KファイルNO.193:学校法人日本体育大学は誰が為の最高学府か

KファイルNO.193:学校法人日本体育大学は誰が為の最高学府か

無断転載禁止                毎月第二、第四木曜日掲載

スポーツ・アドミニストレイター

日本にスポーツ・アドミニストレイション論を導入       

日米で実践スポーツ・アドミニストレイターの先駆者  

(プロフィールは別途ご検索下さい)

 

読者からのお便り紹介~

河田弘道

KファイルNO.192ブログ拝読しました。

 日体大への母校愛に満ちた内容を、再び新年の第1弾で拝読しました。今年は、昨年のリマインドと、それから1年が経過しての見識を述べられているので、期待された変化に乏しい事が、素人目にもよく理解できました。

 特に「大規模の不祥事を起こした日本大学は、学校法人の理事会、評議委員も人心一新され、昨年より生まれ変わろうと努力をされています。彼らは、今新理事長を御旗に高潔を取り戻そうと関係者一同責任ある行動を取り始めています」という日大との比較の一文に、OBであると同時にスポーツ・アドミニストレイターという専門家目線での厳しい指摘が、「笛吹けど踊らず」でもどかしく思われていることがひしひしと感じられました。

 毎回、スポーツ界を一刀両断にされる厳しいご意見を読まさせていただいております。大型台風のような外圧となり、通過後には青空がのぞく日がやってきますことを切に願っております。ただ、日体大が、そうは簡単にはいかないことが残念です。今年は卯年で、干支でいうと癸卯(みずのと・う)だそうです。

癸卯には「これまでの努力が花開き、実り始めること」といった縁起のよさを表す意味があるそうです。そろそろ悪者が脱兎の如く逃げ出すことを願っております。                  読者より(大手新聞社記者氏)

河田弘道

お疲れ様です。そしてブログ内容拝読いたしました。

日本体育大学御出身者の河田様は、さぞご心痛をお察し申し上げます。

「体育大学」としての看板がありますので、他校より優れた成績を収めなければならない重責を背負いながら、往路・復路ともに18位、総合17位と全く振るわなかったのは大変残念でした。独裁経営者の組織では、自らの利権にばかり目を取られてしまい、肝心な学生達の教育に目を向ける意識も見識も無いのが問題だと思います。

「俺の言うことを聞かない奴は切る」と言う完全な独裁経営者の典型です。教育するべき場所ではなく「金儲け」の場所と化しているので、良い選手も獲得できなし、育たないと思われます。自身の将来のために「体育大学で学びたい」と言う生徒が夢を見て、そしてその夢を叶えるために入学したにもかかわらず、パワハラ、いじめ、大学の指導者、管理者の不謹慎で傲慢な行動では、夢を叶えることは出来ません。膿は即出すべきだと思いますが、指導者、管理者達が私欲に目が向いている様では、まともな教育、指導は出来ないと思います。生徒や真面目にやっている人々が可哀想です。 

読者より (プロ競技指導者)

河田先生

更新お疲れさまでございました。母校の衰退に心を痛めておられるご様子、良く理解できます。これは、日本の保守の衰退と同じで、どこか私の嘆きと同じです。すでに見抜いておられるように、ろくでもない大人が大勢闊歩する日本社会となりました。少しでも「これはおかしい」と感じるまともな大人が増えてほしいものです。しかし、かつてのライオンは輝きを失い瀕死のようです。それも悪しき体育会系体質をアップデートができないまま泥沼に沈む日本型リーダーたちの縮図そのものです。悲しい現象です。 読者より (スポーツクラブ経営者)

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目次

KファイルNO.193:学校法人日本体育大学は誰が為の最高学府か

日本体育大学は資質の高い人材が必要

はじめに

    ■体育大学教授に新たな疑惑事件が勃発

Ⅰ.週刊文春の価値ある取材とその公表

    ★文春は齋藤監督と大学にQ&Aを求めたが

Ⅱ.週刊新潮への勇気ある内部告発

日体大教授兼監督の詐欺疑惑が発覚

    ■学生達を食い物にしたピンハネ稼業

    ■斎藤教授の知られざる“裏の顔”

