Kファイルスポーツ・ドクトリンNO.213: 組織・団体の内部告発は日本国を救うかもしれない

Kファイルスポーツ・ドクトリンNO.213: 組織・団体の内部告発は日本国を救うかもしれない

無断転載禁止             毎月第二、第四木曜日 掲載予定

河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ・アドミニストレイションの基軸は「Justice正義&Fairness公正」

日本にスポーツ・アドミニストレイション論の必要性を紹介

日米で実践してきたスポーツ・アドミニストレイターの先駆者

(プロフィールは別途ご検索下さい)

 

年末のご挨拶 2023年12月28日 木曜日

読者の皆様へ

    2023年は、どのような年でしたでしょうか。年末を迎えた今日も自民党国会議員達の不祥事、犯罪行為は、芋ずるの如く挙げられて行っている次第です。その中には、東京五輪組織委員会会長氏の名前も本朝報道に挙がり手が付けられない状態となっています。しかし、地検特捜部は、何名の悪徳政治家をお縄に出来るのでしょうか。各政治家の選挙区民達は、自分達が投票した人間が越後屋達であってもよいと考えているのでしょうか。毎度何を根拠に投票しているのでしょうか。金が無ければ政治家になれないのなら、辞めればよい、と申し上げます。政治家は、本来「金がなる木」とは真逆な「井戸と塀」しか残らない職業と遠い昔から言われて参ったのでした。

本年も「Kファイルスポーツ・ドクトリン」「KファイルNews Comment by Hiromichi Kawada」をご笑読頂き誠にありがとうございました。読者の皆様のお陰で、アクセス回数は、順調に右肩上がりを記録しており、一年通して安定致しております。2017年4月17日の掲載からNews Comment を合わせますと今日迄に字数は、240万字を超えました。此れもひとえに皆様のご支援、ご指導の賜物です。

多くのご見識ある読者の皆様からは、Kファイルにより「スポーツ・アドミニストレイションは何たるか」「スポーツ・アドミニストレイターとは何たるか」「Justice&Fairnessは重要な社会の基軸」の理解と専門知識を構築しています、との嬉しいお言葉も頂いています。

反面、「スポーツ・アドミニストレイションの言葉が馴染めない、よく理解できない」と未だ理解できない、理解しようと学ぶ意思のない読者の方々もおいでるのも事実です。これは、またこれで宜しいのではないでしょうか。人は、個々に異なる思考力、能力、伝統的な体育という概念から抜け出せない、潜在意識をお持ちなので、強制するものではありません。

残念ながら大学の個々の教員達は、自身の資料としてKファイルを財産にしても、学生達にKファイルの存在すら紹介されないのが、実態の様です。しかし、此れも日本の教育機関と教員、指導者の特徴なのかも知れません。この様な実状を鑑みますと教員の昇進昇格の為の論文、寄稿文に盗作が横行している事もよく理解できます。学生の資質の向上を指摘する以前に大学教員のモラルの向上を切に願うしだいです。学生達は、全く持って学ぶチャンスを与えられていないのが実態のようです。

日本の学生達は、個々の個性という武器を取り上げられ放牧された羊達の群れにされて、押しつけの指導、教育を受けているのかも知れません。この群れが毎年日本社会にトコロテンの如く押し出されて参るのですから、今日の国民、社会を形成して行く根拠が此処に在るように思えてなりません。

筆者からの願い

Kファイルスポーツ・ドクトリンは、日本に必要な一人でも多くのカリスマ性と求心力を持った個性豊かな若者の出現を期待して発信続けて参ります。どうか、一人でも多くの若者達に、本ドクトリンが公開されている事を教えてあげて下さい。熟年した大人達は、物事の価値観を忖度中心にするようでは日本の未来には期待できません事をご理解して頂き、此れからの若者達に期待いたしている次第です。

特にアスリート達には、競技の世界でのみ個性を発揮するのではなく、社会に於いてもその個性を表現して欲しいと願うしだいです。これ程東京五輪組織委員会の重鎮達が悪事を働き私腹を肥しても、五輪代表選手の誰一人もが、何も口にしない事は、異常です。アスリート達のあの勇気とパワーが借りてきた猫のようでは寂しい限りです。これもまた忖度の心で自動制御させられているのか、国民、社会には、何を持って支援、協力に対する還元をされているか、一考の余地があると思われます。

終わりに

読者の皆様、ご家族の皆様のご多幸と一日でも長くこの平和が日本で続きます事を祈念しつつ、ポジティブなホリデイシーズンをお過ごしください。 深謝

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目次

Kファイルスポーツ・ドクトリンNO.213:組織・団体の内部告発は日本国を救うかもしれない

年末のご挨拶

嘗ての西武・国土計画崩壊の起点は何処

     アナザーストーリーズ(Another Stories) 

      ■先ず初めに

      ■万民の神よ、何故善悪を競わせるか

      ■権力は持つ者の心次第と人は言う

筆者の私見

注:ご紹介

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2023年12月28日  公開

Kファイルスポーツ・ドクトリンNO.213:組織・団体の内部告発は日本国を救うかもしれない

無断転載禁止 

嘗ての西武・国土計画崩壊の起点は何処

アナザーストーリーズ(Another Stories)G-FILEより

■先ず初めに

 2006年10月13日、発売の「G-FILE 長嶋茂雄と黒衣の参謀(ジャイアンツの凋落は予言されていた)」は、河田弘道が直接体験した二つの出来事をご紹介させて頂きました。

その中のもう一つのテーマは、筆者が米国の大学に勤務していた当初から当時の堤義明社長(西武・国土計画株)のお側で、日夜戦ってきた強烈なアナザーストーリーがあった事でした。このアナザーストーリーが無かったならば、残念ながら東京読売巨人軍での長嶋ジャイアンツの下での「メイクミラクル&ドラマ」の完成は、無かっただろうと確信を致しております

この度のNO.213では、狂った今日の日本社会に相応しい年末最後のKファイルのテーマとして、ご紹介させて頂きます。読者の皆様の歩まれて来た人生、現在歩まれている人生を比較されながら、記憶を蘇らせて頂けましたら幸いです。また、今後何かのご参考になればと思います。

■万民の神よ、何故善悪を競わせるか

 人は、それぞれのDestiny(運命、天命)の下に生を受け、懸命にそれぞれの環境の下で生きようと努力をして参っています。その中でも、人は、己の心がけ一つで、他人を傷つけたり、社会に迷惑を掛けたり、自らを組織と共に破滅に導く事も可能であるという事です。私は、このような人達とその修羅の世界を何度も見て参りました。そこから人の心の浅ましさ、善悪の判断ミスに伴う所業は、一人の人間の悪しき虚栄心とおごりの精神に起因するように思えてならないのは、筆者だけでしょうか。片や人は、歳幼くしてもサクリファイス(自己犠牲Sacrifice)の精神を備え、人と社会に身の丈に合った貢献をされている人を多く見かけます

しかし、地位も名誉も富も有する成熟した大人達が、「スポーツマンシップ」を叫んでもモラルを逸脱し、法を犯す行為を行っていているのもご承知の通りです。このようなならず者達に何のお咎めも無く平然と生き延びて行ける社会にしてしまった我が日本国には「Justice正義&Fairness公平」が消え失せてしまったのかとの失望感を感じる事もあります。特に毎年、この時期になると考えさせられます。読者の皆様は、如何でしょうか。

■権力は持つ者の心次第と人は言う

 嘗て私が遠い過去に世話になりました、西武・国土計画という企業の中枢にいた幹部は、「自分は性悪説」だと小職に言い切られた人物が居た事を思い出します。この方は、当時既に西武・国土王国で堤天皇の1番番頭は俺だ、と自負心が旺盛な方でした。それが山口弘毅氏(当時、国土計画株式会社、総務部長兼取締役、後1995年代表取締役社長)その人でした。当時私は、まだ米国の大学に専任として所属(28歳)での多感な時期での出来事でした。

山口氏は、「私は常に人を疑う事から始める」という、誠に気の毒な性格の持ち主だと当時感じた次第でした。この方は、「生きて居て何が楽しいのだろうか」と米国スタイルに慣れている小職は常にその方の眼を見ながら会話した日々が思い出されます。即ち、この方は、ネガティブ(否定的)なデスティニーを自ら装い、人は悪だとの視点で日々の業務を送られていたのです。この方は、私が米国の大学と掛け持ちで、年に25回米国と東京を往復していた時に初めて出会った「ネガティブ・マインド」を有する日本人の企業戦士でした私は、山口氏と初対面したその日に「この方とは、いつか袂を分かつことになるだろう」と帰宅の為に原宿の国土計画1階の駐車場の送迎の車窓から国土計画のビルを眺めた思い出が今尚鮮明に瞼に浮かびます。

あの時、秘書が車に乗り込んだ小生の上着の右ポケットに万冊の札束を数個わし掴みで「お車代にして下さい」と捻じ込もうとした時に、札束の数を確認して丁重に「これは総務部長にお納めください」とその場でお返しした事が堤義明社長への小生の最初のご挨拶でした。そして翌日、昨日秘書からのご配慮への感謝と確認した万冊の数を堤社長に直接お礼と共にご報告、ご配慮に感謝申し上げた次第です。これが此処の権力者の遣り方かと肝に銘じたのでした

筆者の私見

当時の巨大な西武・国土計画を一人でマネージメントする為には、アンダーアーマー(鎧の下着)を身に纏わざるを得なかったのかも知れません

それは、また先代の堤康次郎氏から堤義明氏へと継承されている企業者理念に基づく人事抗争イズムから来るのかも知れません。

当時、小職が足を踏み入れた時は、山口氏のライバルには戸田博之氏(西武鉄道総務部長兼取締役)、飯塚裕司氏(西武不動産総務部長兼取締役)の間で、第一番頭争奪戦が繰り広げられていた最中であったと直感致した次第です。その他に準番頭としてやるかやられるかと番頭の席を「隙あらば」と虎視眈々と狙っていた3名の彼らの早稲田大同期生の存在も確認していました。その中では、飯塚氏は非常に温厚で他に比べても優しさを持った性格の持ち主と記憶しています。しかし、同氏は、若くして他界された事は誠に残念な思いも致しました。同氏は、多分「性善説」を持たれていたのかも知れません

山口氏の「性悪説論」は、堤義明天皇引き入る、あの西武・国土王国が「国土計画偽装株事件」の発覚(内部告発)に起因、屋台骨もろとも一瞬に崩壊を余儀なくされてしまったのでした。それは、丁度私が西武・国土を去った10年後の年の暮れの出来事でした

今日の日本の政界、官界、省庁、大学教育機関に悪が蔓延る組織、団体の経営者、指導者達は、「内部告発」の怖さ、恐ろしさを知らないのかも知れません。或いは、それをさせない為に内部の雇用者達の個性を腑抜けにして、牙を抜き放牧した羊にしてしまったので、Justice(正義感)を元来持ち合わせていない人達が現社会にのさばってしまったのが今日の状態なのかも知れません。

このような魂をお金に換えてしまった方々は、サクリファイスの精神、人に手を差し伸べる精神、国民、社会に物心を還元する心など失せてしまっているようです。これこそが、此の国を他国の宗教団体に売り飛ばしたり、国民の汗水たらして納付した税金をかすめ取って行く卑しい政治家、教育機関の経営者達が蔓延しているように思えてなりません。皆様の周りにも小型のこのような人物が闊歩している姿を見かけるのではないでしょうか。

