMLB機構の関係

日本のプロ野球界とMLB機構との関係は、昔から讀賣新聞社(読売巨人軍)独壇場で、MLB側との交渉事は多岐にわたり全て讀賣を通して行われていました。しかしこれらは、讀賣新聞社が直接的に行っていたのではなく、戦後米国進駐軍に在籍してた日系人を仲介人として、言わば新聞社側の顧問的立ち位置(後に顧問として)で、MLB側も同人物を重宝に通訳兼アドバイザー的な存在で信頼を寄せていました。その仲介人は、日本球界が米国人選手を欲しがるので仲立ち役で米国選手が日本球団に紹介していた事も事実です。勿論このような重大な情報は、全て讀賣新聞社にオンタイムで流れていたのは語るに及びませんでした。

 

筆者は、このような実態に遭遇し、MLB機構と讀賣新聞社の関係を直に体験したのは1975年の頃からでした。しかし、この様な独占的なプロ野球界の状態も時代の流れに逆らう事は出来ませんでした。其れは、丁度筆者が米国の大学と西武・国土計画を兼務するようになった時期を境に転換期が訪れたのでした。

時は、1979年晩秋の頃の事でした。小職は、日米野球で来日していましたMLBコミッショナーのブーイ・クーン氏を米国の親友の紹介で、当時プロ野球球団を持った西武ライオンズ堤義明オーナーを直接ご紹介する形を取るために米国の大学から急遽一時帰国をしたのでした。帰国と同時に小職は、芝白金にある迎賓館(旧浅香邸、東京都庭園美術館)に滞在先のニューオータニホテルからMLBコミッショナー氏をお連れして、二者会談を設定、開催致しました。それは、あの忌まわしい江川問題の終演から1年後の出来事であったのです

この会談は、終始穏やかな雰囲気で進み今後の日米の野球界の在り方、現在の日本プロ野球界の実状等も含めた話し合いが双方からなされ、コミッショナー補佐氏も同席されてメモを取られて居ました。堤義明氏側は、小職河田が通訳と補佐役を兼務させて頂きました。今日では、つい先日会談でお目にかかった様な記憶が蘇るしだいです。

本会談は、「G‐File長嶋茂雄と黒衣の参謀」文藝春秋社 著武田頼政 P.204~206に明記されています。

本会談後、日本の球団は、讀賣新聞社の日系人顧問を通さずとも選手の代理人を通じて交渉が出来るよう解放されたのです。これは、日本プロ野球界にとって大きな成果と改革の一つであったと思います。今日では、本件が起因して活躍できる外国人選手は各球団の努力次第で獲得でき球団の勝利を左右する情況を演出している次第です。片や、あぐらをかいて巨額な投資をしても外国人選手に裏切られてばかりの球団は、そうでない球団との格差が大きくなるばかりの様です。此れも競争の原理がそこに作用しているからだと思います。

本会談に若輩の私が同席させて頂けたのは、その後の自身の人生に大きな自信と足跡と成りました事を付け加えさせて頂きます。

隔年毎にMLBのオールスター戦を日本に招待し、後楽園球場、東京ドームで開催して参った歴史を読者の皆様の記憶に残っているのではないでしょうか。しかし、MLBのシーズンゲームが生中継で日本の家庭の茶の間で観戦できるようになり、また、バブル経済の後ろ盾も伴い日本の野球ファンは、もうMLBオールスター戦に対する興味が段々と無くして行ったのでした。

その根拠は、来日した選手、家族、関係者の言動、行動を見るにつけ、何か日本に観光旅行かピクニックに来ている雰囲気で真剣にプレイする為に来たのではない事を見抜いた次第です。そこで日本側は、バブルの勢いを借りて広告代理店とTV局が湯水のように莫大な経費を投資し、MLBのシーズン公式戦をそのまま東京ドームに運んでくることになったのです。しかし、このプロモーションスタイルもやがてバブルが弾けるや、間もなく姿を消して行ったのは昨日の様な気がいたします。

 この後10年後に長嶋茂雄氏との出会いにより、小生が長嶋ジャイアンツの補佐役に任ぜられ、あの94年のメイクミラクル、96年のメイクドラマに立ち会うとは、誰が想像できたでしょうか。しかし、此れも天に与えられたデスティニーであり因果な現実だったのです。

3.MLB機構の真の目的は何処に

MLB機構はWBSCを抱き込み世界の野球界の権力の頂点を目指す事を目論んでいる様な近年の動きと現実のように思えてならないのは私だけでしょうか。

その根拠には、IOCの野球競技種目への優柔不断な賛否論による不安定な状況とオリンピック競技参加に伴う厳しい規則がメジャーリーグを中心とした野球界に不利益を与える事が大きな要因と考えられるからです

 

近年のMLBと日本球界との関りと歩みの中で、日本のプロ野球界も球団の経営者達は、一事業所的な位置付けをされて居ました。しかし、今日に於いては、事業所の親会社が巨大化なったIT産業、食品飲料会社、金融関連産業、等に巨大化なった為、プロ野球界の老舗とされた鉄道、新聞業界の様変わりにより、極端な格差が生じてしまったと申し上げて過言ではありません。読者の皆様も肌で感じてられるのではないでしょうか。