    ■当の齋藤監督に問うべく本人の携帯を鳴らすと

Ⅲ.斎藤一雄氏の人となり

    ■置屋相撲部から売られてゆく学生選手の運命

Ⅳ.筆者の視点と見解

  筆者が読者から得た本音

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2023年1月26日                       公開

KファイルNO.193:学校法人日本体育大学は誰が為の最高学府か

無断転載禁止

日本体育大学は資質の高い人材が必要

はじめに

  嘗て朝日新聞朝刊には、全国の教育機関での暴力事件の特集を大々的に掲載されていました。中でも日本体育大学の記事は、特集取材を男・女の教育担当記者が行った記事が掲載されていたのを記憶しております。その特集記事には、当時大学内調査報告書として、体育大学内外に於いて起きている事件数は、毎年約700件近くと公表されていました。

これは、もう大学教育機関として常軌を逸脱した件数である事は言うまでもありません。この数字の中には、「教職員、指導者及び管理者が学生に対して行う行為」、「学生と教職員の間で起きる行為」、「学生と学生の間で起きる行為」、「学生と外部の人間との間で起きる行為」が含まれています。このような行為が長年常態化し学内では、慢性化してしまっている状態が想像できる次第です。

当時の学長(谷釜了氏)は、新聞紙上で「暴力一掃宣言書」を告知されましたが、それ以降も事件は途絶えるどころか、近年の駅伝部で起きた事件などは、監督に寄る暴力事件をコーチングスタッフが事の次第を文章で石井隆陸上部長、谷釜学長宛に上伸しても、学長自らが「報告内容を書き直せ」との指示、指導を陸上部長経由で本人達に差し戻しを受けたとの事のようです。その後、本件に付いては、松浪理事長自ら都合の良い関係者を十数名招集し、誠実で正直な陸上部コーチ達はリンチもどきの脅しを受け、逆に報告した人間達を悪者にされ、果てはスケープゴートにされた事をNO.192で詳しくご紹介致した次第です。

このような学内のアドミニストレイションの実態から、実は学長、副学長、事務局長、法人理事長、常務理事、理事と上記リンチ会議に出席しているにも関わらず、誰一人として「それは事実と異なる。このコーチ達は暴力の現場を報告してきた人間で裁かれるのは、監督である」と発言しなかった事でしたこれにより、日本体育大学には「JusticeもFairness」を持ち合わせている教職員、経営者、運営者、管理者は、居ないことを証明した事に成ります。これは、暴力(パワハラ)以外の何物でもない卑怯者の誹りは免れません。日体大は、卑怯者の集まりか。傷付けられた者達の痛みは分かっているのか。この方々には、はたして体育、スポーツについて語る資格はあるのでしょうか。

日本体育大学は、文科省スポーツ庁から各大学に「スポーツ・アドミニストレイターを置く事の指導」を受けた際に率先して、「スポーツ・アドミニストレイター」の肩書を教員に与え、その職責、責務の担当者を置いたのが日本体育大学だそうです。

しかし、この人物は、スポーツ・アドミニストレイションの専門家でも経験者でもないので、何をする事がスポーツ・アドミニストレイターなのかも理解、認識出来ていないようです。これは、ごもっともな事です。

このように肩書を与えた任命権者は、スポーツ・アドミニストレイションに付いての知識も理解も無いのが実態です。

■体育大学教授に新たな疑惑事件が勃発

   昨年体育大学は、隠蔽されていました一大事件が二件大手週刊誌二社により公表されました。その二件の記事は、何れも同一教授が関与した事件です。

それを公開したマスメディアは、週刊文春週刊新潮でそれぞれ異なる問題と疑惑を徹底した取材に基づいた内容でありました。そして、それぞれの記事の根拠は、直接的、間接的に関わる内外の告発者を基にした記事である事から、両誌は証明できるに足りるエビデンス保有していると理解致します。

そこで先ず、読者の皆様には、このそれぞれ異なる事件の疑惑問題を掲載されている二社の記事をご紹介させて頂きます。紙面の都合により、記事の全てをご紹介するのは、難しい事をご了承下されば幸いです。