ご紹介

 本テーマは、筆者が主人公となっています「G-FILE」第六章 黒衣の参謀のルーツ、177ページ~215ページに詳しく体験談を述べさせて頂いております。ご興味がある方は、ご笑読下されば真意が理解できるかもしれません。

注意:現在G-FILEは、当時即完売であったのですが、印刷を許可致していませんでしたので、現在はアマゾン(AMAZON)に於いてオークション、中古販売が成されているようです。ご参考までに、

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the Sports)

紹介:G-FILE 「長嶋茂雄と黒衣の参謀」文藝春秋社 著武田頼政

   スポーツ・ドクトリンKファイル

   News Comment by Hiromichi Kawada

お知らせ:本年度最後のKファイルのご挨拶と筆者の懐かしい体験を公開させて頂きました。そこには、人知れず真実が今日も尚眠り続けている事を少しでも読者の皆様とセアーできたならばこれに優る事はありません。

新しい年にお会いできます事を願っております。深謝

Kファイルスポーツ・ドクトリンNO.212:日大の浮沈がかかる大学競技スポーツの変革と決断

Kファイルスポーツ・ドクトリンNO.212:日大の浮沈がかかる大学競技スポーツの変革と決断

無断転載禁止             毎月第二、第四 木曜日公開

河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ・アドミニストレイションの基軸は「Justice正義&Fairness公正」

日本にスポーツ・アドミニストレイション論の必要性を紹介

日米で実践してきたスポーツ・アドミニストレイターの先駆者

(プロフィールは別途ご検索下さい)

 

筆者からの便り

 師走も早や半ばを迎えています。海を越えたMLBからは、大谷翔平選手のFA移籍先がつい先日、本人自らのSNSへの投稿により明らかに成りました。移籍先は、当初より相思相愛であったロサンゼルス・ドジャーズ球団と相成った次第です。本当におめでとうございます。

 本話題は、東京五輪以降日本全土をどす黒い霧が立ち込めている中に置いて唯一無二の夢と希望の光を国民、社会に届けて頂いた貴重な話題であります。

しかし、この素晴らしい話題は、連日の自民党(安倍派幹部達他)政府、内閣の重鎮達が派閥のパーティ代金からキックバックを受け、その金を収支報告書に記載もせず、長年皆で分けてネコババしていた事が発覚致しました。これは、まさに皆やっているので怖くない方式が蔓延している様子です。現在司法の手は、本国会会期末を待って、本格的な捜査が年末年始に向かってスタンバイされているとの報道がなされています。大谷翔平選手が独りで稼ぐ10年契約の契約年俸に比すると悪党議員達の器は、何と極小なピーナツにも及ばない金をピンハネしているのでしょうか。

本件に直接的に関わる国会議員達は、大谷選手の移籍の話題でかき消されるのでないかと密かに期待していたようですが、その期待に反して、日々黒煙が火を噴き内閣及び安倍派解体の危機が迫って来ている様子です。此れ迄も脛に傷を持つ悪名高い顔ぶれ達に加えて、新たにオリンピックオタクで東京五輪相、組織委員会会長の橋本聖子議員が顔を出して来ています。本悪しきキックバックは、安倍派の前進である森派時代に仕込まれた裏金造りの秘伝であるとも言われ始めています。悪は、根子を断ち切らなければ姿形を変えて発芽して参るのは世の常です。

何かこの構図と構造は、江戸の町を暗闇に紛れて盗賊稼業を営む泥棒達とその頭目の一族が目に浮かびます。しかし、その盗賊たちを懲らしめる火盗改役(かとうあらためやく)の長谷川平蔵が永田町には居なかった事が明らかになった事は確かなようです。果たして地検特捜部は、「Justice&Fairness」を纏いに掲げて何匹の盗賊たちをお縄に出来るのでしょうか。国民、社会は、特捜部員の方々には、この際インセンティブボーナス(成功報酬)制度の活用をお勧めいたす所存です。読者の皆様もご賛同されますか。

片や、日本大学のアメフト部に端を発した日本最大の私立大学の内紛は、日本全国に大学教育機関の在り方とその運営、管理下にあるべき大学競技スポーツ部(部活)の在り方が問われる歴史始まって以来の試練に立たされている事は皆様もご承知の通りです。

この度のkファイルスポーツ・ドクトリンNO.212では、この日本大学を如何にしたら林新理事長が再構築を願う、次世代の大学競技スポーツの経営、指導、運営、管理にするべきかを「河田の提言」として述べさせて頂きます。ご笑読頂ければ幸いです。

尚、本件に付きましては、2022年6月13日と2023年8月10日に筆者は日本大学の林 真理子新理事長宛にお便りをさせて頂きました。その中に日本大学は、本件を機会に「日本の大学競技スポーツの未来のモデル校」への転換期であると申し上げた事を読者の皆様にお知らせいたします

 

目次

日大の浮沈がかかる大学競技スポーツの変革と決断

日大問題は起きるべくして起きた

■日本の大学競技スポーツ部に問題が多発する原因とその根拠

■日本・大学スポーツ協会の実態

■現在の日大混乱の主たる要因

■アメフト部及び学生選手への対応

■トラブルの起因は此処に在り

■スポーツ・アドミニストレイターの視点

日大競技スポーツをモデル校にする為の提言   

まとめ

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12月14日 木曜日                     公開

Kファイルスポーツ・ドクトリンNO.212:

日大の浮沈がかかる大学競技スポーツの変革と決断

無断転載禁止

日大問題は起きるべくして起きた

■大学競技スポーツ部に問題が多発する原因とその根拠

この問題は、日大運動部のみの問題ではありません。大学競技スポーツの問題点は、大きく分けて五つに分けられます。

その1:それは、大学競技スポーツとその部活の趣旨、目的が「学生達の課外活動とし 

て位置付けられ、学生達の自治に寄り運営、管理がなされる」という戦前から今日迄一貫して変わっていない事です。(有形無実)

その2:次に問題は、「大学競技スポーツ活動が教育の一環若しくは教育の延長線上にあるとの明文化されたものが存在しない」事です。(教育との関係性が不明確)

その3:日本の大学競技スポーツ部が所属するリーグは、学生連盟と称する大人達及び企業、社会人達が運営管理している事です。(矛盾)

その4:全大学競技スポーツが所属するリーグを統括する組織、団体が存在しない事です。よって、大学競技スポーツを統括運営、管理する統括団体が無いので各大学が共有するべき「共通のルールBook」が存在しないという実態が現存する事です。(大学競技スポーツ統括団体が有形無実)

その5:最終的に日大アメフト部のような事件が起きた場合は、部が所属登録するリーグ、組織団体には何の罰則規定も規約も権限も無いのです。

ただ傍観するのみで全ては、大学の問題として処理せざるを得ないのが日本の実態です。(団体は競技の運営は行うがトータルマネージメントは大学任せという事です)

■日本・大学スポーツ協会の実態(UNIVAS)

本来、大学競技スポーツの統括運営管理を司る組織団体は、大学競技スポーツ協会があってしかるべきです。この団体が本来はルールBookを有して、競技スポーツの活動をする各大学が同協会に登録、所属して本ルールBookの下で運営、管理が行われるべきなのです。我が国に於いては、この機関が存在していないのが実態なのです。つい近年には、打ち上げ花火の如く「日本版NCAAの必要性」を訴えて文科省スポーツ庁を躍らせて日本・大学スポーツ協会(UNIVAS)なる団体を立ち上げました事を存じている読者の皆様も多いのではないかと思われます。

しかし、この団体を立ち上げる旗振りをした方々は、大学スポーツで金儲けを企てた連中であったと聞き及んでいました。公金を使ってシンポジューム、講演活動、米国視察と金は使ったが、実質スケルトン(背骨)のない名ばかりの組織・団体で実質的に機能せず実践では役立たないのです。その証として、この度の日大問題に関する見解、指導を本協会長は、何をして何を発言されましたか。全く無関心を装っています。また、本体のスポーツ庁は、長官コメント談話、指導、指針を述べたでしょうか。それは、期待される方が無理です。

当初日本・大学スポーツ協会は、多くの大学に年会費を徴収する勧誘方式をされていました。しかし、各大学は、協会の趣旨、目的に賛同する大学が限られる数となったのです。そこで「お上の声(文科省スポーツ庁)が聞けぬか」、とのささやきまで持ち出し、加盟しなければ私大助成金補助金に影響を及ぼすかの話まで出し、半ば脅しの手法で会費を取り入会を求めていた次第です。現在は、集まらないので会費無料としたようです。これは、いったい何をしたい集団なのか。これに反対した国立大、大手私大は、加盟していないのが現実のようです。これに沿って加盟を拒む私大の多くは、「加盟して何がメリット」なのかと絵に描いた餅と化しているのが実態の様子です。これもごもっともな論調です。

本組織を立ち上げる為に旗振りをした大学経営者、スポーツ庁文科省の政治家、関係者達は、大学スポーツでは儲からないと気付き退散してしまったと聞き及んでいます。それもそのはず、その方々には、本組織の趣旨も目的も理念も持ち合わせていないただ金もうけだけが先行していた方達の集まりであったのです。彼らは、米国大学のスポーツ・ビジネスを夢見ただけで、日本の大学競技スポーツには金になる商品価値のある商品が無い事すら気付かなった人達なのでした。(全くの学習不足)

日本の大学競技スポーツを統括、運営、管理を目すし協会(団体)が、大義であるべき確りとした理念、趣旨、目的を持たないでは、大罪を犯した東京五輪招致委員会と全く同様な方法、手段では諸悪の根源を再生する事になるのではないでしょうか。

■現在の日大混乱の主たる要因

日大新執行部の問題:

発足時からの手順、段取りを誤った事です。新執行部がスタートするに当たっては、幾つかの手落ちがあったと思われます。

1.旧理事会は、1度解散しましたが、評議委員会も一度解散が成されたか否かは確認できていません。評議委員会が解散をしていないとするならば、理事の選考はフェイク同然と申し上げます。その理由は、旧理事会のメンバーが評議委員会のメンバーを兼任している事が日本の私大では常態化されているからです。これにより新理事達の選考を懐柔したのではとの足跡が残った事です。これにより新理事会は、機能しなくなり副学長迄もが理事枠に入り込んでいた事実です。まさか副学長迄もが、評議委員を兼務していたのではないでしょうね。

2.新理事は、評議委員会が選出した理事達であり、その理事達に寄り理事長に選出された事を林新理事長はどれ程理解できていたか。理解していたならば、就任後、何が起きるかぐらいは素人でも想定したと思われます。準備不足は否めない。

3.このことから旧体質の流れを汲む評議委員、理事達は、林氏を理事長に担ぎ上げて置けば何とでもなるとの思いから、学長(法人第一理事)、副学長(理事枠に入れる)、等の人事を承認していた節が伺えます。このような実態が明らかにされたのは、2023年8月8日の理事長、学長、副学長による記者会見で、理事長には理事会、評議委員会で起きている真の情報が上がって来ていない、云わばフィルターを掛けられたお飾り的な立場に祭り上げられた印象を強く視聴者が感じたのでした。

4.林新理事長は、日大問題の根源が悪しき伝統の体育会(日本の伝統的な呼び名)と称せられる競技スポーツ部とその集団にある事を軽視、或いは考えていなかった事により、シンプルにするはずのカレッジ・アドミニストレイションがより複雑化を狙う理事達(評議委員達)により、混乱を来すことになったのです。評議員、理事達には、複雑化させることにより利害、利権の数と隙が出来てくる事を存じているからです。

5.林新理事長の生死は、現評議委員会、理事会に於いて理事長を支える数が半数以上、できれば三分の2を確保できる数を確保できているか否かです。

6.学校法人日本大学は、評議委員個々の選出の仕方、選出基準を明確にし、誠実で清潔な推薦、任命が寛容であると思います。

 

