Kファイル/スポーツ・ドクトリンNO.214:2024「Justice正義とFairness公正」を失った日本の現実

Kファイル/スポーツ・ドクトリンNO.214:2024「Justice正義とFairness公正」を失った日本の現実

無断転載禁止              毎月第二、第四木曜日公開

河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ・アドミニストレイションの基軸は「Justice正義&Fairness公正」

日本にスポーツ・アドミニストレイション論の必要性を紹介

日米で実践してきたスポーツ・アドミニストレイターの先駆者

(プロフィールは別途ご検索下さい)

 

目次

 2024「Justice正義とFairness公正」を失った日本の現実

 変質した大学箱根駅伝は教育にあらず

  年始のご挨拶

  悪徳政治家達に拉致された日本丸(日本政府)は何処に向かう

 伝統ある大学箱根駅伝の崩壊

        ■学生選手の教育を蔑ろにする教育者を自認する経営者

     その根拠

 関東学生陸上競技連盟(学連)を隠れ蓑にした任意団体

  ■専門学部、学科の学生達は生きた教材を研究課題にすべき

 筆者の声が野心家の心を刺激

 

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2024年1月11日 木曜日   公開

Kファイル/スポーツ・ドクトリンNO.214:2024「Justice(正義)とFairness(公正)」を失った日本の現実

無断転載禁止 

変質した大学箱根駅伝は教育にあらず

年始のご挨拶

 日本国は、近年最高の決議機関である国会が不適切、不誠実な国会議員達に寄り国民、社会から信頼を失いつつあります。このような国家の存亡の渦中に新年を迎えたのであります。

 2024年元日は、自然の摂理通り太陽は東の空に上がり、西の空に沈もうとする午後5時前、能登半島を中心とした地域に巨大地震が発生、一瞬にして新年が暗黒の世界と化してしまいました。本日も行方不明者の捜索が連日、連夜冷たい雨、雪、氷の中夜を徹して懸命に行われています。

そして今日は、124時間経過しても80歳、90歳の方々が懸命の救助活動に寄り救い出されたとの朗報が飛び込んで参りました。尊い命です。一人でも瓦礫の下で救出を待たれている人達に救助の手が及びます事を日々心よりお祈りいたしております。残念ながら幾ら人類が宇宙旅行を行える時代であっても、自然の摂理には、無力である事を災害が起きるたびに思い知らされます。

   1月2日午後6時前、東京羽田国際空港C滑走路の離着陸地点では、千歳空港から羽田に向かっていたJAL516便が、着陸と同時に海上保安庁の航空機に衝突事故が発生し、両機とも炎上、海保の機体に同乗していた6名の内、機長が重症、5名が死亡との発表が成されました。JAL516便は、炎上しながら乗務員の適切な誘導で乗員乗客全員379名の命は確保されました。乗員・乗客のうち14人が怪我をした事が確認されています。

本件は、現在懸命の調査、分析がなされています。現時点では、管制塔の管制官海上保安庁の航空機機長、副操縦士への指示、理解、機器の交信記録の分析、再確認ミス、等の問題が浮上し報道されています。しかし、これは、自然災害でなく人災的な問題の可能性が非常に高くなっている事は人間の注意能力には限界がある事を認めなければならないようです。

この様にして、2024年は、それも元日、2日と連続で最大級のトラジディ(tragedy:悲劇、災害)が我が国に襲って来たことです。

長年の平和立国日本は、平和である事に慣れ親しみ過去の歴史の痛みすら消え失せてしまった世代となりました。これに伴い我々日本人は、「ものごとに対し、波風が立たないように対応する忖度」を身に着け、「Justice(正義)とFairness(公正)」の人類・社会にとっての基軸を成して来た原理原則を忘れてしまった事を意味します

 

悪徳政治家達に拉致された日本丸(日本政府)は何処に向かう

      近年では、国の政を職業とする国会議員達の人間力の低下とモラルの低下は甚だしいも のがあります。

これら悪質な国会議員達は、本来タブーとされて参った競技スポーツ事業にまで指触を伸ばし、議員バッチを最大限利権獲得の為の道具に活用している有様はご存じの通りです。彼らの主たる欲望は、民間からの取り立てに飽きず、国民からの税金にまで手を出し、自民党派閥内に於ける中抜き裏金事件が現在司直の手に寄り捜査が進行中であります。これら国会議員絡みの悪事の数々は、司法の手に寄り、国民、社会に露呈し捜査の最中に起きたこの重大災害、悲劇を読者の皆様も固唾をのんで見守られていることでしょうか。

日本丸(日本政府)は、悪事を働く国会議員達とその関係者に寄り拉致されたと筆者は述べさせて頂きます。この拉致船は、現在航行不能で危機管理を制御する為の羅針盤が壊れてしまった状態である事を忘れてはなりません。非常に危険な状態です。この状態を隣国の隣人たちは、侵略のチャンスを伺っているレベル4の状態と申し上げます。