このような現実を鑑み、日本プロ野球の中興の祖として君臨してきた讀賣新聞社(東京読売巨人軍)は、NPB機構加盟の他11球団が以前の様に東京読売巨人軍在りきでは今や無くなってしまった現実を直視する時が来たのです。

そこで、兼ねてから長年に渡り日本の老舗球団とMLB機構と手を握り新しい野球界の共通の認識とビジネスに於いて新しい世界に通じるイベントとして「WBC」を創設、育てて行く方向に走り出した真意が此処に在ったとしても、不自然な事ではありません。

丁度NO.201号の「米国から便り」で紹介させて頂いた、米国の大手新聞社のスポーツColumnist氏のWBC評にも小生の私見に近い内容が含まれていた事を読者の皆様はお気付きになられたでしょうか。

  • リマインドとして、米国の友人からのお便り紹介

「Hi My friend

私は、あなたが毎月公開されているKファイルのファンです。記事は、大変貴重なソースです。我が社には、翻訳セクションが完備しているのでいつもKファイルが日本語なので翻訳のセクションからデスクに届くのを楽しみに拝読しています。他社の友人のColumnistも同じようにして読んでいます。あなたの事は、多くの米国のスポーツColumnistは知っています。

私の会社内では、 WBC に付いて詳しく知っている人がいるか?お恥ずかしいですが疑わしいです。おそらく誰も知らないと思います。

ご存じの通り、私も長年オリンピック、MLBNFLNBANCAAを取材担当していますが、WBCに付いて原稿、記事を書いた記憶がないのです。其れほど、米国のスポーツ・メディアも一般メディアも興味を持って対応していないのは、間違いありません。私は、WBCの主催者とこれをオペレイションしている人達、組織は、米国以外の国(例えば日本)でやっているのでないかとも思わせる程、情報は皆無に等しいです。

多分あなたの方が、全ての重要な情報を把握しているのではないでしょうか。米国でこの時期(3月中旬から4月上旬)に国際的なイベントを行う発想は常識では考えられないでしょう。WBCの興行の成否に関わらず、主催者は、日本の企業、スポンサーが補填してくれる約束になっているようなので、主催者も名義貸しをしているのでないかと疑いたくなります。あなたの意見を聞かせて下さい。

信頼する友人より(米国大手新聞社、スポーツ担当Columnist)」

 

MLBコミッショナーの現実的なターゲット

その最大のビジネスターゲットは、極東アジアの日本、韓国、台湾、中国市場なのです。その中での最大のマーケットは、日本市場である事は疑いの余地はありません。特にWBC開催に於ける成功の可否は、日本側の財政的な支援無くしては、当初よりWBCの開催はあり得ませんでした

このWBCが公になりだしたのは、忘れもしない2005年5月でしたかMLB機構が突然野球の世界大会を開催する事を発表したのでした。丁度この時期筆者は、長期休暇を取って米国に移動、2006年10月出版を予定していました「G-File:長嶋茂雄と黒衣の参謀」の思案を熟慮していた時期であったと思います。この発表前の情報は、MLBの友人氏から電話連絡を受けて知ったので、よく覚えています。

そして、其の後それまでに既に準備をされてきた14カ国の代表者をその年の7月のMLBオールスターゲーム開催地のデトロイトに招待したのです。この招待者の中には、1961年に国交断絶したキューバと日本は、選手会が猛反対するので招かれて居なかったのでした。

日本が出席を拒んでいた理由は、当時日本のプロ野球選手会の会長に古田敦也選手がなっていたのです。古田選手・会長は、MLBの本企画は不明瞭な点が多々あり、特に開催時期が3月となっている事、選手への報奨金の分配、等に付いて選手を代表して強く異議を唱え、選手会として出場を拒否する構えを崩さなかったのでした。当時の古田選手に日米の野球界のポリティカル・ゲームを理解しろと言って、理解できるものではありませんでした。

そこで、MLBは、日本野球機構(略称:NPB)、日本選手会に強烈な脅しを掛けて来たのでした。勿論、当時は、日本のNPB機構内の情報はオンタイムでMLBコミッショナーの耳に入っていた事はいうまでもありませんでした

日本選手会は、現役の選手が役員として鎮座する虚弱団体なので、NPB加盟する各球団経営者から所属球団の選手会役員の現役選手に直接的な圧力が掛かれば、ひとたまりもありません。NPB及び選手会は、MLBの軍門に下り簡単に引き下がったのです。

よって、本件は、最終的に日本プロ野球選手会が反対を撤回して2005年9月に選手会会長の古田敦也選手がNPB機構に参加の意向を伝えて翌年の2006年の第一回大会に出場したのです。