■アメフト部及び学生選手への対応

 小生は、長年米国大学競技スポーツのスポーツ・アドミニストレイターとしても州立、私立2校にて直接的な運営、管理のキャリアを有しています。また、その間、大学の代表としてもNCAA(全米大学競技スポーツ協会)の運営、管理に於いても実践経験を致して参りました。

日本の大学競技スポーツの今日を鑑みまして正直に申し上げさせて頂きますので、参考になる事があれば取り入れて頂き、ご質問があればご遠慮なくお問い合わせください。

読者の皆様は、日本大学の現在のアメフト部及び学生選手の実態を理解、認識されている事と思われます。この問題は、日本大学だけの問題ではありません。

本件の本質的な問題は、日本には大学競技スポーツをトータルマネージメントする組織団体が名ばかりで機能していない事です。その最大の問題は、その組織団体には、各大学の競技スポーツを運営管理する為に最重要な規則、規約、罰則を明記した即ち「ルールBook」が存在しない事なのです。ルールBookの無い統括団体など無意味です

ならば、各大学に大学競技スポーツを運営、指導、管理する為の規則、規約、罰則が明文化されているかと申せば、此れも存在しません。この様な日本の大学競技スポーツ界に於いてトラブルが発生しないなどありえない事なのです

近年に於いては、競技スポーツも多様化なり、マスメディアの興味、報道によるスキャンダラスな問題を1年中垂れ流されて来ている次第です。

このような事は、米国大学の競技スポーツに於いてはあまり耳にした事がありませんでした。

■トラブルの起因は此処に在り

この様な現象、状態は、米国と日本の社会、文化、宗教に於ける違いが存在するのかも知れません。しかし、競技スポーツは、ルールに寄り勝敗が成り立っている事は万国共通しています。それでは、日本に於いては何故問題、トラブルが発生しても処理、解決できないのか。

その違いは、「人は問題など起こさない、起きても話せばわかるんだ」という精神と「人は約束を違える生き物であるので約束を破る事を前提にしたペナルティーを明文化するべし」との精神の違いがあると確信します例えば、欧米では人と人の約束事は、契約書により成り立っています。日本では、人が約束したらそれを違える事などしない、と今日でも平気でそのように述べ、都合が悪くなると約束を違えます。

小生が申し上げたいことは、人と人との約束事は双方をリスペクトする証であり、それを明文化しない文化は、問題、トラブルの起因となるのです

日大の直面しているアメフト部の問題は、まさにこの約束事が明文化成されていない事に最大の起因があると申し上げます。この様な状態の環境下で唯一明確なルールが存在するのは、刑法なのですこの度は、この刑法に関係する問題、犯罪行為を日大アメフト部の学生選手が引き起こした事が問題の起点となったのでした。

この刑法を犯した学生選手が出た時に、大学側が司法に何故委ねなかったのかが、現在の最大の争点なのです。その統括管理責任者が大学副学長であり、また法人経営者の理事であった事です。それに加えて、学内調査を行って薬物が出たにも関わらず、司法に引き渡す義務を12日間怠った事です。このような行為は、副学長氏に他意があり学生選手への幇助罪に問われ共犯の可能性もあるのではないでしょか。しかし、本副学長氏は、元検事(辞め検)であった事が更なるミスリードへと発展してしまっている事です。

■スポーツ・アドミニストレイターの視点

 現在は、アメフト部の存続、学生選手の処遇、等々について、更なる混乱を来している様子が伺えます。

小生の専門分野・部門(スポーツ・アドミニストレイション論、スポーツ・アドミニストレイター)としての立ち位置で申し上げますと、アメフト部活の有無に付きまして決断は、全く焦る必要ありません

①現状では、日大が諸般の問題を理由に関東学生アメフト協会に休部手続きを先ず行う事です。そして、次に必要ならば日本アメフト協会に関東学生アメフト協会に提出した休部届けの写しを提出して置けば良いと思われます。これにより対外的にも学内的にも休部となります。

②次に大事な問題は、日本大学にはこのような学友会活動の実態に対するルールが存在するかどうかです。もし規約、規定があるならそれに沿った処理を行うべきです。無いならば、現在進行しています検察、捜査機関の捜査への協力と動向を見ながら、残された学生選手達の処遇、今後に全力で支援して行く事です。

③次に調査が必要なのは、日大アメフト部に登録している選手達が個々にどのような経過で入学、入部を約束されたのかを個々に面談して過去の書類、資料を精査しながら対処して行く必要があります。この作業は、入学、入部、他、特待生制度の活用とそれぞれ内部規範があると思われますので、学生選手個人のフェアネスを損なう事の無きようポジティブな精神で対応に当られるべきです。

④法を犯した学生選手には、大学自らが襟を正して他の一般学生が罪を犯した場合と同様な罰則を与えるべきであると考えます。学生選手達は、すでに18歳から成人と認められている事から自らの責任を負う事の重さを体験する機会であります。

⑤アメフト部の処罰に付きましては、司法の捜査が一段落(基準を定める)時点で、アメフト部の公式試合出場停止処分を告知する事が必要です。出場停止期間は、司法の捜査結果、関東学連の出場罰則規約を鑑みた処分とする事が大事です。

 

日大競技スポーツをモデル校にする為の提言

この度の日大騒動は、起きてしまった事へのネガティブマインドは今後何のプラスにもなりません。大事な事は、この騒動からあらゆる大学教育機関に於ける不具合、矛盾、欠陥が日本社会に露呈して頂けたことと捉える事が寛容ではないでしょうか。

この日本最大の私立大学(16学部を持つ)で起きた出来事は、日大だからこそマスメディアの扱いも多く騒いでいるのです。例えば他の小中規模の日本体育大学他では、この日大問題以上な問題を抱えていますが、マスメディアは興味も騒ぎもしません。此れも日本社会のマスメディアの特徴なのかも知れません。

それでは、現日大問題を早期にポジティブな方向に変革する為にはどうすればよいかを思案しなければなりません。

最初の「筆者からの便り」に紹介させて頂きましたが、私は、スポーツ・アドミニストレイターとして、林真理子新理事長には、日本の大学競技スポーツは今転換期を迎えている事。その一大転換期に差し掛かっているのは、他でもない日本大学自らである事。日本全国の大学が今まさに日大の変化を静観している所である事。この千載一遇の機会に、日本大学は、未来の大学競技スポーツへと独自の創造力を持って、モデルチェンジを行う事を進言させて頂きました

そこで、改めて提案させて頂きますのは、大学内の先ず構造的な問題を解消して頂く事です。

  1. 大学競技スポーツは、あくまでも教育の一環であり延長線上に明確に位置する事です。そこで学内のストラクチュー(構造)は、大きく本体のアカデミック群と強化競技スポーツ群を日大の母体とする事です。
  2. 強化競技スポーツ群は、教育の一環でもある事から統括責任者には理事長、学長の信任を得た権限を与えた専任を置く必要があります。
  3. 強化競技スポーツ群は、日本大学の競技スポーツ群を束ね実質運営管理を実践的に行う独立した組織部隊が必要です。小生が日本の大学に最初に提案させて頂いたのが「Athletic Department」の設立です。日本では、幾つかの大学が既にアスレティックデパートメント名を使用していますが、残念ながら何をどうするのか理解できず、機能していないのが残念です。やはりスポーツ・アドミニストレイションの必要性が何たるかを理解、実戦のキャリアが無いと難しい事は承知いたしております。
  4. 強化競技スポーツ群は、経営、運営、指導、管理者を集約した球団管理体制とイメージして頂ければ理解しやすいと思います。
  5. 強化競技スポーツ群の主体は、学生達でありそれをサポートするのが日本大学なのです。此処に於いては、大学、法人、指導者、学生選手が一体となって、日大強化競技スポーツを強化発展させる為の「ルールBook」を作成する事が日本の大学競技スポーツのモデル校に相応しい実践演習活動であると確信します。

まとめ

 先ずは上記提案をクリアーする事が大前提であります。そして、次に本論の強化競技スポーツの活動と目標に入っていく準備が整うのです。

その為には、①どの競技スポーツが日本大学を代表する種目であるかを在校生の記名投票により男子、女子別の競技スポーツ種目を決定する大きな参考資料の一つにする事が大事です

②そして代表種目に入れなかった種目は、準競技スポーツ種目として活動を継続し、定期的な入れ替えを行う事も大事です。

③次に必要なのは、競技スポーツ群を経営、指導、運営、管理するに当たっての大学内に於ける「ルールBook」の作成を同時進行しなければなりません。

④本プロゼクトの主体は、学生と大学に位置している事を忘れてはなりません

そして、指導、運営は、競技種目のキャパとその商品価値(学生に人気がある)を高める為の専門的な手法を導入し、学内のルールに乗っ取った規範内で行う事が大事です

筆者は、長年の実践キャリアを基に日本の大学競技スポーツの「成功のキーワード」を準備致しております。それらは、米国大学と日本の大学の良い所を活かし育てる、コーチング手法が適切であると確信しています。Just do it!の精神が寛容です。

 

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the Sports)

紹介:G-file 「長嶋茂雄と黒衣の参謀」文藝春秋社 著武田頼政

   スポーツ・ドクトリンKファイル

   News Comment by Hiromichi Kawada

お知らせ:

 NO.212は、如何でしたでしょうか。日本大学の再建と未来への指針を明確にして、一日も早く活気あふれたキャンパスが学生達の手元に訪れる事を心より祈念する次第です。特に経営、指導、運営、管理者は、誠実で正直に学生達に直面して挙げて下さい。お願いします。

スポーツ・ドクトリン KファイルNO.211:東京五輪買収の源泉は内閣官房機密費のようだ

Kファイルスポーツ・ドクトリンNO.211:東京五輪買収の源泉は内閣官房機密費のようだ

無断転載禁止             2023年11月23日 公開

河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ・アドミニストレイションの基軸は「Justice正義&Fairness公正」

日本にスポーツ・アドミニストレイション論の必要性を紹介

日米で実践してきたスポーツ・アドミニストレイターの先駆者

(プロフィールは別途ご検索下さい)

 

目次

筆者からのお知らせとお詫び

日本政府の東京五輪買収の源泉は国民の税金

Ⅰ.招致活動買収金は内閣官房機密費とのこと

  ■未だ落ち着かない国内のスポーツ関連事件の数々

  ■内閣府により隠蔽されて来た東京五輪招致の深層は

  ■安倍晋三氏のお墨付きで内閣官房機密費を持ち出し

  ■馳浩氏の当時の立ち位置

Ⅱ.馳浩とその仲間達

  ■日体大は政治家利権屋の枢窟か

  ■日体大はどす黒い利権政治屋と危険な思想家達の密会場所か

   11月15日開催の体育研究発表会(横浜アリーナ)での出来事

  ■日本のマスメディアは機密費の行方を公表できるか

   日々の報道をご紹介

  ■何故セルゲイ・ブブカ氏元超人の名を出した

  ご紹介

筆者のまとめと私見

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筆者からのお知らせとお詫び

 長期に渡り留守にしました事を読者の皆様に先ずお詫び申し上げます。

 日本の夏季は、夏日、猛暑日酷暑日と温度差により三段階の呼び名がある事が定着してしまったようです。そして、通常、次に訪れる四季は、秋として歴史的に味わい深い季節が本来の姿でした。しかし、近年は、この秋の季節感を味わえなくなってしまった事は何にも代えがたい風情を失った事です。自然の摂理の急激な変化には、人類の近代科学をもってしても誰もが止められない事を我々は早く理解と認識を新たにするべきでした。