 

Ⅰ.週刊文春の価値ある取材とその公表

2022年4月7日号 「週刊文春」記事を引用

北勝富士嘉風も…日体大監督「あっせん部屋を断ると破門の掟」

 大相撲大阪場所で初優勝した若隆景(東洋大)をはじめ、いまや幕内の約3分の1を占める大卒力士。昨今、勢力を拡大しつつあるのが、日本体育大学だ。日体大相撲部を2004年から率いるのは、相撲部OBでアマ横綱にもなった齋藤一雄監督(54)。統計学や映像分析を駆使する先進的な指導者として定評がある一方、理不尽な“掟”を振りかざすという。 

日体大相撲部の齋藤一雄監督

「現在、関取以下を含めれば10人以上の卒業生が角界にいるが、大半が監督の指定する相撲部屋に入門しています。もし断って自分の希望する部屋に入れば、監督から“破門”されるのです」(日体大相撲部関係者)

 実際に破門を通告された力士は、少なくとも3人いる。嘉風(元尾車部屋・現中村親方)、妙義龍(境川部屋)、北勝富士八角部屋)だ。日体大OBの話―

「彼らは監督から元横綱千代の富士さん(故人)が師匠を務める先代九重部屋をあっせんされた。でも入門先を自分で選んだため、監督との関係が冷え切った」

元関脇嘉風の中村親方―

中でも北勝富士は、現在も完全な絶縁状態にある。

「監督から両親の面前で破門を言い渡された。主将を務め、学生横綱のタイトルも獲得したが、最後は傷つき、卒業式にも参加せず母校を離れている。以降、大学が贈呈した化粧回しも受け取らず、相撲部の会合にも参加していない」(同前)

大学生の相撲部に入ってしまうと自由に部屋を選べないんだ。

筆者のコメント―例えば中央大学の相撲部は、文武両道の精神で授業への出席を義務付け、学期末試験を受けて124単位を取得し卒業する。大相撲に行く学生選手達は、就活の一環として自由に選べます。現在、幕内で頑張っています。

★文春は齋藤監督と大学にQ&Aを求めた

    齋藤監督は嘉風関や妙義龍関を破門していないと答えてます。付き合いもあると。ただ、北勝富士関に関しては付き合いが無いことは認めたものの、齋藤監督が斡旋した部屋に行かなかったからではないと否定してます。

Q:千代の海の入門先を変えたそうだが。

A:時津風部屋から話はあったが、九重部屋からもあるよと。最終的には、本人が決めている。

Q:一部員の入門先によっては、監督が金銭的な見返りを得ているとも聞くが

A:一切ありません。

日体大に、相撲部員の入門先への斎藤氏の関与や波紋に付いて問うと「事実ではありません」(広報課)と回答。日本相撲協会からは締め切りまでに回答はなかった。さらに千代の海関が九重部屋に入ったのは本人が決めたことだと答えてます。さらに部屋の入門先によっては監督に見返りがあるという噂について聞いてみると、一切ないと答えましたあるって答えたら、もう齋藤監督終わりだからなぁ。もしもらってるなら、日大の元理事の人みたいに国税局が入ったら、わかるんじゃないですかね?大学の相撲部の監督の人の収入ではありえないお金があるはずだろうから。使ってしまってるかなぁ?そんなお金をもらっていたらって話ですけどね。相撲って本当に闇が深い世界だよね。若い人には薦められない。

 今年は日体大から3人がプロ入りする予定だが、「うち一人は、内々で斎藤先生に何と言われようと行く」と話していたところとは違う部屋に入門が決まった。破門を恐れて監督の意向に逆らえない現実がある」(前出・相撲部関係者)

 相撲部屋は一旦入門すれば、自分の意思で他の部屋に移籍できない。

 