日本プロ野球選手会MLB選手会の違い

日本プロ野球選手会(Japan Professional Baseball Players Association、略称:JPBPA)は、日本野球機構NPB)に参加するプロ野球球団に所属するプロ野球選手を会員とする日本の団体である。団体の性格に合わせて労働組合と一般社団法人の2法人が登記されています。「選手会概要より」

本来は、プロ野球選手会の運営管理者を現役選手が担うなど、最初から素人集団なので現在もNPB機構に対して殆ど力を持たず、球団オーナーの言いなりである始末です。これが、強力なMLBPA(MLB選手会)との大きな違いなのです。MLBPAは、ある意味においてMLB機構とは対等以上な力を有しているのです。

しかし、このMLB選手会の力がWBCを創設する為の最大のネックと障害になっていた事など関係者以外に誰も知る由もありませんでした。MLB選手会は、MLBでプレイしている選手達が加盟する選手組合なので選手を擁護する強力な組織集団である事は言うまでもありません。そこで本WBCを設立するに当たり、MLB機構は、MLB選手会の協力と同意無くしては何もできない構造とシステムになっているのです。

MLB選手会に取りましては、WBCに対して何もせずとも大金が転がってくるこんな美味しい話は嘗てありませんでした。しかし、MLBの選手達に莫大な報酬を与えている(契約している)のは、30球団の各オーナー経営者であり、MLB選手会はその個々の選手を擁護、プロテクトする言わば弁護士集団のような組織・集団なのです。

選手会WBC設立に反対したら、コアの選手達は、プレイしない現実が待っているのです。そこで、WBCを推進しようと立ち上がったMLB機構のコミッショナーは、本プロゼクトを推進したがっている日本側の協力者達の手を借りなければこの大きなハードルを越えられない事を伝えたであろう様子が伺えます。

それでは、何を持ってこの障害を乗り越えたのでしょうか。此処で客観的に推察できる実弾は、MLB選手会に共同経営者としてWBCIの経営者株を譲渡し、MLB機構とMLBPAの二つの組織が握手をした姿が、現在の姿であると推測できるのではないでしょうか。しかし、此処で素朴な疑問として残るのは、いったい誰が共同経営権の株を選手会に譲渡したのかです。選手会側が自ら株を購入する事は、考えにくいと考えられるからです。ここに登場するのはMLB機構とコミッショナーに近い日本側の協力者達が介在しているような気がしてならないのは私だけでしょうか。まさか、日本側の協力者・企業も共同経営者として参入しているのではとの疑念が頭をかすめるのも本業界の関係者の面々から自然の摂理かもしれません。読者の皆様は、どの様に思考されますでしょうか。

II. 侍ジャパンの運営母体

■㈱NPBエンターブラズとは

NPBエンターブラズは、WBCIの傘下にあり一般社団法人日本野球機構(略称:NPB)と同機構に参加するプロ野球全球団(2014年現在12球団)が共同で出資して、2014年11月に設立された「野球日本代表・侍ジャパン」に関連するグッズ販売やテレビ放映権管理などを行う会社である

会社概要

NPBエンタープライズでは、プロを中心に構成するトップチームを中心に、日本のアマチュア野球の社会人・U-21・大学・U-18(高校生)・U-15(中学生)・U-12(小学生)・女子チームを一体化して運営することで、侍ジャパンを全面的に支援・強化していくことを目指している。

トップチームはチーム編成などが単発性であり、継続的な強化は課題材料となっていたが、今回の運営会社の設立は各カテゴリーの侍ジャパンの事業を一体化させて、主に強化試合などを中心とした試合の企画・運営、放映権やグッズの販売が中心軸となる。

社報

 2023年5月8日、同日付で取締役でNPBコミッショナー榊原定征が最高顧問に就任し、6月1日付で読売新聞東京本社野球事業部長の吉岡則雄が5代目の代表取締役社長に就任することを発表した。「以上(株)NPBエンタープライズ会社概要より」

 

第三弾のまとめ

WBCに関わる日本側のNPB機構、(株)NPBエンタープライズ中核には、読売新聞社から派遣された陣容で固められている事を本第三弾でよく理解されたのではないでしょうか。これに広告代理店電通が加わっている事からIOC、国際野球ソフト連盟、日本野球連盟、等の目配りも出来て居る。しかし、問題は、讀賣にグローバルな世界での人脈が薄い事です。WBCは、MLB機構のパワーを後ろ盾に、今後日本国内では讀賣新聞事業局が主体となって新たな野球利権の再構築の礎を得たのでないかと筆者は勝手に想像を致す次第です。これは、東京読売巨人軍の再建より遥かに魅力的な様子が内部の激しい行き来から読み取れる次第です。

 

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of Sports)

紹介:G-File「長嶋茂雄と黒衣の参謀」発行文藝春秋社 著 武田頼政

   Kファイル、KファイルNews Comment by Hiromichi Kawada

お知らせ:次回第四弾を持って、WBCに関する連載を終了する予定です。第四弾に付きましては、WBC第五回大会の編成を話題にスポーツ・アドミニストレイターの視点で解説させて頂けたらと予定しています。読者の皆様は、何を期待されますでしょうか。