 小生は、本当に久しぶりの長期夏休みを取らせて頂き留守に致しました。思えばあの酷暑の8月13日に日本を後にしまして、帰国がつい先日11月12日となりました。3カ月の長旅は、確か2006年のあのG-file「長嶋茂雄と黒衣の参謀」文藝春秋社 著武田頼政が出版されて以来です。もう十七年ぶりだったと思います。酷暑の夏に出て初冬に帰って来たのは初めてのことになります。

 読者の皆様は、如何お過ごしでしたでしょうか。日本に於いて日々起きる出来事は、毎夜旅先で日本語のTV放送を自由に視聴でき客観的な視点でとらえる事が出来ました。近年は、もう世界の何処に居ようとも情報がオンタイムに近いスピードで入って参りますのでタイムラグは略ございません。また、同時に世界中のNEWS、番組が英語版で24時間視聴できます事は、非常にグローバルな立ち位置で、自由な価値観を持って判断、評価できることは誠に自由民主主義国家に居る事を肌で実感していました。我が国では、何故マスメディアの報道がこれほどまでに不自由に感じるのだろうかと肌身に感じた次第です。

我が国の「報道の自由」などという言葉は、いっそ「忖度自由な報道」と言い換えた方が正しいのかも知れません。

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2023年11月23日 公開

スポーツ・ドクトリン

KファイルNO.211:東京五輪買収の源泉は内閣官房機密費のようだ

無断転載禁止

日本政府の東京五輪買収の源泉は国民の税

Ⅰ.招致活動買収金は内閣官房機密費とのこと

■未だ落ち着かない国内のスポーツ関連事件の数々

国内に於きましては、日本大学内部に於ける権力闘争、領地争いがヘドロの沼に沈み始めている状況は相も変わらずの様相です。大学競技スポーツに於いては、何の改革も発展も無く、只大学経営者達の受験生、学生集めの広告塔の為に学生選手達を買いあさり、そこに新たに外国人選手達を買い集める手法も身に着けた様子です。

東京五輪に至っては、組織委員会の執行部役員の誰もが買収疑惑、贈収賄事件での責任も取らず、社会でのうのうと生き延びている様は「JusticeとFairness」を我が国社会から葬った事を意味します。それもいつも声高に「スポーツマンシップ」とやらを叫ぶ政治家、元政治家達ばかりのようです。このようなフェイク政治家達をのさばらせているのは、我々日本国民であることを恥ずかしく思う次第です。彼らは、利害と利権のみを目的に東京に五輪招致活動した事が、今日も尚その中枢にいた人達が事あるごとにその悪に手を染めた事実を自慢し出した事で東京五輪を金で買った事実を露呈している次第です。これら政治家、教育、指導者は、モラルも品格も持ち合わせて居なかったのでした。

内閣府により隠蔽されて来た東京五輪招致の深層は

いみじくも11月17日、日本体育大学松浪健四郎理事長、元文科副大臣日本レスリング協会副会長、自民党二階派JOC評議委員、元専修大学教員、等々)が関与する講演会とやらに馳浩石川県知事(元専修大学レスリング部監督、日本レスリング協会副会長、元日体大理事、元自民党安倍派、文科副大臣、文科大臣、五輪招致推進本部長、東京五輪組織委員会理事)は、本講演会に招かれてスピーチをした中で「東京五輪招致活動費は、内閣官房の機密費を使ってIOC委員達に贈答品を送った事、当時の安倍晋三首相からはいくら使っても良いから五輪を招致しろと檄を受けたことまで自慢げに暴露」をしてしまったのです。

翌日18日には馳浩は、顔面を引きつらせて「事実誤認」と意味不明の言葉を大の大人が自ら公言した文言を取り消すとは、元教育者を名のる国会議員、文科大臣、現石川県知事に有るまじき言動、態度ではないのか。あなたは、日本男児

彼は、記者達からの質問に対して、「何が事実を誤認したか」も言えず顔を引きつらせるばかりでした。これでは、如何に無知な県民でも同氏の本質を理解、認識されたのではと思わざるを得ません。これが俗に言われる森喜朗チルドレン達の資質を露呈した事を本人は説明も出来ない事態になっています。

本件は、既に海外メディアの知る所となり、スイスローザンヌIOCの委員達、管理者達に疑惑が及ぶので、同氏の親分の森喜朗氏からどやされたに違いありません。しかし、ことは、これで収まる様な問題ではありません事は読者の皆様も少しは感じられるのではないでしょうか。

安倍晋三氏のお墨付きで内閣官房機密費を持ち出し

11月17日の日体大での講演会に招かれての暴露スピーチの原質は、既に海外のメディアに流れているようです。IOC幹部、検察特捜部は、どの様に理解して動くのか。プロレスごっこの様なわけには参りませんぞ。当時の内閣官房長官、首相、等は、その根拠となる事実を国民、社会に説明責任を問われています。これと竹田恒和JOC元会長、招致委員会会長のIOC委員13名の買収疑惑とどう関連するのか、やはり金の出所が馳浩氏の口から飛び出した官房機密費ということでしょうか

 11月18日、馳浩氏は、舌の乾かぬ翌日に謝罪した。昨日の言動は、「事実誤認でありまして、深くお詫び致します」との事を述べ、記者諸氏から何を尋ねられても事実誤認を繰り返して遁走したのでした。其の挙句、逃げ場を失うと「既に文科省スポーツ庁にも報告しました」と訳の分からぬことで質問を遮る。文科省スポーツ庁のトップは、森喜朗氏のチルドレンであなたの仲間でないですか。その仲間達は、一斉に口を閉じていますよ。あなたに助け舟を出す仲間は居ないのです。

公職の身でありながらの発言は、訂正、謝罪では済みませんぞ。このお方を国会議員に、そして県知事に選出されたのは、他でもない石川県の選挙区民であり、県民なのです。石川県民は、どのような見識と常識をお持ちなのかとふと素朴な疑問が頭を過るのも無理からぬことでしょうか。見識と行動力ある県民ならば知事のリコールを真剣に思考し動く事でしょう。

馳浩氏の当時の立ち位置

彼は、当時超党派議員蓮なる集団を結成し旗振り役をかって出て東京五輪招致の先導役でした。これは、同氏の力で出来る事ではありません事を業界内では知る所でした。そして、リオの五輪総会の会場には、多くの議員達が我も我もと招致旅行に加わり現地では安倍晋三氏を中心に国会議員、JOC関係者、東京都知事、日の丸を付けお揃いのスーツで大騒ぎをしている元五輪選手達及び芸能タレント達、等々と狂喜乱舞をしていたのでした。あの膨大な数の人達の莫大な旅行費は、内閣官房機密費からの持ち出しだったようです。実は、全ての経費は親方日の丸であった事は当時より噂されていた事でした。馳浩氏が17日に口にした事は、「事実誤認でもなんでもない」事実でしょう。多分、喋られた後、あなたのボスの森喜朗氏からこっぴどく怒鳴られた様子が目に浮かびます。

馳浩氏の発言から、これは東京五輪招致委員会が当時の内閣府、安倍派(安倍晋三森喜朗、等々)、菅官房長官が先頭に立ち、国民の税金を国民の了解なしに不正に流用できる「内閣官房機密費」を機密費の性格を悪用した悪事に他ならないのです馳浩なる人物には、彼の性格と教養、人格を知って用心棒役に雇った(国会議員にさせた)森喜朗氏の仕業である事を当時より知る人は知っていたのです。要するに汚い所は、彼にやらせる悪代官が居たのでした。

つい最近国会議員であった時には、元文科大臣が聞いてあきれる未成年の女性にセクハラ(暴力)を行って、国会に於いても論争がおきました。当時の安倍晋三首相は、頭を下げて詫びました。しかし、馳浩氏は、国民、社会、教育界、スポーツ界に何の説明も詫びも無く、「本人がそう思うならそうなんでしょう」と嘯く次第でした。このような人格、モラルの国会議員を国政に送る、送った人達の大罪である事は言うまでもありません。不問を通す政府、内閣府の腐敗は、現在の政府、内閣、政治家の崩落を意味するものであります。

 

Ⅱ.馳浩とその仲間達

日体大は政治家利権屋の枢窟か

その根拠は、松浪健四郎氏が落選後自身の身の置き場を探している中、居場所を提供したのが日体大OBの相撲関係者で学長、理事長経験者と云われています。この人物の口車に乗ったのが当時の法人事務方の現常務理事で当時の理事長のスキャンダルを報知新聞の格闘技担当記者に掲載させたのがクーデターの起因とされています。

その後、新しい理事長を準備していたのが日体大レスリング部OBで職を探していた松浪健四郎氏であったようです。これらの関係者の人間関係は、単純明快でレスリング、相撲という特殊な格闘技の集団である武道学科関係者達の集まりなのです。

馳浩は、専修大学レスリング部出身で一時期石川星稜高校の国語の教員に席を置き、間もなく専修大学レスリング部監督に就任、そこに日体大卒業後長年専修大学に教員として在籍していた、松浪健四郎氏、そして日本体育大学、武道学科長であった谷釜了正氏(後の学長、現石川県金沢市のお寺の住職)がこれまた専修大学に非常勤講師として務めて居たしだいです。これにより、この馳、松浪、谷釜氏達は、長年同じ釜の飯を食ってきた専修大仲間であったのでした。

そこに日本体育大学の元相撲部監督の塔尾武夫氏(先月10月23日に告別式が大学法人経費で派手に執り行われたようですが、出席者は松浪理事長、今村常務、石井学長の三名とスキャンダルを起こした斎藤一雄相撲部監督、柔道部山本氏、他数名の教員)と現常務の今村裕氏との策で晴れて、日体大の新しい日大に類似した執行部が形成されたのでした。

それらは、理事長に松浪健四郎氏、学長に谷釜了正氏、理事に馳浩氏、常務理事に今村裕氏(元中京大学事務局長、後愛知星城短大事務職、出身大学不明)の利権者達が住み着き今日に至っている次第です。其れを自民党文科省文教族の重鎮達が「ヨッシャ、ヨッシャ」とばかり、大きな顔した森喜朗氏、二階俊博氏、武部勤氏が擁護し、安部晋三氏が五輪招致の為の埋蔵金内閣官房機密費)を分け与えていたのが、招致活動の源泉と当時より云われていたのです。

日体大は、これら越後屋達の良きも悪しきもの隠れ蓑であったのかも知れません。その為にも森喜朗氏が組織委員会会長辞任後前後から橋本聖子氏達が日体大に足しげく通っていた根拠も此処にあるように思えます。

日体大はどす黒い利権政治屋と危険な思想家達の密会場所か

馳浩の本発言は、事もあろうか日本体育大学が強く関与する講演会のスピーチの中で、得意満面に行われたそうです。何かきな臭い匂いが漂います。何故専修大学ではなく、日体大経営者達との関係が強いのか、国民、社会、日体大教職員、同窓生達もご存じでないのかも知れません。或いは、本学の関係者達は興味もないのかも知れません。このような方々が出入りするようになった松浪理事長就任以来、日本体育大学みずほ銀行からの負債は、何と天文学的な数値に及んでいるとかの話が小生の耳にも届いている次第ですこのような負債は、内閣官房機密費で何とか清算をして頂きたいものです。また、日体大には文教族の政治家ばかりがお集まりなので、文科省の私大補助金助成金で早く銀行の借金を返済しなければ、とんでもない現実がカウントダウンしているのも事実の様です。丁度日大の私大助成金が現在ストップしているので、その助成金を松浪理事長と今村常務時代の穴埋めに回して頂きたいと願うしだいです