Ⅱ. 週刊新潮へ勇気ある内部告発 

2022年12月1日 週刊新潮 記事引用

日体大教授兼監督の詐欺疑惑が発覚

■学生達を食い物にしたピンハネ稼業

「田中元理事長」の右腕「日体大相撲部監督」のピンハネ疑惑

日体大相撲部監督が学生からピンハネ疑惑 相撲の段位申請料に1万円上乗せして請求か。

電撃引退を表明して話題の元小結・千代大龍(34)や、元関脇嘉風(40)などの幕内力士を輩出した日本体育大学相撲部。強豪として知られる同部を、これまで幾度も大学日本一に導いてきた指導者には、ひた隠しにする錬金術があって―。日体大スポーツ文化学部の教授で医学博士の肩書も持ち、理論派指導者としての評判も高い齋藤一雄監督(54)。アマチュア相撲界に君臨した日本大学元理事長・田中英壽氏(75)の右腕といわれ、一連の騒動で“ドン”が失脚したことで、日本相撲連盟の次期会長に推す声さえあるという。

■斎藤教授の知られざる“裏の顔”

 そんな監督には知られざる“裏の顔”があった。

「世田谷の高級住宅街にエレベーター付きの豪邸を構え、愛車はポルシェのカイエン。一介の大学教授なのに羽振りが良すぎます」そう明かすのは、齋藤監督を知る日体大OBだ。

「監督夫人はエルメス好きで、彼は大学の助手に命じて銀座までバーキンを買いに行かせたこともあったんです。結局、行列に並ぶ中国人集団に阻まれバッグを手に入れることができず、その助手を叱責するなどパワハラ気質なところもありましたが、なぜ金があるのか首をかしげる人は多い」

 そんな齋藤監督が秘かに得意としていた“決まり手”は、ある学生の訴えでほころびを見せた。さる日体大関係者が続けて明かす

齋藤監督に対し、その学生が相撲の段位申請のため徴収された費用の領収書を求めたところ、“額面が支払額と違う”とトラブルになったそうなんです。学内でも問題視され始め、慌てた監督はコロナ禍を言い訳に学生の段位申請をやめてしまったのです

一体どういうことか。別の日体大OBに聞くと、「平成16年から相撲部のトップとなった齋藤監督は、一般学生向けの相撲の授業を担当することになりました。日本相撲連盟が認定する初段の段位を取得可能で、就活では資格欄に記載できると人気も高く、年間で優に100人超の学生が参加してきたそうですが、監督は学生1人あたり2万8千円もの現金を申請料として集め、ピンハネしていたのではないかとうわさされているのです

「差額が生じていた」ならば、実際かかる経費はいくらなのか。申請を受け付ける日本相撲連盟に尋ねてみたところ、「初段の審査料、登録料、昇段時会費の三つを合わせて1万円、それと在学中の会員登録料が4年分で8千円。合わせて1万8千円が必要となります」前述の“監督プライス”が2万8千円なら、差額の1万円はどこへ消えてしまったのか。

■当の齋藤監督に問うべく本人の携帯を鳴らすと、

「差額といっても、審査料もかかっているし……。正直、連盟にいくらくらい渡しているか、調べてみないと分からない。ピンハネはしていないし、懐になんか入れていません。社会人として、罪の意識を抱くようなことはしていません……」と、しどろもどろの答えに終始するのだった。

そこで日体大にも質すと、書面で回答を寄せた。

「申請手数料として学生から徴収し、結果差額が生じていたことを大学として確認しました。使用については相撲部の活動費用に充てていたと齋藤に確認しました。会計上の処理について大学としては把握していません。報告も受けておりませんでした」(広報課)

世間離れした“ごっつぁん体質”に染まった裸の王様が、学生たちを食い物にしたとの誹りは免れまい。

Ⅲ.斎藤一雄氏の人となり

日本体育大学、教授、相撲部監督

斎藤氏は、嘗てはよくSNSに登場され日体大相撲部の躍進、学生選手への指導理念、等々について真摯に述べられていました。

筆者は、2008年まだ中央大学の教授職にありましたころ日体大の当時理事長の上平雅史氏、当時学長の落合卓四郎氏、両氏の招聘に寄り講演に招かれた際以後、落合学長、監物永三副学長のたってのお願いで何度かスポーツ局所属の競技スポーツ指導者、監督、事務職員達の会議に招かれた事がありました。