因果にも石川県は、森喜朗氏とその用心棒の馳浩氏の選挙地盤です。お二人は、形勢が不利になるや否や姿を隠す常套手段は身に着けているようです。

読者の皆様は、混とんとする世界の情勢及び漂流する日本丸の行く末を見守って頂き、悪事を働いている治家達を個々の選挙区にお引き取り願い、二度と当選させない事を祈念する次第であります。「皆様の心身の健全」は、我が日本国を再生できる唯一の資源である事を心に止めて頂けると幸いです。

伝統ある大学箱根駅伝の崩壊

■学生選手の教育を蔑ろにする教育者を自認する経営者達

その根拠

  1. 大学箱根駅伝は本来誰の物
  2. 運営管理者の実態(任意団体は情報公開の義務なしが目的か)
  3. 何故主催者(共催者)は、明朗な会計の情報公開を拒むのか
  4. 売り飛ばされた大学箱根駅伝箱根駅伝の商標登録は2004年から東京読売新聞社の持ち物になった)
  5. 利権者の餌食となった大学箱根駅伝
  6. 大会主催者(共催者)は、大会出場校(20校)に裏金を支払うのか
  7. 各大学法人、大学は、どのような経理処理をしているのか
  8. 外国人選手、日本人選手のリクルートに対する規約、規定が皆無
  9. 学生選手の定義が無く学内の授業出席、試験、卒業に関する規定をないがしろにされている。
  10. 学生選手の入学時の特待生制度の定義と内訳を明文化し公表するべき。
  11. 入学条件に特定学部、卒業認定を約束させる学生父母側の手法を受け入れている大学の根拠を明確にすべし。
  12. 大学は何を根拠に学生選手にポケットマニーを毎月支払っているのか明らかにする事が必要。

関東学生陸上競技連盟(学連)を隠れ蓑にした任意団体

    主催者(共催者)は、強化費という名目で出場料(出演料)を近年手渡し、大学駅伝部はそれを受け取っている。各大学法人、大学は、どのような経理処理をしているのか。本戦への出場大学(20校)に対して、主催者(共催者)は、近年150万円が渡されて来ていましたが、今日では300万円と出場校の監督が述べています。

この強化費名目の出場料に関する根拠は何かを明確にし、裏金でないと申すなら何故主催者(共催者)及び各大学は、明確にして情報公開すべきであると思います。また、強化費の名目ならば、代表20校を支え予選会に出場した全校に対しては、ただ働きで何の強化費も分配しないのは大学学生選手へのフェアネスに欠けるのではないか。また、各大会に主催者(共催者)は、バランティアーと称する各大学生を動員しているが、何故アルバイトとして学生達の生活をサポートする基金を設立しないのか。

10億円を超える事業費の利益は、6億円以上とも言われていますが、代表20校への裏金分配後の大半の利益は毎年何処に保管され、何に使用されているのか、国税庁も目をつむっているのでしょうか。不思議な任意団体のようです。これは、今後重大な問題が明らかになると思われます一昔前までは、主催者学連の長の采配に寄り私物化されて来た長い時代がそこにある、悪しき伝統の「学生による自治活動」と称する大人達の談合集団なのです。

予選会出場校への出場料は何もないのか。これでは、大学学生選手を扱き使い、イベントを開催して、莫大な利益を得ている「任意団体」は、教育機関で学ぶ学生達を無償で使い、無償で出場させて食い物にしている只の興行としか思えませんが、これでも教育の一環と理解させるには無理がありそうです

このような常軌を逸した大学競技スポーツ・イベントがルールも明確にしない、金銭の流れの情報公開も拒む、「任意団体」のブラックマスクを付けたフェイクスポーツ団体は、今日迄長年放置されて来た歴史はまさに異臭を放って参ったのでした。本任意団体の存在に疑念を持っても、誰もが見て見ぬふりをして今日も尚図々しく続けている事態は、教育と学生競技スポーツの本来の姿を、大きく乖離させて行く最大の原因が此処にあると思います。このような運営、管理体制である事から、大学内に於いては、学生選手を金で売り買いする所業が長年罷り通っている事を関係者、読者の皆様は何と理解されているのでしょうか。「よく頑張っている」で済まされますか。

 

■専門学部、学科の学生達は生きた教材を研究課題にすべし

     Kファイルでは、数年前から大学箱根駅伝大会の経営、運営、管理に関する素朴な疑念を抱いていましたので、スポーツ・アドミニストレイターとして公開で述べさせて頂いています。しかし、マスメディアを含めた関係者、学生選手、大学運営、関係者からの反響は「柳に風」的な風潮が蔓延している事です。