11月15日開催の体育研究発表会(横浜アリーナ)での出来事

何故、馳浩氏が国会議員時代に日本体育大学の理事に迎えられ何をしたのかは、これで推測できるのではないでしょうか。誰が何のために専修大学レスリングOBを日体大の経営陣に引き入れたのか。今後多くの理不尽な人事が明らかになって行くでしょう。これがミニチュア日大と呼ばれる所以か。

日体大同窓会代表の会長氏は、理事枠で現体制に迎え入れられた忖度精神の同窓なのかも知れません。これでは、日体大の改善も改革も夢のまた夢でしょうか。先日の体育研究発表会(横浜アリーナ)での爽やかな学生達の演技とは、全く真逆な大学管理、経営陣の実態が馳浩氏の「事実誤認」の言葉から察しられるのではないでしょうか。

本発表会の当日、本会場での松浪理事長の挨拶の後、特別なスポットライトを浴びた招待者のトップを切って、馳浩氏が紹介され、次に何と朝鮮大学の副学長氏がスポットライトを浴びながら紹介されたとか、そして今村常務理事がスポットライトを浴び得意満面であったようです。観客席の卒業生達からは、近年疑念を抱いていた隔年毎に未成年を含む百数十人の学生達を引き連れ理事長夫妻、学長夫妻が同行して我が国と国交の無い、渡航禁止の北朝鮮に出かけ、文科省、外務省は、何の説明も国民、社会にされない疑惑の大学教育機関の動向が今尚継続していたのです。

何故この様な人物にスポットライトを当てるのか、皆疑念を抱いたのは同窓生のみならず教職員であった事です。残念ながらこれらスポットライトを浴びた方々が、松浪氏、馳氏、今村氏とは切っても切れない関係と仲間である事など知る由も無いようです。既にこのようなゲスト面々でしか、日本体育大学の研究発表会に参列して頂けない様では先も見えてきました。

どうか松浪氏の利権政治家達とその仲間達により日本体育大学が骨の髄まで食い潰されない事を切に願うしだいです。

■日本のマスメディアは機密費の行方を公表できるか

日々のマスメディアの報道をご紹介

KファイルNews Comment by Hiromichi Kawada

スポーツ・アドミニストレイター

馳浩氏:IOC委員に官房機密費で贈答品

此れだけが問題ではありません。国民、社会、教育機関の皆さん、この方が我が国の国会議員で、文科省副大臣、大臣を務めたのですよ。いったい誰がこの方を日本の教育行政を司る文科大臣などの要職に推薦、任命したのですか。森喜朗氏と安部晋三氏でしょう。任命責任は、誰もが取らない。此れが日本の政府、政治家の最低の資質ではないですか。与党からは、誰もがSTOPを掛ける人間が居なかったのも情けない政治家ばかりです。

■「IOC委員に官房機密費で贈答品」馳石川県知事の発言の軽さを専門家が問題視「発言した事実は消せない」(石川テレビ

石川県 馳浩知事:「今からしゃべること、メモを取らないようにして下さいね」17日、東京都内で講演した石川県の馳浩知事。話し始めたのは東京オリンピックの招致活動について。当時、馳知事は自民党の招致推進本部長を務めていました。自民党 招致推進本部 馳浩本部長(当時):「政府の全面的なバックアップがあるということ」その当時の裏話を披露した形です。

■何故セルゲイ・ブブカ氏元超人の名を出した

此処で一つ気がかりなのは、IOCの委員の一人で陸上競技大会では、カール・ルイス選手と並べ立てられるフィールドの超人ブブカ氏(ウクライナ棒高跳び)の名前と親交があるかの口調であえて紹介した意味が何処にあるのか。また、このブブカ氏を誰が馳浩氏に近付け、紹介したのかがとても興味深い次第です。

その理由は、現役時代から今日迄小生はセルゲイ氏とは非常に親しい家族ぐるみの中であり、同氏の代理人とも非常に近い関係である事です。馳浩氏がどの様な贈答品と持て成しをセルゲイ・ブブカ氏にしたのか、今度ゆっくりとセルゲイと彼のエイゼントに確認しておきましょう。当時フランスの検察にロシアのドーピングに関りフランスで通貨洗浄の容疑でフランス当局に親子で上げられた、国際陸上競技連盟のラミーヌ・ディアックLamine Diack会長は、リオ五輪の招致買収に関り、また、その結果東京五輪の招致活動の買収疑惑とフランス当局に逮捕、国際陸連IOCから追放されたことをご存じかと思われます。

その後、国際陸連の会長職をめぐり英国のセバスチャン・コー氏とセルゲイ・ブブカ氏の決戦投票でコー氏が僅差会長に就任され、国際陸連の名称もWAと名称も新たにスタートしている次第です。馳浩氏がセルゲイ・ブブカ氏に近づいていたとは、面白い話を頂きました。官房機密費を利用して招致活動を成功させたと言いたいのが馳浩氏のこの度の日体大でのオフレコ自慢話の内容の様でした。

馳浩氏は、何故2015年10月に文科大臣に推薦、任命されたのか。そして翌年2016年8月2日に突然文科大臣を更迭させられている。これは約10カ月の短命文科大臣となった。本人は、これを受けて退任時に涙を浮かべていたが、何の涙だったのか。私には、不満顔に満ち溢れていたように記憶しています。

ご紹介

唯今11月22日水曜日(日本時間)午前9時です。ニューヨークの国連で先ほどIOCのT/バッハ会長のスピーチが終わり、その後スモール記者会見が行われ、そこに立ちあった米国大手新聞社の友人記者氏から連絡を受けました。

KファイルNews Comment by Hiromichi Kawada 11月22日

スポーツ・アドミニストレイター

東京五輪買収事件:本共同通信記事は、本日国連本部でIOCのT/バッハ会長(ボッタクリ・弁護士)のスピーチの後、小さな記者会見が行われました。そこで日本の所属不明の記者からIOCの会長に質問がされました。会長は、「そのような発言が日本であった」事を知らないと言い、質問への返事を避けたようです。

今朝、その会場に居た大手新聞担当記者から直接報告を今受けた次第です。記者氏曰く、フォトアルバムとはばかげている、もっと高価な物がそのアルバムの上に載っていたことぐらい取材者達は、みな知っている。との事の様です。さあどうするか、森さん、菅さん、馳さん!これらを手伝った人間が多くいる事も知るべきでしょう。

バッハ氏「馳知事発言知らない」 機密費使いIOC委員に贈答品(共同通信

筆者のまとめと私見

ここからは、私の推測と私見に他なりません。馳氏は、森喜朗氏の推薦で東京五輪推進本部長に抜擢、何としても森氏は馳氏に汚れ役を担わせて自身は素知らぬ顔を決め込んだ。表の顔には当時招致委員会会長の竹田恒和氏(JOC会長兼務)、事務総長に水野正人(ミズノスポーツ会長)を擁立して臨んだのでした。そしてその裏では、馳浩氏を使う事を安倍晋三氏の了解を取り付けた森喜朗氏は、その金を馳浩にバラまかせる役目を担わせたと見るのが充当ではないか。

竹田グループには、IOCのアフリカ委員達13名の買収を進めさせ、片や馳浩氏には、湯水のように内閣官房機密費を使わせてIOC全委員に贈答品を配り、接待漬けにして莫大な金品を使った事を17日の講演でお喋りに成ったという事だと思われます。

東京五輪招致活動は、裏金資金により買収に成功したと判断した森氏、安倍氏は、森喜朗氏の口利きで安倍氏に汚れ役を買って出た馳浩氏に肩書を与えてやってはくれまいかとねだったのが「文科省大臣の席」であったと推測する次第です。安倍氏は、森氏からの推薦でもあり別にお安い御用とばかりに馳浩氏を軽はずみにも文科大臣に任命したというのが本筋ではなかろうか。

しかし、安倍晋三氏は、閣内外から聞こえてくる馳浩の資質と口の軽さに堪らず短期で退任させたと理解する次第です。しかし、馳氏の生涯に文科大臣の肩書は残ったのです。故安倍晋三氏は、草葉の陰であのまま馳浩に文科大臣を続けさせなくてよかった、と思われている事でしょう。その理由は、前代未聞の現役文科大臣が「未成年女性にセクハラの暴力を振るった」となれば、首相の面に汚泥をぶっ掛けた事になっていた筈だからです。いみじくも馳浩氏と同類の松浪健四郎氏は、嘗て国会の場で野党議員にコップの水をぶっ掛けた行為を思いだされた読者諸氏も多いのではないでしょうか。

 

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the Sports)

紹介:G-file 「長嶋茂雄と黒衣の参謀」文藝春秋社 著武田頼政

   スポーツ・ドクトリンKファイル

   News Comment by Hiromichi Kawada

お知らせ:スポーツ・ドクトリンKファイルは、如何でしたでしょうか。読者の皆様は、日本の大学教育界、スポーツ界がこのような行政に関わる人達により最終的には食い物にされている現状をこの度の馳浩氏の東京五輪と内閣機密費の関係まで暴露して下さったことで、我々国民、社会はその悍ましさを教えて頂きました。スポーツ界の我々は、もっともっと事の次第を今後どうするかの行動力を高める必要性を感じたのではないでしょうか。

スポーツ・ドクトリンKファイルNO.210:特別寄稿 日大第三者委員会記者会見より

スポーツ・ドクトリンKファイルNO.210:特別寄稿 日大第三者委員会記者会見より

無断転載禁止                特別寄稿 不定期便

河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ・アドミニストレイションの基軸は「Justice正義&Fairness公正」

日本にスポーツ・アドミニストレイション論の必要性を紹介

日米で実践してきたスポーツ・アドミニストレイターの先駆者

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2023年11月1日

KファイルNews Comment by Hiromichi Kawada

スポーツ・アドミニストレイター 

日本大学アメフト部事件及び大学、大学法人に対する第三者委員会の記者会見

 

出席者:

三者委員会とは何ですか

10月31日、午後4時、日大本部に於いて上記第三者委員会の代表者による会見が行われました。記者会見に先立ち、第三者委員会なる定義(Definition)を明確に先ず説明する事が大事であったと思いますがなされたのでしょうか。

仮にも元名古屋高裁長官たるが、委員長を務めるのですから形式的にも必要でしょう。ましてや、無料で第三者委員会に招かれた訳ではないと思われますので実質が問われます。(筆者は、会見内容を拝聴いたしておりません。あくまでマスメディア報道を参考に致しました)

また本委員会は、「何処の誰にどのような趣旨・目的で招集され、何名のどのような委員により構成されていたか、等々」の紹介、説明もなくいきなり元名古屋高裁長官が委員長として指揮した様子が、各マスメディアの論調、レポート記事であったかと理解致しました。いささか乱暴な気がいたします。

しかし、本会見の趣旨・目的は、いったい何だったのかと思った次第です。その理由は、会見は一連の事件及びその対応をした大学、法人の対応者(林真理子理事長、酒井健夫学長、澤田副学長)を挙げ連ね、不適切な対応があった事への概論にとどめていることです。このような概論は、事件発生の昨年から今日迄の日大関係者の発言、マスメディアの報道により国民、社会、日大生、教職員、卒業生、等はよく存じている事です。この様な会見ならば報告書のみの公開で充分であったのではないかと思います。この会見より、日本大学側の3首脳による、第三者委員会の報告書を受けての会見が必要であったと認識致していますが、如何でしょうか。

 