その当時より、この度本週刊誌にスキャンダラスな紹介を受けています斎藤一雄氏とも面識がありました。当時の印象は、物静かな様子から口数の少ない方としか印象には残っていませんでした

その後、Facebookで活躍の様子を自ら紹介、告知、掲載されるようになり私も応援のコメントを何度か致しました。彼からは、その都度真摯な返信を頂いておりました。しかし、斎藤氏が、昨年マスメディアの度重なる報道による「日本相撲協会の特定の部屋の親方と日体大学生選手を利用した人身売買的な手法」により、大相撲界に学生選手を斡旋して、勢力を伸ばしているとの報道を知る事になりました。私は、そこで斎藤氏に対して、Facebookを通して公開質問状を出しましたが、レスポンスは無くそれ以降Facebookに斎藤氏は、投稿をされなくなりました

公益財団法人日本相撲協会に所属する各部屋の親方衆(とその後援会)と学生選手を斡旋する関係者との間には、何の契約書も存在しません。しかし、斡旋者への礼金が手渡るのは業界の伝統的な慣習であり、現存するのは、業界の常識でもあるのです。その礼金も学生選手のランキング(学生横綱を最高ランクとして)により礼金の中身もランクがあり異なるのも業界の伝統的な常識の様です。

このような事を野放しにして、コンプライアンスを語る公益財団法人日本相撲協会、この公益財団を翼下に置き指導的立ち位置の文科省庁にも大きな疑問と問題の本質がある事に対して、何故改善、改革が出来ないのかも一つの事件なのかも知れません。

置屋相撲部から売られてゆく学生選手の運命

   この度2連覇した学生選手達も相撲界に近く売られて行くのか。国税庁は、日体大経理課、本人の確定申告に税務調査は入らないのか。斎藤氏は「ごっさぁんです」でポルシェを乗り廻して優雅な生活を送られているとの報道のようですが。この方は、幾つ異なる顔を持っているのでしょうか。小生が存じている斎藤氏は、誠実で学生思いの実直な方の側面でした。

大学教授がこのような闇の人身売買をやっているとの疑惑が掛かっている以上大学理事、評議委員達、大学管理者達は如何しているのでしょうか。或いは、皆さん同じような事をしているので、「赤の信号を皆で渡れば怖くない」で皆さん脛に傷持つ仲間集団で大学、法人自身が機能不全か、教育機関という蓑を着たフェイク大学教授と経営管理者なのでしょうか。

文科省庁(旧文部省)の許認可制度は、一度許可を出すと後は各大学の学校法人任せで関知せずの優柔不断な省庁なのです。しかし、約10数年前に文科省が各私大に指導した「大学教授会の権限の剥奪」以来教授会の権限は、全て経営陣特に経営者の理事長に集約した事で、一昨年来起きた日本大学の理事長及び理事達が国税庁、地検特捜部の査察を受け逮捕された事件を醸成した大きな要因の一つであった事は読者の皆様もご承知の通りです

この最大の要因には、文科省の優柔不断な指導と私大学校法人への丸投げが社会、国民の知る所になった次第です。そこで、文科省は日大事件後理事長に集約していた権限を分散する事で修正を図ろうとしたのです。しかし、日本体育大学は、現在も尚理事長、常務理事に権限、権力を集中したまま経営、指導、運営、管理がなされている事からこのような悪しき大事件が後を絶たない次第です。

Ⅳ.筆者の視点と見解

斎藤一雄氏の本件は、学校法人日本体育大学日本体育大学として、マスメディアに何の説明も情報公開も無いまま今日を迎えています。大学教育機関の教育者、経営者としての対応はこれでよいのでしょうか。

一体学内では、どのようなことになっているのかを内部関係者にお聞きしたところ「斎藤氏の学内での行動は、「常々水面下で動く性格が得意技」で理事長、常務理事、歴代学長の庇護の下にあるようです」との説明を受けた。残念ながら大学法人、大学の経営、管理者達は一蓮托生の様子が伺えます。