これは、まさしく長年自分達が築いてきたそれぞれの利権の構造,構図及びその既得権が奪われ、甘い蜜にあやかれない事への忖度が深層にある事を最優先で思考するのだと推測します即ち「ものごとに対し、波風が立たないように対応する忖度の精神が関係者の共通、共有する日本型ヒエラルギーの原形なのかも知れませんこの現象は、逆に不思議な教育機関の経営者と主催者(共催者)の関係を共有した共犯者のように思えてならないのは筆者だけでしょうか。これで一番割を食うのは、学生、学生選手達なのです。

大学には、近年スポーツ学部が設置され、そこにはスポーツ・ビジネス、マネージメント学部、等と分科されている事は体育で全てを納めていたころの時代と比較しますと、とても進歩していると思われます。しかし、そのような学部、学科の指導者、教員達は、何を指導し何を専門分野、部門で教え、学生達は何を学んでいるのでしょうか。このような大学箱根駅伝大会という生きた教材を目前にして、このような矛盾や疑問を何故研究課題として実学に繋げて改善改革しようとしないのか、不思議に思う次第です。

筆者の経験から、このような生きた教材を担当教員が学生達に触れさせることで、真の実学を通して逞しく成長する事を受け合いますもし指導教員、教官が所属大学の管理者、指導者、経営者への忖度配慮から、これら実学指導を怠っているなら、これは教育指導への私的な侵害行為以外に他ならないと思うのは誤りでしょうか

このような分野、部門は、体育(Physical Education)の分野ではありません。大学生達は、知識だけを毎回授業、講義で詰め込まれているのではなく、実学に沿った実践に役立つ講義、研究でなければ、将来への展望も発展にもつながらず、知識の為の知識、学問の為の学問と社会に貢献するような実学とは言い難いのが大学の現場の様な気がいたします。筆者は、日本の大学に於いても教鞭を取らせて頂いた経験からも、実態はコーチング指導ではなくいつ迄も一方的な知識の受け売りの大学での専門授業、講義のように思われた次第でした。読者の皆さんはどう感じられますでしょうか。

筆者の声が野心家の心を刺激

     筆者は、日本の大学の内外で日本のスポーツ界に「スポーツ・アドミニストレイション論」「スポーツ・アドミニストレイター」が必要不可欠である事を2005年(中央大学総合政策学部)以降声高に述べて参って来ています。この声が大学経営者、文科省スポーツ庁の野心家を刺激したのか、省庁の声がかりで各大学にスポーツ・アドミニストレイターなる肩書を持たせた人間を置き始めた次第です。無から有を生んだという事ですしかし、残念ながらこの肩書を得た人達は、専門の知識も実践キャリアも無い、云うならば肩書だけで「魂の無い」厄介な要職を担ってしまったのです。

この肩書きを授けた大学管理者、法人経営者は、その目的がお上(文科省スポーツ庁)からのお達しであるので、指導に従わなければ、大学助成金補助金に響くので「誰でもよいので肩書だけを付けて置け」的な発想から、肩書を貰ったスポーツ・アドミニストレイターは右往左往と小生の資料をパクリ始めたという哀れな状態が各大学の現状であるとの報告を個人的に受けている次第です。全く持って忖度優先の管理者、経営者の思考の様です。

このような実態から、その為にも大学の専門分野、部門には、スポーツ・アドミニストレイション論の大学院の設置が急務なのです。その根拠は、4年間専門学部、学科でスポーツ・アドミニストレイションの基礎をなす、スポーツ・マネージメント、ビジネス、スポーツ・心理学、スポーツ・科学、等々の基礎講座を終えているので、大学院でのスポーツ・アドミニストレイション専攻がスムーズに取得できると考えられるのです。

大学管理者、経営者は、理解出来なければ理解できている人に教えを乞う事が先決です。古人は、「知らないは末代の恥、知るは学生達を救い未来に導く」と云われている所以です。日本人は、体裁を優先して、恥の精神は捨ててしまったようです。悲しい事です。体裁だけでは、机上の空言を述べても、実戦には役立たない現実が待っているのです。体育で全てが解決していた時代は、60年前に終焉を遂げています。

勿論、懸命に努力されている優秀な教員、指導者が居る事も存じ上げています。その方々は、体裁を気にせず、恥を恐れず教えを乞う姿勢を失わない方々です。一人でも多くの情熱の或る教員、指導者が醸成される事は、日本の未来のスポーツ・アドミニストレイターを養成し、真のスポーツ立国を形成する事も夢ではありません事を申し添えさせて頂きます。

 

文責者:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the Sports)

紹介

G‐FILE「長嶋茂雄と黒衣の参謀」発行元 文藝春秋社 著者 武田頼政

Kファイルスポーツ・ドクトリン、News Comment by Hiromichi Kawada

お知らせ:NO.214は、大変辛辣で誠実で努力を惜しんでいない人達には、不愉快な論調であったかもしれません。しかし、筆者は、お世辞は苦手で表現手法も限られている事からストレイトの表現をお許しください。その方が、シンプルに理解できるのではとの思いで述べさせて頂きましたので、悪しからず。