委員会メンバーの選出は何処の誰が行うのか、此処が問題

本第三者委員会は、招聘された側であり招聘した側の組織、団体、個人が誰であったのかを明らかにすべきでしょう。いつものことながら日本に於ける第三者委員会なる得体のしれない委員会は、先ずバランティア活動であるなら十分な審査が必要であり、有料で集められた委員会ならその金額も明らかにすべし、後者であるならばそこには忖度が在って当然であり招聘者の意思と意図が含まれるという事なのです。

よって、この第三者委員会なる定義と招聘手段、主催者を明確にしない限り「JusticeもFairness」も働いていない事になるのです。第三者委員会なるは、一見フェアーで正義感ある集りの様にお見掛けしますが、この委員会が問題である事がしばしば起きている事を読者、視聴者の皆さんは、お気づきになられているのではないでしょうか。委員達は、陪審員では無い筈です。

学生達が委員の方が誠実で正直でないか

本委員会の会見の要旨は、包括的に林真理子理事長の理解と認識不足による管理者としての能力を問う内容で一貫している様子が伺えます。理事長をそのようにさせたのは、担当理事で副学長の澤田氏、及び酒井学長兼1号理事であるかを匂わせています。それで、責任の所在となると大学、法人でお決めになる事です、かのような表現に終始している所が、この委員会の特徴の様にお見掛けいたしましたが、視聴者の皆様はどの様に感じ、思考されていますか。

筆者は、「大山鳴動して鼠一匹」との諺がありますが、鼠一匹も出なかったという事か。大騒ぎした割には当たり障りのない内容にしか過ぎず、これが第三者委員会なる評価と定義とお見受けした次第です。

 

文責:河田弘道

スポーツ特使(Emissary of the Sports)

紹介:G-File「長嶋茂雄と黒衣の参謀」文藝春秋社 著 武田頼政

スポーツ・ドクトリンKファイル、KファイルNews Comment by Hiromichi  Kawada

お知らせ:本KファイルNO.210は、特別寄稿とさせて頂きました。

 

スポーツドクトリンKファイルNO.209特別寄稿  NCAA歴史に最大の変革期を迎えた

スポーツドクトリンKファイルNO.209特別寄稿 

NCAA歴史に最大の変革期を迎えた

無断転載禁止             毎月第二、第四木曜日 掲載予定

河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ・アドミニストレイションの基軸は「Justice正義&Fairness公正」

日本にスポーツ・アドミニストレイション論の必要性を紹介

日米で実践してきたスポーツ・アドミニストレイターの先駆者

(プロフィールは別途ご検索下さい)

お知らせ

 お休みを頂いています間に筆者は、長くご笑読頂いていますKファイルの文体、表現、等を含めまして、専門的にどのようなカテゴリーに属するのかご意見を伺いました。その専門家曰く、「河田のKファイルは、専門的にどのカテゴリーにも当てはまらず、全く新種の文体、表現、様式です」との事から、自らの判断で「スポーツドクトリン」と命名させて頂きました事をお知らせ致します。今後共ご笑読下されば幸いです。

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目次

筆者からの便り~

一大変革期を迎えたNCAA(全米大学競技スポーツ協会)

NCAA強豪校は常にトップを目指

  ■何故強豪校は強豪カンファレンスに行きたがる

  ■TV放映権と交渉権は何処に

  ■大学競技スポーツが増益を得る為のメカニズム

インターミッション

  ■NCAAとカンファレンスの関係

  ■NCAA、各カンファレンスでの目的と目標

スポーツ・アドミニストレイションが学問として確立されていない我が国

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2023年10月12日 公開

スポーツドクトリンKファイルNO.209:特別寄稿 

NCAA歴史に最大の変革期を迎えた

無断転載禁止

筆者からの便り~

猛暑、酷暑の長い夏が過ぎ窓を開けると突然晩秋の風を肌に感じる季節を迎えられているのではないでしょうか。これも地球に異変が起きている予兆です。

小生は、久しぶりに長い夏季休暇を頂いておりますが、もう10月も半ばを迎えております。滞在先は、先月から広葉樹の色が一斉に緑から黄色、モミジ色に変わり、現在は朝夕気温が下がり木々の葉っぱが風と共に舞い落ちてくる季節を迎えております。読者の皆様は、如何お過ごしでしょうか。短い秋が長く辛かった自然の摂理から解放され心身を癒されているのではないでしょうか。

秋が深まるにつけ米国の大学競技スポーツは、新学期と共に熱狂を帯びて参っております。先月KファイルNews Comment by Hiromichi Kawadaでは、“日本の大学競技スポーツの在り方を考えて下さい”とのテーマで、オレゴン大学のシーズンスポーツでありますフットボール競技をご紹介させて頂きました。読者の皆様は、ご笑読頂きましたか。本テーマを掲載致しましたのは、Kファイルの特別寄稿とTwitterFacebookでした。多くの読者の方々から日本の大学競技スポーツの規模、コンセプト、スポーツ文化の違いをまざまざと知ったとの読後感を頂いております。何か大事なことに気づいて下されば幸いです。

日本の大学教育機関では、日々部活の在り方、学生選手、指導者が安易に大学の広告塔として勧誘、採用、雇用している事から取り返しがつかない事件、事態が毎日のように社会問題となっています。これらもスポーツ・アドミニストレイションの欠落が此処に至っている事に何故気付こうとしないのでしょうか。

 

一大変革期を迎えたNCAA(全米大学競技スポーツ協会)

NCAA強豪校は常にトップを目指

NCAA(全米大学競技スポーツ協会、日本のマスメディア、体育、スポーツ関係機関では全米大学体育協会と今も尚平気で誤訳していますのでご注意)に加盟しています全米大学のI部校は、近年800校を超えました。(公式名称:National Collegiate Athletic Association)

オレゴン大学は、その中でパシフィック12のカンファレンス(Pacific 12 Conferences=略:PAC12、日本で云われるリーグに相当しますが、中身は全く異なる)に所属している1公立(州立)の大学です。

PAC12加盟校は、①ワシントン大(UW)、②ワシントン州立大(WSU)、③オレゴン大(UO)、④オレゴン州立大(OSU)、⑤カリフォルニア大バークレイ校(UCB)、⑥スタンフォード大(SU私立)、⑦カリフォルニア大ロサンゼルス校(UCLA)、⑧南カリフォルニア大(USC私立)、⑨アリゾナ大(UA)、⑩アリゾナ州立大(ASU)、⑪ユタ大(UU)、⑫コロラド大(UC) と以上12校により構成されています。

NCAAフットボール競技は、近年35のカンファレンス、バスケットボールは37のカンファレンスを翼下に従えての運営・管理がなされてきました。

しかし、この長い伝統ある歴史が昨年(2022年)から本年(2023年)夏にかけて、崩壊を余儀なくされている事件が起きています。ご紹介しましたPAC12カンファレンスに於いては、昨年後半にカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)、南カリフォルニア大学(USC)がPAC12カンファレンスから離脱して、BIG10カンファレンスに加盟2024年シーズンから新たなカンファレンスに所属してスタートする事を告知した次第です。

BIG10カンファレンスは、全米の中東部、中西部にまたがる強豪校がひしめく一大カンファレンスの1つでありますが、これに西部にまたがる一大カンファレンスになる事になりました。

現在の加盟校は、イリノイ大学(アーバナ・シャンペーン校)、ミネソタ大学(ツインシティー校)、ノースウェスタン大学、パデュー大学、ウィスコンシン大学(マディソン校)、インディアナ大学(ブルーミントン校)、アイオワ大学、オハイオ州立大学、ミシガン大学(アナーバー校)、ミシガン州立大学ペンシルベニア州立大学、ネブラスカ大学、メリーランド大学(カレッジパーク校)、ラトガース大学となっています。

BIG10カンファレンスは、EAST ConferenceとWEST Conferenceに分かれています。

その後本年2023年夏には、オレゴン大学(UO)、ワシントン大学(UW)、ワシントン州立大(WSU)がBIG10カンファレンスに加盟する決断をし、BIG10カンファレンスは、これを受け入れたのです。

これによりPAC12は、5校がカンファレンスから離脱を表明し、残り7校のは、現在他のカンファレンスに移行する準備をしているのです。

これにより、伝統あるPAC12カンファレンスでの公式シーズンは、2023年~2024年度の今季シーズンを持ってなくなる可能性を秘めた事態が生じている次第です。他のカンファレンスに於いてもここ近年大きな動きが毎年の様に行われていました。しかし、このPAC12の動きは、本件の変革の最後の大きな出来事と米国内で語られている一大事件なのです。

何故強豪校は強豪カンファレンスに行きたがる

■TV放映権と交渉権は何処に

この様な出来事は、スポーツ・ビジネスが円熟して来ることにより自然の摂理と申し上げた方が理解しやすいかと思われます。よってこの現象は、NCAAにおいても起きて来た現象なのです。その根拠は、フットボールのTV放映権に大きな要因がある事は関係者の一致した意見であります。

例えば、オレゴン大学(UO)のフットボール競技のシーズンは、8月下旬から12月上旬の間に12試合を組むことができます。その内の6ゲームは、ホームゲームとして興業が許されているのです。

興業の主な収入は、観客からのティケット収入とTV放映権であります

NCAAのTV放映権は、嘗てはNCAAが一括してTV各局と契約を結び加盟校に分配されていました。私の記憶が確かなら約40年前から放映権は、NCAAから各大学が奪い取り、移行したのです。よって近年は、各校のホームゲームの放映権は放映するTV局とホームゲーム校が直接的に交渉するスタイルになったのです。UO興行収入の内のティケット料金は、1試合1席平均約4000円と考えられますフットボール(ホームゲーム6試合)とバスケットボール(ホームゲーム22試合)のシーズン興行収入は、約50億円近いと言われています

■大学競技スポーツが増益を得る為のメカニズム

此の主たるメカニズムは、大学ティームのシーズン中のNCAAランキングが大変商品価値を高めるのです。もう1つが、ホームゲームの対戦カードが大きな商品価値を高める要因となるのです

その為には、カンファレンス外の強豪ティームとのカードを組み勝利する事が、PAC12カンファレンスを離脱する最大の趣旨と目的であると考えられます。

オレゴン大学は、このBIG10カンファレンス加盟の決断と共に現在のフットボ

ール専用スタジアム(ANZENT STADIUM)の収容人員は満席で70000人

です。しかし、この人員をもう10000人増設するプロゼクトを決断しまし

た。

80000人収容を予定し着工されます。これで、昨年2022年に世界陸上競技

大会をキャンパスでホストする為に建設した陸上競技専用スタジアム(名称:ヘ

イワードフィールドは、28000席)、新バスケットボール・アリーナ(15000

席)と新ベースボール・スタジアムを合わせると、全米一の大学競技スポーツ施

設が整いました。

今年のオレゴン大学フットボールティームのランキングは、2023年10月07日

現在NCAAの1部校800校中のベスト8位にランクされ、5勝0敗です

来年1月下旬のポストシーズンゲームのNCAA決勝トーナメント出場権を得

る為には、NCAAの最終ランキング4位内を確保しなければなりません。

今後も過酷な戦いが続く次第です。

 

インターミッション

今シーズンホームゲイム3試合、アウエイゲイム2試合を消化して現在5勝0敗です。今週末10月7日はBYでお休みウイークです。

コロラド大戦のホームゲームとアウエイでのスタンフォード大学戦をお楽しみください。

  1. Oregon vs Colorado U. Oregon Home Game

https://www.youtube.com/watch?v=J2edOL6OjO0

  1. Stanford U. vs U. Oregon UO Away Game

https://www.youtube.com/watch?v=3YXHtR9VFhE

 