この度の不祥事は、最初の報道に対する大学経営者、大学管理者が襟を正せなかった事に起因していると思います。

本件は、斎藤教授兼監督並びに日本体育大学側が説明責任を果たせていない、果さないという事でマスメディア報道を認めた事となりました。大学当局、雇用責任のある大学法人は、本件を「否定した」ことを持って解決したのでなく新たなるBLACK BOXに蓋をした事に成るのです。

此れでは、私大教育機関の責務と使命を果たした事に成らず、コンプライアンスを犯した大罪をまた新たに構築する事となっている事です。

スポーツ・アドミニストレイターの視点で申し上げます。体育大学として本件を処理する方法は、至極簡単な事なのです。

大学と法人側は、大学設置基準並びに大学、法人の内規に基づいた処分、罰を学内規律委員会に諮り、その結論を基に精査し、本人を呼び理事長、大学学長、規律員会委員長同席で任命権者の理事長から大学、法人の総意を本人に伝え、本人に最後の説明責任を果たさせることです。最終的には、任命権者の理事長の決断を本人に通達し、その後情報公開する義務と責任があるのです

斎藤一雄氏は、本大学法人、大学の裁定に対して意義がある場合は堂々と異議申し立てをして、司法の場で争われることが寛容であると思われる次第です

これらの実務作業を都合が悪い(理事長、常務理事に出来ない理由があるのか)ので隠蔽しようとするその姿勢が、学校法人日本体育大学の本質的問題の根源であると確信する次第です。

筆者が読者から得た本音

 読者からの便りの中には、「日本体育大学は、日本大学同様に行くところまで行かなければ現体質の改善、改革を期待するのは無理だと思います」とのご意見をお寄せ下さったのは、元文科省の高官だった方でした。

これを拝読致して筆者が強く感じましたのは、これではいつ迄経っても被害者は学生達であり、それをサポートしている何も知らない保護者達である事に変わりはないのです。筆者は、さすが見識の高い元文科省の高官ならではだと改めて見識の在られる方々はもう匙を投げてしまっていると理解した次第です。

筆者は、Kファイルの存在に気付いている内閣府文科省スポーツ庁、等の一部の社会常識をお持ちの方々もおいでる事を存じております。小生は、体育大学の一卒業生として、また、日本に於けるスポーツ・アドミニストレイションとスポーツ・アドミニストレイターの先駆者として、本kファイルNO.192、NO.193を現文科大臣宛にお届けいたす所存です。

その本意は、日本体育大学日本大学のような酷似の事態を抱えている事をご報告致す事です。そしてこのようなコンプライアンス違反を長年起こしているにも関わらず、私大教育機関に対して、何故文科省庁は、指導、改善、罰則を科せないのかを説明できるのか。或いは、文科省庁は、文教族達の圧に屈して、日本体育大学を今後も食い潰される事態を見て見ぬふりをして過ごすのか。現文科大臣、現文科副大臣、等の動きに読者の皆様の外圧を与えて頂きたくお願いをいたす次第です。上記ご意見を下さった元高官でさえ、自浄能力は皆無と判断されて居るからです。

 

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the Sports)

紹介:G―File「長嶋茂雄と黒衣の参謀」文藝春秋社 著 武田頼政

   Kファイル、KファイルNews Comment by Hiromichi Kawada

お知らせ:

NO.192、NO.193と大学教育機関の現場で有るまじき行為と実態をご紹介させて頂きました。本学においては、事が此処迄腐敗してしまった実態と現実を鑑み、世紀の不祥事を起こした日本大学が昨年より人心一新を断行し、現在新理事長の下で改革を断行されています。日本体育大学には、日本大学のような清潔な経営、運営、管理体制に変革する機会は訪れるのでしょうか。その為にも現在の日本体育大学の理事長、常務、学長を支える学校法人日本体育大学の経営陣である理事会、評議委員会のメンバー達のお顔を公開する事が重要であると思われます。その根拠は、このようなメンバー達が現体制に賛同し協力をされている事を国民・社会に知って頂く事に意味があると思うからです。