NCAAとカンファレンスの関係

NCAA(全米大学競技スポーツ協会)は、今から約100年前に全米大学競技スポーツ協会として設立されました。当時は、約800校が既に加盟して競技スポーツの経営、運営、管理がなされていたのです。現在のNCAAの加盟校は、1281校となっています。その内の1部校は、800校です

1部校は、近年35(フットボール)のカンファレンス、37(バスケットボール)に区分さています。NCAAの理念は、「文武両道、JustiseとFairness」を揺るぎない柱にしている事は言うまでもありませんNCAAは、1970年前半に米国議会で成立しました男女平等の原則から“タイトル・ナイン、Title 9”が施行されたことからNCAAに於いてもそれまで女子競技スポーツの加盟を認めていませんでしたが、この新制度が施行されてから女子学生選手のNCAA加盟に伴い、全ての約束事が男子と同じとされました。

女子学生アスリートに取っての大きな変革は、それまで女子学生にはアカデミックスカラシップ(学業優秀な学生に与えられる特別奨学金制度)以外に与えられていなかった、アスレティックスカラシップ(競技スポーツに優秀な学生選手に与えられる特別奨学金制度)が、男子学生選手同様に与えられるようになりました。

女子学生選手の競技種目は、男子の競技種目同様にすべての競技スポーツがNCAAに加盟するのでなく、各大学内で限定された競技スポーツがNCAAの審査を受けた後、登録許可を得るシステムになっています。女子の競技スポーツ種目の中でも特に女子柔道、女子レスリングは、NCAAの競技種目からは排除されています。その根拠は、昔からスポーツ医科学の観点から大統領スポーツ諮問委員会に於いて「女性の心身への負担と障害の観点」から今日も尚認められていない競技種目であります。

1980年代迄は、各校のNCAAに加盟できる競技スポーツ種目は、約16~19種目でありましたが、近年のルール改正では男女とも1部校、2部校、3部校共に決められた上限の種目への登録の審査を受けて、合格すればNCAAの競技スポーツへ大学代表、各カンファレンス代表として参加できることになっています。

NCAA及び各カンファレンスは、各大学のNCAAへの代表者及び所属カンファレンスへの代表者により構成されています。そしてNCAAは、NCAAルールBookを運営、管理する為の特別査察ティームが常時併設されており、ルール違反を起こす大学、学生選手に対しては厳しい求刑が求められ、素早い判決が行われるところに特徴があります。これらは、日本の大学競技組織、団体、大学教育機関に欠落しているスポーツ・アドミニストレイションの問題です。

また、日本の大学競技スポーツが加盟するリーグは、各競技スポーツが異なるリーグを形成しています。しかしNCAAでは、各大学が所属する各カンファレンスには各大学のNCAAに登録した全ての男女の競技スポーツが同じカンファレンスに所属する事になっている事も日本の大学リーグとは根本的に異なるのです。NCAA・ルールBookは、加盟大学のフェアネス(公正)と共存共栄を遵守する為の強力なバイブルなのです。

NCAA、各カンファレンスでの目的と目標

NCAA及び各カンファレンスに参加、所属する各大学、個人、ティームの最終目標は、文武両道です。大学競技スポーツは、NCAAのルールBookに従い、個人及び大学の代表としてカンファレンスで勝利し、NCAAで勝利し、最終的にはNCAAチャンピオンになる事を競技スポーツの目的、目標としている事に揺るぎはありません。

NCAAは、男女競技種目にNCAAチャンピオンの称号をティーム競技スポーツ、個人競技スポーツに授与されます。また、近年のNCAAフットボールの優勝、準優勝校には、両校に10億円が主催者から寄贈されると言われています。

この様に巨大化なったNCAAの強豪校のスポーツ・ビジネス事情からもこの度のドラスティックなカンファレンスの統廃合が白昼堂々と行われる米国大学競技スポーツの現実をご紹介させて頂いています。

■スポーツ・アドミニストレイションが学問として確立されていない我が国

読者の皆様には、如何に映りましたでしょうか。日本の大学は、課外活動の一環として部活と称されるコンセプトの下で競技スポーツが行われているが何かNCAAが別世界の様に思えてならないのではないでしょうか此のことは、日本のマスメディア、文科省庁、日本スポーツ協会、関連団体が今も尚NCAAを全米大学競技スポーツ協会と呼ばず、“全米大学体育協会”と呼ばせている所に問題の本質があるのだと思います。今だに伝統的な体育利権と体育、スポーツ、競技、リクリエイションを混同して全て体育だという戦前、戦後の教育文化の名残りなのかも知れません。

いつ迄経っても、関係者達は、体育の世界に競技スポーツを閉じ込めて置こうとする鎖国文化の証なのかも知れません。

これらは、やはりスポーツ・アドミニストレイションが今日も尚文科省スポーツ庁、大学教育機関に学問として位置付けられていない所以が此処にあると確信します。それにより、理論、実践を会得した真のスポーツ・アドミニストレイターが居ないのが現実です。日本に於いては、小職が2005年から中央大学総合政策学部に於いて、初めて日本にはスポーツ・アドミニストレイション論が紹介、位置付けられました。これは、筆者の長年の日米に於ける競技スポーツの実践でのアドミニストレイションを通して確信した事から、授業、ゼミを開講紹介したのが我が国での最初のスポーツ・アドミニストレイション論であり、スポーツ・アドミニストレイターであった事をご紹介させて頂きました。若い世代の情熱ある関係者から日本に必要なスポーツ・アドミニストレイターが養成され時代のリーダーにならんことを切に願うしだいです

小職が大学の業務を退きその後でしたでしょうか、あるお方が文科省スポーツ庁に小生のスポーツ・アドミニストレイション論とスポーツ・アドミニストレイターの名称のみをコピーされ持ち込まれたようです。現在は、文科省庁から各大学にスポーツ・アドミニストレイターの必要性を伝え、肩書だけを与えている次第です。これでは、フェイク住職に袈裟を着せたのと同様な事を恥も外聞もなくやらせている事を読者の皆様に紙面を持ってお伝えいたします。

このような日本政府、省庁では、お隣の国の偽り製品の批判など出来ないのではないのでしょうか。どうか皆様の身近な大学にフェイクのスポーツ・アドミニストレイターがいらっしゃるので、学生達には受け売りをしたり形だけの肩書で指導をしたりしないようお伝えいただければ幸いです。

 

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the Sports)

紹介:G-File(長嶋茂雄と黒衣の参謀)文芸春秋社 著 武田頼政

   スポーツドクトリンKファイル、KファイルNews Comment by Hiromichi

Kawada

お知らせ:スポーツドクトリンKファイルNO.209は、如何でしたでしょうか。

   日本の大学競技スポーツ界には、黒船の到来が必要ですか。

   この度は、本原稿出稿直前に筆者の不注意により事故が発生1日公開が

遅延しました事をお詫び申し上げます

KファイルNO.208:特別寄稿 安藤優子氏と椙山女子学園大学のデキレース

KファイルNO.208:特別寄稿 安藤優子氏と椙山女学園大学のデキレース

無断転載禁止               休暇中 イレギュラー

 

安藤優子氏の椙山女学園大学教育機関にやらせは必要か?)

KファイルNews Comment by Hiromichi Kawada

スポーツ・アドミニストレイター

河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ・アドミニストレイションの基軸は「Justice正義&Fairness公正」

日本にスポーツ・アドミニストレイション論の必要性を紹介

日米で実践してきたスポーツ・アドミニストレイターの先駆者

(プロフィールは別途ご検索下さい)

 

安藤優子客員教授 椙山女学園大学に於ける前期授業の後始末

   本Kファイルは、報知新聞社記事、テレ朝報道記事に対するコメントを中心に述べさせて頂きます。同規模の私大の経営者、管理者が近年やたらとテレビタレントに教授職の肩書を安売りする理由を読者の皆様が理解して頂ければ幸いです。

筆者は、安藤優子氏(椙山女学園大学客員教授)の前期の様子を本報知新聞社記事、及びテレ朝報道記事を通して拝読しました。報道各社のいい加減な取材による報道に疑念を抱いた次第です。その理由は、真面目な取材をしたうえでの報道ではないのでないかと強く感じた次第です。この報道、記事が何を根拠にされているか不思議に思わざるを得なかったのです。

安藤氏は、確かこの春から名古屋市にある椙山女子学園大の客員教授として就任され、マスメディアを利用しての大々的な発表が成された事を記憶しています。HP等によると、当該女子大学は、来年度から複数学部の改変を始める予定で、現在の「国際コミュニケーション学部」改め、外国語学部における広告塔として安藤氏を一年前からリクルートされたものと理解されています。学校法人椙山女学園名古屋市千種区)椙山泰生理事長(56)と椙山女学園大(同)黒田由彦学長(65)の新体制で2022年より経営、運営がなされている私立女子大です。

この度の報道、記事では、以下の様な記事が報道されています。

内容:

椙山女学園大学国際コミュニケーション学部客員教授を務めている安藤さん。この日、「前期講義終了!みんな大切な大切な学生たちです。夏休みにもかかわらず熱心に耳を傾けてくれたみんな!ありがとう!#椙山女学園大学比較文化論#若い力」とつづり、学生との集合写真をアップした。

 この投稿にフォロワーからは「安藤さん素敵な笑顔で…」「皆さん良い表情されてますね」「優子さん、学生の皆様、前期講義お疲れ様でした」「たのしそう」といった声が寄せられている。

報知新聞社 8月26日配信記事より、、

安藤優子“教授”、前期講義終了を報告「新米教師を助けてくれ ...https://news.tv-asahi.co.jp>エンタメ2023/8/27 -椙山女学園大学国際コミュニケーション学部の客員教授を務めているキャスター・安藤優子氏(64)が26日、インスタグラムで前期講義の終了を明かした。

 

筆者の見解 

筆者の見解

筆者は、新聞、TV報道が実態とは異なるのでないかと思えてならないのです。このような報道、記事のソースは、何処から来ているのかその目的は何かに興味を持ちました。しかも教育、社会ではなく、「エンターテインメント」カテゴリーの記事だそうです。これが日本の小、中規模の私大の経営の実態を物語った一場面の様に思えてならないからです。この様な実態の私大は、小生が一時期お世話になった私大に於いてもこの大学より遥かに教育機関に有るまじき教員採用が成されているのを身近に体験したのが思い出されます。

本女子大では、学部改変が成され広告塔が必要となり安藤優子氏の招聘に動いたのが真相のようです。しかし、派手に招聘告知を行い前期の講義、等を任せたところ、順調にそうは行かなかった様子が伺えます。まさに、本人自らの「前期講義終了!」という喜びの声の第一声がその状況を表現せざるを得なかったと理解する方が正解かも知れません。

つまり、前期の授業回数が足りないから、猛暑酷暑の中、「集中講義」を開講することになったのではないでしょうか。1期15回ある講義で東京から名古屋まで毎週、教えに通うことが難しく、足りない分を夏季集中講義で補ったとしても、不思議なことではありません。しかし、マスメディアの本取材、報道には、集中講義に至る実態とその理由の取材を怠り、単に安藤氏のインスタグラムを紹介するだけと云わざるを得ないお粗末な内容表現であったと思われます。昨今の大学生は、資格取得など、余程の目的や事情がない限り、夏休みの真っただ中に通学定期もないのに、集中講義を聞きに大学まで通うことは、まずありません。

実際、漏れ聞こえる所でも、安藤氏が所属する学部では集中講義のあるこの講義に最初はなかなか学生が集まらなかったようです。だとしても仕方ありません。学生たちは、そもそも安藤氏とはどのようなことをした人なのかをまったく知らないからです。それに慌てた大学教学、新理事長は組織的な協力を得て授業実施に足る履修生をかき集められたことでしょう。この様な実態では、夏休み中の学生達に取っては知らぬうち安藤優子氏を美化、宣伝する為に、集中講義にも参加していたわけでそのように協力的な学生達への対価がマスメディアへの登場ということになるのでしょうか。

 

筆者の私見

当の本人の安藤優子先生は、大学教学、学部のゼミ担当等の教員達のご苦労を知ってか、しらずか、いずれにしても集中講義後に、あのような「お目出たい報告」をSNS(インスタグラム)、マスメディアに披露出来る図々しさが特徴の様です。このようなお方の資質は、教育者には程遠いものであり、教育界よりは、下村博文氏、萩生田光一氏、小池百合子氏のように政界で泳がれた方が合っているのではないでしょうか。

文責:河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the Sports)

紹介:G-File「長嶋茂雄と黒衣の参謀」出版社 文藝春秋 著 武田頼政

   Kファイル、KファイルNews Comment by Hiromichi Kawada

お知らせ:NO.207号に続き特別寄稿としてNO.208号を掲載させて頂きました。私大関係者には、皆様方の職場だけでない事、学生と父母には我が子が何処の大学の誰に指導を受けているのか、その私学が理念に沿った経営、指導、運営、管理を誠実に遂行しているか否かを真剣に考え、選択の時期が来ている事を述べさせて頂きました。

KファイルNO.207:特別寄稿 大谷翔平投手アクシデント8.23/2023

KファイルNO.207:特別寄稿 大谷翔平投手アクシデント8.23/2023

無断転載禁止                夏休み休暇中

河田弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ・アドミニストレイションの基軸は「Justice正義&Fairness公正」

日本にスポーツ・アドミニストレイション論の必要性を紹介

日米で実践してきたスポーツ・アドミニストレイターの先駆者

(プロフィールは別途ご検索下さい)

 

時事の話題から

8月26日KファイルNews Comment by Hiromichi Kawada

スポーツ・アドミニストレイターの見解

 

大谷翔平投手(29):La/エンゼルズ球団所属

2023年8月23日(現地日時)対レッズ戦に先発登板した大谷翔平投手は、1回と1/3で緊急降板した事で日米の野球ファン、マスメディアは、衝撃を受けています。

スポーツ・マスメディアは、もう報道の自由を逸脱したパパラッチ現象を超えたはしゃぎぶりで人の不幸も顧みずと商売にと無責任極まりない内容を連日連夜垂れ流しを致している次第です。

マスメディアは、大谷選手の異次元のパフォーマンスを連日連夜に渡り、囃し立てファン達を煽り商品価値をさらに高めて、販売部数、視聴率を高めるという手法を今日迄取り続けています。

大谷投手がこの程の様にアクシデントに見舞われると、やれ手術だ、FA契約に何億円の損失を来した、もう二刀流を断念、等々の根拠のない情報、評価、推測記事をばらまいているのは今始まった事ではありません。

 

■大谷投手への感謝の念を

大谷翔平選手は、野球ファンのみならず日本社会に於いてこれ程社会貢献をされている競技スポーツ選手が嘗て存在したでしょうか。高齢化した日本社会に於いては、早朝連日海の向こうの米国から日本人大谷翔平選手の活躍は、TVの生中継により届けられ、全国民、社会が毎日一喜一憂しながら衛星中継に関心を寄せるファクト(事実)を真剣に受け止めているのはご承知の通りです。

特に近年は、暗いニュース、話題の多い内外の情勢の中で、唯一の明かりを灯し続けてくれる大谷選手の努力と献身的な姿にどれ程の日本国民、社会は、期待し癒され夢と希望を与え続けてくれている事か、感謝以外の表現は見当たりません。読者の皆様には、この度のアクシデントを冷静に受け止めて頂き、ネガティブな報道を撒き散らすレベルの低いマスメディア、コメンテイターの報道には耳を傾けないで戴きたいです。

 

大谷翔平投手のアクシデントと現実

 ロサンゼルス・エンゼルズ球団は、大谷選手の怪我について「右肘内側靭帯の損傷」との情報を公開しました。この情報は、唯一無二の情報であります。これ以外の情報は、マスメディアが作り上げた真実でない情報ばかりである事を読者の皆様は心して理解頂きたいと思います。日本のマスメディアにもスポーツ整形外科医のコメントとして記事掲載、TV報道も見受けられるようです。しかし、これは、掲載するマスメディア、報道各社が専門家と称して番組内容の信憑性を高めようとする手法に過ぎないのです。

残念ながら多くのマスメディアは、所属球団が公開したファクト(事実)以外の妄想記事で、現時点では何の根拠もない憶測でしかないのです。ご注意下さい。

 

筆者の見解

 スポーツ・アドミニストレイターとしての視点で本件に付いて見解を述べさせて頂きます。

大谷選手のこの度の怪我は、非常に複雑且つデリケイトな要因が多々介在しています。其れは、先日球団が公表された箇所「右肘内側靭帯の損傷」は、嘗て2018年に1度靭帯(リグメント)を損傷して、現地で靭帯の移植手術(通称:トミー・ジョーンズ)を受け、辛いリハビリを克服して今日の大谷翔平投手が蘇った過去がある事を忘れてはなりません。

WBCの犠牲者か

 今シーズン開幕前は、WBCという特異な大会があったシーズンでありました。それにより、大谷翔平選手は、昨シーズンのMLBの疲れを癒す時間も取れず、WBCに向けた予定外のオフシーズンを過ごすことになった次第です。そこでは、普段行わない先発、抑えと投手部門と主力打者としての活躍がありました。この特別なシーズンオフの疲労を回復する間もなく、強打者を連日連夜迎えてのMLBのシーズン開幕となりました。

これによる疲労蓄積が更に連日、連夜のMLBでの二刀流に大きな負担を掛けた事は、想像するに難くない事実であったと理解します。

ここ二カ月前から右手指の痙攣から、打撃での腹斜筋への痙攣と違和感、投球時の違和感と痙攣、そしてこの度の肘への異常な負荷による怪我となって、The Endを迎えました。筆者は、スポーツ・アドミニストレイターとしての立ち位置で申させて頂くならば「2023年のWBCでのイレギュラーな通常のシーズン前のトレイニングスケジュール、WBCの無理な活動がトリガーとなり」今季シーズンのしわ寄せが8月23日の先発に結果として、投手としての生命にかかわる事故を招いた最大の要因であると分析させて頂いています。これは、WBC主力選手の犠牲者の一人であると申し上げさせて頂きます。

この移植手術は、分かりやすく説明いたしますと損傷した靭帯(靭帯は、右肘関節を繋ぎとめる為に必要な帯留め)を取り外して、本人の健康で生きている他の身体の部位にある靭帯を移植して張り付ける手術を意味しています。

この手法を考案し手術に成功した医師がDr.フランク・ジョーブなのでした。日本の多くのプロ野球界の投手がこの手術の恩恵を受け、現在も活躍しているしだいです。

 この度の大谷投手のアクシデントは、このような同投手の過去の大手術の後に発生した初めての事故です。この事故の原因の究明は、現在解析が行われていると思われます。詳しい内容は、大谷選手、球団、大谷選手が個人的に米国のスポーツ医科学の推移を集約した医療組織・団体と契約され同投手の全てのコンディショニングを全幅の信頼の下に預かっているエキスパート達の解析と判断に委ねられていると理解しています。

 一部マスメディアでは、「大谷投手への管理不行き届きがLA/エンゼルズ球団にあり、その責任を問うべき」との日本のマスメディアの報道は間違っています。大谷投手が同球団と契約する際は、エイゼント(代理人)が大谷選手側に100%立った立場で詳細に渡った契約に至っているので、マスメディアが読者をミスリードするような事は控えるべきであり、報道の倫理に反します

その根拠は、球団、現場監督、投手コーチ、医療担当者は本人の意思を随時確認しながら、最終判断は本人の意思を尊重する事が優先されます。特に怪我に関わる事項は、監督は最大の注意を払い本人の意思を確認して決断をしています。

 大谷投手の代理人は、球団、現場に落ち度がある場合は球団とのコミュニケイションで、双方に手落ちが無いと理解するのが現実的であると思います。

何か契約に関しての問題、コンフリクト(対立)がある、あった場合は、今までに調整が成されて問題は解消している筈です。この事は、MLBと日本プ野球界の契約内容も質も処理方法も異次元なので、日本のマスメディアでは理解出来ないのだと思われます。

 

■今後の大谷投手の方向性

 上記現状を述べさせて頂きましたように、現在球団が公表したファクトは、同投手の怪我の名称と今後の登板を回避する事だけであります。

現在進められています解析、分析は、多分近日中に集約され解析・分析の統括責任者から大谷投手の代理人、球団にオリジナルData及び分析内容、今後の指針が説明されると思います。次にその結果を基に大谷投手の現在のシーズン状況並びに打者としての出場の可否についても検討が行われ、同投手のスケジュールを鑑みながら先ずは、

 

  • 大谷選手と代理人との本件に関するミーティングが行われる。
  • 其の後、この度の怪我に関する分析者からの大谷選手、代理人と球団GM、球団医療責任者、等への公式なカンファレンスが持たれると思います。球団、代理人は、その結果と今後の方向性を球団広報担当、及び球団GMから公式な記者会見を持ち発表が成されると思います。本会見に監督が同席する場合があります。
  • この会見後は、球団のシーズンの動向を見ながら大谷投手の今シーズンの球団との契約に基づき契約内容の整理が行われます。
  • 本事故は、LA/エンゼルズ球団と契約中のシーズン登板時に起きた怪我から公傷が認定され本件に関わる全ての経費は、球団の負担となります。
  • 大谷翔平選手の契約書は、本シーズン終了と共に無効となりFA選手(自由契約選手)として、MLB機構により公表され晴れてどの球団との交渉も許されることになります。
  • 同選手に起きた怪我の詳細、DATAは、全てFA交渉時の相手ティームの要求が在れば大谷選手の代理人は、相手ティームに開示しなければなりません。
  • 以降は、移籍が濃厚な相手ティームとの契約交渉へと進んで行きす。

以上今後の大谷翔平選手の怪我後の実務とその方向性を述べさせて頂きました。

これにより同選手の今後の動向が読者の皆様には、鮮明になられたのではないでしょうか。

再度申し添えさせて頂きますが、大谷選手のこの度の怪我名は、「右肘内側靭帯損傷」と公表されていますが、その詳細は、一切公表されていません。よって、報道されています内容は、単なる憶測であります。

大谷選手には、代理人が居て最高の医科学ティームがコンディショニングに当っていますので、その方々の最終分析と判断を待って、大谷選手と代理人の間で全てに於ける最終決断がなされると思われます。よって、この最終決断があるまでは推測、憶測は無意味です。

ファン、読者の皆様は、大谷翔平選手が此れ迄最大の努力と献身的なプレイをMLBのスーパースターとして活躍されてきたのは100%承知しています。

この誠実で正直な大谷翔平選手には、一日も早く以前同様な健康な心体を取り戻し、パフォーマンスが出来る日まで静かに見守り、神のご加護が在ります事をお祈りします。

 

文責:河田 弘道

スポーツ・アドミニストレイター

スポーツ特使(Emissary of the Sports)

紹介:G-File「長嶋茂雄と黒衣の参謀」発行 文藝春秋社 著 武田頼政

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